「500 TYPE EVA」は5月13日まで

 JR各社は、3月1日から6月30日までの122日間に運行する春の臨時列車についての発表を行いました。気になる列車について、取り上げていきたいと思います。

 北陸新幹線では、「かがやき」のほか、数は少ないですが「はくたか」も運転されます。一部の「あさま」は金沢発着になり、列車名も「はくたか」に変わります。4月から始まる「栃木デスティネーションキャンペーン」に合わせて、臨時の「なすの」を運転します。東京8:00発那須塩原9:08着の「なすの283号」で、4月と5月のゴールデンウィークを除く土曜日に合計6回、運転します。在来線でも、電気機関車やディーゼル機関車が牽引する客車の快速を走らせます。4月1日がDD51+12系客車5両+EF64の全車指定席快速「本物の出会い栃木号」(浦和→日光)、6月30日がEF64+12系客車7両(「ばんえつ物語」用)+EF81の全車指定席快速「那須野物語」(大宮→黒磯)です。京葉線の新習志野、中央線の八王子から黒磯に向かう、「リゾートやまどり」使用の快速「リゾート那須野満喫号」も走ります。新習志野発着は5月19、20日、八王子発着は6月2、3日です。4月1日に開業する両毛線の新駅、あしかがフラワーパークへは、5月1、2日に、「リゾートやまどり」使用の快速「ナイト藤まつり号」(大宮-足利間)が運転されます。あしかがフラワーパークにも停まります。

 陸羽西線では、トロッコ車両の「風っこ」と「みのり」が併結した、「新緑庄内号」(5月26日運転、新庄→酒田)、「新緑最上号」(5月27日運転、酒田→新庄)が走ります。「SLばんえつ物語」はこれまでの新潟発着から新津発着に変わります。新潟から新津へは新津行きの片道だけですが、全車自由席、ノンストップの快速を走らせます。新潟9:28発で、E129系の4両編成です。富士急方面への臨時快速は、189系のほかにE257系も使われます。臨時快速からも189系が消えつつあるのです。秋田県内では、DL+12系4両+DLの全車指定席の急行「おが」が走ります。6月16日に、湯沢と男鹿の間を往復します。かつてのような上野発着ではなく短いので、実感がわかないところもあります。草津へは、大船始発の「草津71号」(3月24日、31日運転)、「草津72号」(3月25日、4月1日運転)を走らせます。

 山陽・九州新幹線には臨時の「みずほ」が走ります。「みずほ615号」、「みずほ614号」(いずれも久留米停車)、「みずほ616号」(川内停車)は3月17日から6月30日までの毎日、走ります。「みずほ619号」(川内停車)も毎日ではないものの、一部の日を除いて走ります。500系に「エヴァンゲリオン」の世界観を表現した、「500 TYPE EVA」は5月13日で運転を終了します。これに合わせて京都鉄道博物館では、2月9日から5月6日まで、「500 TYPE EVA展」を開催します。予土線の「しまんトロッコ2号」は吉野生で「鉄道ホビートレイン」とすれ違うため、4月1日から停車駅に加わります。吉野生11:21発です。

 JR九州の観光列車について言えば、久大線が復旧するまで小倉、大分を経由する「ゆふいんの森」は1日1往復しますが(5月7日までは週末中心に1日2往復)、スピードアップがなされます。現行と比較して、最大1時間38分の短縮となります。豊肥線の「あそぼーい!」(阿蘇-別府間)は週末を中心に1日1往復します。「あそぼーい!」が運転しない日は代わりに「九州横断特急」を走らせます。臨時列車となった「はやとの風」は週末中心の運転ですが、4月7日までは毎日運転します(3月28日を除きます)。

 最後に取り上げるのは、夜行列車。東京-出雲市間の「サンライズ出雲92号」、「サンライズ出雲91号」はゴールデンウィークに走ります。「サンライズ出雲92号」は4月27日、5月1日、6日に、「サンライズ出雲91号」はその翌日に走ります。東京-大垣間の「ムーンライトながら」は、東京発が3月16日から24日、大垣発はその翌日に走ります。休前日には、「サンライズ瀬戸」が琴平まで延長されます。なお、「ムーンライト信州」については何の発表もありません。
(参考:JR東日本ホームぺージ http://www.jreast.co.jp/press/2017/20180111.pdf、JR東日本新潟支社ホームぺージ http://www.jrniigata.co.jp/press/20180119harurin.pdf、JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000036163.pdf、JR西日本ホームぺージ http://www.westjr.co.jp/press/article/2018/01/page_11733.html、JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2001%2019.pdf、http://www.jr-shikoku.co.jp/03_news/press/2018%2001%2018.pdf、JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/01/19/180119_002.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/79493)

