本数を維持するためには利用することが一番だが

 今月(5月)、とある市民団体がツアーを企画しました。

 それは「内房線と地域を守る会」(2017年のダイヤ改正で内房線の直通列車が減ったことに抗議してできた会です)が企画した、一筆書きのツアー。館山を出て安房鴨川、上総一ノ宮、蘇我、君津を経て再び館山に戻ってくる約209キロのツアーです。本数が減らされないようにするには利用するのが一番ということで、27人が参加しました。

 とは言っても、期待は薄いでしょう。内房線は千葉に近いところは利用されているものの、君津を過ぎると利用者はガクンと減るからです。国鉄末期の水準で言えば国鉄から分離されてしまうレベルなのです。その原因は、アクアラインの開通で、館山への長距離需要が鉄道から車やバスに移ったこと。それなりに客単価の高い特急の客が減るのですから、JR東日本にとっては痛いです。そのため、JR東日本は特急の運転を諦め、「さざなみ」は君津までの朝夕の通勤特急になってしまいました(休日は館山まで臨時の特急が運転されます)。アクアラインのように補助金があれば思いきった割引もできますが、JR東日本は黒字路線の利益で赤字路線の損失を埋めるのが当然とされ、何の支援もありません。それではやる気を見せず、赤字を減らすだけの消極的な経営になっても文句が言えません。

 ちなみに今回のツアーですが、かかる運賃は380円(190円×2)です。房総半島の先まで東京近郊区間に入り、乗車経路が重複したり、同じ駅を2回通ったりしなければ、最短経路の運賃でいいからです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190517/ddl/k12/040/183000c)

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千葉都市モノレール、延伸中止か?

 千葉都市モノレールには延伸計画があります。1号線県庁前から青葉病院前に至るルートと、2号線の穴川から分岐して総武線の稲毛駅、京葉線の稲毛海岸駅に至るルートです。このうち、1号線を延伸するルートについては、2001年に事業認可を取得していましたが、千葉市の財政難や千葉都市モノレールの経営悪化を理由に凍結されていました。

 実はこの2つの延伸計画について、2018年夏から事業化の可否を判断するための再検証を行ってきました。その結果、延伸計画については採算性が低いと判断され、千葉市は正式に中止するようです。1号線は県庁前までと短く、しかもJRなどと並行しているため、何のためにつくったかわからないところもあります。延伸計画はその中途半端な現状を変える意味もあったのですが、建設コストが高いためか採算が取れず、幻の延伸計画に終わるようです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44733890T10C19A5L71000/、日本工業経済新聞社ホームページ https://www.nikoukei.co.jp/kijidetail/00361095?ref=tw)

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屋根もベンチもない西枇杷島駅、ようやく改修される

 名鉄名古屋から名鉄岐阜方面に3駅、清須市の西枇杷島駅のホームはあまりにも狭いため(最大で4メートル。ホームを近くを走るJRの列車から見ると、その狭さがよく分かります)、屋根もベンチもありません。それどころか、列車が来る直前まで、ホームに入ることすらできません。西枇杷島駅を通過する列車が多く(平日朝のラッシュ時、停車するのは上下合計4本(1時間当たりの数字、以下同じ)しかないのに対して、特急や急行など通過する列車は30本もあります)、狭いホームで待つのは危険だったからです。駅舎とホームの間に踏切があり、そこで乗客がホームに入るのを阻止していました。

 ところが、この西枇杷島駅、ようやく改修されることになりました。この西枇杷島駅のホームが狭かったのは、この駅に待避線があるためなのですが、3月のダイヤ改正で西枇杷島駅の待避線が不要になり、駅の改修をすることができるようになったのです。待避線を潰してホームの幅を広げ、屋根やベンチを新設することが可能となったのです。もちろん、列車の到着近くにならなくても、ホームで列車を待つことができます。2019年度中に着工し、2020年度末までに完成させる予定です。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2019051702000291.html)

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JR東海は初乗り150円に

 国は10月1日に消費税率を8%から10%に上げる予定です。これに伴って鉄道の運賃も上がります。JR東海も消費税率が上がった分だけ、運賃を上げます。

 JR東海は初乗り運賃を現在の140円から150円に上げます。JR東海が初乗り運賃を上げるのは、1987年の分割民営化以来、初めてのことです。同じように電車特定区間を除いて初乗り運賃が140円のJR東日本やJR西日本がこの動きに追随するのか、気になります。これまで幹線や地方交通線の本州3社の運賃制度は全く同じですが、違うようになればややこしくなります。運賃ベースが高いJR北海道、JR四国、JR九州なら加算運賃を設定すればいいですが、JR東海の運賃ベースが高くなるとは思えませんから。

