« 新名神高速バスに乗ってきました(3) | Main | コンビニ弁当が売れない »

フリーゲージトレインの効果、たったの5分

 並行在来線で多いにもめ、ようやく今年4月になって着工された長崎新幹線。新規着工区間の武雄温泉-諫早間は狭軌の線路を敷く、スーパー特急方式(最高速度時速200キロ)でつくります。そして、博多-新鳥栖間は九州新幹線(2011年開業予定)に乗り入れます。九州新幹線は標準軌なので、長崎新幹線を走る車両は、標準軌も狭軌も走ることができるフリーゲージトレインとなります。長崎新幹線開業により、博多-長崎間は今より26分短い、1時間19分で結ぶ予定です(注)。

 しかし、フリーゲージトレインは10年以上も前から実験を繰り返しているのですが、車体の重さや価格など解決すべき課題が多く、現状では実用化には至っていません。しかも、長崎新幹線の場合、新幹線に乗り入れる区間が博多-新鳥栖間と短いこともあり、フリーゲージトレインの時間短縮効果は5分しかありません(スーパー特急だけならば、博多-長崎間は1時間24分です)。長崎新幹線に限って言えば、フリーゲージトレインでなければならない理由はありません。

 ただ、フリーゲージトレインが無意味かといえばそうではありません。新幹線と在来線の軌間が異なる現状では、両者の直通は出来ません。東京からの利便性のみ考えている北陸新幹線のように、整備新幹線には中途半端なところがあります。また、整備新幹線をつくるような大きな需要はないのですが、東京や大阪からの直通特急が欲しいところもあります。幹線特急は鉄道の特性を活かすことのできる分野であるだけに、フリーゲージトレインの研究は進めておきたいところです。

(注) 長崎新幹線の所要時間短縮効果は、停車駅の削減によるところもあります。私の試算では、博多-長崎間の所要時間は1時間30分と考えています(途中6駅停車の「速達便」、博多-新鳥栖間は在来線)。
(参考;朝日新聞7月10日朝刊 14版)

|

« 新名神高速バスに乗ってきました(3) | Main | コンビニ弁当が売れない »

整備新幹線」カテゴリの記事

鉄道」カテゴリの記事

Comments

>また、整備新幹線をつくるような大きな需要はないのですが、東京や大阪からの直通特急が欲しいところもあります。

ただ、現状では、フリゲは最高速度200キロ程度しか出さないので、山陽区間では邪魔になるだけでしょう。
博多-長崎5分の短縮効果しかないのでは、3千億円の建設コストに見合わないのは当然でしょう。

Posted by: かにうさぎ | 2008.07.11 at 10:45 PM

フリーゲージトレインは時間短縮よりもむしろ直通の効果を図るものですから、博多-長崎が5分?(1時間30分-1時間24分=6分では)にしても、それは長崎新幹線に限った話での比較であり、他の新幹線への直通を考えると小倉-長崎なら20分程度の効果が見込めると思うので、たべちゃんさんの書かれている通りかなり効果的ですね。

もっとも、そのまま新大阪方面へ乗り入れるとなると、0系程度の性能しかないだけに、「のぞみ」で博多(あるいは新鳥栖)乗換えの方がいいわけですが…。

Posted by: うえしょう | 2008.07.13 at 01:44 AM

連続投稿すみません。
フリーゲージトレインの効果でもう一つあるのは、博多-鳥栖間の在来線の列車削減効果で、長崎新幹線を在来線から切り離すことでこの区間の普通は特急退避が1~2本減らせられ、4~8分程度速くなりますね。

けど、フリーゲージトレインを入れるならスーパー特急区間はフル規格にしてしまって、フリーゲージトレインの特性を活かして振る新幹線にしてもいいような気がするのですが、切替の時間のロスが大きいのかなという気もします。

Posted by: うえしょう | 2008.07.13 at 01:48 AM

 かにうさぎさん、おはようございます。

* ただ、現状では、フリゲは最高速度200キロ程度しか

 山陽新幹線で新大阪に乗り入れようと思ったら、(「ひかりレールスター」の新型への置き換えを考慮すると)時速300キロが欠かせないですね。時速200キロでは、小倉が関の山でしょう。

* 博多-長崎5分の短縮効果しかないのでは、

 長崎新幹線(スーパー特急)の短縮効果は、15分です。そして、新鳥栖の軌間変換装置の価格は、100億円ぐらいだと聞いたことがあります。

Posted by: たべちゃん | 2008.07.13 at 07:46 AM

 うえしょうさん、おはようございます。

* フリーゲージトレインは時間短縮よりもむしろ直通の効果を図るものですから、

 フリーゲージトレインは、新幹線走行区間がある程度ないと効果が出ないですね。

 ちなみに、短縮効果の「5分」とは、1時間24分-1時間19分のことです。

* もっとも、そのまま新大阪方面へ乗り入れるとなると、

 現状では、新幹線区間では遅すぎて使えないですね。小倉ぐらいなら何とかなりそうですが。

* フリーゲージトレインの効果でもう一つあるのは、

 それは確かにあると思います。博多-新鳥栖間は、整備新幹線区間としては珍しく普通・快速列車の需要が多い区間です(そのため、新幹線が開業しても、JRから分離されません)。複線の在来線では賄えなくなったので、新幹線をつくる、唯一の区間です。

Posted by: たべちゃん | 2008.07.13 at 09:19 AM

 みなさん、こんばんは。

 長崎新幹線武雄温泉-諫早間の開業により、博多-長崎間の所要時間が26分短縮されます。

 しかし、長崎県の話によれば、この短縮分のうち半分は、フリーゲージの導入(博多-新鳥栖間で九州新幹線を利用)と停車駅の削減(6駅から3駅に減らします。停車駅は新鳥栖、佐賀と諫早でしょうか?)によるもので、新幹線そのものの効果は13分30秒しかありません。

 私の推測とほぼあっているようです。
(参考:J-CASTニュース http://www.j-cast.com/2008/05/01019682.html)

Posted by: たべちゃん | 2009.01.01 at 11:50 PM

本当にどうなっているんだと、言いたい!
台車が重い、スピードが出ないこれいったい何なんだ。

そもそもフリーゲージトレインを造る時点で誤っている。本来の技術を過信しすぎて、現実を見ていなかった証拠としか思えない。

乗り換えなし270キロで走るフリーゲージトレインこの先成功の見込みはないでしょう。

それより対面(ホーム)で乗り換えをし200キロで走るトレインを目指したほうが現実的では・・・。

Posted by: さんぽ | 2009.09.16 at 08:00 PM

 さんぽ さん、こんばんは。フリーゲージトレインは結構騒がれましたが、最近はあまり聞かないですね。

* それより対面(ホーム)で乗り換えをし

 羽越線はその方法で高速化をしますが(参考となる記事は http://tabechan.cocolog-nifty.com/note/2008/09/post-7888.html です)、乗り換えの手間がかかる分、効果は薄いですね。

Posted by: たべちゃん | 2009.09.16 at 10:20 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/23421/41792064

Listed below are links to weblogs that reference フリーゲージトレインの効果、たったの5分:

« 新名神高速バスに乗ってきました(3) | Main | コンビニ弁当が売れない »