JR九州、輸送密度2000~4000人未満の路線の維持は困難と社長発言

 JRや大手私鉄のように、沿線自治体などの補助金が見込めないところでは、どれぐらいの利用者がないといけないのでしょうか?

 青柳JR九州社長が7月25日に記者会見したところによれば、輸送密度が2000人未満の路線どころか、4000人未満でも厳しいとしています。鉄道として将来があるのは新幹線と福岡都市圏ぐらいで、あとは人口が減少するために厳しいとしています。JR九州で輸送密度が4000人を下回るのは、61区間のうち約4割(2017年度の数字)。輸送密度4000人未満のところを上下分離やバス転換などのかたちで切り離すと、かなりの路線が消えてしまいます。

 輸送密度4000人は大げさかもしれませんが、需要のないところまで鉄道を維持する必要はありません。鉄道がその効果を発揮するのは、新幹線、大都市近郊、特急がたくさん走る区間(ただし、特急しか走らせません)のみです。味気ないかもしれませんが、JRが経営努力でやっていけるのは、これぐらいしかありません。輸送密度が100人台の日田彦山線を復旧させるのはJR九州の観点どころか社会的にみても望ましくなく、バスに委ねるのが自然な区間です。無理に押し付けてはいけません。
(参考:YOMIURI ONLINE https://www.yomiuri.co.jp/kyushu/odekake/railway/20180726-OYS1T50007.html、宮崎日日新聞ホームぺージ http://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_33567.html)

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日田彦山線、輸送密度は131人しかいないが鉄路で復旧?

 2017年7月の九州北部豪雨で日田彦山線は大きな被害を受け、一部区間は不通のままです。久大線はこの7月14日に復旧しましたが、日田彦山線はなかなか話が進みませんでした。

 ところが、20日に福岡市で沿線自治体との協議会が開かれました。ここで、2019年4月までに復旧方法や費用負担について話し合い、早期に着工することで合意したという見かたがあるようです(ただし、被害が大きいため、運転再開時期は未定です)。

 復旧に当たってのネックとなっているのが、70億円と言われる復旧費。JR九州は自社単独での復旧は困難だと考えています。そこでコスト削減策が考えられ、橋梁を架け替えではなく修繕にすることにより、鉄道の復旧費用を56億円に抑えました。改正鉄道軌道整備法も使います。この法律を適用させることによって、国と自治体が最大1/4ずつ負担します。上下分離にすれば、国と自治体の負担は最大1/3になります。

 地元とすれば、鉄道の復旧はありがたい話でしょうが、JR九州が提供したデータ(不通区間の添田-夜明間の2016年度データ)を見る限りでは、日田彦山線は鉄道を走らせるだけの需要のある路線とは思えません。運賃などの収入は年間2800万円であるのに対して、運行経費や車両メンテナンスなどの費用は10倍以上の約2.9億円。輸送密度はたったの131人です(しかも減り続けています)。JR北海道の札沼線などと同じレベルです。バスで十分で、鉄道が廃止になっても文句は言えない水準です。鉄道として維持するのが不適当なところに資源をつぎ込むことによって、鉄道がその能力を発揮することのできる路線への手当がその分手薄になってしまいます。投資が必要な路線の足を引っ張ってしまうのです。しかも、JR九州は復旧した後も鉄道を維持することができるように自治体に協力を求めていますが、乗客増加策として地元が提示しているのは、周辺景観の整備や駅へのアクセス向上ぐらいで、そう効果的とは思えません。地元にとっては悪いですが、名誉ある撤退を望みたいところです。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/180721/rgn1807210034-n1.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180723/ddl/k44/040/138000c)

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平成30年7月豪雨続報

 平成30年7月豪雨での各線の被害状況については以前に記事にしましたが、新たに判明したことなどを主要路線を中心に書いていきます。

 JR東海の高山線についてですが、飛騨金山-下呂間は8月半ばに復旧する予定です。坂上-猪谷間は運転再開まで数か月かかる見通しです。

 一番被害が大きいJR西日本についてですが、山陽線全線の復旧は11月中になります。三原-白市間が最後の区間となります。津山線の玉柏-野々口間は8月上旬、伯備線の豪渓-上石見間は8月中旬です。芸備線は下深川-広島間が23日に、狩留家-下深川間は9月中に復旧しますが、備後落合-狩留家間の運転再開まではかなりの時間がかかります(運転再開までかなりの時間がかかる区間はほかに、福塩線府中-塩町間、木次線出雲横田-備後落合間があります。芸備線で橋梁が流失した区間があるのですが、そのときに信号などを動かすケーブルも流されたので、芸備線のほかに福塩線、木次線の一部も止まっているのです)。呉線の坂-海田市間は8月上旬、広-坂間は11月中、三原-広間は2019年1月の予定です。

 JR四国の予讃線についてですが、本山-観音寺間は8月10日ごろに復旧する予定です。八幡浜-卯之町間は20日に普通列車のみ運転を再開する予定ですが、卯之町-宇和島間の再開予定は決まっていません。このほか、JR九州、長良川鉄道、京都丹後鉄道、井原鉄道、錦川鉄道、平成筑豊鉄道にも不通区間があります。

