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佐賀県、長崎新幹線の「リレー方式」を否定

 フリーゲージトレインを導入するのが前提となっている、長崎新幹線。しかし、フリーゲージトレインの開発は遅れていて、2022年度の開業に間に合わないのです。この影響は長崎新幹線にとどまらず、ほかにフリーゲージトレインを導入する予定だった北陸新幹線にも波及します。敦賀までは2022年度に開業する予定ですが、フリーゲージトレインは導入する場合でも、少なくとも4年は使えず、乗り換えをしなければなりません。

 フリーゲージトレインが長崎新幹線武雄温泉-長崎間の開業予定である2022年度に間に合わない危険性が高まった以上、何らかの対策を考えないといけません。将来のフル規格化に備えて新幹線と在来線を組み合わせる「リレー方式」にするか、ミニ新幹線にするか、フリーゲージトレインができるまで開業を遅らせるか、新幹線部分を狭軌にするスーパー特急にするかです。

 ところが11日に佐賀県が県議会の自民党会派に説明したところによれば、佐賀県は「リレー方式」に対して否定的な見解をとったようです。「リレー方式」が完成形なのではなく、武雄温泉で乗り換えさせるという中途半端なものになるだけに、必ずと言ってもいいほどフル規格化の話が持ち上げってきます。フル規格になれば、当然ながら佐賀県の負担は増えるのですから(現状では佐賀県の実質負担額は225億円ですが、新鳥栖-武雄温泉間をフル規格にすると事業費は約4100億円、佐賀県の実質負担額は750億円となります。現状の225億円でも厳しいようなのに、さらに膨れ上がります。しかもこの数字は1997年の旧運輸省の試算であり、その後の物価上昇や消費税率改定は盛り込まれていません)、負担を増やしたくはないという狭い視野に立てば、そういう結論も出てくるでしょう。

 しかし、佐賀県に代案があるかといえば、そうではありません。何と今になっても、フリーゲージトレインでの2022年度開業を求めていくということです。これができるのなら苦労はなく、こんな記事を書く必要もないのです。それが難しい情勢になっているから、問題になっているのです。ただ現状に目を背け、事態を先送りにしているに過ぎないのです。与党の整備新幹線プロジェクトチームにおいても、長崎新幹線開業当初の運行形態や開業時期についての議論を行います(ただし、国交省は与党から逆に開業時期の前倒しを求められているという事情から、開業時期は遅らせない方針です)。

 もっとも、2022年度の段階ではフリーゲージトレイン車両が全くできないのではなく、試験的に製造される1~2編成がある見込みです。それを使ってごく一部の便だけ博多-長崎間の連続走行を行い、残りの大半は「リレー方式」をとることによって、「2022年度にフリーゲージトレインを開業させた」というメンツを保つという奥の手もあることにはありますが。
(参考:佐賀新聞ホームページ http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/259013、http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/258246、http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/258698、http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/259012、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/economy/20151210-OYT1T50075.html)

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Comments

>それを使ってごく一部の便だけ博多-長崎間の連続走行を行い、

本当のところは、それすらできるか怪しいのではないか。FGTの根幹に関わる問題につき、設計の根本的な変更が必要との指摘もある。

http://toyokeizai.net/articles/-/95480?page=2

>負担を増やしたくはないという狭い視野に立てば、そういう結論も出てくるでしょう。
>何と今になっても、フリーゲージトレインでの2022年度開業を求めていくということです

FGT自体が怪しい情勢になっているのも拘わらず、佐賀県は現在もなお、山陽との直通が可能との幻想を捨てていないようです。

http://www.pref.nagasaki.jp/bunrui/machidukuri/doro-kotsu/shinkansen/gaiyo-shinkansen/45424.html#A1

FGT構想ができた時点では、FGTでも山陽と直通できると思われていたから、フルに消極的だったのだろうが、今ではありえない前提です。
フル規格なら、新大阪-佐賀間も直通運転できる。
佐賀県もいい加減幻想を捨てるべきです。

