JR北海道も観光列車をつくる

 JR北海道が他社から協力を受けて観光列車を走らせることは以前に記事にしましたが、JR北海道も観光列車などに使う車両を2種類用意します。

 まずひとつは、観光列車やイベント列車のほか、繁忙期の臨時列車にも使うことができる、特急タイプの多目的車両。「スーパー北斗」や「スーパーとかち」で使われている261系1000代をベースに、261系5000代を2編成(各5両)つくります。新造の観光列車は、1992年の「ノースレインボーエクスプレス」以来28年ぶりのことです。「はまなす」編成と「ラベンダー」編成の2種類で、それぞれ北海道の代表的な花であるはまなす、ラベンダーをイメージしたデザインとなっています。1号車には車内のイベントや食事などにも利用することのできるフリースペースを設置します。残る2~5号車には食事などの際に向かい合わせにしても使用できるテーブルを備えます。全ての座席にコンセントもあります。2020年秋に使用を開始する予定です。

 もうひとつは、キハ40形2両を改造します。通常は定期列車として走り、観光・イベント用の臨時列車に使うもので、2018年に投入した「北海道の恵み」シリーズ車両4両に続くものです。名前は深みのある紫色をベースとした「紫水<しすい>」号、広大な大地をイメージした深い緑色をベースとした「山明<さんめい>」号で、9月ごろに使用を開始する予定です。車内は木製の飲食等で使用できるテーブルを新たに設置します。改造費は1両当たり約1000万円です。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190214_KO_Kankou.pdf、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/276824)

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「THE ROYAL EXPRESS」は北海道に行く

 以前、東急の「THE ROYAL EXPRESS」が北海道の大地を走るという記事を書きましたが、その続報です。普段伊豆を走っている「THE ROYAL EXPRESS」を北海道まで持って行くのか、それとも北海道で同じような列車を走らせるのか、その答えが出ました。

 実は伊豆を走っている「THE ROYAL EXPRESS」をそのまま北海道まで持ってくるのです。先日の記事では違うことを書きましたが、直流電車を持ってくるという、常識ではあり得ないことが起こりました。2020年5~8月の約1か月間、週4日程度のペースで、札幌-道東エリアを走らせるのです。ただ、直流電車の「THE ROYAL EXPRESS」をそのまま走らせることはできないので、ディーゼル機関車2両と電源車をくっつけることとなります。ディーゼル機関車は除雪用のものを使うのでしょうか? 「THE ROYAL EXPRESS」の8両編成をそのまま使うとかなり長くなりますので、走らせることができる路線は限られると思われます。

 北海道を走るのは、「THE ROYAL EXPRESS」だけではありません。JR東日本の「びゅうコースター風っこ」も走るのです。「びゅうコースター風っこ」が北海道を走るのは、7~9月の休日(合計15日間)。「北海道の恵み」を連結して、宗谷線を走ります。列車名は「風っこ そうや」号です。運転するコースは2種類あり、旭川から音威子府まで往復するものと、稚内から音威子府まで往復するものがあります。すでにダイヤパターンが決まっていて、いずれも旭川や稚内を朝7~8時に出て、音威子府で小休止。夕方に出発地に戻ります。

 これらのイベントの分担について説明しますと、JR北海道が運行業務、着地でのおもてなし体制への協力及び全体統括、JR東日本と東急が既存の観光列車の提供とその運営、JR貨物が本州で使われている観光列車の北海道への運搬、となっています。
(参考:JR東日本ホームページ https://www.jreast.co.jp/press/2018/20190211.pdf)

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札沼線の跡地は農地に

 札沼線北海道医療大学-新十津川間は2020年5月7日に廃止されます。廃止された後、細長い線路の敷地はどうなるのでしょうか?