 このように不通区間が多いので、各地で代行バス等の運転が行われています。伯備線では不通区間をカバーするバスのほか、21日からは「やくも」の代替として岡山-米子間にノンストップのバスを5往復走らせます。すでに「やくも」の特急券(グリーン車もしくは指定席)を持っている人が優先ですが、空席があれば乗車のほかに自由席特急券を購入して乗ることができます。「やくも」は米子-出雲市間に5往復走るほか、「スーパーはくと」等に接続する臨時特急や快速が倉吉-米子間で走ります。

 呉線では7月6日までに購入した、呉線を一部でも含む定期券、回数券を持っている人を対象に、バスや船を走らせます。バスは緊急車両のみが通ることができる広島呉道路の通行止め区間も一部使うもので、呉発広島行きが朝に、広島発呉行きが夕方に走ります。1日約30便、約1000~2000人が乗ることができるわけですが、乗車するには整理券が必要です。整理券は呉駅では5:15から、広島駅では18:15から配布します。平日の朝には呉港発広島港行きの船を運航します。呉港6:35発広島港7:50着の予定で、約550人乗ることができます。乗車には整理券が必要で、呉駅で5:15から配ります。船はJR西日本宮島フェリー所有のものを使いますが、車や自転車を載せることはできません。定期券等を持っていない人は、広島電鉄のバスが使えます。広島バスセンターと呉駅との間を1日16往復走らせます。

 山陽新幹線を使った代替輸送もあります。山陽線のほか、呉線の利用者も山陽新幹線を使うことができます(ただし、西条などから連絡バスがある山陽線とは違って、呉線からの連絡バスはありません)。こちらは定期券、回数券のほか、乗車券でも7月6日までに購入したものは対象となり、特急料金を払わずに自由席に乗ることができます。東広島から広島に向かう朝の列車、広島から東広島に向かう夕方の列車が混雑しているので、臨時列車も運転しています。定期列車も通常8両編成のところ、16両にしているのもあります。一部の「ひかり」は東広島に臨時停車しています。山陽新幹線を使った代替輸送は、三原-広島間のほか、新岩国(岩国から連絡バスあり)-徳山間でも行われています。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037758.pdf、JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/07/page_12678.html、JR四国ホームぺージ http://www.jr-shikoku.co.jp/info/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/80974、産経WEST https://www.sankei.com/west/news/180717/wst1807170019-n1.html、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL7L5392L7LPTIL01Y.html)

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券売機にQRコードをかざせば、スムーズに切符が買える

 JR九州は4月27日から、一部の割引きっぷ(「九州新幹線2枚きっぷ」(福岡市内-熊本、上熊本、水前寺及び福岡市内-鹿児島中央))について、事前にLINE画面に表示されたQRコードを取得しておくことによって、券売機でスムーズに買うことができるサービスを行っています。

 購入の仕方は次の通りです。まずスマホで購入したい割引きっぷを選択します。そうすると、スマホにQRコードが表示されるので、それをQRコード対応券売機の読取り部にかざします(QRコード対応の指定席券売機で「QRコードの読取り」を選択しておきます)。後は人数と支払い手段を選択するのみです。操作が減るので、スムーズに買うことができます。QRコード対応券売機は博多、香椎、熊本、水前寺、鹿児島中央の5駅に設置されています。なお、熊本、水前寺では鹿児島中央発着のもの、鹿児島中央では熊本等発着のものを買うことができません。

 今のところ、扱うきっぷの種類が少なく、試行的なものですが、将来的には簡単にきっぷが買えるようになるかもしれません。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/04/27/180427NewsreleaselineQRticket.pdf)

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博多の「ななつ星in九州」専用ラウンジ、9日間限定で開放

 「ななつ星in九州」専用ラウンジ「金星」は、「ななつ星in九州」に乗る人だけのもの。しかし、「ななつ星in九州」が車両メンテナンスのために運休していることを利用して、6月29日から7月7日までの9日間、「金星」はだれでも利用できるようになります。「ななつ星in九州」のスタッフが「カフェ&ストア」としての営業を行うのです。初めての試みです。

 「カフェ&ストア」の営業日時は6月29日から7月7日の11:00~16:30。なお、月曜日から木曜日の間は、カフェの営業は行わず、ストアだけ営業します。カフェでは「ななつ星in九州」の車内で提供しているスイーツやドリンクを提供します。オリジナルコーヒーや紅茶、クルーが選んだ九州7県のドリンクはいずれも800円、スイーツとのセットは1500円です。カフェの利用は原則1組1時間限りで、混雑状況によっては整理券を配布します。また、カフェの営業時間中には、ピアノの生演奏が行われることもあります。ストアではオリジナルグッズの販売を行います。オリジナルタンプラー(2000円)は車内での販売に先立ち、販売されるものです。車内での販売は「ななつ星in九州」が運行を再開する7月14日からです。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/06/26/180626_001.pdf、https://www.cruisetrain-sevenstars.jp/news/)

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久大線は7月14日復旧、「或る列車」、「ななつ星in九州」も祝う

