熊本空港アクセス鉄道、費用負担について熊本県とJR九州合意

 熊本空港アクセス鉄道に関しての続報です。

 蒲島熊本県知事は2月21日に開会した定例熊本県議会で、熊本空港アクセス鉄道についてJR九州と基本合意したことを明らかにしました。

 三里木と熊本空港を結ぶ延長約10キロのアクセス鉄道は、熊本県などが主体となった第三セクターがつくります。完成まで10年ほどかかりますが、熊本県は少しでも早く開業させたいようです。線路のほか、車両も第三セクターが所有し、運行のみをJR九州に委託します。JR九州はこの第三セクターには出資せず、約380億円の整備費のうち、空港アクセス利用者が豊肥線に乗ることによって生じる増益分(いわゆる「根元受益」です)から最大1/3を払います。

 このアクセス鉄道でネックになるのは、豊肥線が単線のため、輸送力の増強が難しいということ。そこでアクセス鉄道は豊肥線には直通せず、三里木で同一ホームで乗り換えることができるようにします。増発はできない、肥後大津方面には減便したくないということからこのような結論に至ったと思われますが、熊本市内に直通できないのなら鉄道をつくるメリットは小さいともいえます。ただ、将来的には豊肥線に乗り入れる可能性はあるようです(そのために必要な費用は熊本県が負担します)。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/488599/、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41572630R20C19A2LX0000/)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

JR九州も三里木駅分岐で話を進める

 当blogでも何回か取り上げた熊本空港へのアクセス鉄道問題。熊本県は三里木駅から分岐させる案で話を進めています。

 これに対して実際にアクセス鉄道を運営するJR九州(アクセス鉄道の整備は熊本県が中心となって設立する第三セクターが行います)はこれまで、三里木駅ではなく肥後大津駅からの分岐を希望していました。ところが1月25日に行われた記者会見で青柳JR九州社長は、熊本空港へのアクセス鉄道について、熊本県の正式な申し入れを受けて、熊本県の案通り三里木駅で分岐する案で話を進めることを明らかにしました。JR九州が肥後大津駅からの分岐を求めていたのは、肥後大津駅と熊本空港とを結ぶ無料の「空港ライナー」の利用者がそれなりにいると認識していたからです。

 また、熊本空港へのアクセス鉄道ができれば、利用者が増えることから、豊肥線の一部区間について複線化することも考えなければならないとしています。一方、熊本県が求める事業費の一部負担については、JR九州側からはっきりとした発言はありませんでした。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/461715202402550881?c=92619697908483575&fbclid=IwAR3TL2EUi72XDl5dYohPXqczaCM-eg58hGCy_VSUo4W2dSlUIum1q7HN8ak)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

フジドリームエアラインズ、チャーター便を個人でも乗ることができるようにする

 チャーター便というのは、定期便がない路線などにおいて、旅行会社の貸切で飛ばす便のことです。これまでチャーター便を飛ばす旅行会社のプランを申し込まない限り、そのチャーター便に乗ることができませんでした。

 しかし、フジドリームエアラインズは1月13、15、17、19、21日に1日1往復ずつチャーター便を運航する名古屋(小牧)-松山線、松山-仙台線の2路線において、個人でも利用することのできる運賃を設定しました。2018年4月に規制が緩和され、定期便がないところに限り、座席数の半分までを個人に販売することが認められたのです。定期便にした場合の需要や採算性をテストすることができるのです。全国で初めての取り組みです。

 肝心の運賃は名古屋(小牧)-松山線が12000円、松山-仙台線が19000円で(子供も同額のようです)、搭乗3日前までに購入する必要があります。そのほか、通常とは違う取り扱いがあるようです。
(参考:フジドリームエアラインズホームぺージ https://www.fujidream.co.jp/company/press/doc/181122.pdf、河北新報ホームページ https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201811/20181123_12004.html)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

山武市-成田空港間にバス

 山武市は若者の移住定住を推進しています。そこで山武市は、京成グループのちばフラワーバスに依頼し、新しいバス路線を開設させました。

 10月13日から運行を開始したバスは、山武市と成田方面とを結ぶ快速バス、「さんむウイングライナー」。2021年3月末までの約2年半、実証実験というかたちで走ります。路線バスタイプの車両が1日10往復します。