 また、JR東日本はICカードを利用した場合、1円刻みとなりますが、JR東海は今回の運賃値上げ後も10円刻みを維持します。紙の切符でもICカードでも運賃は同じです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44942170X10C19A5TJ1000/)

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宗谷線名寄以北の存続のため、26市町村が財政負担

 宗谷線名寄以北は、JR北海道が単独では維持困難だと考えている区間のひとつ。地元が協力しないと、鉄道を維持することはできません。

 そんな中、20日に士別市内で宗谷本線活性化推進協議会の総会が開かれました。この総会において、宗谷線名寄以北の存続のため、沿線の市町村だけではなく、周辺や名寄以南の市町村を含めた協議会を構成する全26市町村が財政負担を行うことに合意しました。単独では維持するのが困難とされている8線区の中では初めてのことです。

 とは言っても、その負担額は大したものではありません。宗谷線など8線区全ての北海道の負担額は1.4億円、市町村は合計で6000万円です。あくまでも2019、2020の2年度の緊急的な措置で、抜本的な対策ではありません。そもそも赤字額を埋めることができるほどお金を出すのではなく、雀の涙ほどの金額です。国のお金を当てにする考えもあるようですが、特急や貨物列車ならともかく、普通列車に国のお金を入れる必要はありません。国にとって必要な路線なら特急や貨物だけの路線にして残し、そうでなければバスなどのコストのかからない交通モードにするだけです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/306981、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/CMTW1905220100004.html)

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美濃太田の駅弁、5月末で閉店

 駅弁を売る店はどんどん減り続け、岐阜県では美濃太田と高山の2駅しかありません(岐阜や岐阜羽島では、名古屋の駅弁の一部を販売しています)。

 さて、岐阜県内では貴重な駅弁販売駅の美濃太田ですが、中部地方の駅でただひとつ、ホームでの立ち売りを行っています。立ち売りを行っているのは、向龍館。先代が1959年に木曽川の川下りで賑わっていたこの美濃太田で駅弁の立ち売りを始め、最盛期には地元特産のマツタケを使った釜飯が1日で300~400個も売れました。ところが今は列車の停車時間が短くなり、列車の窓が開かなくなりました。1日10個売れれば良いほうです。最盛期には30人ほど雇っていましたが、今では夫婦2人のみで細々やっています。とは言っても、店主も高齢化したため、この5月末で駅の販売をやめることになりました。元々は4月末でやめるつもりでしたが、JR東海からゴールデンウィークが10連休になることから延長を求められ、5月末までにしました。連休のときは1日30個ぐらい売れ、駅弁の閉店を知った人が買い求めに来る動きもあったようです。

 なお、仕出し屋の営業は当分続け、釜飯も材料があるうちは注文を受けて販売するとのことです。
(参考:中日新聞ホームページ https://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20190510/CK2019051002000029.html)

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国交省、東京メトロ2路線の延伸につき、事業性が高いと判断

 人口が今なお増える東京では、いくつか延伸の構想があります。東京メトロ有楽町線南北線もそのひとつで、国や東京都などの間で費用の負担がまとまっていないので、事業化に至っていません。

 ところが、国交省の鉄道政策に関する検討会によれば、東京メトロ有楽町線、南北線ともに費用便益比が高いことが明らかになりました。どちらも2.5以上で、目安となる1を大きく上回っています。両方とも開業後40年以内に累積赤字が解消されるため、事業性が高いと判断されます。

 細かく見ていきましょう。有楽町線で延伸するのは、豊洲-住吉間です。事業費は約1560億円かかりますが、27.3~31.6万人が利用するため、費用便益比は2.6~3.0になります。錦糸町から豊洲までの所要時間は21分から11分に短縮し、東西線の混雑緩和に資することとなります。南北線で延伸するのは、白銀高輪-品川間です。事業費は約800億円かかりますが、13.4~14.3万人が利用するため、費用便益比は2.5~3.1になります。六本木から品川までの所要時間は約11分に半減されます。

 課題が全くないわけではありません。有楽町線の場合は、分岐点の豊洲駅構内が混雑する危険性があります。南北線の場合は、品川駅付近で行われる再開発を考慮する必要があります。ただ、費用便益比が高いので、話を前に進めるのが適当と言えるでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44586050Z00C19A5L83000/)