 以前にも書いたとおり、久大線光岡-日田間は7月14日に復旧します。豪雨前と同じく、「ゆふいんの森」などの特急も1日6往復が走ることになります。

 この復旧に関連して、観光列車も久大線を走ります。「或る列車」は日ごろ、日田-大分間を走りますが、7月22日の午後便については、筑後吉井発大分行きとして運転します。フルーツ狩りや吉井エリア街歩きをセットにした旅行商品になっています。「ななつ星in九州」の7月28日発1泊2日コースについては、本来鹿児島線を南下する2日目のルートを変更して、久大線経由で走ります。2日目の昼食は由布院で摂ります。

(追記)
 久大線は7月14日に復旧しますが、日田彦山線の代替バスは引き続き日田発着で運行されます。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/04/19/180419NewsreleaseKyudaitsunagaru.pdf、http://www.jrkyushu.co.jp/railway/notice/hitahiko_daiko_0714.pdf)

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「あそぼーい!」が筑肥線に

 すでに予約で満席になっている場合があり、仮に予約できたとしても、インターネットでも予約を受け付けていないため(出発駅に行かないといけない)、購入できるのはごくわずかの人だけでしょうが(6月17日17時までなので、この記事を書いている時点から約1時間後までです)、備忘録として書いておきます。

 6月27日のことですが、普段は豊肥線別府-阿蘇間を走っている特急「あそぼーい!」が、1日限定で筑肥線筑前前原-唐津間を走ります。「あそぼーい!」が筑肥線を走るのは、初めてのことです。往路は唐津10:32ごろ発筑前前原11:42ごろ着、復路は筑前前原14:40ごろ発唐津15:30ごろ着のダイヤで、片道ずつの販売となります。募集人員は往路、復路ともに105人、最少催行人員はどちらも70人です。旅行代金は結構安く、運賃のほか指定席特急券、オリジナル記念乗車証、ドリンクがついて大人1600円、子供800円。パノラマシートや親子シート(白いくろちゃんシート)を使う場合でも210円高くなるだけです。

 発売期間は5月17日10時から6月17日17時の間、往路は唐津で、復路は筑前前原でのみ発売します。そのほかの駅での発売はありません。なお、往路、復路の両方に乗る人は、唐津、筑前前原のいずれかの駅で申し込むことができます。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/05/15/180515Newsreleaseasoboy-chikuhisen.pdf)

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「ぐるっと九州きっぷ」、駅で買うと高くなる

 JR九州は2018年度も、JR九州全線の快速・普通列車の普通車自由席が3日間乗り放題(特急券を買えば特急にも乗車可能)の「ぐるっと九州きっぷ」を発売します。発売期間は3月1日から2019年3月31日まで、利用期間は4月1日から2019年4月2日までです(2019年3月31日利用開始分まで発売)。

 この「ぐるっと九州きっぷ」で今回、大きく変わったところがあります。それは、駅の窓口で購入した場合の値段が上がることです。インターネットで買えば14000円のままですが、4月1日からは窓口で買えば14500円と、500円高くなります。人件費等のコストがいる駅ではなく、無人のインターネットで買ってほしい現われのひとつでしょう。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/02/23/180223NewsRelease02.pdf)

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軽量型ホームドア、筑肥線下山門-筑前前原間に拡大

 JR九州は2017年11月21日から九大学研都市で軽量型ホームドアの実証実験を行っています。2月での段階のことですが、その後大きなトラブル等はなく、順調に推移しているとのことです。3月にはホームドア開閉時にホームドア本体が点滅するという改良を行います。

 これを受けて、2月21日、JR九州は軽量型ホームドアについての今後の計画を明らかにしました。夏ごろを目標に、九大学研都市の上りホームにも軽量型ホームドアを設置し、実証実験を継続する予定です。そして、以前にも書きましたが、2020年度中を目標に、筑肥線下山門-筑前前原間のすべての駅において軽量型ホームドアを設置する予定です。具体的な日程は未定で、決まり次第再度発表があります。
(参考:JR九州ホームぺージ http://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/02/22/180221Newsrelease01.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2018/02/28/180228-04.pdf)

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JR九州、ダイヤの見直しは時間の調整など、増便はせず

 JR九州は3月のダイヤ改正で、1日117本の減便を行いました。1987年の会社発足以来、最大規模の削減です。

 ところが、この減便改正への反発は強く、JR九州は4月からダイヤ改正の影響を調査してきました。その結果も踏まえて、ダイヤの修正を行います。ダイヤ修正を行うのは、九州北部豪雨により被災した久大線が復旧する、7月14日です。

 それでは、修正の内容はどのようなものでしょうか? 減便した本数を元に戻すなどの大幅な修正は行いません。ただ、通勤や通学などに配慮して、増結やダイヤの調整で対応します。吉都線ですでにやっていることをJR九州全体に広げるようなものでしょうか?

 ダイヤの見直しは18日に発表される予定です。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/kyushu/odekake/railway/20180615-OYS1T50021.html、大分放送ホームぺージ http://www.e-obs.com/news/detail.php?id=06150041644&day=20180615)

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