「リゾートしらかみ」(橅編成)にハイブリッド
東能代と川部の間を海岸沿いに走る五能線には、「リゾートしらかみ」という観光列車が走っています。秋田新幹線の開業により、1997年にデビューしました。現在は年間10万人以上の利用があります(累計では2015年3月末現在で134万人です)。
「リゾートしらかみ」には3種類の車両があります。「青池」編成、「くまげら」編成、そしてこれから取り上げる「橅<ブナ>」編成です。「橅」編成はキハ40系で運行されていますが、その後継車両として、「青池」編成に続いて、ハイブリッドのHB-E300系を導入します。約14億円かけて、1編成4両を製作します。五能線の旅客収入(2013年度)は約3.8億円で、4年分近い数字になる、大型の投資です。ちなみに、定員は約140人で、最高速度は時速100キロです。営業運転の開始は、「青森県・函館デスティネーションキャンペーン」に合わせて、2016年7~9月となります。奥羽線、五能線(秋田-東能代-川部-弘前・青森間)を運行します。
それでは、ハイブリッドの「橅」編成とはどういうものでしょうか? デザインはE6系などJR東日本の車両で実績がある、「KEN OKUYAMA DESIGN」(代表:奥山清行氏)が行います。白神山地と日本海に囲まれた沿線の美しい大自然、移ろいゆく季節感、どこか神聖で神々しい空気感を「緑豊かな橅の葉とそこから溢れ出る優しい木漏れ日」で表現したデザインとなっています。外観には橅の林が緑色の濃淡で描かれています。
車内には2種類のボックス席を用意しています。そして、今までなかった取り組みとしては、「食」。中間車両にはフードカウンターを設置し、沿線にまつわる食を提供する予定です。先頭車両にはイベントスペースもあります。インテリアには橅や杉などの木材を取り入れ、暖かみのある内装にします。
(追記1)
「リゾートしらかみ」(橅編成)の車両デザインが発表されました。車内については、1号車、4号車が展望、ラウンジスペース、2号車がBOX席(一部はフルフラットにすることができます)、3号車がフードカウンターとなります。1号車、4号車の展望、ラウンジスペースは、青森、秋田県産の工芸品やオブジェで非日常空間を演出し、展望や新たな車内イベントのスペースとして多目的に活用します。2号車のBOX席は、秋田杉や青森ヒバを部材に使用し、従来よりさらに開放感や展望性を高め、明るいイメージにしています。3号車のフードカウンターは、青森、秋田が誇る地酒や白神山地の天然水でいれた挽きたてコーヒー、沿線の旨いものを中心に販売し、地産池消のカフェのような空間にします。
(追記2)
「リゾートしらかみ」(橅編成)は2016年7月16日から営業運転を開始します。
(参考:JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp/press/2015/20150506.pdf、JR東日本秋田支社ホームページ http://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20150715.pdf、https://www.jreast.co.jp/akita/press/pdf/20160517.pdf、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/shirakami/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/akita/news/20150517-OYTNT50162.html、「編集長敬白」 http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2016/07/06/)
「JR東日本」カテゴリの記事
- JR東日本、これから製造する車両全てに防犯カメラを設置(2018.04.22)
- 鹿嶋市等、「あやめ」の復活を求める(2018.04.21)
- 幕張新駅、JR東日本に1/6を負担させる(2018.02.03)
- JR東日本、男鹿線に蓄電池電車(2015.11.22)
- 2017年3月ダイヤ改正発表(2)(JR東日本等)(2016.12.18)
「鉄道」カテゴリの記事
- クイズに答えて「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」へ(2018.04.25)
- 長崎新幹線、フル規格なら肥前山口に駅はつくらない?(2018.04.24)
- 佐賀県は長崎新幹線フル規格化に反対(2010.01.12)
- 両備バス等、4月下旬にストライキを決行か?(2018.04.22)
- 東武1800系がラストラン、最後の走行ルートは秘密(2018.04.23)
Comments