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「天空の城 竹田城跡号」は「うみやまむすび」に

 2014年4月に運行を開始した「天空の城 竹田城跡号」。2015年にはリニューアルを行い、竹田城跡観光に貢献してきました。

 その「天空の城 竹田城跡号」ですが、5月6日で運行を終えました。これまで「天空の城 竹田城跡号」として走ってきたキハ40はリニューアルされ、新たな観光列車に生まれ変わります。

 新たな観光列車の名前は、「うみやまむすび」。「しあわせ結び宝箱」をコンセプトとし、北近畿の主要観光地の城崎温泉、天橋立、竹田城跡などを結ぶ列車として走ります。外観は発表されていますが(宝箱をイメージしたものです)、具体的な運行区間や運転開始日は未定です。決まり次第、発表されます。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/05/page_14239.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/04/page_14195.html)

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JR西日本と瀬戸内海汽船、観光型高速クルーザーを導入

 JR西日本及び瀬戸内海汽船は、瀬戸内を多くの人に来てもらえる一大周遊エリアにすることを目指して、取り組みを行っています。2018年から瀬戸内海汽船グループの高速船「はやしお」で島々を巡るツアー、「せとうち島たびクルーズ」を企画、販売してきました。これを発展させ、夏にオリンピックが行われ、さらに秋には「せとうち広島デスティネーションキャンペーン」が行われる2020年夏を目途に、島めぐり観光に最も適した観光型高速クルーザーを新たに開発、導入し、鉄道と船とを組み合わせた新たな観光周遊ルートを構築、発展させます。

 新しい観光型高速クルーザーとはどういうものでしょうか? まずイメージから説明すると、(1)瀬戸内の多島美をぜいたくに楽しむことができる、スーパーヨット型のデッキを備えたもの (2)長時間の乗船に適し、島々の観光地を効率よく巡ることができるもの (3)定員は旅行会社によるチャーターに対応できるように、90人程度 (4)外国人観光客にも快適に利用できるような船内案内設備 が挙げられます。ルートは2018年、2019年に実施する「せとうち島たびクルーズ」の立寄港をベースに考えます。とびしま海道エリア(呉から愛媛県の岡村島に至るルート、岡村島からしまなみ海道の大三島にはフェリーで渡ることができます)としまなみ海道エリアの間ぐらいを周遊するようです。また、旅行会社などのニーズに合わせて、貸切も行うようです。

 なお、船の建造については、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が2018年度に創設した国内クルーズ船の共有建造制度を活用する方向です。JR西日本の子会社と瀬戸内海汽船グループの共同出資によって設立される会社が船を保有します。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/05/page_14217.html)

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大阪環状線の201系は6月7日まで

 103系や201系といった古い国鉄型車両がぐるぐると走っていた大阪環状線もようやく専用の新型車両、323系が2016年から投入されました。323系は順調に増備を続け、6月8日に全編成の投入が完了します(22編成投入したので、当初の予定から1編成増えました)。

 大阪環状線、桜島線には323系のほかに、「関空快速」、「大和路快速」等のために3扉車両の221系、223系、225系が走っています。323系の投入完了により、前日の6月7日に大阪環状線、桜島線の201系での運行を終え(すでに2017年に103系の運行は終えています)、大阪環状線や桜島線は3扉の車両で統一されます。今まで3扉の車両と4扉の車両が混在していたために乗車位置が統一されなかったのですが、323系の投入完了によって3扉の車両に統一されるのです。

 そこで、ホーム上の混雑緩和を目的に、大阪環状線の全ての駅において、降車する人のための「降車エリア」を整備します。ホーム上に明らかに分かるように表示がなされるので、乗車する人はそこを空けて待つことになります。乗降がスムーズになります。大阪、天王寺、新今宮などの主要駅については、普通、「関空・紀州路快速」、「大和路快速」など列車ごとに並ぶことのできる新しいタイプの足元乗車位置案内を整備します。列車ごとに並ぶスペースが用意され、ホーム上に通行可能なスペースをつくります。同じく大阪、天王寺、新今宮などの主要駅については、混雑する時間帯でもホーム上をできるだけスムーズに移動することができるように専用の通行帯を整備します。

 ホーム柵を整備する駅もあります。大阪(1、2番のりば)は2020年春ごろに、京橋(3、4番のりば)は2019年秋ごろに整備する予定です。鶴橋、天王寺、新今宮も2022年度末までに整備するか、もしくは整備に着手します。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/05/page_14241.html)

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