 バスは山武市役所もしくは求名駅から、成東駅、空港第2旅客ターミナルに行きます。一部の便は京成成田駅もしくはイオンモール成田に行きます。運賃は山武エリアと芝山・成田エリアにまたがった場合、大人500円、学生300円、子供250円で、大人と学生には定期券の設定もあります。山武エリアだけなら大人、学生200円、子供100円です(定期券の設定はありません)。芝山・成田エリアだけなら大人、学生300円、子供150円で、ICカード利用なら1割引きです。こちらも定期券の設定はありません。なお、整備地区-京成成田駅・イオンモール成田間のみの乗車はできません。また、成東駅-空港第2旅客ターミナル間の所要時間は54分です(山武行きの場合)。

 鉄道だと山武市(成東)から成田空港に行くのは結構遠回りしないといけないのですが、バスなら直通できます。山武市の目論見通りに行くのでしょうか?
(参考:京成ホームぺージ http://www.keisei.co.jp/information/files/info/20181009_173401586359.pdf)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

下地島空港は2019年3月30日開業

 宮古島の近くの下地島には空港があります。下地島空港です。下地島空港は3000メートルの滑走路を有する空港ですが、長らくの間航空会社によるパイロットの訓練用として使われてきました。かつてはJALやANAが訓練に使っていましたが今は撤退し、日本トランスオーシャン航空等が使っているのみです。定期路線があったときもありましたが、1994年に運休したままで、25年近く飛んでいません。

 この下地島空港ですが、2019年3月30日、旅客ターミナル施設ができます。そして、25年ぶりに定期路線ができます。ジェットスターの成田-下地島線です。エアバスA320型機(180人乗り)が1日1往復運航します。就航日、ダイヤ、運賃等は後日発表されます。

 なお、2019年春の段階では下地島空港に発着するのは成田線のみですが、下地島空港の旅客ターミナルには国際線も受け入れることができる設備も用意されています。台湾、香港、韓国などからの国際線定期便、チャーター便の誘致も積極的に行うとのことです。

 もっとも、下地島から橋を通って宮古島に渡ることができます。宮古島にも当然空港があります。下地島も宮古島も同じ宮古島市内にあり、航空客を奪い合う危険性があります。2空港をどうやってすみ分けるか(あるいは滑走路の長い下地島に統合するのか)が課題と言えます。

(追記)
 2019年7月3日からはジャットスターの関空-下地島線が就航します。週4便の運航ですが、夏休み期間中は毎日運航です。
(参考:下地島空港ホームぺージ http://shimojishima.jp/lib/img/pdf/181015PressRelease.pdf、沖縄県ホームぺージ http://www.pref.okinawa.jp/airport/index/sm/simojijima00.htm、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20181018/k00/00m/020/041000c、沖縄タイムスホームページ https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/395730)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

今さら伊丹に国際線

 関空は台風21号で大きな被害を受けましたが、21日に第1ターミナルが全面再開し、通常ダイヤの94%まで回復しました。

 その関空をカバーするためか、10月に伊丹発着の国際線が設定されることになりました。JALが運航するもので、10月17日未明の香港発伊丹行きと、10月21日夕方の伊丹発香港行きの2本が該当します。JALは関空-香港便を全便復旧させているので、伊丹発着は臨時の純増便となります。関空開港以降、チャーター便を除いて24年ぶりに伊丹発着の国際線が登場するのです。

 関空が使えないなら伊丹発着の国際線を運航する意味があったかもしれません(ただ、将来に禍根を残す危険性はありましたが)。事実、国内線に関しては伊丹や神戸から代替便が発着しました。ところが国際線に関しては、国際線発着の準備に手間取っているうちに関空が復旧してしまいました。今さら伊丹発着の国際線を発着させる意義はなく、関西の空港のありかたについて混乱を招くだけです。

