高校の補習科

 中国地方などで、高校に「補習科」というものがあります。その高校を卒業した浪人生に受験指導を行っているところです。「専攻科」と名乗っている鳥取県を除いて、正式な制度ではありません。PTAや同窓会などが運営しているケースが多いようです。補習科が設置されている高校は、地方では有名校であることが多いです。

 補習科の授業料は格安で、岡山朝日高校の場合、年間約10万円。岡山の代々木ゼミナールの授業料が約70万円であることを考えると、格安です。高校の教諭が大学の入試問題をもとに独自の問題をつくり、高校の授業のないときに教えています。補習科で教えることによる報酬はなく、ボランティアです。建物も高校の敷地内にあるので、地代の負担はありません。もともと補習科で稼ぐつもりはないので、格安で済んでいるのです。

 浪人生にとってはありがたい制度ですが、少子化で浪人生が減った(難関大学以外は、入りやすくなった)などの理由で、廃止されるところが増えています。教諭の負担も大きな問題です。県が運営している鳥取県の場合は、廃止を求める予備校と、存続を求める親との意向がぶつかっています。

 補習科のある学校は県でも有数の進学校であることが多く、そこに投資するのは悪い話ではありません。九九ができなかったり、アルファベットが分からなかったりするものに無理に高校に行かせるよりよほど有意義でしょう。本来制度にない(あるいは鳥取のように流用している)補習科を存続させるべきか廃止すべきかの判断は、難しいところです。
(参考:asahi.com http://www.asahi.com/edu/tokuho/TKY200912140034.html)

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「チルド弁当」で廃棄ロスは減らせるか?

 コンビニで売っている様々な弁当。バラエティに富んだ弁当が売られています。しかし、店側にとってはどうしても売れ残ってしまうのが悩みの種。賞味期限が短いので、すぐに捨ててしまわないといけないのです。かといって、廃棄を恐れて、少量しか注文しないということもできません。いつも品切ればかりだと、店の評判が落ちます。

 弁当の廃棄ロスの問題は社会問題にもなっています。そこで考え出されたのが、賞味期限を延ばすこと。しかし、これも、添加物でごまかすわけにはいきません。店内での保存温度を20度から5度に変えることによって、3日間程度の保存が利くようになりました。ファミリーマートではすでに2007年からそのような弁当を販売していますし(評判はどうなのでしょうか?)、セブン-イレブンでも11月から販売を開始します。この「チルド弁当」の導入により、弁当の配送はこれまでの1日3回から1回で済むようになり、こまめに配送しなくてもよくなります。日持ちがするので、注文の見積もりを誤り、多く注文をしたとしても、翌日カバーできます。低温で保存するので、使える食材が増えるというメリットもあるようです。

 コンビニチェーンの本音は、賞味期限直前の値下げ販売はやってもらいたくないのでしょう。独禁法の絡みがあるので以前のように強制はできません。そこで、賞味期限を延ばすという「努力」をしたのでしょう。もっとも、パンや牛乳でもあるように、棚の奥にあるものから売れたら、古いものが残ってしまいますが、それでも廃棄ロスはある程度は減るでしょうね。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/life/food/news/20090926k0000m020070000c.html)

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「電波オークション」

 地デジへの移行時期が、あと2年を切りました。

 今のテレビがアナログから地デジに移行することにより、今テレビ用に使っている電波の枠が空きます。これは貴重な枠なので、多額のお金を出してでも欲しいという企業はあります。現在総務省は、書類審査等で審査し、適当な業者に電波を割り当てていますが、これをオークション方式に変えるというアイデアを出している政党もあります。民主党がそうなのです。ちなみに、その動きに強く抵抗しているのは総務省です。

 欧米では一般的な、オークション方式の一番の魅力は、お金。現状でも毎年「電波利用料」を放送局や携帯電話会社などに請求していますが、その金額はさほど高くはありません。国有財産の有効活用策として、「電波オークション」はいいアイデアかもしれません。

 少なくとも、オークション方式だと、今のテレビのままでも何とか見ることのできる、チューナーを各企業や各家庭に配るぐらいのお金は得ることができそうですね。「立ち退き料」ぐらいは出せそうです。
(参考:朝日新聞8月5日朝刊 14版)

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大学進学率は親の年収に比例する?

