指宿枕崎線も無人化

 指宿枕崎線で2020年5月、無人駅が大幅に増えます。今でも郡元(鹿児島中央の隣駅)-喜入間11駅には無人駅が3つ(五位野、瀬々串、中名)ありますが、2020年5月には谷山や喜入など残る8駅も実質的に無人駅となるようです。

 各駅に自動券売機とIC改札機(指宿枕崎線の喜入以北では、交通系ICカードが使えます)、監視カメラ、インターホンを設置して、谷山にサポートセンターを置きます。谷山のサポートセンターには、オペレーターやトラブルのときに対応する係員など4人が配置されますが、通常の改札業務は行わず、駅には駅員がいません。このままいけば、「みどりの窓口」がある谷山や坂之上も、一転して無人駅になってしまいます。

 このようなシステムはすでに、JR九州の福岡県や大分県の一部路線で導入されています。
(参考:FNNホームページ https://www.fnn.jp/posts/2019090500000004KTS)

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東海道、山陽、九州新幹線に荷物置き場

 新幹線のような長距離の列車の場合は、大きな荷物を持って乗ることがあります。特に近年増えている海外からの客は、大きな荷物を持って乗ることが多いです。

 そこで東海道・山陽・九州新幹線は、車内に一定以上の大きさの荷物を持ち込むときは、荷物置き場付きの指定席をあらかじめ予約した上で乗車する、事前予約制を導入します。2020年5月中旬乗車分から導入します(2020年4月中旬から予約を受け付けます)。

 それでは、事前予約制の対象となる荷物とはどういう大きさの荷物でしょうか? 事前予約制の対象となるのは、3辺の合計が160センチメートル超250センチメートル以内のもので、概ね国際線航空機における有料預入荷物のサイズに相当します。新幹線の荷物棚に収納することのできないサイズが対象となるのです。これらの荷物の荷物置き場は2か所用意されます。ひとつは、2020年5月中旬乗車分から導入される、客室の一番後ろの座席の後ろにある荷物スペース(グリーン車は壁側にあるフットレストをつぶしてスペースを確保します)、もうひとつはデッキに2つある洗面所を1つ潰してつくる荷物コーナーです。荷物コーナーはこれから車両の改造を行うので2023年度より導入予定で、盗難防止のため二重ロック方式を採用します。

 それでは、荷物置き場はどうやって予約すればいいのでしょうか? きっぷうりばやインターネットで、荷物置き場付きの指定席を予約します。16両編成の「のぞみ」は42席、「ひかり」は32席、「こだま」は17席あります。荷物スペースは客室の一番後ろの席、荷物コーナーは後ろから3番目のD席、E席に座っている人が使えます。もし事前予約することなく大きな荷物を持ち込んだ場合、1000円(税込)の持込手数料がかかりますが、空席があれば乗車直前に荷物置き場付きの指定席に変更することによって持込手数料なしで乗ることができます。

 本来なら、JR東日本の新幹線みたいに、座席の一部をつぶして荷物置き場にするのが望ましいのでしょう。しかし、利用者の多い東海道新幹線では、座席を減らして荷物置き場にすることができません。喫煙コーナーをつぶしてもよいでしょうが、喫煙コーナーの数はあまりありません。今回の施策は、JR東海の苦しい事情に引きずられているようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/08/page_14790.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49165300Z20C19A8CR8000/)

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本当に地元自治体は財政支援なしに鉄道を復旧させることができると思っているのか?

 2017年の福岡・大分豪雨で被災した日田彦山線。今なお一部区間で不通となっています。13日のことですが、その問題について、沿線の日田市、添田町、東峰村の首長が意見交換をしました。3市町村は、JR九州に対して鉄道で復旧させることと、それに加えてJR九州が求めている年間1.6億円の財政支援をしないことで意見がまとまりました。

 日田彦山線の運休区間は、バスで足りる程度の需要しかなく、赤字を垂れ流している区間です。このような区間でも、本当に地元自治体は財政支援なしに鉄道を復旧させることができると思っているのでしょうか? ある程度国や地元自治体が負担してくれるとはいえ、鉄道を復旧させるためにはJR九州もお金を出さないといけません。しかも、復旧させたら儲かるのではなく、赤字を垂れ流します。JR九州が復旧に否定的な態度を取るのを誰も非難することはできません。日田市は日田彦山線が北九州との間を結んでいることを理由に、鉄道を復旧させるべきだ、としていますが、今時日田彦山線で北九州まで行く人はどれぐらいいるのでしょうか?