 今は海外からの観光客で関空を利用する人が多いので、問題になっていないだけです。何らかの事情で利用者が減れば、神戸を含めた関西3空港の分担をどうするかで、問題が浮上します。伊丹は大阪の中心部から近いので便利ですが、騒音問題で利用時間に制約があり、24時間運航や拡張をすることができません。海上空港の神戸は騒音に関しては理想的ですが、規模が小さく、後発の空港なのであまり飛ばすことができません。いろいろ不満があっても現状では、関空をメインにせざるを得ず、それに反する動きは避けておいたほうが無難です。関空の第1ターミナルが復旧した今となっては、伊丹発着の国際線を設定しなければならない積極的な理由は見当たりません。

(追記)
 関空の旅客施設が完全に復旧したことに伴い、10月中に予定していた伊丹発着の国際線も取りやめとなりました。伊丹発着の国際線は関空発着として運航する予定です。
(参考:朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL9P5FXBL9PPTIL01W.html、https://www.asahi.com/articles/ASLBB560VLBBUTIL02F.html、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3563672021092018EA4000/)

| | Comments (2) | TrackBack (0)

あおなみ線、中部空港方面に延伸か?

 金城ふ頭止まりの行き止まりの路線である、名古屋臨海高速鉄道あおなみ線。このあおなみ線に延伸構想があるのです。

 その行き先は、中部空港。2027年度のリニア名古屋開業に合わせた動きで、中部空港に2本目の滑走路を設けるために(中部空港は景気回復によりビジネス利用が増え、外国人観光客も増えているので、利用者が増えています。2018年度は過去最高だった2005年度の数字を上回る、1300万人を目指しています)、交通アクセスの強化がいるのです。金城ふ頭から海底トンネルか高架で知多半島に渡り、名鉄新舞子付近で接続します。つまり、羽田、成田、関空のように空港に2つの鉄道が走るのではなく、途中から空港までは1本の鉄道しかないのです。ただ、名鉄新舞子以北でトラブルが起きでも、その時点でストップするのではなく、あおなみ線経由の代替ルートが使えるのです。

 このあおなみ線の延伸について名古屋市は、2019年度の早いうちに愛知県と共同で、検討する組織を立ち上げることを目指しています。しかし、あおなみ線の乗客数は需要予測を下回ったままで、金城ふ頭から先の工事を誰が行うのか、また、接続する名鉄との話し合いもまだです。なお、延伸構想は昔からあり、2004年に名古屋市が行った試算では、事業費を約800億円としています。

 もっとも、中部空港への鉄道構想は、武豊線からもあったと記憶していますが、そちらはどうなったのでしょうか?

(追記)
 山本名鉄会長は9月26日の記者会見で、あおなみ線の延伸に否定的な見解を示しました。中部空港の駅にも拡張する余裕があり、滑走路が2本になっても対応できるようです。
(参考:中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018092190142941.html、YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/local/aichi/news/20180927-OYTNT50131.html)

| | Comments (2) | TrackBack (0)

広島空港への鉄道アクセス、断念

 広島空港は広島の中心部から遠く離れた三原市にあり(かつての空港は広島市西区にありました)、広島市中心部との鉄道アクセスの建設が時々話題に上ります。アクセス鉄道の建設案はいくつかあり、最寄りの山陽線白市駅との間に8キロの鉄道をつくる案から(建設費は367億円、広島駅と空港の間は直通で54分で結ばれます)、広島駅との間を1兆円近くかけて直結する構想まであります(距離は45キロ、所要時間は34分)。ところが、8月23日に、2021年4月の空港民営化に向けた魅力づくりなどを議論する官民組織が広島県庁で会議を行い、その中で、広島県が白市-広島空港間の鉄道アクセスの整備を断念することを発表しました。

 なぜ広島県は断念したのでしょうか? その理由は、採算を確保するには空港の年間利用客数が1000万人いないといけません(広島から1兆円近くかけて鉄道をつくる場合は、2000万人ないといけません)。ところが、空港の利用客数は2050年度でも500万人に留まり(これでも現行の1.7倍の水準です)、採算ラインに遠く届かないのです。高速道路(広島高速5号)が整備されるためリムジンバスの利用が増えると想定され、空港利用者に占める鉄道利用者の割合は9%に留まると考えられているのです(10年前に空港アクセス鉄道の採算を調査したときは、2割が鉄道を利用するとされていました)。

