« 北陸新幹線金沢-敦賀間の駅構造 | Main | 並行在来線のICカード導入に積極的な富山県と消極的な石川県 »

北陸新幹線敦賀以西、「米原ルート」推す滋賀県に異論続出

 北陸新幹線敦賀以西のルートについては、3月28日に関西広域連合が、米原で東海道新幹線と接続する「米原ルート」を国に提案する方針を決めています。

 そんな中、嘉田滋賀県知事と県内19市町長が話し合う「自治創造会議」が9日、甲賀市で開かれました。この会議では北陸新幹線敦賀以西のルートについて話し合われました。関西広域連合を構成する滋賀県は、関西広域連合で合意がなされた「米原ルート」への支持を求めました。米原市は「米原ルート」に賛成しましたが(4日の定例会見より。米原市の主張は、JR東海や中京圏にも連携を働き掛けるべき、というものです。「米原ルート」は「湖西ルート」「若狭ルート」に比べて中京圏への波及効果が5倍になるようです)、異論が続出しました。県内への波及効果が(データがないため)わからないとする意見や、並行在来線として分離された場合どうするのかとの質問もありました。

 大津市は「湖西ルート」の検討を求めました。「湖西ルート」は大津市の堅田やおごと温泉を通ります。ここに新幹線の駅を設ければ経済効果が出るというのです。しかし、「米原ルート」で滋賀県部分の建設費を(北陸新幹線が通らない)大阪府などが負担しようとしているのは、滋賀県内には(既存の米原駅以外は)駅がつくられず、受益が少ないと考えられるからです。北陸新幹線の受益は9割程度が京阪神になると考えられるため、負担金も滋賀県は1割しかありません。ところが、「湖西ルート」の採用などにより滋賀県内に駅ができると(「湖西ルート」なら近江今津あたりも駅の候補地になります。敦賀-京都間に駅が全くできないと、駅間距離は非常に長くなりますから)、受益は少ないとは言えないでしょう。滋賀県が負担金を払わないといけません。南びわこ駅の実績がある滋賀県にできる話ではありません(人の金なら新幹線駅も欲しいようですが、当然のことながらJR東海に拒否されました)。

 結局、嘉田県知事は、市町長の同意は得られないまま、国への同意をまとめる次回の関西広域連合の会合で、「米原ルート」を支持する考えを明らかにしました。
(参考:京都新聞ホームページ http://kyoto-np.jp/politics/article/20130404000159、http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20130409000137、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20130405/CK2013040502000005.html、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/region/news/130410/shg13041002060000-n1.htm)

|

« 北陸新幹線金沢-敦賀間の駅構造 | Main | 並行在来線のICカード導入に積極的な富山県と消極的な石川県 »

整備新幹線」カテゴリの記事

鉄道」カテゴリの記事

Comments

こんにつは。

そもそも滋賀県は"北陸新幹線建設促進同盟会"に昔から加盟していないくらい、北陸新幹線への立ち位置が微妙です。
滋賀県にはここまでああだこうだ言われる筋合いはありません。福井県が若狭ルートにすると言うだけで、滋賀県は資金負担ゼロになります。
滋賀県を叩く前に、原発マネーで新幹線を建設しようとしていた福井県のほうがもっと表に出るべきですね。

Posted by: Kinoppi | 2013.04.14 at 06:10 PM

 Kinoppiさん、おはようございます。

* 滋賀県にはここまでああだこうだ

 そうなったら、「若狭ルート」しかありません(もしくは、フリーゲージトレインが実用化するという前提で、敦賀以西は建設せず)。京都、名古屋には不便になりますが、仕方ないでしょう。JR西日本単独で処理できる(JR東海の顔色を伺わなくてもよい)というメリットもあります。

Posted by: たべちゃん | 2013.04.15 at 05:01 AM

湖西ルートを採用しても、今の特急も湖西線内の駅に停車するものはほとんどないのだから、途中に駅を造らなければいいでしょう。

堅田も近江今津も線形上現在駅に併設するのは難しそうだし、ルートから外れた場所に形だけ作って、駅ができたから負担しろと言われてもいやでしょう。

また、湖西ルート特有の問題点として、比叡おろしの強風でしばしば運休することがあるため、できる限り山地をトンネルで通過するルートを採用することが望ましい。

小浜ルートにしても、京都府が負担に難色を示す可能性があります。
亀岡あたりに駅ができるから、京都府も負担と言われても、最大の需要地である京都市を通らないから京都府全体にはメリットは少ない。
京都市にとっては、小浜経由なら、敦賀止めでGCTで直通してくれた方がましだ。

もし、小浜経由でしか作れないというなら、その負担は福井県と大阪府で持ってもらうしかないでしょう。
しかも、米原経由よりはるかに高額な負担になるが、そこまでして、全線開業に拘る必要があるのか再考すべきでしょう。

大阪一極集中論者は、京都を犠牲にしても、大阪だけが得をすればいいと考えているようだが、大阪にしても、GCTとの時間差は30分程度、大阪駅まで直通できることを考慮すれば、有意差とも言えないレベルです。

Posted by: かにうさぎ | 2013.04.15 at 11:03 PM

 かにうさぎさん、おはようございます。

* 湖西ルートを採用しても、今の特急も

 大津市が「湖西ルート」の検討を求めているのは、市内に駅をつくるためです。

* 小浜ルートにしても、京都府が

 京都市はともかく、京都府としては悪い話ではありません。口丹波地方の開発が図れるからです。

 結局、JR東海に新大阪乗り入れを認めてもらわない限り(+JR西日本の採算がとれる)は、「米原ルート」「湖西ルート」はつくる意味がないということです。

Posted by: たべちゃん | 2013.04.16 at 05:14 AM

新幹線建設は国家の一大プロジェクトです。多額の建設費が投入されます。50年~100年先を見据えて考えるべきです。滋賀県やJR東海の一時的な気まぐれでルートを決めるべきではありません。
米原ルートにしておけば、仮に一時的に乗り換えが発生しても、直通運転に対応させることは容易です。直通運転が無理というのは、感覚論でしかありません。しかし、小浜ルートにしてしまうと、未来永劫使えない新幹線というレッテルを貼られてしまいます。
JR東海の気が変わるのか、それとも京都という都市の地位が極端に下落するのか、どちらが可能性が高いかは火を見るより明らかでしょう。

Posted by: 通りすがり | 2013.04.19 at 08:23 AM

 通りすがり さん、こんばんは。

* 滋賀県やJR東海の一時的な気まぐれで

 逆に滋賀県やJR東海に気を使わなければならないのは、「米原ルート」の欠点と言えます。

* 米原ルートにしておけば、仮に一時的に乗り換えが

 一時的とはいえども、乗り換えに抵抗はないでしょうか? フリーゲージトレインが導入されていれば、なおさらです。

* 小浜ルートにしてしまうと、未来永劫使えない新幹線

 亀岡止まりならともかく、新大阪まで行くのですから、それは言いすぎでしょう。東海道新幹線をまるごとJR東海に与えてしまった帰結です。

Posted by: たべちゃん | 2013.04.19 at 10:08 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/23421/57125892

Listed below are links to weblogs that reference 北陸新幹線敦賀以西、「米原ルート」推す滋賀県に異論続出:

« 北陸新幹線金沢-敦賀間の駅構造 | Main | 並行在来線のICカード導入に積極的な富山県と消極的な石川県 »