佐世保線に振り子式

 長崎新幹線が開業しても、佐世保方面への所要時間が短くなるわけではありません(一部区間が複線化されるので、少しはその効果があるかもしれませんが)。

 しかし、佐世保方面への改善は必要です。そもそも、長崎新幹線は佐世保を経由するものでした。しかし、これだと遠回りになるので、1992年にルートが今のものに変更されることになりました。長崎新幹線が肥前鹿島を経由しないのはそのためです。佐世保については在来線の高速化をすることで対応するとしたのです。それに基づいて長崎県、佐世保市、JR九州は議論を重ね、3月28日に2022年度の長崎新幹線武雄温泉-長崎間開業に併せて、佐世保線を高速化することについて合意しました。

 高速化の内容はどういうものでしょうか? まず、長崎県が主体となって、有田-佐世保間のレールや枕木などを改良します。事業費は約14億円で、負担割合については佐世保市と協議します。また、JR九州は、振り子式車両を佐世保線に投入します。885系を求める地元の要望がかなえられることになります。これによって、博多-佐世保間の所要時間は8分短縮され、1時間34分で結ばれます。上下5往復程度が振り子式で走るとのことです。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/484181611973739617?c=39546741839462401、
乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/84821)

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豊肥線は2020年度に復旧見込み

 豊肥線阿蘇-肥後大津間(27.3キロ)は、2016年4月の熊本地震で大きな被害を受け、不通となっています。

 その後の豪雨によるものを含めて、51か所の被害が確認されたこの区間、ようやく光が差し込んできました。南阿蘇村立野の大規模土砂崩れの復旧工事が2019年度中にほぼ終わり、その場所を鉄道復旧の工事用道路や資材置き場として使えるようになったため、2020年度中に復旧する見通しが立ったのです。

 鉄道に限らず、熊本から阿蘇への交通手段は地震で大きな被害を受け(そのため鉄道も本格的な代替バスを用意していません)、阿蘇への観光客は大幅に減っています。鉄道に限らず道路においても2020年度には復旧の目途が立つようで、熊本の観光面での復興に大きく貢献することとなります。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/489208560489530465?c=92619697908483575、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190412/k00/00m/040/086000c)

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列車の窓に観光情報が映る?

  列車の走っている場所に応じて適切な観光情報を提供する、しかも表示するのは窓、そういうことが実現するかもしれません。

 JR九州とNTTドコモは1月25日、列車の窓を情報表示画面として活用する、新しい列車内観光サービスの実現を目指す協定を締結しました。風景に合わせた観光情報を列車の窓にリアルタイムに表示し、乗客の求めに応じて必要な情報を提供することにより、乗客の満足度を向上させるのが狙いです。列車を降りてからも、乗客のスマートフォンなどに観光ガイドを提供することも行います。

 本格的にこのようなサービスを提供する前に、2019年春から、肥薩線人吉-吉松間の観光列車、「いさぶろう」、「しんぺい」において、列車の走行位置に応じた観光情報をタブレット端末で提供する実証実験を行います。タブレット端末は乗客に貸し出します。

 この取り組み、増加する訪日外国人客の利用を拡大するのが狙いで、九州新幹線でも行うようですが、窓に観光情報を表示したら、景色が見えにくくなるのではないでしょうか?
(参考:JR九州ホームページ www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2019/01/25/001.pdf、
産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/190206/rgn1902060012-n1.html)

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減便のダイヤ改正で5億円の収支改善効果

 明日(3月16日)はダイヤ改正の実施日なのですが、その1年前にもダイヤ改正がありました。JR九州では大幅な減便がありました。過去最多の117本、率にして7%の便を削減したのですが、JR九州によれば乗務員の経費などで5億円の収支改善効果があったということです。本当ならもっと収支は改善するはずでしたが、電気代や軽油代の値上がりがあって、それほどの効果が上がらなかったようです(とは言っても、減便をしなければ十数億円のコスト増となったため、一定の効果があったとも言えます)。