 この鉄道アクセスの話は、広島空港が移転する1989年から続いてきましたが、断念というかたちでようやく決着することになりました。記事では触れられていませんが、白市駅で接続するJR西日本も乗り気ではなかったでしょう。主力の山陽新幹線の乗客を奪うことになってしまうのですから。今後は、道路網の整備や改善で対応するとしています。
(参考:中国新聞ホームぺージ http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=459671&comment_sub_id=0&category_id=256)

| | Comments (4) | TrackBack (0)

Peach、バニラ・エア経営統合へ

 3か月ほど前の3月22日のことですが、ANAホールディングスは、傘下のLCC、Peachとバニラ・エアを統合させることを発表しました。2019年度末が統合の時期で、ブランドはPeachに統一されます。統合を実現すれば、売上高でLCC国内トップのジェットスター・ジャパンを上回ることになります(売上高はPeachとバニラ・エアの単純合算)。

 合併の目的は規模の拡大。市場自体は航空需要が年々増えているため拡大傾向にありますが、その環境の中できちんと需要を取り込み、海外のLCC大手に対抗するためです。機材の効率的な活用のためには、合併して規模を大きくすることが重要だそうです。機材数は現在より4割ほど多い50機に、就航路線は現在より3割ほど多い50路線にします。2020年度には売上高1500億円、営業利益150億円を目標としています。現在の2倍程度です。また、Peachの拠点は関空、バニラ・エアの拠点が成田なので、事業の重複が小さいというのもメリットです。

 なお、ANAホールディングスは、2020年に現行より長距離となる、アジアへの中距離路線(片道7~9時間)をLCCで走らせる予定です。

(追記)
 バニラ・エアで運航されている便は2019年5月から徐々に運航を終了し、Peachに置き換わります(バニラ・エアによる運航終了からPeachの就航開始まで期間が空くものもあります)。

 最終的なバニラ・エアの運航終了は2019年10月26日です。
(参考:Sankei Biz https://www.sankeibiz.jp/business/news/180322/bsd1803221640006-n1.htm、朝日新聞社ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL3Q44R9L3QULFA00N.html、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28450200S8A320C1TI1000/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/82395)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

北九州空港-福岡間のリムジンバス、いきなり2000円に倍増

 西鉄高速バスは、北九州空港と福岡とを結ぶ「福北リムジンバス」を走らせています。福岡には福岡空港という便利な空港がありますが、街中近くにあるため、早朝や深夜に設定することができません。それを補うのが北九州空港で、2015年から運行を始めた「福北リムジンバス」も羽田への早朝、深夜便に合わせた運行となっています。ところが、この「福北リムジンバス」、あまり利用されていないようです。そこで西鉄高速バスは利便性の向上と収支改善を目的として、7月1日にダイヤ改正を行うのです。

 改正事項はいくつかありますが、福岡行き(3本、北九州空港22:50~0:45発)については、途中5か所に停まるようになります。直方パーキングエリア、若宮インターチェンジ、上の府太郎丸、御幸町、呉服町です(代わりに博多駅筑紫口は通過)。反対の北九州空港行き(1本、天神高速バスターミナル前3:20発)は、停留所の追加はなく、博多駅筑紫口を出ると、北九州空港までノンストップです。福岡行きについては航空機到着からバス出発までの乗り継ぎ時間を10分短縮し、スムーズに乗り継ぐことができるようにしました。また、コスト削減を図るため、福岡行きのうち1本と北九州空港行きは北九西鉄タクシーの中型バス(22席)を使用することにしました。残る福岡行きの2本は西鉄高速バスの大型バス(55席)を使います。

 そして、最後のメニューが値上げ。これまで片道1000円だったところが、2000円に変わります。元々の1000円が安かったと言えばそれまでですが、いきなり倍とは結構な値上げです。
(参考:西鉄ホームぺージ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2018/18_030.pdf)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