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北陸新幹線に乗る(7)

 再びあいの風とやま鉄道に乗って、魚津から西に向かう。富山で乗り換え。富山15:55発の金沢行きは、出かけた帰りにちょうどよい時間の列車だからか、かなりの混雑。座ることができないのはもちろん、立つのにも苦労するほどだ。本当なら新幹線が開業し、特急が減ったのをきっかけに、これまでできなかった普通列車の増発を行い、地元の需要に応えた経営をしないといけないところだが、貨物列車運行による補助金に頼り、赤字を抑えることを考えた経営では多くは期待できない。旅客列車を増やすと、その分貨物列車による補助金が減るのだ。「安かろう、悪かろう」路線の継続だ。高岡で私を含めて多くの人が降りたが、乗る客も多く、立っている人もいる。

 高岡で万葉線に乗り換え。かつては駅前広場の中にあるとはいえ、若干歩く必要があったが、駅のすぐ近くまで伸びた(法的には停留所の移転扱い)。延伸されてからは初めての乗車である。橋上の改札を出て、駅の北側の階段を降りると、そこは路面電車の乗り場。雨に濡れることはない。ただ、この万葉線の延伸、惜しいところがある。新幹線の駅は高岡にはないからだ。新幹線が停まらず、特急が来なくなった高岡は、単なるローカル列車のターミナル。新幹線の駅は、高岡から若干南の新高岡であり、そこからわざわざ高岡まで移動して路面電車に乗ろうとは思わない。新幹線が来ることはわかっていたのだから、それを踏まえたものでないといけなかっただろう。万葉線に乗る。高岡駅16:30発の越ノ潟行きは「ドラえもんトラム」、超低床の新型路面電車「アイトラム」の外観、内装ともに「ドラえもん」のキャラクターが描かれている。

 高岡駅を出た路面電車は駅前広場を半周し、もともと路面電車乗り場があったところを通り過ぎる。路面電車は高岡の市内を走るが、片原町の停留所は道路の真ん中に白線で書いただけ。まるで電車ごっこだ。車が少ない郊外ならともかく、中心部では困る。道路が狭いのに交換できるところに停留所を設けたのが原因である。交換場所と停留所は分けないとどうにもならないだろう。万葉線はほかの都市と同じように、幅の広い道路の真ん中を走る区間もあるが(複線でちゃんとした停留所もある)、氷見線を越えたあたりからは、ローカル鉄道の雰囲気。新湊の町の中を揺られながら進む。趣きのあるところだ。高岡駅から50分ほどで、終点の越ノ潟に着いた。

 もともと万葉線は、高岡と新湊を結ぶだけの鉄道ではなかった。富山まで伸びていたのだ。かつての新富山、今の富山トヨペット本社前まで伸びていたのだ。それが港の建設で分断され、東は後に廃止(代わりにバスが運行されている)、西は経営危機になったが、地元に支えられて万葉線になった。そして港になった部分には富山県営の渡船がある。無料だ。万葉線に合わせて運航されているので接続はスムーズ、万葉線を降りて船に飛び乗ればすぐ出発だ。

 港を横切るだけなので、大した距離はない。渡船はすぐ東の堀岡に着いた。実はこの渡船に並行して、橋が架けられているのだ。新湊大橋という。歩いて渡ることもできるので、帰りはここを通ることにする。橋は船の通行を阻害しないようにするためか、かなりの高さとなっている。付近のランドマークであり、案内に従って行けば、迷うことはない。橋は車道と歩道の二層構造となっており、歩道へはエレベータで上がる。ついに港の上空を歩いて横断するのだが、自殺防止のためか金網が張られていて(おまけに夜間は歩道は閉鎖され、歩くことができない)、眺望がきかない。上に車道があるため、薄暗い中を歩く(ただし、雨が降っても濡れないというメリットがある)。堀岡の港を出てから20分ほどで越ノ潟に戻ったが、ある程度体力がないと歩いていけないだろう。正直、歩道はなくてもよく、せいぜい観光客向けに展望台があれば十分だ。地元の足としては、渡船を継続するか、今でも夜間でやっているように、無料のジャンボタクシーを走らせたらいい。

 越ノ潟から再び万葉線に乗って、高岡に戻る。乗ったのは越ノ潟17:52発の高岡駅行き。万葉線の車両は新しいのが多いがこれは古く、「コカ・コーラ」の広告車両となっている。段差のある、昔の路面電車だ。発車すると、車内放送が流れるが、声の主は落語家の立川志の輔氏、新湊の出身なのだ。行きはなかったので、旧型車両だけのサービスだろうか? ただ、旧型ということは、冷房がない。窓を開けている。吊り掛けモーターの音などが聞こえてきて、なかなか車内放送が聞き取れない。高岡へ向かっているうちにあたりは暗くなり、夜になった。高岡からはあいの風とやま鉄道で富山に戻る。(続く)

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