北海道新幹線3時間台に、地震で日高線鵡川-日高門別間被災、「話せる券売機」

 JR北海道に関する話題をいくつかまとめて書きたいと思います。

 まず北海道新幹線ですが、新幹線であるにもかかわらず青函トンネルなど在来線と共用している区間は、在来線並みの時速140キロに抑えられています。あまりにも遅いです。そこでJR北海道は (1)独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(北海道新幹線の建設主体)とともに、青函トンネル内における時速160キロの速度向上試験を行い、 (2)独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構やJR貨物と、青函トンネル内での貨物列車とのすれ違い実験を行いました。その結果、青函トンネル内で時速160キロで走っても問題がないことがわかりましたので、2019年春のダイヤ改正で青函トンネル内でのスピードアップを行います。ダイヤ改正後の最速達列車(下り2本、上り1本)は東京-新函館北斗間を3時間58分で結びます。現行より4分短縮され、3時間台となります。

 9月に起きた北海道胆振東部地震。地元が存続を求めている鵡川-日高門別間において、被害が生じていたことがわかりました。その場所は富川-日高門別間の沙流川橋りょう。橋脚が傾き、躯体の水平ひび割れやコンクリートの剥落が確認されました。耐震性も低下しているので、今後同じような地震が起きれば損傷する可能性があります。補修しないといけないのです。補修にかかる工事費は5億円、工期は渇水期(11~3月)のみの施工となるため、2年かかります。鵡川-日高門別間も日高門別以遠と同様に廃止すれば発生しない費用であり、存続を求めるなら地元がその分を負担しないといけません。

 最後に取り上げるのが、「話せる券売機」。JR北海道は2019年1月7日から、オペレーターと話をしながらきっぷを買うことができる「話せる券売機」を試験的に導入します。「話せる券売機」にはオペレーターと話すための受話器や液晶モニター、証明書などを確認するためのカメラなどがついています。オペレーターが遠隔操作してきっぷを発券することもできます。JR西日本の「みどりの券売機プラス」みたいなものでしょうか? 「話せる券売機」をまず最初に設置するのは、南千歳駅と千歳駅(2階)に1台ずつで、2月以降には島松駅と北広島駅に1台ずつ、3月以降には札幌駅(東口)にも2台設置します。小さな駅にも大きな駅にも設置されます。なお、「話せる券売機」でオペレーター対応するのは8:30から19:00までで、それ以外の時間帯は券売機として使えます。
(参考:JR北海道ホームページ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181212_KO_Speed%20up.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181212_KO_Hidaka%20Rusa.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181212_KO_Assist%20Marus.pdf)

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宗谷線などへの国支援、取りやめに

 JR北海道が単独では維持困難だとする宗谷線名寄以北など8区間については、国も支援することにしていました。ところが、国はその支援を行わないようです。

 どういうことでしょうか? 国は沿線自治体などの負担を軽減するための地方財政措置を考えていたのですが、国、北海道、沿線自治体の3者での負担割合の調整がまとまらず、2019年度の予算に入れることが難しくなりました。国の支援がなくなることにより、当初、2019年度と2020年度で合計数十億円行う予定だった8区間への財政支援は、北海道などによる数億円の支援に縮小されることになりました。

 もっとも、この話については石井国交相が否定していますが、仮に地方財政措置が実現しなかった場合、8区間への支援が大幅に縮小されることになります。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/254023、レスポンスホームページ https://response.jp/article/2018/12/05/316892.html)

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札沼線北海道医療大学以北の廃止は2020年5月7日に

 札沼線の北海道医療大学-新十津川間(47.6キロ)は需要が少なく、区間によっては1日1往復しか列車が走らないところもあります。当然JR北海道が単独では維持困難としているところです。

 その北海道医療大学-新十津川間の廃止が決まることとなりました。正式には20日にJR北海道と沿線4町が廃止関連文書に調印してからとなりますが、廃止日は2020年度でも早いほうの2020年5月7日となるようです。最終列車が走るのは連休最終日の2020年5月6日です。

 それでは、なぜ廃止日を2020年5月7日としたのでしょうか? 当初の案では、2019年中に廃止する案や、学年末の2020年3月に廃止するという案がありました。しかし、鉄道が廃止になると、全国から鉄道ファンが訪れます。3月なら雪によって列車が走らないまま廃止になってしまうというリスクがあります。連休なら廃止関連イベントにも行きやすいだろうという判断から、連休明けの2020年5月7日廃止としたのです。
(参考:北海道新聞ホームページ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/255850)

