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両備ホールディングス、31路線を廃止へ

 岡山でバスや路面電車を運行している両備グループ(両備バス、岡電バス)ですが、2月8日に突如、中国運輸局に赤字路線の廃止届を提出しました。対象となるのは両備グループの運行する78路線中31路線で、20路線を9月末、11路線を2019年3月末に廃止します。自グループのほかの路線や他社でカバーされるところがあるため、完全に廃止されるところは限られますが、それでも1日約5500人が影響を受けます。

 そのきっかけになったのが、主力路線に新規事業者(八晃運輸、元々はタクシー会社でしたが2012年にバス事業に参入。岡山市中心部で原則として100円均一のバスを走らせています)が参入すること。両備グループは岡山と西大寺の間にバス路線を走らせてきました。鉄道時代も含めて創業から108年走らせてきた伝統的な路線で、郊外線でありながら繁忙期は5分に1本、閑散期は10分に1本の間隔で走らせてきたのです。こんな路線でも少子高齢化で利用者が減っているのに、3割から5割も安い運賃で殴り込みをかけてきたのです。そして、両備グループが廃止届を出したことを発表したその日の夜に、その路線は認可されたのです。新路線は岡山市中心部と西大寺地区とを結ぶ23.9キロの循環路線で、7~18時台に走ります。平日は1日51往復、休日は48往復し、停留所は往復で58か所あります。運賃は100~250円です。両備グループで400円のところが250円で乗ることができるのです。

 こうなると黒字路線の岡山と西大寺を結ぶ路線は苦境に陥ります。しかも、それだけでは終わりません。黒字路線の利益で赤字路線の穴を埋めているのです。両備バスは3割の黒字路線で7割の赤字路線を、岡電バスは4割の黒字路線で6割の赤字路線をカバーしています。それでも苦しく、バス事業者の8割は赤字、鉄軌道事業者の7割は赤字のようです。

 規制緩和の時代ですから、黒字路線を狙って新規事業者が参入するのを拒否することは難しいかもしれません。以前は供給輸送力が輸送需要量に対して不均衡とならないように調整する需給調整規制というものがありましたが、2002年の道路運送法の改正によって根拠を失ったのです。これによって路線バスの廃止が相次ぎ、2012年10月には井笠鉄道がバス事業を廃止しました。元々岡山はバス会社が多く、競争が激しいのです。黒字路線を狙った新規事業者の参入によって、赤字路線を抱える余裕がなくなり、廃止せざるを得ないところが出るのは当然です。バス路線を維持したければ、地元自治体が負担せざるを得ないでしょう。

(追記)
 両備ホールディングスは、9月末と2019年3月末に分かれていた廃止の時期を、2019年3月末に統一することにしました。
(参考:両備グループホームぺージ https://www.ryobi.gr.jp/message/4726/、https://www.ryobi.gr.jp/message/4730/、山陽新聞digital http://www.sanyonews.jp/article/666232/1/、http://www.sanyonews.jp/article/666472/1/、http://www.sanyonews.jp/article/666461/1/、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO26707220Y8A200C1LC0000/、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/local/okayama/news/20180208-OYTNT50275.html、KSB瀬戸内海放送ホームぺージ http://www.ksb.co.jp/newsweb/index/9121)

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Comments

鹿児島市内では「「官より民です」 頑張ります!」「民営鹿児島交通 赤字補填はありません」なんて文言を貼ってあるバスが鹿児島市営バスと同じ路線を走っておりまして…。そういう光景に慣れると、民間同士の競争はまだ健全やなあと実感します。

Posted by: 日置りん | 2018.02.11 at 08:50 AM

 日置りんさん、こんにちは。

* そういう光景に慣れると、民間同士の競争は

 競争はいいのですが、影の側面にも注目しないといけません。

Posted by: たべちゃん | 2018.02.11 at 04:11 PM

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