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「或る列車」、長崎駅で車内見学会

 豪華な車内でスイーツを楽しむことができる、JR九州の観光列車、「或る列車」。「ななつ星in九州」ほどではありませんが、それなりの値段はします。

 ところが、1日だけですが、その「或る列車」の車内に入ることができます。1月13日の12:20ごろから13:20ごろにかけて、長崎駅1番のりばで行います(時間中でも、見学希望者が多い場合は、見学ができないこともあります)。スタッフの案内に従って、1組5分程度見学することができます。

 この車内見学会では、スイーツの提供はありませんが、いくつかのイベントを用意しています。JR九州の子供用の制服を用意して、列車の前で記念撮影をすることができます。ホーム上では子供が乗車することができる、「或る列車」のミニトレインを走らせます。先着200人限りで、「或る列車」のオリジナルメッセージカードのプレゼントがあります。子供には先着200人限りで、「JR九州列車下敷き」のプレゼントがあります。ホームでは、JR九州の列車グッズの販売があります。

 「或る列車」の車内を見学することができるのはこれが初めてのことで、「或る列車」には乗ることができない10歳未満の子供も、この車内見学会には参加することができます。この機会に長崎駅に行くのもよいでしょう。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/01/05/180105NewsRelease03.pdf)

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日田彦山線に復興祈念のイルミネーション列車

 2017年7月の九州北部豪雨で被災して一部区間が不通となっている日田彦山線で、復興を祈念したイルミネーション列車が走ります。

 イルミネーション列車が走るのは、1月12日から27日までの金、土曜日。不通区間にある大行司駅(福岡県東峰村)から運び出されたキハ147の2両編成にLED電球を8000個取り付けました。車内を消灯して、田川後藤寺17:50発城野18:42着、城野19:53発田川後藤寺20:48着のダイヤで走ります。

 なお、このイルミネーション列車の運行に合わせて、(イルミネーション列車が走る区間にある)香春駅にもイルミネーションが施されます。
(参考:レスポンスホームページ https://response.jp/article/2017/12/30/304299.html)

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JR九州、5年間減便ダイヤ改正をせず

 ローカル線はともかく、新幹線や幹線の特急、大都市近郊の列車まで減便の嵐のJR九州の2018年3月ダイヤ改正は、私もそうですが、驚きをもって迎えられました。沿線自治体からの反発の声は強く、運行削減の中止を求める要望書が出たところもあります。

 さて、このような減便のダイヤ改正は2019年以降も続くのでしょうか? どうやら、当分はこのような改正は行わないようです。長崎新幹線が開業する2023年までの5年間はしないようです。ダイヤ改正をすれば、どうしてもその作業に人手がとられます。次に輸送体系が大きく変わる長崎新幹線開業時まで大きな改正をしないことによって、その手間を省こうとしているのです。ちなみに、今回の改正では列車1本あたり20人に満たないものについてリストアップし、利用目的も調べたうえで削減を行ったようです。長崎新幹線のときもこれが基準になるのかもしれません。

 さて、不採算路線の廃止についてですが、当面は行わないようです。九州北部豪雨で被災した日田彦山線についても、ある程度はお金を出して復旧させることを考えています。自民党がたとえ鉄道事業者全体としては黒字であっても、路線の収支が赤字であれば国が災害復旧費を補助することができる法案をつくっていることが背景にあり、JR九州はその活用も考えています。地元の大分県は並行する道路が幅が狭く、つづら折りであることから、バスの運行には適していないとして、鉄道での復旧を求めています。そのためには、地元の負担もせざるを得ないと考えています。ただ、日田彦山線の利用状況を見る限り、地元ローカル需要しかない路線をわざわざ鉄道で復旧させる必要がないというのが正直なところです。場合によっては、鉄道トンネルをバス用に転用してもよいのです。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24824210Z11C17A2LX0000/、タビリスホームぺージ http://tabiris.com/archives/jr-kyushu/、大分合同新聞ホームぺージ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/12/05/JD0056408137)

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2018年3月ダイヤ改正発表(5)(JR九州)

 最後にJR九州です。しかし、ここは厳しいダイヤ改正です。(バスでも十分運べそうな)南九州のローカル線だけでなく、新幹線をはじめとして、減便の嵐です。「うちは副業が主体の会社で、鉄道は観光列車しか興味がない」とばかりに、117本も減ります。JR九州発足以来最悪の減少幅です。詳しくはこれから書きますが、幹線の特急や大都市圏の通勤電車まで削減しまくりの、暗黒のダイヤ改正です。

