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フリーゲージトレイン、カーブでの走行性能改善

 標準軌の新幹線と狭軌の在来線とを直通することのできる、夢のような車両、フリーゲージトレイン。カーブでの走行性能などに問題があり、実験が続いています。新しい台車をつくりましたが、それもうまくいっていなかったようです。

 ところが、フリーゲージトレイン開発を進めている鉄道・運輸機構が8月から予讃線で走行試験をした結果、課題となっていたカーブでの走行性能に一定のめどが立ったことが分かりました。10月27日に、フリーゲージトレインの開発状況を審議する国交省の技術評価委員会で、実用化に向けた技術は確立している、との評価をまとめたのです。

 今回の予讃線での走行試験では、小型・軽量化した台車を使いました。軌道もロングレール化を行いました。これによって、今の特急列車並みの速度でカーブを曲がるという目標を達成することができたのです(ただし、ロングレール化ができない半径400メートル未満のカーブや軌道整備を十分に行うことができない踏切などで、依然として速度性能が劣り、横圧等が発生するという問題は起こっています)。

 フリーゲージトレインの導入が予定されているのは、長崎新幹線。長崎新幹線諫早-長崎間の追加着工に関しても、フリーゲージトレインの実用化ができるかどうかが条件とされています。これに関して言えば、在来線をそのまま使う新鳥栖-武雄温泉間には半径400メートル未満の急カーブはありません(追加着工の話がある諫早-長崎間については国交省開発技術室は把握していないようです)。つまり、半径400メートル以上のカーブで問題がなければ、フリーゲージトレインを入れても大丈夫なようです。

 もっとも、時速270キロしか出すことのできないフリーゲージトレインを導入する意味があるかどうかは別の話です。100系300系が引退し、「こだま」でも時速285キロ以上の列車に統一される山陽新幹線に乗り入れることができないからです。時速270キロでは遅すぎて、「のぞみ」や「さくら」などの速達列車と同じ速さで走ることができないからです。新大阪まで行くならともかく、博多止まりなら、わざわざ費用対効果を水増ししてまで機構が複雑なフリーゲージトレインを導入する必要はありません。在来線でそのまま博多まで行けばいいだけです。

 話を元に戻します。今後、在来線での耐久試験と新幹線区間での走行試験を行い、耐久性やコストを検証し、2013年度をめどに最終的な実用化の判断を行います。新幹線ではすでに時速270キロ運転が可能で、今月(11月)からは在来線10万キロを1年かけて走る耐久試験を実施します。これにより、車輪やレールの摩耗具合のほか、保守にかかるコストなどについて検証します。来年度には現在の試験車両の倍となる6両編成の新車両をつくり、それでも実験を行います。

(追記)
 国交省は2012年度補正予算案でフリーゲージトレインの実用化に向けた費用を盛り込む方針です。これにより、2014年度から熊本-鹿児島中央間で新型車両(2013年度完成目標)の試験走行を始める予定です。

 試験走行は車両や装置の耐久性やコストを確認するために実施するものです。新八代に軌間変換装置を置き、熊本-新八代間は在来線、新八代-鹿児島中央間は新幹線を走行します。約3年で計60万キロを走らせます。
(参考:佐賀新聞ホームページ http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2071730.article.html、国交省ホームページ http://www.mlit.go.jp/common/000170877.pdf、福井新聞ホームページ http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/super_expless/39174.html)

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Comments

>もっとも、時速270キロしか出すことのできないフリーゲージトレインを導入する意味があるかどうかは別の話です。

それなら、FGTの開発に予算を使う意味がありません。事業仕訳でも問題になったようで、事業からの撤退も決断すべきでしょう。

ただ、300キロ運転する計画のない上越新幹線や整備新幹線なら、導入できる可能性はある。

新潟-酒田間の「いなほ」にFGTを導入すれば、東京-酒田を上越新幹線経由で直通できる。

また、北陸新幹線・金沢開業で廃止が予定されている「北越」なども、金沢-糸魚川と長岡-新潟は新幹線、糸魚川-長岡は在来線を走るといった形で存続可能だ。

その他、新幹線・金沢開業で、金沢打切りとなりそうな「サンダーバード」や「しらさぎ」も、富山まで直通させることも可能です。

Posted by: かにうさぎ | 2011.11.05 at 10:38 AM

 かにうさぎさん、おはようございます。

* それなら、FGTの開発に予算を使う意味がありません。

 長崎新幹線にフリーゲージトレインを導入する際には、時速300キロの高速性能も求められます。

* ただ、300キロ運転する計画のない

 確かにその通りです。検討する価値はあるでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2011.11.06 at 06:40 AM

>長崎新幹線にフリーゲージトレインを導入する際には、時速300キロの高速性能も求められます。

その技術的目途が立たないなら、開発自体を中止すべきでしょう。そろそろ、見極め・決断の時期に来ています。

>検討する価値はあるでしょう。

一般車両に比べ、重量が1.5倍近くもあるFGTはエネルギー消費や騒音が大きく、保線費用も嵩むことになります。
そこまでして、導入しなければならないのか。


Posted by: かにうさぎ | 2011.11.12 at 08:30 PM

 かにうさぎさん、おはようございます。

* その技術的目途が立たないなら、

 そもそも時速300キロ運転は、メニューにも入っていないようです。

* 一般車両に比べ、重量が1.5倍近くもあるFGTは

 当然、そういう問題も併せて、導入の可否を検討するのではないでしょうか?

Posted by: たべちゃん | 2011.11.13 at 06:54 AM

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線路幅の異なる新幹線と在来線を直通運転できるフリーゲージトレイン(軌間可変電車) [Read More]

Tracked on 2011.11.04 at 09:19 PM

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