「JR北海道グループ中期経営計画2023」より

 4月9日、JR北海道から「JR北海道グループ中期経営計画2023」が発表されました。ここから気になったことをピックアップしていきたいと思います。

 まず、快速「エアポート」についてですが、2020年春のダイヤ改正で毎時5本に増やし、2023年度か2024年度に721系のものを733系に置き換えます。定員が762人から821人に増えます。7両化についても検討します。281系と261系が混在している「北斗」については、2022年度にオール261系化を予定しています。2020年度、2021年度には261系に携帯電話やパソコンへの充電コーナーを設置をします。スマートフォンが定期券になる取り組みも引き続き検討するようです。JR北海道の普通電車は3両編成単位ですが、ワンマン運転ができるよう、2両のものをつくるようです。

 意外と詳しく書かれていたのが、利用者の極めて少ない線区(4月1日にバス転換を行った石勝線新夕張-夕張間を含む、輸送密度200人未満の5線区)の代替交通について。このうち、札沼線(北海道医療大学-新十津川間)、日高線(鵡川-様似間)について、バス転換後の計画が載っています。2020年5月7日に廃止になる札沼線は、存続する区間では末端に当たる石狩当別-北海道医療大学間を66本に増発します(札幌からの直通の本数か?)。終点となる北海道医療大学には、駐車場やバスターミナルを整備します。雨に濡れずに鉄道からバスに乗り換えることができます。石狩当別-北海道医療大学-石狩月形間のバスは月形高校の下校時間帯に増発し、現在の1日15本から18本に増えます。石狩月形にはバスの待合設備を備えます。浦臼に関しては駅舎をそのまま使い、石狩月形、新十津川方面へのバスのほか、奈井江への町営バスを休日にも走らせ、特急停車駅の美唄への乗合タクシーも運行します。日高線のバスも本数が増えます。現在8往復程度ですが、10往復以上に増やします。国道等を経由することで所要時間を短縮し、便によっては高校にも乗り入れます。バス停も増やします。沼ノ端やえりもにも乗り入れるものもあるようです。
(参考:JR北海道ホームページ www.jrhokkaido.co.jp/corporate/mi/vision/20190409-03.pdf)

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夕張市民は特急料金無料

 3月16日のダイヤ改正で新夕張に停まる特急は増えたものの、追分-新夕張間の普通列車は1日上下合わせて5本と大きく減りました。そして、4月1日には支線の新夕張-夕張間が廃止されてしまいます。

 そこで、夕張市民の利便性確保策の一環として行われているのが、夕張市民が石勝線南千歳-新夕張間で特急(自由席)を利用する場合、運賃だけで利用できるという特例。3月16日から始まっています。利用するには、「特急券代用証」を手に入れる必要があります。

 「特急券代用証」は新夕張で発行します(営業時間が短いので注意、7:25~15:30のみで、日祝は休みです)。運転免許証など夕張市に在住していることを証明するものを呈示し、「特急券代用証」をもらいます。「特急券代用証」は記名人本人のみ有効で、発行した日から1年間使えます。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/285308、広報ゆうばり 2019年3月号)

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JR北海道、路線維持には年間80億円の補助が必要との試算、快速「エアポート」は7両に?

 JR北海道は単独では維持困難だとする路線がたくさんあります。このうち、宗谷線名寄以北など8区間については、地元が負担することを前提に鉄路を維持する方針です。

 ただ、経営が苦しい路線なので、無条件にJR北海道が運営できるわけではありません。国、北海道、沿線自治体からお金をもらって存続させようとしているのです。その額は年間80億円。JR北海道はこれらの区間の年間赤字額を120億円としていて、そのうちの1/3はJR北海道が負担しますが、残りの2/3、つまり年間80億円は国、北海道、沿線自治体が負担するとしているのです。年間80億円もらわないとやっていけないのです。北海道や沿線自治体にとっては重い負担かもしれませんが、それを拒否したら廃止になってもやむを得ないと言わざるを得ないでしょう。宗谷線、石北線、根室線(釧路以東)のようにJR北海道の路線として維持すべきものもありますが、北海道や沿線自治体の財政負担がなければ駅、普通列車の大幅削減は避けられません。

 話は変わりまして、JR北海道は中長期計画を策定中です。その中で、札幌と新千歳空港を結ぶ快速「エアポート」に関して、現行の6両編成から7両編成に増やすのです。JR北海道の普通は3両編成をひとまとめとしています。追加される7両目はどういう車両でしょうか?
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190323-00010000-doshin-hok、HBC NEWSnews.hbc.co.jp/7786d3d355fd67ecb110b6f29316075a.html)

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「グランクラス」の洋軽食、3月で終了

 東北・北海道新幹線、北陸新幹線では「グランクラス」の車内サービスを行っています(上越新幹線では「グランクラス」の車内サービスがありません)。その「グランクラス」ですが、4月1日にサービスのリニューアルを行います。

 リニューアルで最も大きいのは、洋軽食がなくなること。和軽食のみになります。食品ロスを減らすのが目的とのことですが、有名な料理人が監修する和軽食に比べて、サンドイッチの洋軽食のありがたみが薄かったのでしょうか? 私も選ぶなら和軽食を選びます(現に乗ったときも和軽食を選びました)。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190308.pdf)

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国交省等、青函間の貨物を船で運ばせる?