 100%当てはまるわけではありませんが、学力があれば将来的にも有利になる可能性は高いといえます。そのためには、大学、できれば一流大学に行ったほうがいいです。でも、大学の進学率と親の年収との関係を調査したところ、両者には相関関係があることがわかりました。

 東大の大学経営・調査研究センターが調査した結果によれば(2005年度に全国の高校3年生約4000人を抽出して、3年間追跡)、年収200万円未満の家庭の4年制大学進学率は28.2%。これに対して、年収1200万円以上の家庭では62.8%でした。この差は、私立大学への進学率によるものです。学費の安い国公立大学の進学率はほとんど変わりません。反対に、就職した人の割合は200万円未満が35.9%、1200万円以上が5.4%と逆の結果になっています。専門学校に進学した人も、親の年収が上がるにつれ、減っていきます。

 それでは、学校での成績はどうでしょうか? これも全国学力調査の結果をお茶の水大学耳塚副学長の研究班が分析したところ(2008年度、小学6年生約6000人について調査)、親の年収が上がるにつれ、よくなっていきます。例えば、知識を問う国語Aの場合、年収200万円未満の正答率が56.5%であるのに対して、1200万円以上1500万円未満は78.7%でした。ほかの科目でも同じような傾向が出ました。

 いくら個人の能力が高ければ、活躍の場が増えるといっても、それが親の年収に影響されているのでは、格差の固定につながります。年収が多い家庭のほうが子供にとって勉強しやすい環境であることは否めませんが、奨学金の拡充などで、少なくとも年収によって大学の選択の幅が狭くなるようなことはないようにしないといけないですね。
(参考:朝日新聞7月31日朝刊 14版、朝日新聞8月5日朝刊 14版)

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「ひこにゃん」に類似品

 一時はトラブルになったものの、穏便に解決したと思っていた「ひこにゃん」をめぐる、彦根市ともへろん氏とのトラブル(そのときの記事はここ)。ところが最近、新たな問題が出てきました。「ひこにゃん」そっくりのキャラクターが出回っているのです。彦根市は先月27日、市内のグッズ販売業者に対し、「ひこにゃん」に類似している「ひこねのよいにゃんこ」は、市の持つ「ひこにゃん」の著作権及び商標権を違法に侵害するとして、販売中止を求める文書を出しました。

 さて、「ひこにゃん」そっくりの新しいキャラクターは、「ひこねのよいにゃんこ」。作者は「ひこにゃん」と同じ、もへろん氏です。2007年の和解により、もへろん氏は、絵本「ひこねのよいにゃんこ」の創作活動を続けることなどを認められました。新しいキャラクターは、ここから出てきたのです。和解により、「ひこにゃん」には「座る」「はねる」「刀を抜く」の3つのポーズ以外は認められません。服装も含めて自由に創作できる「ひこねのよいにゃんこ」はその点、グッズ販売業者にはありがたいものです。

 確かに両者は似ていて、紛らわしいです。もへろん氏は、金銭的にはともかく(彦根市に採用されるときには、誰もここまでヒットするとは思いませんでした)、「ひこにゃん」の作者としての地位と名声は得ました。まだ若いだけに、ここでドロドロとしていたら、将来に影響が出るような気もします。
(参考:朝日新聞7月28日朝刊 14版)

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脳死を死とする臓器移植法改正案への違和感

 18日の衆議院本会議において、臓器移植法改正案が衆議院で可決されました。

 改正案は臓器移植がしやすくなるものから、逆に今以上に厳しくなるものまで4案出されましたが、今回可決されたのは、臓器移植が最もしやすくなるA案(その他の3案は、A案が可決されたため、採決すらされていません)。A案では、人の死を脳死と定義し、臓器提供の年齢制限を撤廃しています。また、本人の意思がわからなくても親族の意思だけで臓器の提供が可能になります。臓器移植を待つ患者にとっては待望の法案です。

