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整備新幹線、新たな財源なくても1~2年の前倒しは可能、北陸新幹線フリーゲージトレイン、白山駅

 北海道新幹線新函館-札幌間、北陸新幹線金沢-敦賀間は着工したばかりで開業はまだ先です。北陸新幹線は2025年度、北海道新幹線に至っては2035年度に開業する予定です。気の遠くなりそうな計画です。当然ながら、地元からは工期を短縮させる要望が出ています(北海道北陸)。

 そこで国交省も工期を短縮させた場合の試算を行いました。国交省は開業を前倒しするためには約5400億円の建設費が必要となります。一時的に建設費が増えるため、借り入れも増え、それに従って金利も増えるためです。ただ、延伸区間の開業後にJR各社から受け取る貸付料の一部を担保に約2000億円を借り入れることで、北海道新幹線は2年、北陸新幹線は1年の短縮ができます。地元や与党の要望通り、北海道新幹線を5年、北陸新幹線を3年早めた場合、約3400億円の財源が必要となります(北海道新幹線を3年、北陸新幹線を2年早めるなら、約1000億円の財源が必要となります)。今の枠組みでは国と地方が2:1の割合で負担するので、単年度の負担は国が約140億円、地方が約70億円ということになります。2015年度から16年間かけて負担します。つまり、新たな財源がなくても、1~2年の前倒しは可能となるのです。なお、長崎新幹線についてはフリーゲージトレインがないと話にならない計画で、しかもフリーゲージトレインの開発には時間がかかるため、工期の短縮は難しいとしています。

 与党の整備新幹線プロジェクトチームは財源についての協議を進め、6月までに工期短縮の考え方をまとめます。7月には政府・与党の作業部会を発足させ、2015年度の概算要求に工期短縮分の事業費計上を目指します。財政をつかさどる麻生副総理・財務相も前倒しに理解をしています。

 さて、北陸新幹線がらみで2題。まずフリーゲージトレインですが、JR西日本も今年中にフリーゲージトレインの開発に本格的に着手する方針です。2025年度の北陸新幹線金沢-敦賀間の開業に合わせて、富山-大阪間を走行します。北陸は積雪地帯ですので、九州で実験を重ねている技術をベースに、雪に対応できる車両の開発を独自に進めます。フリーゲージトレインは積雪地帯においての実験をほとんどしていません。台車周りに付く雪が、車輪間隔を変えるシステムにどのように影響するかはまだわかっていません。そこで、JR西日本は効果的な融雪設備などの研究、開発を重点的に行うようです。すでに敦賀駅周辺で調査を行っています。

 もうひとつは地元が建設を求めている、白山駅。白山市内に新駅建設を求める白山駅建設期成同盟会(白山、能美、野々市、川北の沿線4市町などで構成)は、新駅の概要や経済効果をまとめました。新駅は加賀笠間駅に隣接し、ホームの長さは310メートル、駅舎の幅は24メートル。1日当たりの利用客は住民が約3800人、県外のビジネス客、観光客が約2900人の合計約6700人と推計しています。県外の利用者の宿泊や買い物による経済効果は約26億円、雇用の創出は310人、税収は毎年約2億円増えるとしています。なお、正式に駅の位置や概要が決まっていないため、駅の建設費や維持管理費は試算していません。

 地元の思いはともかく、白山に新幹線を停めると停車駅が多すぎます。金沢-福井間に3駅あるのも多いぐらいですが(ただし、小松、加賀温泉、芦原温泉は特急の停車実績からいって新幹線が停まるのは妥当です)、さらに増やしてどうするのでしょうか? 小松、加賀温泉、芦原温泉なみに松任に特急が停まるなら仕方ないでしょうが、明らかに差があります。並行在来線の利便性を強化することが先決でしょう。また、白山に新幹線を停めると、所要時間が増加します。ほかの駅の利用者にとっては迷惑な一面もあります。
(参考:北國新聞ホームページ http://www.hokkoku.co.jp/subpage/H20140514101.htm、中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2014051390222533.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20140513-OYT1T50194.html、http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20140518-OYO1T50010.html、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/539060.html、毎日jp http://mainichi.jp/select/news/20140522k0000m040003000c.html、読売新聞2014年5月18日)

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