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整備新幹線前倒しするとGDP約4300億円押し上げ

 現在、北海道新幹線などが建設中ですが、問題なのは完成時期が遅いこと。一番遅い北海道新幹線に至っては、20年以上後の2035年度です。

 そこで、開業を前倒しすることを求める声が出ていますが、開業を前倒しすることによって経済効果も増えるのです。国交省は、与党の要望に沿って北海道新幹線(新函館北斗-札幌間)を5年、北陸新幹線(金沢-敦賀間)を3年、長崎新幹線(武雄温泉-長崎間)を1年前倒しした場合、前倒ししない場合に比べて国内総生産を総額約4300億円押し上げるという試算を出しました。北陸新幹線の開業を3年前倒しすることによって経済効果を約2400億円生むということを以前の記事で書きましたが、ほかの新幹線にも当てはまることなのです。各新幹線ごとの内訳は、北海道新幹線が約2720億円、北陸新幹線が約1350億円、長崎新幹線が約210億円です。

 また、前倒しすることによって、地域間の交流人口が増えます。遅くなればなるほど人口そのものが減るからです。そして、新幹線を運行するJR各社の収益も増えます。開業を前倒しした場合、前倒ししない場合に比べて、1年当たりでは約6億円増えて約163億円になります。各新幹線別の数字では、北海道新幹線が年5.3億円、北陸新幹線と長崎新幹線がそれぞれ年3000万円です。線路などの貸付期間に当たる30年間でみると、177億円増えて4881億円になります。前倒ししない場合、1.12倍と見積もっていた投資効果も、前倒しすることによって北海道新幹線は1.19、北陸新幹線は1.18になります。

 財源はJR各社が将来支払う貸付料の前倒し利用が有力とされています。これまでの国交省の試算では約2000億円としていますが、JR貨物に払う助成金の計算方法を見直したり、現在は2%を前提としている金利を引き下げたりすれば(建設主体の鉄道・運輸機構が金融機関から資金を借り入れる期間を短くすることによって、金利を引き下げます)、増額できる可能性があるようです。そのほかに2016年度までの完全民営化を目指すJR九州の株式売却収入などを活用すれば、さらなる前倒しもできるようです。

 ただ、衆議院が解散した影響で、年末までにするとしていた財源確保策の話が、年明けにずれ込むことになりそうです。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/politics/news/141119/plt1411190067-n1.html、時事ドットコム http://www.jiji.com/jc/c?g=eco_30&k=2014111900959、NHKホームページ http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141119/k10013338371000.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20141121-OYT1T50027.html、北海道新聞ホームページ http://www.hokkaido-np.co.jp/news/economic/575405.html)

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