 しかし、人の死を心臓の停止などではなく、脳死と変えることには違和感があります。一応、脳死を人の死とするのは臓器の提供をする場合に限られるようですが、それが徹底されない危険性もあります。脳死の段階で死を宣言し(もう治療は行わない)、親族に臓器の提供を強く求める、ということは十分に考えられるでしょう。やはり、脳死を人の死とするのはまだ社会的な合意が得られていません。親族の同意だけで臓器の提供ができるので、臓器を提供した後で実は本人は臓器の提供に反対していたことが判明するということもあり得ます。また、子供の場合は虐待の問題も考えられます。

 もっとも参議院では、急進的なA案に反対する人も多く、すんなり可決されるかは微妙なところです。死生観にかかわるため、党議拘束をかけられないこともあり、(本来は「伝家の宝刀」みたいなものである)2/3以上の圧倒的多数で再議決するのは難しいです。衆議院でもそこまでの賛成は得られていないのですから。A案はあまりにも進みすぎているので、修正の必要はあるでしょう。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/science/news/20090619k0000m040120000c.html)

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宗教法人がラブホテルを経営?

 中部地方を中心に20店舗以上のラブホテルを経営している法人。実はこの法人、宗教法人で、しかも収入の4割ほどを(法人税のかからない)「お布施」扱いにして計上していました。当然、このような処理が認められるわけがなく、この宗教法人は国税局から所得隠しとの指摘を受け(隠した所得は約14億円)、2008年2月期までの7年間で約3億円の追徴課税を受けました(重加算税を含む)。この法人は、この指摘を不服として異議を申し立てています。

 さて、この法人、「宗教法人」と書きましたが、登記上の所在地である香川県には何ら実態もなく、信者の影もありません。宗教法人の副業としてラブホテルを経営していたのではなく、ラブホテル経営が本業だったのです。それではなぜ、「宗教法人」の看板でラブホテルを経営していたかといえば、そのほうが税金が安いからです。経理方法にもよりますが、普通の株式会社で経営するのに比べて、4割ほど節約できるようです。

 宗教法人をつくるにはかなりの手間がかかります。文化庁か都道府県の認証を得なくてはなりません。しかし、行政のできた宗教法人に対するチェックは甘く(このあたり、このに似ていますね)、(信教の自由が絡むこともあって)宗教法人としての実体がなくてもなかなか解散を命じることができません。一方では活動実態のない宗教法人が増え、もう一方では宗教法人の名を利用したいものもいます。

 こうなったらどうなるか。答えは簡単です。宗教法人を売買する市場ができるのです。インターネットのサイトには、宗教法人の売買情報もあります。認証に手間取ることもあり、億単位の金がかかるものもありますが、後で回収することができます。先ほどのラブホテルを経営する宗教法人も1994年ごろに買収されたようです。
(参考:朝日新聞6月9日朝刊 14版)

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昭和大学病院、関西人を病原菌扱い

 昭和大学病院は、1週間以内に大阪府(豊中市、吹田市、茨木市)か兵庫県(神戸市、芦屋市)に滞在したことのある人の面会を謝絶する措置をとり、実際に病院の入り口に掲示を行いました(現在は掲示の文章が変わり、特定の地域名は書かれていません)。

 今のところ新型インフルエンザの患者は関西圏に集中し、ほとんど東京にはいないので(公式には見つかっていないだけで、潜在的な患者はいるとは思われますが)、そのような文章が書けるのでしょうね。実際に新型インフルエンザにかかっている患者が見舞いに訪れるならともかく、面会に訪れるのは元気な人たちですから、行き過ぎの対応ですね。東京ではなく、他の地域のことなので、病原菌扱いできるのでしょう。

 もっとも、このような状態なら、風邪をひいても病院には行けないですね。もし万が一、新型インフルエンザと判定されてしまったら、本人も家族も外へ出られません。たくさん患者がいる大阪府や兵庫県ならともかく、その他の地域なら、「○○県初の患者!」としてマスコミにさらされます。

 どうやら今のところは新型インフルエンザはかかると必ずといってもいいほど死んでしまう、「死の病」ではないようですし、いたずらに厳重な体制はとるほどでもないと思えます。
(参考:Infoseekニュース http://news.www.infoseek.co.jp/mainichi/society/story/23mainichiF0523m166/)

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コンビニが弁当を値引き販売しない理由

 スーパーでは消費期限が近くなると、値引き販売を行い、できるだけ廃棄をなくそうとします。しかし、コンビニでは、そのような値引き販売はありません。なぜなのでしょうか?