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沿線自治体、日高線日高門別以遠の廃止を容認

 高波の影響などで2015年から運休したままとなっている日高線鵡川-様似間。沿線の自治体(むかわ町、様似町など8町)はその区間の復旧を求めていましたが、沿線の護岸工事などで多額の費用がかかり、しかもそこ工事は長期間にわたるものです。そこで沿線の町長たちは17日の臨時町長会議で重大な決断を行いました。

 その決断とは、利用者の比較的多くて、しかも高波による被害がない鵡川-日高門別間を除いて、日高門別-様似間の鉄路での復旧をあきらめ、バス転換を容認するというものです。これにより被災した護岸はJR北海道が復旧させる必要がなく、北海道が復旧させれば良いので、工事がしやすくなります。鵡川-日高門別間を鉄路で維持する場合にかかる沿線自治体の負担については、今後協議します。JR北海道に対する国の支援の内容を見て、早ければ次回12月25日の会合で正式に決まります。

 地元としては苦しい決断だったでしょうが、状況を冷静に考えると、廃止はやむを得ないところでしょう。地元にとって便利な代替バスを構築するほうが有益です。また、残る鵡川-日高門別間についても、どうしても鉄路で残さないといけないほど需要が多いわけではありません。輸送密度が200人を超えていますが、バスで十分ですし、もし鉄路が必要なら日高門別のある日高町が中心となって負担する必要が出てきます。

(追記)
 復旧区間(鵡川-日高門別間)から外れたところにある新ひだか町は、財政負担を行わないことを明言しました。お金を出しても町にメリットがないからでしょう。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37904210X11C18A1000000/、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/249366、https://www.hokkaido-np.co.jp/article/253173、毎日jp http://mainichi.jp/articles/20181118/k00/00e/040/177000c)

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宗谷線の列車に佐川の宅配便を載せる

 全国的なドライバー不足に対応するため、宅配便の荷物を列車やバスで運ぶ動きがありますが、JR北海道でも行われることになりました。佐川急便と組んで行うのです。

 今回宅配便の荷物を運ぶのは、宗谷線幌延-稚内間。幌延町で1日に配達する荷物を宗谷線の普通列車に積み込んで、稚内から幌延まで運びます。幌延で幌延町担当のドライバーが荷物を受け取り、配達を行うのです。幌延町内の配達は幌延町にある天塩ハイヤーのタクシーが行います。佐川急便稚内営業所からの輸送は専用ボックスにて行います。

 この宗谷線の列車に佐川の宅配便を載せる取り組みは実証実験として行われ、11月から始めます。早ければ2018年度中に本格的に行うようです。また、JR北海道の列車を使わず、佐川急便のトラックで幌延町まで運び、そこからタクシーで配達する取り組みも2018年中に始めます。
(参考:JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181029_KO_SAGAWA%20JRHOKKAIDO%20Konasai.pdf、北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/242909/)

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根室線の初田牛も廃止へ

 JR北海道はダイヤ改正のたびに利用者の極めて少ない駅を廃止していますが、2019年3月のダイヤ改正のときも廃止される駅があるようです。

 新たに判明したのは、根室線の初田牛。根室市内にある駅です。2013~2017年の1日の平均乗降者数は0.2人、当然ながら無人駅です。

 さすがにこれほど利用者が少ないようでは、廃止になっても文句は言えないところでしょう。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/242895)

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節電のためJR北海道、札幌市交通局運行本数減らす

 6日未明の北海道胆振東部地震により、北海道内の電力需給のバランスが崩れました。このままだと、週明け以降に計画停電になってしまう危険性があります。節電をして、計画停電しなくてもいけるようにしなければなりません。

 そこでJR北海道は10日から2週間程度の間、一部の特急電車を運休します。電力需要が多くなると想定される夕方以降のものが主体で、札幌-旭川間の「カムイ」4往復と「ライラック」1往復、札幌-室蘭間の「すずらん」3往復を運休します(10日の「すずらん1号」は運転します)。

 札幌市交通局も10日から電力供給が回復するまでの間、平日の日中時間帯の本数を少し減らすことにしました。地下鉄は10~16時ごろについて、現行では7分間隔のところ、8~9分間隔にします。これにより1日30便減らすことができます。路面電車は9時半~16時半ごろについて、現行では7~8分間隔のところ、8~9分間隔にします。これにより1日15便減らすことができます。平日でも始発及び最終便の時刻は変わらず、朝夕のラッシュ時も変わりません。休日についてはこれまで通りです。

