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  大井川 SLとトロッコと温泉の旅(2)

 前回の大井川の旅では、千頭からバスで寸又峡温泉に行ったので、井川線のトロッコ列車には乗っていない。そこで、今回は井川のほうまで足を伸ばすことにする。

 今回は渋滞に懲りてか、電車で乗換駅の金谷まで行く。JRの改札を出て、大井川鐵道の駅へ。小さなホームに待っていたのは、昔懐かしい南海の車両だった。高野線の急行で使われていた車両で、色も南海時代のものと変わりはない。大事に使ってもらいたい車両である。

 終点の千頭で井川線に乗り換え。スイスの登山鉄道(大井川鐵道はスイスの鉄道と姉妹鉄道になっている)を思わせる、真っ赤な車両が出迎えてくれる。本当にゆっくりと(人によってはいらいらするかも?)井川に向かって進むこと約40分、アプトいちしろに到着する。後ろから大きな電気機関車が近づいてきて連結する。なぜ途中で電気機関車を連結するのか? その理由は、この駅と次の駅の長島ダムとの間は1000メートル進むと90メートル登るという日本で一番急勾配の区間で、普通の鉄道車両では登りきることができないからである。そのため、2本のレールの真ん中に歯車のレール(ラックレール)を敷き、それと電気機関車に取り付けた歯車をかみ合わせて坂を登っていくのである。この方式は「アプト式」と言われ、日本では唯一の存在である。「アプト式」は1990年の長島ダム建設に伴う線路切り替えに伴い採用されたのであるが、昔は信越線の横川-軽井沢間(現在は廃止)でもこの方式が採られていた。井川線の小ぶりな車両と比べると、後押し用の電気機関車は大人と子供ほどの違いがある。

 次の長島ダムで電気機関車を切り離し、身軽な姿になる。新しい路線なので快適だ。千頭を出発してから1時間が過ぎた。終点の井川まではまだ遠いので、ちょっと休憩しよう。接岨峡には「若返りの湯」で知られる温泉があり、共同温泉もあるので気軽に入ることができる。

 温泉から駅に戻る途中、小さな店があったのでそこで昼御飯を買い、早めに駅に戻る。なぜならば、次に乗る列車(接岨峡温泉14:21発)が何と最終列車なのだ。浮き世離れしたダイヤで「こんなので大丈夫か?」とも思うが、観光客がほとんどなので問題は少ない。

 ようやく井川に到着。本来なら井川ダムぐらいは行きたいが、そんなことはバスのダイヤが許してくれない。静岡に行くバスは1日ただ1本、15:17発だけだ。静岡までの所要時間は2時間20分、とても同じ静岡市内とは思えない(井川は静岡市に属する)。このバス、観光バスタイプの車両が使われるが、トイレがないため途中の停留所で15分程度休憩する。目の前が食料品店なので、ジュースやパンの調達も容易だ。

 やがて厳しい谷間は視界から消え、代わりにビルの谷間をバスは走る。往来の車も多い。やはり井川と同じ静岡市内にあるとは思えなかった。(おわり)

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↑元南海の車両

スイス風の井川線トロッコ列車↓

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