 その理由は、コンビニチェーンの本部が値引き販売をしないように、加盟店に要請しているからです。正式な契約ではそのようなことは書いていなくても、フランチャイズ契約の打ち切りなどをちらつかせ、値引き販売をあきらめようとさせます。公取委は、コンビニ最大手セブン-イレブン・ジャパンに対し、独禁法違反(不公正な取引方法)容疑で調査に乗り出しました。

 コンビニチェーン本部が値引き販売を嫌っているのは、値引き販売をすれば、値引きになるまで客が買い控えると考えているからです。確かにその側面はあります。「値引き」のシールが付けば、購買意欲が出るのは確かです。しかし、この話もおかしいです。セブン-イレブンがそうであるように、コンビニチェーンにはグループでスーパーを持っているところもあります。セブン-イレブンなら、イトーヨーカドーです。そこは、消費期限が近づけば値引き販売をします。矛盾しています。

 コンビニチェーン本部の本音は、値引きをすることによってロイヤリティーのもととなる売上総利益が減ってしまうことを恐れているからです。コンビニ業界では、売上原価は廃棄分を含めていません。会計の常識とは違います。売上総利益に、廃棄分の原価が入ってしまうのです。下手に原価割れの値引き販売をされると、売上原価に値引き販売分が計上され、しかも売上高はほとんど増えないので、廃棄するときより売上総利益が減ってしまいます。これでは本部は困るのです。

 15年ほど前にコンビニで働いていたことがあるのですが、毎日のように大量の弁当類などを捨てていました。はっきり言って、えり好みしなければ、餓死することはありません。コンビニの捨てる弁当を拾えばいいわけですから。でも、外国の中にはその日の食糧にも困る人はたくさんいます。我が国は、それらの人の食べる分までせっせと輸入し、捨てているのです。もったいないことです。
(参考:朝日新聞2月20日朝刊 14版)

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グズグズしていたら「みよし市」になっちゃった

 すでに人口が5万人を超えていたものの、一時は市にならずに町のままでいく方針だった愛知県西加茂郡三好町(そのときの記事はここです)。しかし、方針を転換し、来年(2010年)1月に三好町は市制施行の予定です。

 ここで問題になるのは、市の名前。普通、三好町が市になるのですから、「三好市」が妥当なところですが、すでに徳島県に三好市があります。2006年に徳島県三好郡池田町などが合併してできた市です。市の名前は同じ名前のものは避けるのが慣例となっています。すでにある徳島県三好市が同意すれば別に愛知県のほうも「三好市」を名乗ってもよいのですが、徳島県のほうは強く反対しました。徳島県側も、市になるとき、中心の町名から「池田市」とする案がありましたが、すでに大阪府に池田市があることから、「三好市」にした経緯があります。先に名乗ったほうが勝ちという割り切りもわかりやすいですし(先に市になるということは、都市の規模が大きいことを意味しています)、三好市の反対を非難するわけにはいかないでしょう。そこで愛知県は「みよし市」と名乗ることにする予定です。難しい漢字でもないのに平仮名で書くと軽薄な印象がしますね。

 先ほども書きましたが、徳島県三好市が誕生したのは、2006年。このころには、愛知県のほうも市制を目指していました。すぐに市になっていれば、「みよし市」などというみっともない名前にならなかったかもしれないですね。
(参考:中日新聞ホームページ http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20090205/CK2009020502000029.html、YOMIURI ONLINE http://chubu.yomiuri.co.jp/tokushu/dounaru/dounaru080927_1.htm)

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