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新幹線は北海道へ(2)

 先ほども書いたように、留萌線は12月4日に留萌以遠が廃止される。それを惜しむために乗った客もいるが、2学期に入った平日なので、そういう鉄道ファンで埋め尽くされるほどではない。16:05着の「スーパーカムイ23号」からの客で座席は埋まる。おしゃべりをしたい女子高生の一部はデッキに立っている。秩父別や石狩沼田でその高校生を中心に降りる。

 留萌線に並行して走るのは無料の深川留萌道。車は快走する。地方の高速道路は国の税金でつくられ、脆弱なローカル線は(国が100%の株を持つ特殊な会社とはいえ)民間企業が企業努力で経営せよと言われる。JR北海道がやる気をなくすのは当然だ。鉄道でないといけないのは、札幌近郊と特急がたくさん通る函館、旭川、釧路方面ぐらいで、それ以外で鉄道が欲しければ上下分離(ある程度需要があるところに限る)か第三セクターで運営するしかない。

 石狩沼田までで降りなかった客の多くは留萌で降りる。残った15人ほどのほとんどは鉄道ファンだ。沿線の駅には旧仮乗降場の小さな駅でも一日中撮影していたのだろうか、鉄道ファンの姿が見受けられる。増毛に到着。少ない折り返し時間で駅や車両を撮影する。増毛からの帰りは(廃線後に代替交通機関となる)バスにしてもよかったが、次のバスは1時間後で暗くなってからのものだから、そのまま留萌線で戻る。行きに見た顔が乗っている。人数も行きと同じ15人ほど。すっかり暗くなった留萌で降りる。意外と降りる人は多かった。ホテルに泊まって明日も撮影するのだろうか? もうひとつ意外だったのはまだ18時過ぎなのに、留萌が無人であること。駅は結構大きいが、人気はほとんどなく、ガランとしている。ちゃんと「みどりの窓口」もあるが、留萌の営業時間は7:50〜16:20と短いのだ。

 ここ留萌で夕食として寿司を食べる。その店は駅から10分ほどかかるところにあるが、そんな駅から離れている店でも、留萌線に乗るために来たという客が何人かいたようだ。廃線直前になってバタバタと訪れる鉄道ファンは多く、夏休み中や休日だとその数はさらに多くなる。9月になってからの平日を選んで正解、というべきところか。

 駅に戻り、乗ったのは留萌20:20発の深川行き。最終列車だ。行きと同じキハ54の1両編成だが、こちらは転換クロスシートとなっている。留萌からは10人ほどが乗る。ガラガラだった車内がそれなりになる。その後の乗り降りは終点の深川までほとんどなかった。終点の深川には21:15に着いたが、函館線の接続列車は21:19発の岩見沢行き。たった4分しかない。階段を上り下りすると、ちょうど列車が入ってくるところだった。深川21:19発の岩見沢行きは721系の3両編成。もともと空いていたが滝川で何人か降り、さらに空く。その滝川では特急に追い越される。本来は「オホーツク8号」だが台風被害で運休しているため、キハ183系の臨時特急が同じダイヤで走っているのだ。岩見沢からは22:32発の手稲行きに乗る。こちらは6両編成。733系のロングシートに座る。列車は空いていたが、岩見沢に帰る通勤客を乗せた列車の回送みたいなものだからやむを得ないところか。しかし、札幌に着いてもあまり増えない。実はこの列車は721系と733系が併結されている。前にあるのが転換クロスシートの721系でそちらが選ばれているようだ。確かに座るなら721系のほうが上だ。