 まず新幹線から見ていきましょう。定期列車のほかに、高い頻度で引き続き臨時の「みずほ」が運転されますが、そのうちの1往復ずつが久留米と川内に停まります。また、筑後船小屋、新大牟田、新玉名の3駅は基本「つばめ」のみの停車駅なので、熊本以南に行くには熊本で乗り換える必要が出てきます。しかし、日中に1往復、博多-鹿児島中央間直通の「つばめ」が運行されます。ただしこの「つばめ」、博多-鹿児島中央間の「さくら」と博多-熊本間の「つばめ」を1本にまとめた列車なので、筑後船小屋など3駅の利用者を除いては喜べる存在ではありません。このように一部の「さくら」、「つばめ」の運転を取りやめることにより、ダイヤ改正後の九州新幹線の本数は6本減って119本となります。

 博多から大分に向かう「ソニック」は早朝や深夜時間帯に運転区間の短縮が行われます。博多-小倉・門司港間に短縮されるものは、名前が「きらめき」に変わります。博多から長崎に向かう「かもめ」は深夜の一部区間運転便の運転を取りやめるとともに、日中の2往復が臨時列車となります。「みどり」の早岐-佐世保間は乗車券だけで乗車できるようになります。この区間だけでグリーン車や指定席を利用するときは別途料金が必要です(博多方面から乗りとおす場合は不要です)。「有明」は大牟田6:43発の博多行きだけが残ります。平日のみの運転なので、実質的には通勤ライナーです。博多から小倉に向かう「きらめき」は日中の便が廃止されます。9本が廃止されます。日中は大分方面への「ソニック」のみが走ることになります。博多0:10発の「きらめき」は毎日運転から休前日のみの運転になります。ダイヤ改正後の特急の本数は24本減って277本となります。

 普通列車も、大都市圏の福岡・北九州地区ですら早朝や深夜の運転区間短縮等があります。日中も荒尾行きが久留米行きに、門司港行きが福間行きになるなどの短縮がかなり見られます。末端区間の大牟田-荒尾間の話ですが、今まで1日136本走っていたところが90本にまで減少します。独特の名称だった準快速がなくなり、区間快速になります。福間-博多間が快速になるもの、博多-二日市間が快速になるものなどいくつかのパターンがあります(博多13時台の場合、小倉まで快速運転するものは1本、久留米まで快速運転するものは2本しかありません。また、遠くても羽犬塚までで、大牟田に直通する列車はありません。並行して西鉄があるのに、最初から負けています)。テーマパークが廃止になるスペースワールドは快速が通過します。

 当然ながらほかの地区も暗い改正です。大村線では日中の快速6往復が区間快速となり、竹松-早岐間の普通列車4往復が削減されます。日豊線の佐伯-延岡間の普通列車は下り1本(佐伯6:18発)、上り2本(延岡6:10発、19:33発)のみです(佐伯-重岡間には区間運転が上下合わせて3本あり)。冬場からまだ日の出前の午前6時台が最終とは、新十津川もびっくりです。肥薩線では八代-人吉間で快速1往復を含めて3往復、人吉-吉松間で2往復、吉松-隼人間でも2往復が削減されます。人吉-吉松間で残る3往復のうち2往復が「いさぶろう」、「しんぺい」ですから、純粋な普通列車はたったの1往復となります。指宿枕崎線でも早朝や深夜で列車の削減があります。ダイヤ改正後の普通・快速の本数は87本減って2615本となります。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/12/15/171215NewsRelease_honsha.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/12/15/171215NewsRelease_nagasaki.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/12/15/171215NewsRelease_ooita.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/12/15/171215NewsRelease_kumamoto_1.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/12/15/171215NewsRelease_miyazaki.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/12/15/171215NewsRelease_kagosima.pdf、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20171216/k00/00m/020/120000c)

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「きりしま」もワンマン運転へ、一部観光特急休日のみの運転へ

 JR九州はこの春のダイヤ改正で、人件費の圧縮を目的に、日豊線(大分-宮崎空港間)の一部特急に車掌を乗せないワンマン運転を行いました。それなりに距離のある区間での、本格的なワンマン運転特急です。このワンマン運転の特急、以前にも簡単に触れたところですが、拡大されるようです。新たにワンマン化されるのは、宮崎-鹿児島中央間を走る「きりしま」。4両編成の列車が対象となります。最大で8割以上がワンマンとなるようです。