 北海道新幹線は青函トンネルなど約82キロの区間で在来線と共用しているので、その区間では新幹線のスピードを発揮することができません。すれ違うときの風圧で荷崩れしないように時速140キロに抑えられたのです。ようやく3月16日のダイヤ改正で時速160キロに引き上げられます。

 とは言っても、北海道新幹線の最高速度時速260キロに比べれば遅いです。新幹線と貨物列車が同じ線路を使う以上、これ以上の高速化は簡単にはいきません。そこで国交省(鉄道、物流、港湾など複数の部局)、JR北海道、JR東日本などは、2030年度の北海道新幹線全線開業に向けて、新幹線を高速化させるための抜本的な方法を考えています。貨物列車の減便や廃止も考えているようです。代替手段としてフェリーなどを使ったり(実質的に青函連絡船の復活?)、新幹線車両から座席を外して貨物を運んだりすることも考えているようです。

 確かに、青函トンネルから貨物列車を追い出すことによって、青函トンネル等の高速化を図ることができます。約82キロの共用区間で最高速度が時速160キロから時速260キロに上がると、12分の所要時間短縮になります。北海道新幹線が速くなればJR北海道の経営にも好影響を及ぼします。ただ、このことによって起こるマイナスの影響は大きいです。貨物にしわ寄せが行くのです。昔の青函トンネルがなかった時代に戻るのですから、所要時間はかかりますし、天候にも左右されます。物流のコストが上がるのです。青函トンネルに沿って貨物用のトンネルを掘らない限り、新幹線と貨物列車はトンネルを共用せざるを得ないのです。青函トンネル等の共用区間でさらなる高速化を図ることができればそれに越したことはありませんが、それが無理ならそれ以外の区間(盛岡-新中小国(信)間、木古内-札幌間)でスピードアップをするしかないでしょう。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/282410)

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日本ハム新球場、北広島駅の改良で対応

 現在、札幌ドームをつかっている日本ハムですが、2023年に北広島に移転させます。新しい球場はきたひろしま総合運動公園につくられ、北広島駅から約1.5キロ離れています。徒歩で約20分かかります。

 プロ野球チームが移転すると、球場最寄り駅の利用者は増えます。その対策として球場近くに新駅をつくることが考えられていましたが、当面は既存の北広島駅を改修して対応します。新駅の整備をするかどうかは結論を先送りします(新駅は2面4線でつくる計画です)。北広島駅はホームを1面増やして札幌方面行きの線路を新たに敷きます。コンコースを拡張し、西口の駅前広場を再整備して駅と球場とを結ぶシャトルバスを運行しやすくします。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/280488、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190228/ddl/k01/050/032000c)

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JR東日本も車内販売大幅減少、残る列車も弁当販売せず

 各地で縮小の話が相次ぐ、車内販売。ついこの間も、JR四国で車内販売廃止の案内がなされました。

 そしてついに、JRの中では車内販売がまだ残っている部類のJR東日本でも、車内販売の縮小が発表されました。車内販売の売り上げが減り続け(ピーク時の2000年ごろに比べて半分以下となっています)、人手不足で従業員の確保が難しいからです。ダイヤ改正前日の3月15日で車内販売を取りやめるのは、「はやぶさ」(新青森-新函館北斗間)、「はやて」(新青森-新函館北斗間)、「やまびこ」、「こまち」(盛岡-秋田間)、「踊り子」、「日光」、「きぬがわ」、「スペーシアきぬがわ」、「草津」、「いなほ」(酒田-秋田間)です。なお、「グランクラス」のサービスはこれまで通り継続して行います。

 話はこれで終わりではありません。車内販売が残る列車でも、大半が取扱品目を大幅に減らすのです。取扱品目を減らすのは、「はやぶさ」(東京-新青森間)、「はやて」(東京-新青森間)、「つばさ」、「こまち」(東京-盛岡間)、「とき」、「あずさ」、「かいじ」、「ひたち」、「スーパービュー踊り子」、「いなほ」(新潟-酒田間)。お弁当、サンドウィッチなどの軽食類、デザート類、お土産類、雑貨類の取り扱いを中止します。引き続き販売するのは、ホットコーヒー、ソフトドリンク類(ペットボトルでの販売)、菓子類、アルコール類、つまみ類ぐらいと寂しくなります。これまで通り弁当等も販売するのは、JR西日本エリアに乗り入れる「かがやき」、「はくたか」だけです。

(追記)

