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北陸新幹線に乗る(8)

 昼に水戸岡氏のデザインした「アルプスエキスプレス」に乗ったが、富山地方鉄道ではもうひとつ水戸岡氏のデザインした車両がある。路面電車の「レトロ電車」だ。改札を出て路面電車の富山駅に行く。新幹線の高架下に停留所があり、新幹線や在来線からのアクセスは良好。雨にも濡れない。「レトロ電車」の運行ダイヤは公表されていて、次は富山駅19:47発の南富山行き。水戸岡氏デザインの車両にもよく見られるが、木をふんだんに使っている。小さいながらも木のテーブルがある。ただ、客は少ない。富山駅発車時点で私を含めて3人しかいなかった。途中の停留所でそのうち2人が降り、ひとりになると思ったが、そこから乗る人がいて、ひとりぼっちは免れた。ただ客が少ないことには変わりがない。終点南富山に着く。「レトロ電車」は今日の運用を全て終えたようで車庫に引き上げた。再び路面電車に乗って富山駅に戻るのだが、代わりに現れたのが超低床車両の「サントラム」。20時過ぎなのに、郊外に向かった行きの「レトロ電車」より客は多かった。空いていることには変わりがないが。

 富山駅で夕食。新幹線駅の下には飲食店や土産物店などがあるショッピングセンターがあり、そこで食べる。白海老天丼を食べたが、値段が上がっている。15年ぐらい前に初めて食べたときは600円ぐらいだったと記憶しているが(店は改築前の駅ビルにあった)、倍の1260円になっている。新幹線開業で富山名物の白海老の需要が増えたのに不漁で、値段が上がってしまったのだ。

 富山-金沢間の公共交通手段で急速に伸びてきたのが高速バス。北陸道は昔からあるし、どうして急に出てきたのかわからないが、930円という安さと、市の中心部に行くという便利さから、好評のようだ。最後にこの高速バスに乗って、宿のある金沢に行こうと思う。バスは富山駅前のバスターミナルを21:00に出発する。バスは北陸道に入るまでに何か所かに停まる。繁華街の総曲輪はわかるが、「こんなところから?」と思うようなところからも乗車があり、20人ほどが乗ることになった。金沢市内に入り、高速を出てからはこまめに停まり、今度は客を降ろして行く。金沢駅東口には22:05に着いた。

 4日目(9月14日)も朝早く動く。金沢6:01発の富山行きに乗り、夜までいた富山に戻る。乗った列車は521系、しかしこれはIRいしかわ鉄道のものだ。今日は新たな週が始まる月曜日、通勤ラッシュにさしかかるため、4両編成である。金沢を出た時点ではガラガラであったが、富山県に入ると急に客が増えてくる。高岡でいったん空くが4分停車している間に再び乗ってくる。高岡到着時以上に増える。高校の朝練だろうか? 乗客は終点富山で一気に降りた。

 改札を出てまず目につくのが、行列。路面電車に乗るための行列だ。大学前方面は短いが、南富山方面はかなり長い。北陸新幹線開業に伴い新幹線駅高架下に乗り入れるようになった富山地方鉄道の路面電車に乗りたかったので、行列の短い大学前方面から乗る。富山駅7:06発の大学前行きに乗り、次の停留所、新富町で降りる。もっとも、新富町に用がある訳ではなく、すぐ南富山行きに乗る。富山駅に寄り、多くの客を乗せて出発。次の電鉄富山・エスタ前で新規開業区間の乗車を達成。新規開業区間でまだ乗っていないのは仙石東北ラインだけだ。ところで、新富町から電鉄富山・エスタ前までは8分、200円かかる。富山駅でスイッチバックするのが原因で、歩いたほうが速いぐらいだ。「全線2日フリー乗車券」を持っているからできる話で、その都度現金払いならちょっともったいない。次に乗るのは富山地方鉄道なので(電鉄富山7:44発の宇奈月温泉行き)、電鉄富山・エスタ前で降りるのは正解なのだが、朝食用のパンを買おうと思ったら近くになく、結局富山駅まで戻る。なお余談だが、朝のラッシュ時なので、路面電車もたくさん走っている。限定運用のはずの「レトロ電車」も走っていた。

 電鉄富山から富山地方鉄道に乗る。朝のラッシュと逆方向だが、座ることはできない。電鉄富山を出発する。複線の線路は次の駅でおしまい。後は終点の宇奈月温泉まで単線だ。客は降りていくが、転換クロスシートの相席を嫌って立つ人が多い。スイッチバックの上市で空き、昼間の列車になった。あいの風とやま鉄道の滑川でホームを見ると、こちらはガラガラなのに、あいの風とやま鉄道のほうは列車を待つ客が多い。上市でスイッチバックして時間のかかる富山地方鉄道より、富山まで速いあいの風とやま鉄道が選ばれているのだろう。なお、富山地方鉄道の列車は原則ワンマン列車、一番前の扉からしか降りることのできない無人駅では、どうしても乗降に時間かかる。そこでラッシュ時限定で駅員を配置する駅がいくつかあるようだ。列車は山のほうに入っていく。新幹線接続駅の新黒部だが、朝早いため乗ってくる人はいない。だんだん山に入っていき、終点の宇奈月温泉に到着。しばらく列車は宇奈月温泉に停まっていると思ったら、たった3分で西魚津に折り返していった。(続く)

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