 需要が極めて小さく、鉄道が残っているだけでもありがたいと思えるようなローカル線なら、減便はやむを得ないところでしょう。しかし前回の改正は大都市近郊や新幹線を含む都市間特急列車でも減便がありました。鉄道がその特性を発揮することができるような区間でも減便ばかりとなった、暗黒のダイヤ改正でした。観光列車には熱心ですが、それ以外には力を入れていない現状が伺えます。新型車両もデザイン重視で、実用的ではなさそうです。
(参考:佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/342800)

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熊本空港アクセス鉄道、費用負担について熊本県とJR九州合意

 熊本空港アクセス鉄道に関しての続報です。

 蒲島熊本県知事は2月21日に開会した定例熊本県議会で、熊本空港アクセス鉄道についてJR九州と基本合意したことを明らかにしました。

 三里木と熊本空港を結ぶ延長約10キロのアクセス鉄道は、熊本県などが主体となった第三セクターがつくります。完成まで10年ほどかかりますが、熊本県は少しでも早く開業させたいようです。線路のほか、車両も第三セクターが所有し、運行のみをJR九州に委託します。JR九州はこの第三セクターには出資せず、約380億円の整備費のうち、空港アクセス利用者が豊肥線に乗ることによって生じる増益分(いわゆる「根元受益」です)から最大1/3を払います。

 このアクセス鉄道でネックになるのは、豊肥線が単線のため、輸送力の増強が難しいということ。そこでアクセス鉄道は豊肥線には直通せず、三里木で同一ホームで乗り換えることができるようにします。増発はできない、肥後大津方面には減便したくないということからこのような結論に至ったと思われますが、熊本市内に直通できないのなら鉄道をつくるメリットは小さいともいえます。ただ、将来的には豊肥線に乗り入れる可能性はあるようです(そのために必要な費用は熊本県が負担します)。
(参考:西日本新聞ホームページ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/488599/、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41572630R20C19A2LX0000/)

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佐世保線の複線化区間、大町-高橋間に短縮

 長崎新幹線が武雄温泉-長崎間で2022年度に暫定開業すれば、長崎方面への列車も佐世保線を通ることになります。しかし、佐世保線は単線。特急がたくさん走るのに単線のままでは、パンクしてしまいます。

 そこで、佐世保線肥前山口-武雄温泉間(12.8キロ)を複線化することが考えられています。2022年度の暫定開業までに大町-高橋間(6.9キロ)を複線化し、その後、残りの区間を複線化する計画でした。ところが、長崎新幹線の建設費が約5000億円から約6200億円に膨れ上がったため、複線化区間を大町-高橋間に短縮することにしたのです。肥前山口-大町間、高橋-肥前山口間は複線化されないことになったのです。

 鉄道・運輸機構が打ち出したこの複線化区間の短縮について、佐賀県は反発しています。2016年3月に国交省、鉄道・運輸機構、佐賀県など6者が同意した内容に反するというのです。ただ、これまでの前提であったフリーゲージトレインの導入は破綻しています。全線フル規格にするか、ミニ新幹線を導入するか、あるいは永久に武雄温泉で乗り換えし続けなければならないかのどれかで、フリーゲージトレインという前提は崩れたのです。

 さらに言えば、フリーゲージトレイン導入を前提とした計画では、高橋-武雄温泉間は狭軌から軌間変換装置を経て標準軌になる線路と狭軌のままの線路の組み合わせで、狭軌だけの線路は単線のままなのです。複線化計画が外れたの肥前山口-大町間だけなのです。フリーゲージトレインが実現しない以上、変わることもあり得るのです。
(参考:佐賀新聞ホームページ https://www.saga-s.co.jp/articles/-/337886)

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JR九州も三里木駅分岐で話を進める

 当blogでも何回か取り上げた熊本空港へのアクセス鉄道問題。熊本県は三里木駅から分岐させる案で話を進めています。

 これに対して実際にアクセス鉄道を運営するJR九州(アクセス鉄道の整備は熊本県が中心となって設立する第三セクターが行います)はこれまで、三里木駅ではなく肥後大津駅からの分岐を希望していました。ところが1月25日に行われた記者会見で青柳JR九州社長は、熊本空港へのアクセス鉄道について、熊本県の正式な申し入れを受けて、熊本県の案通り三里木駅で分岐する案で話を進めることを明らかにしました。JR九州が肥後大津駅からの分岐を求めていたのは、肥後大津駅と熊本空港とを結ぶ無料の「空港ライナー」の利用者がそれなりにいると認識していたからです。

