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草刈りをしたからといって鉄路が復旧するわけではない

 大船渡線の気仙沼-盛間は東日本大震災以来、不通となっています。この区間については4日、JR東日本と地元3市(大船渡、陸前高田、気仙沼)との話し合いが行われ、大船渡線にもBRTを導入することが正式に決まりました。BRTの開業時期ははっきりとはしていませんが、その間のバスの運行も検討するようです。

 ただ、気仙沼線の被災の規模が大きいのは盛のほうであって、気仙沼のほうはほとんどありません。鹿折唐桑駅周辺で線路の流出が400メートルほどありましたが、敷石が流出した程度で、レールに大きな損傷は見られないのです。その400メートル程度さえ直せば気仙沼-陸前矢作間は鉄道として復旧できるとして、地元にはその区間の早期復旧を求める声もあります。しかし、JR東日本は部分復旧を否定し、復旧するならば気仙沼-盛間を一気に復旧させるとしています。

 そこで、気仙沼-陸前矢作間の部分復旧を求める地元住民は、ある行動に出ようとしました。荒れ放題の線路の草刈りをやろうとしたのです。この計画が6日に行われるのを察知したJR東日本は、線路内のケーブルが草刈りで傷つく可能性があるとして、計画の中止を要請しました。その上、事前に2日がかりで草を刈ってしまったのです。草刈りが行われる予定だった6日には、JR東日本盛岡支社の幹部が草刈りの中止を求め、草刈りは中止となりました。

 地元側は、鉄路を復旧させるには熱意が必要だと考えているようですが、熱意を見せたからといって鉄路が復旧するわけではないのです。三陸鉄道のように赤字でも地元が補填してくれるならともかく、JR東日本にはそういうものがありません。新幹線や首都圏の利益で埋めざるを得ないのです。将来性の全くない分野に。震災の影響が少ない2010年度の気仙沼線(一ノ関-盛間)の輸送密度は706人。廃線になっても文句の言えない数字です。

 利用者がそれなりにいる常磐線(飛び地で復旧しているところもあります)や仙石線は、部分的ながら復旧しているところもあります。それははっきり言って利用者数の差なのです。地元自治体が買い取って第三セクター化してくれるならともかく、熱意を見せるだけでは何ともならないでしょう。

(追記)
 大船渡線気仙沼-盛間のBRT運行開始は、2013年春の予定です。それまでは、定期券・回数券利用者に限り、岩手県交通の路線バスへの振替輸送を行っています。

 山田線(宮古-釜石間)においても、定期券・回数券利用者に限り、バスによる振替輸送を行っています。
(参考:朝日新聞ホームページ http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000001210090010、http://mytown.asahi.com/iwate/news.php?k_id=03000001210050004、JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/rosen_avr/index.html、http://www.jr-morioka.com/pdf/press/pdf_1351574676_1.pdf、http://www.jr-morioka.com/pdf/news/pdf_1355996683_1.pdf)

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