 2019年5月からは、北陸新幹線の臨時列車からも車内販売がなくなります。ただし、「グランクラス」のアテンダントによる軽食サービス等は引き続き行います。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190222.pdf、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/04/page_14107.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4141286018022019000000/、朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/ASM2M3TZXM2MUTIL00P.html)

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留萌線を存続させるなら年間9億円

 留萌線は留萌-増毛間が2016年に廃止されましたが、残る深川-留萌間もJR北海道は単独では維持困難と考えています。あまりの需要の少なさに、JR北海道は廃止してバスに転換することを考えています。

 もし、この留萌線を鉄道で存続させるとしたら、どれぐらいの費用がかかるのでしょうか? JR北海道は2018年11月にすでに沿線市町に対して説明しています。それによれば、沿線自治体が負担しなければならない額は年間9億円。留萌線の2017年度の赤字額は7.32億円で、それに車両の補修や更新費用を上乗せすると9億円になるというのです。

 沿線自治体が運営主体となり、実際の運行だけをJR北海道に委託するという上下分離方式を適用した場合も、沿線自治体の負担額は年間9億円程度になります。また、深川-石狩沼田間のみを存続させた場合も年間3億円以上の赤字が見込まれますので、それなりの負担が必要となります。

 留萌線に沿ってすでに高速道路も整備されているので、鉄道には未来はありません。都市間輸送、ローカル輸送ともにすでにある程度は並行するバスで対応できます。沿線自治体が赤字を全額負担するほどのことがなければ、バスに転換するのはやむを得ないところでしょう。バスに転換した場合、JR北海道は初期投資費用などを支援するとのことです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/271583)

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JR北海道も観光列車をつくる

 JR北海道が他社から協力を受けて観光列車を走らせることは以前に記事にしましたが、JR北海道も観光列車などに使う車両を2種類用意します。

 まずひとつは、観光列車やイベント列車のほか、繁忙期の臨時列車にも使うことができる、特急タイプの多目的車両。「スーパー北斗」や「スーパーとかち」で使われている261系1000代をベースに、261系5000代を2編成(各5両)つくります。新造の観光列車は、1992年の「ノースレインボーエクスプレス」以来28年ぶりのことです。「はまなす」編成と「ラベンダー」編成の2種類で、それぞれ北海道の代表的な花であるはまなす、ラベンダーをイメージしたデザインとなっています。1号車には車内のイベントや食事などにも利用することのできるフリースペースを設置します。残る2~5号車には食事などの際に向かい合わせにしても使用できるテーブルを備えます。全ての座席にコンセントもあります。2020年秋に使用を開始する予定です。

 もうひとつは、キハ40形2両を改造します。通常は定期列車として走り、観光・イベント用の臨時列車に使うもので、2018年に投入した「北海道の恵み」シリーズ車両4両に続くものです。名前は深みのある紫色をベースとした「紫水<しすい>」号、広大な大地をイメージした深い緑色をベースとした「山明<さんめい>」号で、9月ごろに使用を開始する予定です。車内は木製の飲食等で使用できるテーブルを新たに設置します。改造費は1両当たり約1000万円です。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190214_KO_Kankou.pdf、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/276824)

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「THE ROYAL EXPRESS」は北海道に行く

 以前、東急の「THE ROYAL EXPRESS」が北海道の大地を走るという記事を書きましたが、その続報です。普段伊豆を走っている「THE ROYAL EXPRESS」を北海道まで持って行くのか、それとも北海道で同じような列車を走らせるのか、その答えが出ました。

 実は伊豆を走っている「THE ROYAL EXPRESS」をそのまま北海道まで持ってくるのです。先日の記事では違うことを書きましたが、直流電車を持ってくるという、常識ではあり得ないことが起こりました。2020年5~8月の約1か月間、週4日程度のペースで、札幌-道東エリアを走らせるのです。ただ、直流電車の「THE ROYAL EXPRESS」をそのまま走らせることはできないので、ディーゼル機関車2両と電源車をくっつけることとなります。ディーゼル機関車は除雪用のものを使うのでしょうか? 「THE ROYAL EXPRESS」の8両編成をそのまま使うとかなり長くなりますので、走らせることができる路線は限られると思われます。

 北海道を走るのは、「THE ROYAL EXPRESS」だけではありません。JR東日本の「びゅうコースター風っこ」も走るのです。「びゅうコースター風っこ」が北海道を走るのは、7~9月の休日(合計15日間)。「北海道の恵み」を連結して、宗谷線を走ります。列車名は「風っこ そうや」号です。運転するコースは2種類あり、旭川から音威子府まで往復するものと、稚内から音威子府まで往復するものがあります。すでにダイヤパターンが決まっていて、いずれも旭川や稚内を朝7~8時に出て、音威子府で小休止。夕方に出発地に戻ります。

 これらのイベントの分担について説明しますと、JR北海道が運行業務、着地でのおもてなし体制への協力及び全体統括、JR東日本と東急が既存の観光列車の提供とその運営、JR貨物が本州で使われている観光列車の北海道への運搬、となっています。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190211.pdf)

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