 合理化策はそれだけではありません。力を入れている観光列車も減らされるところが出てきます。吉松-鹿児島中央間の「はやとの風」が該当するようで、休日など乗客の多い日に限って運行するようです。ローカル輸送については、2016年度の輸送密度が466人と低い吉都線の運行本数が減るようです。1日11往復から8往復に減るようです。昼間が2往復、夜が1往復減ります。日豊線は佐伯-延岡間が8本から3本と現在の半分以下に減便、高鍋-宮崎間が1本減、都城-国分間が2本減、日南線は2本の減便と5本の運行区間短縮(南郷止まり)を行うようです。
(参考:産経WEST http://www.sankei.com/west/news/171201/wst1712010085-n1.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/171213/rgn1712130071-n1.html、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24172070R01C17A2LX0000/、宮崎日日新聞ホームぺージ http://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_29528.html、http://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_29685.html)

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「A列車で行こう」が日田彦山線に

 豪雨被害で一部区間が運休したままとなっている、日田彦山線。復旧には多額の費用がかかり、かつ需要が極めて少ない区間であるため、鉄路として復旧できるか疑問がもたれています。

 そんな中、いつもは三角線で走っている観光列車、「A列車で行こう」が団体列車として日田彦山線を走ります。「A列車で行こう」が日田彦山線を走るのは初めてのことです。

 日田彦山線を「A列車で行こう」が走るのは、12月21日。小倉-添田間を「A列車で行こう」で往復します(小倉13:00ごろ発、小倉17:15ごろ着。車外に出る時間はほとんどないようです)。車内では東峰村でつくられる小石原焼の器に盛りつけた、添田町の人気イタリアンレストランの特別料理(軽食)を提供します。小石原焼の器(6つの窯元から1つずつ使用します)は持ち帰ることができます。バーカウンターではドリンクの販売も行い(ハイボール520円など、持ち込みも自由です)、地元の有志が沿線の魅力を伝える取り組みも行います。

 この列車に乗るためには、ツアー(「特急『A列車で行こう』で行く日帰り日田彦山線の旅」)に申し込まないといけません。12月21日の1回だけで、募集人員は80人(最少催行人員は72人)。旅行代金は小倉、城野発で1人9800円です(子供も同額)。11月24日から12月8日の間に、JR九州旅行法人営業支店に電話で申し込みます。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2017/11/24/171124newsrelease01.pdf)

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日田彦山線の復旧費用は70億円

 日田彦山線の添田-夜明間は7月の福岡・大分豪雨で大きな被害を受け、不通となっています。日田彦山線の被害箇所は、駅や線路の損壊など63か所に上ります。特に5つの橋の被害が大きいようです。その日田彦山線ですが、JR九州が9日に発表したところによれば、復旧費用は約70億円にも上るようです。70億円の内訳は、橋の架け替えが42億円、軌道の復旧が15億円、のり面対策10億円などです。

 しかし、日田彦山線は極めて需要が少ない路線。大金をかけて復旧させる価値があるのか疑わしいところです。JR九州も単独で復旧させるのは困難と考えていて、バスやタクシーに切り替えることも選択肢としてあります。また、鉄道で復旧させる場合は、JR東日本の只見線のように、上下分離方式で復旧させる考えもあるようです。JR九州は2017年中に沿線自治体などと復旧方法や費用負担について協議を始めたいと考えています。

 なお、同じように豪雨や台風で不通となっている路線の復旧費の見積もりは、久大線(7月の福岡・大分豪雨)が約17億円、日豊線と豊肥線(9月の台風18号)が合計約31億円です。
(参考:大分合同新聞ホームぺージ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/11/10/JD0056329828)

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南海本線は単線で運転再開へ、日豊線の復旧は年末予定

 10月22日の台風21号に伴う大雨で、南海本線も大きな被害を受けました。樽井-尾崎間の男里川橋梁の下り線の橋脚が沈んだのです。そのため、樽井以北は「サザン」が全面運休しているほか、若干の運休列車がある程度ですが、尾崎-和歌山市間は普通がほぼ30分間隔、そして樽井-尾崎間は上下とも運休し、樽井-箱作間には代替バスが走っています(箱作は尾崎の2駅和歌山市寄り)。JRでの振替輸送もあります。ただ、代替バスの輸送量は鉄道よりも少なく、バス待ちの列ができているようです。この状況を受けて大阪府教育庁は30日から高校生を対象にした無料の通学バスを1週間の予定で走らせます。府立高校のほか、私立の中高の生徒も利用でき、必要に応じて期間の延長も行います。

