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只見線、JR東日本が年2億円以上の地元負担による鉄路運転再開を提案

 只見線の会津川口-只見間(27.6キロ)は2011年7月の新潟・福島豪雨で被災し、不通のままとなっています。

 復旧費が85億円以上もかかり(しかも運休してから時間が経っているので、さらに膨らむようです)、かつ多額の費用をかけて復旧させても客はほとんど乗らず、大赤字であることから、JR東日本は鉄路での復旧に否定的でした。ところが、6月18日に会津若松市で開かれた「第3回只見線復興推進会議検討会」(福島県と沿線7市町で構成)において、JR東日本は条件付きながら鉄路での復旧案を示しました。

 復旧せるための前提として、85億円以上の復旧費の一部や運転再開後の運営費を地元が負担することとしています。復旧費もJR東日本が負担するのは20~30億円にとどまるようです。線路、踏切、橋梁などの鉄道施設と土地は地元が保有し、運行のみをJR東日本が行う、いわゆる上下分離を採ります。JR東日本では初めてです。運転再開後、不通区間の年間赤字2.75億円(運賃収入500万円、車両の運行のほか、車両や信号、線路などの維持・管理費や除雪費などの費用は2.8億円。いずれも2009年度の数字)のうち鉄道施設経費2.1億円は地元に負担を求めます。維持・管理費と除雪費などを負担し、JR東日本が負担するのは運行にかかる人件費や車両の維持・補修費などの約7000万円です。

 地元側は、この鉄路での復旧案と従来からあるバス転換案を比べていきます。バス転換案だと、年間運営費は5300万円に減り、地元の負担はいりません。2015年度の収入が300万円などで、赤字額は5000万円です。依然としてJR東日本はバス転換を望ましいものだとしています。地元は鉄道を維持したいところでしょうが、需要の少なさを考えたら、たとえ第三セクターでも厳しいところです。幹線の利益で経営する、JRや大手私鉄ならなおさらです。
(参考:福島民友ホームページ http://www.minyu-net.com/news/news/FM20160619-085397.php、福島民報ホームページ http://www.minpo.jp/news/detail/2016061932051、河北新報ホームページ http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201606/20160621_63059.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/tadamisen-4/、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASJ6L4V87J6LUGTB00G.html)

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Comments

只見線、元々は土砂など資材運搬専用軌道です。
只見川のダムには数千万立米の土砂が堆積しており、これを除去しないと5年前の二の舞。
只見川は、福島県が管理する指定河川なので、福島県が一元的に只見線と磐越西線を使って浚渫土砂運搬すれば、延べ何十万台のダンプ輸送がモーダルシフトにより鉄道に移行し、効率的な土砂運搬が可能となります。

Posted by: 会津藩士 | 2016.07.06 at 09:52 PM

 会津藩士さん、こんばんは。

* 只見線、元々は土砂など資材運搬専用軌道です。

 今のようにごく一部の路線でしか貨物輸送をやっていない状況では、鉄道での浚渫土輸送は期待できそうにないです。

 また、そのためにJR東日本に無理に維持させてはいけません。

Posted by: たべちゃん | 2016.07.06 at 10:06 PM

いやいや、インフラ持つのは自治体になりますね。よってインフラ維持主体は県。それに加えて貨物の運用も県になるのが当然で、JR東日本に負担がかかる論理はズレてます。
JR東日本は県の補助を受けてディーゼルカーを動かすだけであり、実質的に県営鉄道とするのが落としでしょう。
未来永劫続く土砂運搬をダンプのみで行うのは間違いです。これはハッキリ言います。

Posted by: 会津藩士 | 2016.07.07 at 08:19 PM

 会津藩士さん、こんばんは。

* JR東日本に負担がかかる論理はズレてます。

 実際に運行するのはJR東日本ですから、負担があることには変わりありません。

Posted by: たべちゃん | 2016.07.07 at 09:41 PM

いやいや、貨物輸送は福島県が鉄道事業者になるべきとの意見故、JR東日本に負担がかかるとのご意見、同意出来かねます。JR東日本的には負担金=手切れ金ですから。
負担がかかるから望ましくないという意見、全体を俯瞰した意見言うより、目先の銭金勘定しか見えない近視眼にしか見えません。

Posted by: 会津藩士 | 2016.07.07 at 10:42 PM

 会津藩士さん、こんばんは。

 そもそも只見線は需要が非常に少なく、純民間企業たるJR東日本が運営する路線ではありません。こういう路線を切り離し、ある程度需要のある路線に経営資源を振り向けないといけません。共倒れになってしまいます。

Posted by: たべちゃん | 2016.07.07 at 11:01 PM

おっしゃる通り、JR東日本は手切れ金払って只見線は福島県が事業者となり、貨客路線としてやるべきです。運搬する土砂は何千万立米あるので、運搬費立米2000円としても数百億の売り上げになります。
それにしても前例の無い上下分離案、只見線で出してくるとは。

Posted by: 会津藩士 | 2016.07.08 at 10:48 PM

 会津藩士 さん、こんばんは。

* 運搬する土砂は何千万立米あるので、運搬費立米2000円としても

 もくろみ通りにいくのなら、手を挙げるところがあるはずです。

* それにしても前例の無い上下分離案、只見線で出してくるとは。

 鉄道としての特性を活かすことができるところに投資するのが望ましいので、悪い前例にならないことを望みます。

Posted by: たべちゃん | 2016.07.08 at 11:18 PM

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