 札沼線終点の新十津川町の場合、サイクリングロードや公園になるのではないのです。農地になるのです。1月に新十津川町議会総務民生委員会で報告された新十津川町の整備計画によれば、鉄道が廃止されるとすぐに町内の線路や踏切の撤去に入ります。2020年度中にJR北海道が所有しているレールや枕木、踏切などを無償で借り、地元業者に委託して撤去作業を行います。2022年11月までの完了を目指し、費用はJR北海道が負担します。その後、2023年4月から鉄道用地を農地に転換する工事に入ります。

 サイクリングロードや公園にしても活用されているか疑わしいところもあるので、農地にするというのはある意味潔いかもしれません。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/267087)

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室蘭線は地元にとって必要とされているのか?

 JR北海道が単独では維持困難と考えている路線のひとつに、室蘭線沼ノ端-岩見沢間(67.0キロ)があります。この区間の存続策を沿線の5市町が話し合う会議が16日、安平町で行われました。

 この会議には沿線5市町のほか、JR北海道、国交省や北海道の担当者も出席しました。この会議でJR北海道は「アクションプラン」という名前の行動計画の素案を示しましたが、目を引くようなものはありませんでした。沿線住民に列車利用を促す啓発策や線路の除雪費用の地元負担、利用の少ない駅の廃止などと言った、お金がなくてもできるものばかりです。いくら国の支援がないとはいえ、この程度で何ができるのでしょうか? 宗谷線名寄以北など国、北海道、沿線自治体の支援を得て存続させる方針となっているほかの路線(室蘭線沼ノ端-岩見沢間、宗谷線名寄以北など8路線)でも、同じようなお金をかけない改善案しか出ていないようです。この程度で改善できるのなら、誰も苦労しません。

 問題なのは、これらの路線が本当に地元にとって必要とされているのかということ。このことに関して、厳しいレポートがあります。栗山を発着する室蘭線の列車は1日たったの7往復ですが、並行して走るバスがあります。岩見沢との間を結ぶバスは1時間に1本ほどあって、便利です。鉄道が使われるのは、通学定期が安いからで、当然高校を卒業して免許を取れば使われなくなります。このような鉄道を果たして維持する必要があるのか、ということなのです。沿線自治体がJR北海道に補助金を出して維持してもらうならともかく、そういう姿勢はかけらもありません。

 もし仮に沿線自治体が態度を変えてJR北海道に補助金を出したとしても、高校生のような交通弱者のためだけの鉄道なら、意味はありません。その程度の存続意義しかないのなら、コストを下げてバスにしてしまっても良いのです。わざわざ維持費の高い鉄道にする必要はないのです。少なくとも全国組織のJRで残す必要はありません。
(参考:朝日新聞ホームページ https://www.asahi.com/articles/CMTW1901170100003.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190114/k00/00m/040/044000c)

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東急の「THE ROYAL EXPRESS」が北海道へ

 横浜と伊豆急下田を結ぶ「THE ROYAL EXPRESS」は、東急の豪華観光列車。横浜-伊豆急下田間はJR東日本と伊豆急の線路を走りますが、東急が走らせているのです。

 その「THE ROYAL EXPRESS」が北海道を走るのです。もちろん、直流電車の「THE ROYAL EXPRESS」がそのまま北海道を走るわけではありません。北海道の電化区間は一部だけで、しかも交流なのですから。「THE ROYAL EXPRESS」と同じような車両をつくり、北海道で走らせるのです。運行区間は未定で、運行形態も未定ですが(JR北海道が東急に線路を貸し出して東急が観光列車を走らせる? 東急から車両を有償で借りてJR北海道が車両を走らせる?)、2020年に運行を始める予定です。

 JR北海道は経営が厳しいため単独では走らせることのできない観光列車を、東急の力を借りて走らせることによって、外国人観光客や国内のシニア客などを呼び込み、収入増につなげたいと考えています。JR北海道は東急の持っている観光列車のノウハウを学びたいとも考えています。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190124/k10011790211000.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40476150V20C19A1TJ1000/、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/270048)

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JR北海道、在来線特急の車内販売廃止&九州新幹線でも廃止

