東海道菓子道中
江戸末期の1845年、江戸近郊の喜多見村(現:東京都世田谷区)に住む農民、国三郎が旅に出かけました。目指すは伊勢神宮、新幹線はもちろんのこと汽車すらない時代ですから、ひたすら歩いての旅です。
当時の旅人は、旅行中、日記を書きました(今なら、ホームページに書くようなものかな?)。当時もガイドブックのようなものはありましたが、やはり生の声は貴重です。国三郎ももちろん日記を書きました。しかし、日記には風景に関する記述は少なく、かかった費用を細かく書いていました。国三郎は酒を飲みませんでしたが、かなりの甘党で、毎日のようにお菓子を買っていました。当然のことながら、名物のお菓子は買っています。日記に出てくるお菓子の数は、なんと156個。3か月の旅行ですから、1日2個近く買ったことになります。
東京の老舗和菓子店虎屋は、国三郎など12人の日記から、40点のお菓子(和菓子)を再現しています。国三郎が実際に食べた、津市の長野宿の「きうゐらず」(「灸いらず」の意味?)は実際に販売しています(6月16日までの期間限定)。
さて、話を国三郎に戻すと、彼は伊勢神宮を参拝した後、金刀比羅宮、宮島、善光寺なども回ってきました。大坂-琴平間、松山-広島間で船を使ったほかは、全て歩いたのです。いくら疲れを取るための甘いお菓子があっても、乗り物に慣れた現代人にはとてもできるものではありません。
(参考:東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/00/thatu/20060519/mng_____thatu___000.shtml)
「グルメ・クッキング」カテゴリの記事
- 「ミシュランガイド東京2008」(2007.11.21)
- 岡山へ新春散歩(2)(2018.01.12)
- 岡山へ新春散歩(0)(2018.01.11)
- 西紀サービスエリアのレストラン、ガチャガチャで食べるものを決める(2017.08.05)
- 銚子電鉄の現状を見る(2013年年末旅(2))(2014.01.02)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- リトルワールドに行ってきました(2)(2005.07.14)
- リトルワールドに行ってきました(1)(2005.07.12)
- 楽天トラベル、手数料値上げへ(2005.07.04)
- アルペンルートに行ってきました(2)(2005.08.17)
- 名古屋YH廃止へ(2006.01.20)
「東海」カテゴリの記事
- 静岡B級グルメと副都心線(2)(2008.08.18)
- 高山線運転再開で高山有名旅館がJR利用者限定プラン(2018.08.25)
- 神岡鉄道の車両が旧奥飛騨温泉口駅に(2016.12.23)
- 「ブラタモリ」を追体験するツアー(2016.07.04)
- インバウンド効果で高山-富山間の乗車率が倍?(2016.02.07)
Comments