 ところが、上り線には特段被害がないようで、上り線を使って単線での運転再開を目指します。台風22号が通過した後に試運転などを行い、できるだけ早期に運転を再開したいとしています。運転再開後は難波-和歌山市間に普通列車(朝と夕方以降は区間急行)をおおむね30分間隔で走らせるとともに、他社への振替輸送も継続して行います。バスよりも電車のほうが明らかにキャパが大きく、安全性に問題がなければ早期での運転再開を目指したいところです。なお、複線での仮復旧は1か月程度かかるようです。

 さて、単線運行の場合、下り線はどこを走るのでしょうか? 幸い、樽井の北側には下り線から上り線への渡り線、尾崎の北側には逆に上り線から下り線への渡り線があります。これがあったから樽井で難波方面への折り返し、尾崎で和歌山市方面への折り返しができ、運休区間を最小限に留めることができたのですが、単線での運転再開時もこの渡り線をフル活用します。下り線の列車は樽井の手前の渡り線を渡って、上り線に入ります。樽井では全部副本線に入ります。樽井には通常ダイヤでも、数は少ないですが難波方面への始終着列車があります。難波方面から列車が入るための信号設備もあり、単線運転には役に立ちます。そのまま上り線を走り、尾崎の手前の渡り線で下り線に戻り、後は和歌山市まで下り線を走ります。通常ダイヤだと1時間に「サザン」が2本、普通が4本走りますが、単線での復旧の段階では普通列車(区間急行もこの区間では各駅に停まります)が1時間に2本だけですので、単線でも問題はないでしょう。

 話は変わりまして、9月の台風18号によって不通になっている日豊線臼杵-佐伯間ですが、こちらは12月下旬に運行を再開する見通しです。もともと復旧には数か月以上かかるとのことでしたが、被害の大きかった津久見市徳浦について、地元住民の土地を使って機材を搬入することができ、運行再開が早まったのです。この区間はもともと複線だったのですが、単線で復旧させます(JR九州の話によれば、単線でもダイヤに大きな影響がないようです)。また、11月からは臼杵-佐伯間の代替バスを1日34本から38本に増やします。上下とも19本ずつです。

(追記1)
 南海本線樽井-尾崎間の単線運転は11月1日から行われます。羽倉崎-和歌山間は原則として普通列車が30分間隔で運転するだけです(羽倉崎-樽井間も本数が減っています)。ダイヤを見る限り、下りは樽井、上りは尾崎で数分間、時間調整をします。

 バスは平日の朝のみ、箱作から泉佐野へ、樽井から泉佐野への片道輸送を行います。ノンストップで、途中の駅には停まりません。

(追記2)
 日豊線の不通区間は12月18日から運行を再開する予定です。「ななつ星in九州」も本来のルートに戻ります。
(参考:南海ホームぺージ http://www.nankai.co.jp/traffic/info/transfer.html、http://www.nankai.co.jp/traffic/info/transfer2.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/171025/wst1710250065-n2.html、http://www.sankei.com/west/news/171026/wst1710260075-n1.html、大分合同新聞ホームぺージ 
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/10/26/JD0056279647
、JR九州ホームぺージ https://www.jrkyushu.co.jp/railway/notice/、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2017/12/jrin_6.html)

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スペースワールド駅、閉園しても駅名変わらず

 北九州市八幡東区にあるテーマパーク、スペースワールドは2017年末で閉園します。

 このスペースワールドの最寄り駅は、JR九州鹿児島線のその名もスペースワールド駅。1999年7月に開設されました。しかし、先ほども述べたように、肝心のスペースワールドは閉園してしまいます。その場合、スペースワールド駅は改名を迫られるのでしょうか?

 結論から言えば、閉園後もスペースワールド駅の駅名は変わりません。その理由は、駅名を変えると、様々なところを変えないといけないため、結構コストがかかります。そのため、駅名は変えないのです。現実に、小田急の向ヶ丘遊園駅、東急の学芸大学前駅、都立大学前駅など、すでに遊園地や大学が近くにないのに、駅名だけが残っているケースはあります。

 ただし、スペースワールドの閉園により、確実にスペースワールド駅の利用者は減ります。現在はスペースワールドの営業時間に合わせて快速を停めていますが、2018年春のダイヤ改正で快速がすべて通過し、普通だけが停まるようになるようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/national/20171013-OYT1T50012.html、西日本新聞ホームぺージ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/364053/)

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