 縮小を続けるJR北海道の車内販売。客室乗務員による車内販売は1997年3月に始まりました。一時期は短距離の電車特急を除いて全ての特急で車内販売サービスがありましたが、売り上げは2001年度の約8億円をピークに減少を続け、また恒常的に赤字であったことから(赤字のピークは2013年度の約3億円)、2015年1月の「スーパーとかち」を皮切りに車内販売を取りやめることにしました。新幹線を除けば、2018年6月からは「スーパー北斗」の3往復のみとなっています(このほか、一部区間で待受販売する列車もありましたが、利用者が少なく、半年あまりで終了しています)。また、客室乗務員の人材が不足しています。2014年ごろから逼迫し、2019年3月の見込みでは、必要とする人数(21人)に比べて、6人不足しています。赤字額も縮小していますが、2017年度で年間約1.5億円の赤字です。そこでJR北海道は、2月28日をもって「スーパー北斗」の一部で行っている車内販売を終了することにしました。在来線特急の車内販売はこれで全廃されるのです(北海道新幹線の車内販売は外部に委託しています)。

 車内販売を終了するのはJR北海道だけではありません。JR九州も終了するのです。すでに「かもめ」、「ソニック」の車内販売を取りやめたJR九州で、今回廃止されるのは九州新幹線。「みずほ」や「さくら」の一部で行っている車内販売が、3月15日で終了するのです(同時に、グリーン車でのおしぼり配布等のサービスもなくなります)。売り上げが減ったのがその理由で(2017年度までの5年間で3割減りました)、山陽新幹線からの直通列車は、博多で車内販売が終わるのです。3月16日以降も車内販売を続けるのは、「ゆふいんの森」等の観光列車のみとなります(新幹線の車内販売を取りやめることによって浮いた人員は、観光列車に振り向けます)。

 さて、話は変わりまして、JR北海道では、列車を利用した旅行商品(「ツインクル商品」)の「みどりの窓口」での取り扱いを、3月31日出発分で終了します。インターネット予約サービスの急速な普及に伴い、「みどりの窓口」での「ツインクル商品」の2017年度の売上高は、2011年度に比べて約60%も減少しています。宿泊券や航空券に至っては、ほとんどなくなっています。代替策として2月26日から市内通話のみの負担で電話をかけることができる「ナビダイヤル」を導入し、同じく2月26日からインターネット予約サービスはサービスが充実しているJR東日本のものを使うようにします。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190124_KO_Syanai%20Service.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190124_KO_Ryokougyou.pdf、JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/train/service.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4042720024012019TJ3000/)

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青函トンネル等保守により、北海道新幹線最終1往復運休

 北海道新幹線新青森-新函館北斗間149キロのうち、青函トンネルなど82キロの区間は、三線軌条となっており、新幹線と在来線(貨物列車)が同じ線路を走ります。

 その青函トンネルを含む青函共用走行区間についてですが、6月9日から7月28日までの毎週日曜日(8日間)、上り下りとも最終の新幹線を運休して、保守工事を行います。運休するのは、下り最終の「はやぶさ37号」(東京19:20発、新青森22:30着、22:32発、新函館北斗23:29着)のうち新青森-新函館北斗間と、「はやぶさ100号」(新函館北斗21:57発、新青森22:59着)の全区間です。最終列車が運休するのですから、気をつけておかないといけません。

 ところで、最終の新幹線を運休して何をするのでしょうか? 青函トンネルには、海峡線開業以来30年間使用してきたトロリ線等の架線が約250本、総延長にして約380キロあります。このトロリ線等の架線の1本の長さは約1500メートルもあり、取り替えるときは一晩で行わないといけません。その取り替えに要する時間は、保守基地からの移動時間を含めて6時間必要であり、その時間を確保するために最終の新幹線を運休させるのです。1往復運休するだけで、保守間合いを3時間程度から6時間程度に拡大することができるのです。

