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西武、東急、相鉄で新型ホームドアの現地試験

 近年、駅のホームにおいて、旅客の接触・転落事故が増加しています。ホームから転落またはホーム上で列車と接触することにより発生した鉄道人身傷害事故の件数は、2002年度が113件だったのに対して、2011年度は209件にもなっています。特に視覚障害者の2人に1人はホームからの転落経験があり、駅のホームは欄干のない橋にもたとえられます。

 旅客の接触・転落事故を防ぐには、ホームドアを設置するのが有効です。視覚障害者からの要望が高い駅、利用者数が多い駅(特に利用者数10万人以上の駅)について、積極的に転落防止対策を実施し、2012年9月末現在、全国約9500駅のうち539駅、利用者数10万人以上の駅についていえば全国235駅のうち34駅でホームドアを設置していますが、まだまだ足らないというところです。地下鉄のように同じ車両しか通らないところは容易なのですが、ホームドアの設置には、車両扉の不一致等の技術面、ホーム補強改良工事等を含むコスト面等の重要な課題が発生しています。列車も決められた位置にピタリと停めないといけません。

 そこで国交省は、現在開発が進みつつある新たなタイプのホームドアについて、西武、東急、相鉄の駅で現地試験を行うことになりました。いずれの鉄道会社も試験場所の提供及び試験実施への協力を行うのであり、実際にホームドアの導入を決定したわけではありません。

 西武新宿線新所沢駅で導入するのは、東大と神戸製鋼所が共同で開発を進めてきた戸袋移動型ホーム柵。車両の扉の数が異なる場合でも、戸袋が移動することにより対応することができます。車両の停止位置がずれた場合でも、同様に対応できます。6月ごろから約8か月間、1番ホーム(本川越方面)の後方に1両分設置します。

 東急田園都市線つきみ野駅で導入するのは、日本信号が開発を進めている昇降スクリーン式ホームドア。JR西日本と似たようなタイプですが、JR西日本のは柱も昇降します。約10メートル間隔で設置した柱間に張られたワイヤーロープが列車の到着・出発に合わせて昇降するタイプです。扉数の異なる路線でも使え、シンプルな構造とすることで、導入コストの低減を目指しています。試験は7月ごろから下りホームで行います。ホーム全長約200メートルに設置する予定です。

 相模鉄道いずみ野線弥生台駅で導入するのは、高見沢サイバネティックスが開発を進めている昇降式ホームドア。ホームドアの開口部分を昇降式のバーとすることで、ホームドアの軽量化を図り、設置に当たってのコスト低減に対応します。試験は10月ごろから約1年間、1番線(湘南台方面)の後方に1両分設置します。

(追記1)
 西武新所沢駅のホームドア試験ですが、2か月ほど遅れて、8月31日から2014年2月末までの約6か月間行われます。

(追記2)
 東急つきみ野駅のホームドア試験ですが、こちらは3か月ほど遅れて、10月11日始発から始まりました。今のところは1両分だけですが、12月までにはホーム全体に設置する予定です。つきみ野駅は屋根のない部分もあり、そこにもホームドアがあります。地方の屋根の短い駅でも導入できるようになっています。

 また、相鉄弥生台駅のホームドア試験は、27日から始まります。相鉄としては、コスト、重量ともに従来のものの2/3程度を目標にしています。なお、東急、相鉄とも設置期間は約1年間です。
(参考:国交省ホームページ http://www.mlit.go.jp/report/press/tetsudo07_hh_000042.html、http://www.mlit.go.jp/common/000989923.pdf、http://www.mlit.go.jp/common/000989922.pdf、西武ホームページ http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2012/__icsFiles/afieldfile/2013/03/05/20120305shintokorozawa.pdf、http://www.seibu-group.co.jp/railways/news/news-release/2013/__icsFiles/afieldfile/2013/08/27/20130827shintokorozawa.pdf、東急ホームページ http://www.tokyu.co.jp/contents_index/guide/pdf/130305-1.pdf、相鉄ホームページ http://www.sotetsu.co.jp/news_release/130305_01.pdf、「週刊東洋経済 『鉄道』完全解明 2013」 東洋経済新報社、カナロコ http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1310090038/、「鉄道ジャーナル」2014年3月号 鉄道ジャーナル社)

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