Posted by: かにうさぎ | 2015.12.13 at 11:24 AM

 かにうさぎさん、こんにちは。

* 本当のところは、それすらできるか怪しいのではないか。

 今のところは2022年度の段階では試験車両ぐらいはできるとなっていますが、それすらできなければ、いくらやりたくてもできません。非常にもろい希望です。

* FGT構想ができた時点では、FGTでも

 山陽新幹線は時速300キロでの走行が求められています。実験がうまくいっても270キロ止まりのフリーゲージトレインでは博多より東への走行はできないことは自明です。

 佐賀県の担当者も当然ながら御存じのはずですが、いろいろ事情があるのでしょう。知事あたりのトップが「フリーゲージトレインで大阪まで行くのは無理だ」とひっくり返さない限り、役人は発言を変えることができません。

Posted by: たべちゃん | 2015.12.13 at 12:01 PM

佐賀県の対応は残念ですね。
狂気の沙汰としか思えません。

225億円は血税であり大金です。
安全・技術・規格の確立されていないフリーゲージなんかには投入してはいけないお金なんです。

自分のお金だったら未確立の技術にたいして
そんな投機はしないはずです。

技術が確立されているもの・製品として流通しているものに対する納期短縮交渉なら業界では良くあることです。

しかし、まだ確立されていない技術に対する納期短縮交渉なんて聞いた事がありません。

技術というものを本当にご存知なのか
それとも技術を甘く見ているのか、
それともフリーゲージのデメリットに対して
だんまり・知らぬふり・見て見ぬふり
をしているのか。

フリーゲージにこだわる理由が役人のプライドだけだとしたら残念な事です。

代案は示せるはずです。

(1)部分開業フル規格武武雄温泉乗り継ぎ形式にてのリレー方式
(2)速度はフル規格程は出せませんが在来線技術・規格が活用できるスーパー特急、
(3)狭軌車両が通る必要があるため3線軌が避けられず費用はスーパー特急に比べてかかりますがスピード・安全性の確立されているミニ新幹線
・・・

フリーゲージにこだわる事は佐賀県は科学技術に対し、全くの素人である(自分たちには見る目が無い)と言っているのと同じです。恥ずかしい・もっと勉強せねばという自覚が無いのでしょうか。

開業・維持・将来の車両更新にかかる費用等まで本気で考えているのでしょか。

フリーゲージ車両が乗り入れる他の地域・鉄道会社の負担を考えているのでしょうか。

すでに長崎県内に建設されてしまった、そしてつなごうとしている山陽九州新幹線の設備を本当に最大限有効活用しようと考えているのでしょうか。

特殊車両ですから維持費だって馬鹿になりません。
摺動部分が多いですからね・・・。

225億円は将来のフル規格のためへの貯金、もくは今の設備を有効活用できる案を示したうえでそちらに使うべきだと思います。

残念ながらフリーゲージの今の状態は開業後の状態を表しているのと同じです。設計の見直しが必要なのです。開業後1年以上も安全上の理由で運休する新幹線に誰が乗るでしょうか?それとも大事故が起こるまでだましだまし走らせるおつもりなのでしょうか。事故が起こり信用がなくなるといろんな方面に迷惑がかかってしまうんですけどね。

残念ながらフリーゲージはそのような状態なのです。

225億円は大金です。使い道を誤ると将来にわたって禍根を残します。

佐賀・長崎の両県は将来の事を真剣に考えて代案を示すべきでしょう。

Posted by: Soleil | 2015.12.14 at 07:49 PM

 Soleilさん、こんばんは。簡潔にコメントします。

* 佐賀県の対応は残念ですね。

 フリーゲージトレインの技術が確立されるまで少々遅れても待つというのなら話は分かりますが、未だに予定通りに2022年度に開業できるという認識は理解できません。

Posted by: たべちゃん | 2015.12.14 at 08:28 PM

目的と手段が逆になってしまっている感じを受けます。

新幹線を通す事で 県民の生活を豊かにすることではなくてフリーゲージトレイン 導入そのものが目的となってしまっています。

佐賀県は そこに気づいた方がいいと私は思います。

Posted by: あかり | 2015.12.14 at 09:58 PM

 あかりさん、こんばんは。

* 目的と手段が逆になってしまっている感じを受けます。

 確かにそれは言えます。フリーゲージトレインはあくまでも交通をよくする手段なのですから。

Posted by: たべちゃん | 2015.12.14 at 10:29 PM

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