 トロリ線等の取り替えは6月と7月の2か月で完了するわけではないようです。2020年度以降も新幹線を計画的に運休させて、トロリ線等の取り替えを行います(工事の完了まで10年程度かかるようです)。また、保守時間の拡大により、貨物列車にも影響が出てきます。貨物列車2本を運休させるとともに、最大6時間程度到着が遅れたり、出発が早まったりする便が出ます。今回発表されたのは6月分だけで、7月以降の運休や時刻の変更は、決まり次第発表されます。なお、2018年9月から行われている保守工事に伴う北海道新幹線等の運転時刻変更は引き続き行われます。
(参考:JR北海道ホームページ http://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190118_KO_ShinkansenUnkyu2.pdf、http://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20190118_KO_Funkyu.pdf、北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/268115)

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「ドリームカー」がSL「大樹」に

 鬼怒川線で走っているSL「大樹」。4月13日から新たな車両が加わります。

 それはJR北海道の「まりも」や「はまなす」で走っていた、「ドリームカー」(オハ14-505)。JR北海道では1988年から2016年まで走っていました。グリーン車と同等のシートピッチ(1160ミリ)があり、座席は6段階に傾きを調節することのできるリクライニングシートです(キロ182の座席を取り付けています)。車端部には眠ることができない人向け(?)のラウンジがありました。オハ14-505かどうかはわかりませんが、「ドリームカー」には2014年12月に乗ったことがあります。その「ドリームカー」ですが、実は2017年に北海道から東武に運ばれていて、このたび営業運転に使われることになったのです。

 SL「大樹」の客車はJR四国からもらった14系客車3両編成での運転を基本としていますが、4月13日の「ドリームカー」導入後は、年間40日ほど「ドリームカー」を3両編成の中間に連結して走らせます。料金は従来と変わらず、SLのときは大人750円、DLのときは大人510円です。
(参考:東武ホームページ http://www.tobu.co.jp/file/pdf/dd1d253ca8d1b02d25e7c3c4b7ede455/190111_1.pdf?date=20190111110216、railf.jp http://railf.jp/news/2017/02/23/130000.html)

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石勝線新夕張-夕張間廃止直前は臨時列車3往復増発

 あけましておめでとうございます。2019年も当blogをよろしくお願いします。

 3月31日で運行を終えるのが、石勝線の新夕張-夕張間。すでに廃止を惜しむファンが訪れていますが、廃止直前になるとさらに増えるのは過去の例を見ても明らかです。

 JR北海道などJRグループは廃止直前の3月16日にダイヤ改正を行います。そのときにも書きましたが、JR北海道は3月16日から3月31日までの16日間、日中を中心に3往復を増発し、1日8往復にします。

 3月16日以降の新ダイヤでは、新夕張での夕張行き定期列車の発車時刻は、6:30、7:46、11:40、15:30、18:36。これに、新夕張発10:07、13:05、17:00の3本が臨時列車として加わります。夕張での新夕張行き定期列車の発車時刻は、7:10、8:28、12:20、16:16、19:28(19:28発のみ追分行き)。これに、夕張発11:01、14:35、17:50の3本が臨時列車として加わります。札幌方面や釧路方面との接続に関していえば、良好なのもありますし、そうでないのもあります。なお、3月16、17、23、24、30、31日の6日間は3両編成、残りの10日間は2両編成で運転します。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181227_KO_Yubaririnji%20.pdf)

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道民が1人4000円使えばJR北海道の問題は解決?

 利用者の極めて少ないローカル線多額の赤字を抱えているJR北海道。この苦境を脱するには、あとどれぐらいの利用が必要でしょうか?

 実はそれほど多くはないのです。約540万人の北海道民が1年間に1人4000円ずつ使えばいいようなのです。JR北海道の収入が200億円ほど増え、この苦境を脱することができるようなのです。国交省が公表している道路交通センサスによれば、札幌-旭川間などの主要都市間でのマイカー利用者のうち、たった10%がJRに移るだけで、年間50億円の増収が見込めます。2018年度の通期予想では経常赤字の額は214億円なので、無駄に鉄道に乗りまくる必要はなく、ほんの少し鉄道利用を増やすだけでいいのです。ほかの鉄道でも同じことが言われていますが、みんながほんの少しの努力をするだけで達成できる数字なのです。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2018/12/27/317550.html)

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