(追記1)
 JR北海道の間引き運転は19日までとなります。20日からは通常通りの運転となりますが、地震の影響で千歳線の一部区間で徐行運転を行っていることなどから、「すずらん1号」は運休とし、室蘭始発を20分ほど繰り上げた臨時列車を走らせます。

(追記2)
 千歳線の徐行運転は10月11日で終了しますが、石勝線(南千歳-追分間)の徐行運転解消予定は10月末、室蘭線(遠浅-追分-三川間)は数か月先のようです。
(参考:JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180909_KO_Setsuden.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180919_KO_Mabiki%20End.pdf、https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20181010_KO_ChitoseKaijo.pdf、札幌市交通局ホームぺージ https://www.city.sapporo.jp/st/kinkyu_20180906.html)

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「しれとこ摩周号」に指定席

 網走と釧路を結ぶ釧網線には、特急がありません。1日1往復だけ快速「しれとこ摩周号」が走ります。

 その快速「しれとこ摩周号」ですが、指定席はありません。自由席のみです。ところが、この9月からWILLER株式会社が「Eastern Hokkaido Nature Pass~北海道縦断絶景レイル&パス~」というものをつくりました。釧網線、「摩周レストランバス」、「知床探検バス」をセットにしたものです。

 そこで、JR北海道も釧網線の魅力アップに取り組むことにしました。9月1日から10月31日までの2か月間だけですが、網走発釧路行きの快速「しれとこ摩周号」を2両編成にし(釧路行きのみです)、2号車の一部を指定席にします。「しれとこ摩周号」に指定席を設けた理由は、「摩周レストランバス」との接続が良いからです。指定席料金は520円で、全国の「みどりの窓口」等で発売します。「Eastern Hokkaido Nature Pass~北海道縦断絶景レイル&パス~」を買わなくても、指定席料金を払えば、指定席に乗ることができます。

 ここで注意しなければならないことは、釧網線沿線に「みどりの窓口」がある駅が少ないこと。網走、知床斜里、摩周、標茶、釧路のみです。川湯温泉など「みどりの窓口」がない駅は結構あります。車内では指定席の発売を行わないので(ワンマン列車だからでしょうか?)、事前に準備が必要です。
(参考:JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180817_KO_ShiretokoReserve.pdf)

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「カムイ」にも「えきねっとトクだ値」

 札幌-旭川間にも「えきねっとトクだ値」の設定がありますが、使えるのは「ライラック」だけです。しかし、10月1日乗車分からは「カムイ」にも適用されることになりました。「カムイ」も「ライラック」と同じく、通常価格4810円(普通車指定席、以下同じ)のところ、45%引きの2630円。これで札幌-旭川間で「えきねっとトクだ値」の設定があるのは、14往復から24往復に増えます。また、「ライラック」と「カムイ」は続けて走ることが多いため、「えきねっとトクだ値」を利用できる列車の間隔が開くことも多かったのですが、10月からは一部を除いて約30~60分間隔で利用することができます。

 道東方面に関しては、札幌-帯広間の「スーパーとかち」について、札幌-帯広間を結ぶ特急が「スーパーとかち」に統一されてから10年目を迎えることから、「お先にトクだ値」を設定していました。割引率は55%で、札幌-帯広間は通常価格が7220円のところ、3240円です。この「お先にトクだ値」ですが、11月30日乗車分まで設定を延長することとなりました。

 また、今回は「えきねっとトクだ値」の対象とならなかったのですが、今後、札幌-稚内間の「宗谷」についても「えきねっとトクだ値」を設定する予定です。
(参考:JR北海道ホームぺージ https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20180817_KO_TokachiKamuiTokudane.pdf)

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JR北海道の割れにくい窓、マレーシアへ

 JR北海道の列車の窓は、ガラスでできているのではありません。割れにくいプラスティックの一種である、ポリカーボネートを使っています。強化ガラスの2倍のコストがかかりますが、200倍以上の強さがあります。重さも2/3ほどで、断熱性にも優れています。

 なぜ窓がポリカーボネートでできているのでしょうか? JRになってから(1990年代)、列車の高速化が進みました。そのころ、冬場には車両についた氷雪が落下し、その塊がバラストをはね上げたり、あるいは氷雪そのものが飛んだりして、列車の窓にぶつかり、ガラスを破損する事故が相次ぎました。そこで開発されたのがポリカーボネートで、2006年から導入を進めています。

 この割れにくいポリカーボネートが、熱帯の国、マレーシア国鉄でも採用されることになりました。マレーシアでは車両への投石による窓の破損が相次いでいて、割れにくい材質ということで、JR北海道のポリカーボネートに目を付けたのです。8月末から取替作業を始めます。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/217787)

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