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北勢線、対立の原因は?

 三岐鉄道北勢線の終点、阿下喜<あげき>駅前に展示されている小さなSL。このSLについて、三岐鉄道・沿線自治体と市民団体が対立しています。沿線自治体はSLの管理を市民団体に委託していましたが、市民団体はそのSLを何回か勝手に運転させたのです。怒った自治体側は、先月末、市民団体への管理の委託を解除しました。もっとも、市民団体側は、今月の4日も試運転を行い、懲りた様子はありません。

 三岐鉄道や沿線自治体は、北勢線の線路幅を(ごく一部しか採用していない)762ミリから(JRをはじめ、多くの鉄道で採用されている)1067ミリに変えて、高速化を図ることを考えています。駅の新設と統廃合を繰り返しているのもその現れです。新しくつくった駅は、線路の幅が1067ミリになっても対応できるようにつくっています。

 これに対して、市民団体は、SLを本線上に走らせることによって、観光客の誘致を狙っているようです。しかし、近鉄が廃止を打ち出した理由は、線路の幅が762ミリと特殊なため、車両の投資にお金がかかるからなのです(最終的には、地元が補助をするという条件で三岐鉄道が引き継ぎましたが)。1067ミリにすれば、南大阪線のお古をまわすことができたのです(これなら投資額は少なくて済みます)。今、北勢線を走っている電車も、いずれ置き換えのときは来るのです。762ミリのままにした場合、どうやってその費用を捻出するのでしょうか?

 線路幅が1067ミリになれば、北勢線特有の魅力はなくなるかもしれません。しかし、鉄道はたくさんの人に利用されて初めて価値が出るものです。線路幅762ミリの軽便鉄道は、かつてはたくさん走っていましたが、車との競争に負けてほとんど廃止されてしまったのです。北勢線がここまで残ったのは、奇跡的なことなのです。この歴史的事実を見れば、線路幅の拡大は存続のためにはしなければならないことでしょう。
(参考:中日新聞6月12日朝刊 12版)

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Comments

 たべちゃんさんへ;
 近鉄時代に北勢線西桑名~阿下喜間を全線乗車した経験が有りましたが、車両の小ささと速度の遅いのには驚きました。
 北勢線を取り巻く環境が変わり、近鉄から三岐に譲渡されました。
 軌間の拡幅ですが、準備期間や資金もかなり必要です。当然、沿線自治体の資金援助は必要不可欠だと、思います。当分の間は、現状維持じゃないでしょうか。
 近鉄時代に軌間の拡幅しなかったと言う事は、近鉄は、資金を投下して北勢線を改軌しても、効果が乏しいと判断して、実施しなかったと、思います。
 因みに2ft6inを2倍にすると5ftになり、ロシア鉄道のゲージになります。

Posted by: パノラマハイパー | 2010.04.07 at 10:27 PM

 パノラマハイパーさん、こんばんは。

* 軌間の拡幅ですが、準備期間や資金もかなり必要です。

 さすがに、これはすぐにはできないですね。今は、手持ちの設備で高速化などの改良をしている段階です。国や県、市の補助も使って。

Posted by: たべちゃん | 2010.04.07 at 11:08 PM

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