 今晩の宿は夜行バス。北海道バスの「函館特急ニュースター号」に乗る。学園都市線に乗り換えるときに途中下車して調べておいたバス乗り場に、発車20分ほど前に到着。このバス乗り場には同じ会社の23:37発釧路行き(「釧路特急ニュースター号」)の客も待っていたが、「釧路特急ニュースター号」が到着し、「函館特急ニュースター号」を待つ客だけになっても10人ばかり残っている。発車時刻になって「函館特急ニュースター号」が到着。人数はさらに増え、20人ほどが乗り込む。盛況のようだ。札幌駅前を出ると乗務員からのアナウンスがある。2人で途中交代しながら函館まで走るのだ。短距離なので1人で走るものと思っていたので意外だ。途中のサービスエリア等で運転士の交代のために停まったが、開放しての休憩はない。函館市内で何か所か停まった後、函館駅前ターミナルに着いた。函館は雨が降っていた。その函館で朝早くからやっているのが朝市。まだ閉まっている店もあるが、すでに開いているところもある。その中からうに、いくら、ほたての「元祖函館巴丼」(ミニ)を頼んで朝食とする。

 新幹線に乗る前に並行在来線にも乗っておきたい。北海道新幹線開業に伴いJRから分離されたのは、江差線五稜郭−木古内間のみ。津軽線はJR東日本が運営するため、並行在来線とはされなかったのだ。江差線五稜郭−木古内間は道南いさりび鉄道となった。木古内への始発は函館7:04発だが、その直前に新函館北斗に行く「はこだてライナー」(函館6:57発)があるのでそれにも乗ってみる。次の五稜郭で降りたらいいのだ。「はこだてライナー」はロングシートの733系だが、観光仕様ということで、内装に手を加えられている。それより、「グランクラス」やグリーン車で北海道に来た人のためにミニ「uシート」があったほうがよさそうだ。「はこだてライナー」は函館を後にする。横の留置線に北海道新幹線開業まで「スーパー白鳥」用として使われていた789系が停まっている。まだ廃車にするには早いので、いずれ「スーパーカムイ」用にリニューアルされるのであろう。予定通り五稜郭で降りる。函館の郊外にある駅で、観光名所の五稜郭からは離れているため観光客にはなじみがない駅だが、特急も停まる。いったん改札を出て道南いさりび鉄道の切符を買い、再びホームに入る。五稜郭7:10発の木古内行き(函館7:04発)はキハ40の2両編成。塗装はJR北海道当時のままで、分離されたとは感じられない。

 木古内行きに乗る。ボックスシートを1人で占領できるぐらいの混み具合だ。ところがその乗客も上磯ぐらいまでで降りるだろうと思っていたら、事態は逆に動く。ラッシュと逆の方向のはずなのに乗ってくるのだ。上磯でも降りない。どこまで続くのかと思っていたら、渡島当別で大量に降りた。こんなところに私立の中学校があるわけではないので、何かの行事だろうか?そこからははじめのようにボックスシートを1人で占領できるぐらいの混み具合に戻る。(続く)

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Comments

9月上旬に、はこだてライナーに乗りました。
平日の昼過ぎでしたが、3両の新函館北斗行きは立ち客が出るほどの盛況で、グリーン車やグランクラスを利用する人は辛いだろうと思いました。
ところが、はこだてライナーの後続の特急(スーパー)北斗が新函館北斗に到着した際、新幹線乗継客が大勢降りてくるではありませんか。
よくよく考えてみると、乗継割引を適用すれば300円で特急の自由席に乗れるのですから、席に座って新函館北斗or函館に行きたい人はこの手段を使うのかもしれません。
時刻表を確認してみると、案外、新幹線に接続する北斗はありました。
これを見越して、JR北海道ははこだてライナーをただのロングシート車にしたのだと感じました。

Posted by: RICOH | 2016.10.12 at 02:26 PM

 RICOHさん、おはようございます。

* よくよく考えてみると、乗継割引を適用すれば

 函館-新函館北斗間は25キロ以下なので、乗り継ぎ割引がなくても自由席特急料金は310円です。

* 時刻表を確認してみると、案外、新幹線に

 こういうパターンはあるようです。

* これを見越して、JR北海道ははこだてライナーを

 すべての便で「北斗」が接続するわけではないので、そこまでは考えていないでしょう。

Posted by: たべちゃん | 2016.10.13 at 05:43 AM

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