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JR北海道の経営分離区間は函館-木古内・小樽間

 整備新幹線が開業すると、それに並行する在来線は原則として経営分離されます。

 北海道新幹線についていえば、まず2015年度末に新青森-新函館間が開業する予定です。このとき、JR江差線の五稜郭-木古内間が経営分離されます(JR東日本エリアの津軽線は経営分離されません。また、JR江差線の木古内以遠については、並行在来線には当たりませんが、極端に利用者が少ないので、別のスキームで経営分離される可能性があります)。

 そういう状況の下、14日に、並行在来線について考える道と地元自治体との対策協議会が函館市で行われました。代替交通の案としては、現状通りに普通列車を走らせる案、需要の少ない上磯以遠の列車を減らして(朝晩のみ?)足らない分はバスで補う案(バスの運行を誰にするかによって2案に分かれます)、上磯以遠をすべてバスに代替させる案、五稜郭-上磯間を含めてすべてバスで運行させる案があります。一部でも鉄道を残す案だと新幹線開業後30年目の赤字額は2億円台となりますが、全区間バスだと約3000万円にとどまります。県や地元自治体の負担額(新幹線開業後30年間の合計)も鉄道がなければ100億円台から約16億円に減ります。厳しい予測を裏付けたものとなっています。対策協議会では、各案の収支予測をさらに詳しく検討して、国の支援策を考慮し、来年度末までにどの案で行くか(ここにはない、新たな案になる可能性もあります)を決めるようです。

 ただ問題なのは、この区間に貨物列車がたくさん運行されるということ。こちらは新幹線には移行せず、在来線に残ります。純粋なローカル線のようにバスに転換してすべて解決するわけではありません。この区間だけ貨物をトラックで運ぶというわけにはいかないですから。

 そして、こちらは(現在着工されていないため)先の長い話ですが、北海道新幹線が札幌までの全線開業をしたとき、函館-小樽間が経営分離されるとの見解を、12日、JR北海道の中島社長が示しました。小樽-札幌間は札幌近郊なので需要が極めて多く、新幹線開業後も存続する新千歳空港や岩見沢方面との直通列車もたくさん走ります。また手稲に車庫があることから、経営分離は妥当ではないと考えています。

 これに対して函館市は、函館-新函館(渡島大野)間は新幹線が通る区間でないことから、経営分離は不適当だと批判しています。確かに函館-新函館間は新幹線へのアクセス需要があるためそれなりに利用者が見込めそうですが(車で新函館に行く人が多いとは言え)、道南でここだけをJRの路線として残すわけにもいかないというのがJRの考えにあるのでしょうね。新幹線を除けば、離れ小島になるわけですから。函館市の考えもわかりますが、なかなか難しいところです。

(追記)
 函館線函館-新函館間の経営分離に強く反対していた函館市ですが、2011年11月24日に工藤市長が記者会見を開き、北海道新幹線札幌延伸後に経営分離することを容認することになりました。これにより北海道新幹線の札幌延伸にプラスに作用することになりました(民主党は2011年中に札幌延伸の是非を判断するようです)。函館市が方向転換したのはJRの経営分離の意思が固いことも理由ですが、2011年4月の選挙で市長が変わったことも影響しているようです。

 ただ、函館市は、新幹線開業後も函館-新函館間は1日5000~6000人の利用が見込まれることから、バス転換は認めない考えです。貨物のことも考えたら、望ましい方向性です。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100515-00000000-mailo-hok、asahi.com  http://mytown.asahi.com/hokkaido/news.php?k_id=01000001005130007、毎日jp http://mainichi.jp/hokkaido/seikei/news/20111125ddlk01020244000c.html)

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Comments

函館は夜行列車もありますし(貨物もありますが…)、確かにバス転換は難しいと思います。
ただ、これらの車両を新幹線の線路を使って走らせる案(今考えられている「車両ごと新幹線に積む」など)が実現すると、バス転換という選択肢はあるように思います。

いずれにせよ函館駅はJRから分離される可能性が高いですが、旧渡島支庁の中心ですから、転換されてもみどりの窓口は残してほしいですね。

Posted by: うえしょう | 2010.05.27 at 11:48 PM

 うえしょうさん、こんばんは。

* ただ、これらの車両を新幹線の線路を使って走らせる案

 「トレイン・オン・トレイン」にしろ何にしろ、貨物の走行を考慮している青函トンネル内だから可能なのです。それ以外のところでは、根本的な構造を変えない限り難しいでしょう。整備新幹線は基本的には、重たい貨物列車の走行は考えていませんから。

* 転換されてもみどりの窓口は残してほしいですね。

 これは第三セクター会社の考え方次第ですね。北近畿タンゴ鉄道の天橋立駅のように、「みどりの窓口」がある例もありますから。

Posted by: たべちゃん | 2010.05.28 at 11:32 PM

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