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なにわ筋線がついに着工される?(2)

 現在、大阪駅から関空へは直通の関空快速で65分程度、天王寺で「はるか」に乗り換えて50分程度かかります。それが、なにわ筋線建設によって、大阪駅と関西空港が特急で40分程度で結ばれます。参考にした記事では、関空までの所要時間は30分程度を目標にしているようですが、さすがにこれは無理でしょう。天王寺-関西空港間を20分で結ぶためには、新幹線レベルのものをつくらないといけません。

 もっとも、大阪駅から40分程度で結ぶのなら、なにわ筋線でなくても、現在の新大阪と西九条を結ぶ貨物線に、大阪駅を設ければよいだけです。貨物線移設の際に、梅田北ヤード地区に駅ができますから、この駅を少々遠くても「大阪駅」とすればよいわけです。JRにとってなにわ筋線を使うメリットは、(1)「はるか」「くろしお」「関空・紀州路快速」「大和路快速」などが環状線を使わなくても、大阪駅に直通できること (2)環状線に他線からの乗り入れがなくなり(JRゆめ咲線(桜島線)ぐらい)、他線のダイヤの乱れの影響を受けにくくなること (3)福島駅近辺にある貨物線の踏切による渋滞が減ること(現状では、新大阪・京都発着の「はるか」「くろしお」が通ります) (4)現在の貨物線ルートは単線であるのに対し(梅田-西九条間)、なにわ筋線は複線なので、ダイヤに自由度が増し、ダイヤが乱れた場合でもその影響は小さくなること (5)JR難波に「はるか」「くろしお」を停めることができること(少し西に外れていますが、難波は難波です) が挙げられます。JRは所要時間の短縮は見込めないものの、それ以外のことで、メリットはあります。

 難しいのは、南海の立場。南海は、汐見橋からなにわ筋線に入ります。汐見橋は高野線の起点なのですが、難波にすべての高野線の電車が乗り入れている状況では、忘れ去られたかのようなローカル線になっています。「汐見橋線」という通称のほうがよく使われています。大阪市内にあるにもかかわらず、2両編成の電車が1時間に2本しか走りません。それでも廃止にならずに残っているのは、なにわ筋線の計画があるからです。

 なにわ筋線を通れば、南海の電車も梅田に行くことができます。しかし、重大な欠点があります。ターミナルの難波を通らないことです。梅田に行く電車を設定したら、その分難波に行く電車が減ってしまいます。難波も梅田も取ることができるJRとは違い、難波を取るか、梅田を取るか、南海は難しい選択を迫られます。 
(参考:asahi.com http://www.asahi.com/kansai/travel/news/OSK200902130103.html)

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Comments

なにわ筋線は、関空へのアクセス改善という観点だけで言うと、総じて余り効果はない。
「はるか」が大阪駅に停車させるためなら、梅田貨物線を地下化すれば十分でしょう。

西九条-大阪間の貨物線を複線にすれば、運行上の制約も解消する。
こちらは、北ヤード開発で実施予定だから、なにわ筋線は二重投資になりかねない。

しかも、難波以南の南海本線や阪和線の容量が増えない限り、関空特急の増発は困難。

全く効果が見えない投資です。

Posted by: かにうさぎ | 2009.02.16 at 09:02 PM

 かにうさぎさん、こんばんは。

* 西九条-大阪間の貨物線を複線にすれば、

 この計画は今のところありません。また、福島駅の踏切の問題は残ります。

 ですから、なにわ筋線は、関空までの所要時間短縮や特急の本数増加(複々線化がいる?)にはつながらないものの、本文で述べたようにそれなりの効果はあると考えられます。

Posted by: たべちゃん | 2009.02.16 at 11:58 PM

>この計画は今のところありません。また、福島駅の踏切の問題は残ります。

梅田新駅は、地盤の悪さや阪神・東西線の存在を考えれば、かなり地下深い場所になりそうで、線形の関係上、福島付近では地下を通るでしょう。

もともと、なにわ筋線の計画当時は、梅田貨物線地下化の話はなかった。
梅田貨物駅跡地再開発計画の過程で、貨物線地下化構想が浮上してきた。

情勢が変わっても、当初の計画を見直さず、ズルズル続けるのは、関空2期事業やダム計画と同様の悪弊である。

Posted by: かにうさぎ | 2009.02.18 at 11:52 PM

 かにうさぎさん、こんばんは。

* 梅田新駅は、地盤の悪さや阪神・東西線の存在を考えれば、

 貨物線は、どうやら福島駅の近くで地上に出てしまいます。踏切はそのまま残るものと考えられます。

* 情勢が変わっても、当初の計画を見直さず、

 それぞれは部分的に最適な計画でも、全体としての整合性が取られていないこともあります。足を引っ張る動きもあります。

 今の段階で、貨物線地下化など関係する計画とすり合わせ、採算性などを再度検討しておいたほうがよいでしょうね。
(参考:大阪市政策企画室ホームページ http://www.city.osaka.jp/keieikikakushitsu/toshikeiei/s_kaigi/2007_08_20.html)

Posted by: たべちゃん | 2009.02.20 at 12:17 AM

>貨物線は、どうやら福島駅の近くで地上に出てしまいます。踏切はそのまま残るものと考えられます。

もし、これをなくすなら、福島から西九条までを全線地下・複線化する必要があるが、それでは、工事区間の距離は、なにわ筋線と大差がない。
それなら、少しでも短絡できるなにわ筋線の方に軍杯が上がるということですね。
福島付近の踏切は残るものの、「はるか」などがなにわ筋線経由に移るなら、遮断時間は大幅に減るので、許容範囲ということでしょうか。

>なにわ筋線を通れば、南海の電車も梅田に行くことができます。しかし、重大な欠点があります。ターミナルの難波を通らないことです

この問題があるから、なにわ筋線はJRだけの乗入した方がいいでしょう。
なんばパークスやなんばシテイなど大型施設を建設した南海にとって、難波を経由しないのは都合が悪い。
なにわ筋線は両端をJRに挟まれているので、南海が乗入しても、JRの意向を無視しては運営できない。

また、なにわ筋線に両方の電車が走ると、関西空港行は、南海とJRで料金や経路が異なるため、利用者の混乱の元です。

JR難波は南海に比べ、立地条件は悪い。
また、阪神なんば線が開通すれば、阪神方面の利用者もある程度は見込める。
南海は、キタをお客を当て込むより、従来通り難波の客を維持すべきでしょう。
下手にキタに進出しても、難波発着が不便になれば、従来のお客を失う恐れすらある。


Posted by: かにうさぎ | 2009.03.14 at 08:19 PM

 こんばんは。

* この問題があるから、なにわ筋線は

 南海にとっては難しいところですね。難波を通らないのは痛いです。

* JR難波は南海に比べ、立地条件は悪い。

 ただ、近鉄の難波からは、JR難波のほうが近いです。西の改札口から出ればいいのです。空いています。

 ここは私鉄同士のPRに期待しましょう。

Posted by: たべちゃん | 2009.03.15 at 10:24 PM

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