 また、熊本空港へのアクセス鉄道ができれば、利用者が増えることから、豊肥線の一部区間について複線化することも考えなければならないとしています。一方、熊本県が求める事業費の一部負担については、JR九州側からはっきりとした発言はありませんでした。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/461715202402550881?c=92619697908483575&fbclid=IwAR3TL2EUi72XDl5dYohPXqczaCM-eg58hGCy_VSUo4W2dSlUIum1q7HN8ak)

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JR九州に787系改造の観光列車

 JR九州には、787系を改造した観光列車を走らせるという構想があります。沿線の観光地に停車しながら、3~5日かけて九州を一周するというものです。仮称を「九州一周特急」と言います。これまでと同様、水戸岡氏がデザインを担当します。春から設計を本格化し、デザイン案を年内に公表する予定です。

 この「九州一周特急」、どんな列車になるのでしょうか? 何両編成になるか、また、定員は何人かは未定ですが、全席をグリーン車とし、個室もあります。ただし、「ななつ星in九州」とは違って、寝台はありません。夜は列車を降りて、ホテルや旅館に泊まります。当然ながら、停車する駅の自治体や観光団体と連携します。

 先ほども述べたように、「九州一周特急」は787系の改造です。初めての電車による観光列車となります。基本的には鹿児島線、日豊線、長崎線などの交流電化区間を走りますが、運行ルートや停車駅は決まっていません。これから決めることになります。
(参考:ニュースイッチホームページ https://newswitch.jp/p/16319)

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鉄道維持に積極的な自治体、22%

 ローカル線の廃止の話が出るたびに沿線自治体からの反発を受けますが、その地元自治体はローカル線の維持にどれだけ努力しているのでしょうか?

 その現状は厳しいものです。九州運輸局がアンケートを行ったところ(2018年9~12月に九州7県の152市町村に実施、109市町村が回答)、自治体の92.5%は鉄道事業者との連携が必要だと考えていましたが、実際に鉄道を維持するために積極的な対策を行うことを考えているのは22.4%に留まっています。

 また、そもそも自治体の27.1%は鉄道の年間利用者数を知りません。現状がわかっていないのでは、対策を立てようもありません。地元住民がどのような目的で鉄道を利用しているのかについても、半分弱の自治体が具体的な調査をせず、感覚として捉えているだけです。このような現状に対して鉄道事業者は、自治体の交通網形成計画の策定に参加することができず、鉄道維持のための具体的な計画がないということを不満として挙げています。

 自治体の鉄道に対する認識がこんなものだから、大して効果のない観光客の誘致で利用者の増加を図ろうとするのです。そのくせ維持を求める声だけは一人前。鉄道事業者と話がかみ合わないのは当たり前です。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40424450U9A120C1LX0000/、産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/190128/rgn1901280001-n1.html)

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佐世保市、「みどり」に885系導入を要望

 2022年度に長崎新幹線が暫定開業すれば、現在長崎線を走っている885系が余ります。その余る885系を欲しがっている自治体があります。

 それは佐世保市。885系のような振り子式の車両を入れると、博多-佐世保間で約8分、武雄温泉-佐世保間で約2分の所要時間の短縮が見込まれます。振り子式の車両を走らせるには路盤の改良も必要ですが、それも求めます。そもそも長崎新幹線が整備されるようになったのは、1978年に佐世保市が原子力船「むつ」を受け入れたため。そのため、路盤整備の費用は佐世保市ではなく、長崎県が負担するものと佐世保市側は考えています。

 長崎新幹線が整備されても佐世保にはメリットがありません。そのため、佐世保などには長崎新幹線に対する不満があるようです。それを解消するためにも、何らかの対応策を考えないといけないのかもしれません。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/465175171071280225?c=39546741839462401)

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