 このままだとどうなるのでしょうか? 話がまとまらない限り、復旧工事に取りかかるはずもなく、バスによる代行運転が続くだけです。JR九州にとっては鉄道を復旧させるよりもバスを走らせたほうが赤字が少なく、バスの代行運転が続くことは悪いことではないのです。バスなら地元自治体からお金がもらえなくても、鉄道時代より赤字が減るので、自力でやっていけるのです。

 バスで運ぶことができるレベルの鉄道にお金を出すのは、無駄以外の何者でもありません。名誉ある撤退を望むのみです。
(参考:大分合同新聞ホームページ oita-press.co.jp/1010000000/2019/08/14/JD0058376332)

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日田彦山線の復旧、鉄道なら4~5年、BRTなら2年、バスなら半年

 2017年7月の九州北部豪雨以来、一部区間が不通のままとなっている日田彦山線。あまりにも需要が少ないため、どうやって復旧させるか決まっていません

 6日のことですが、日田市が開いた住民説明会に前田JR九州副社長らが出席しました。その住民説明会でJR九州は、鉄道で復旧させた場合、着工から運転再開まで4~5年かかるという見通しを明らかにしました。代替案のBRTならばトンネルを専用道に改修する工事がいるため着工から運行開始まで約2年、路線バスなら認可に要する時間として約半年です。過去の災害復旧工事や他社のBRT転換事例から、これぐらいかかるようです。ちなみに、JR九州が示した添田-日田間の所要時間、復旧の初期費用、年間運行コストはそれぞれ、鉄道が57分、56億円、2.9億円。BRTが72分、10.8億円、1.1億円。バスは92分、1.8億円、1.4億円です。運行主体は鉄道、BRT、バスいずれの場合でもJR九州ですが、BRTやバスはどこかに委託する可能性があります。

 需要があれば鉄道が望ましいですが、残念ながら日田彦山線南部にはそのような需要はありません。無理に鉄道で復旧させ、赤字をJR九州に押しつける資格はありません。身の丈に合った交通機関にしないといけないでしょう。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/190807/rgn1908070021-n1.html、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO48305970X00C19A8ACX000/、大分合同新聞ホームページ oita-press.co.jp/1010000000/2019/08/07/JD0058355332)

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吉都線代行バスは朝3時台発、夜0時台着

 九州南部に降った大雨の影響で7月1日、吉都線小林-西小林間で土砂が流出しました。吉都線は全線で運休し、今日8日から代行バスを走らせています(理由は分かりませんが、定員制となっています)。平日の朝夕の通学時間帯だけではなく昼間や休日も走ります。

 ところがこの代行バス、多くの駅で駅前広場に乗り入れることもあり、時間が結構かかります。鉄道だと都城-吉松間の全線を1時間半ほどで走るのに、3時間ほどかかります。しかも、全線通しは少なく、多くは小林で乗り換える必要があります。

 そして所要時間がかかるため、始発はかなり早くなり、最終はかなり遅くなります。上りの吉松発は3:50(都城着は6:52)、下りの吉松着は0:56(都城発は21:50、小林で乗り換え)です。ローカル線とは思えない時刻です。

(追記)

 吉都線は8月1日運転再開見込みです。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/emergency/__icsFiles/afieldfile/2019/07/05/190705_kitto_bus.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/railway/notice/190705_timetable.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/emergency/__icsFiles/afieldfile/2019/07/05/190705_1940.pdf、https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/emergency/__icsFiles/afieldfile/2019/07/23/190723_saikai.pdf)

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熊本県、豊肥線の復旧費の地元分を全額負担

 2016年の熊本地震で大きな被害を受けた豊肥線。今なお阿蘇-肥後大津間が不通となっています。

 この豊肥線の不通区間ですが、運営するJR九州は改正鉄道軌道整備法の適用を受ける予定です。この法律の適用を受けると、国と地方自治体は原則として復旧費用を最大1/4ずつ負担します(残りはJR九州が負担します)。JR九州はこの区間の復旧費用を約50億円と見込んでいますので、地元自治体の負担は約12億円ということになります。

 復旧費用の地元負担分は、都道府県と市町村が負担します。しかし、沿線の市町村は財政が厳しいことから負担することができず、結局地元負担分を全額熊本県が払うことになりました。豊肥線の復旧は熊本県全体の観光や経済振興につながると判断したためです。一地域だけの枝線ではなく、九州の東西を横断する路線なので、そういう判断もできたのでしょう。

 この熊本県の判断で2020年度中の全線運転再開の目途が立つようです。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46133520U9A610C1ACYZ00/、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190614/k00/00m/040/273000c)

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「熊本デスティネーションキャンペーン」で筑豊線経由の急行復活

 熊本県とJRグループは、7月1日から9月30日まで、「熊本デスティネーションキャンペーン」を開催します。

 この「熊本デスティネーションキャンペーン」では、いろいろな企画を予定しています。そしてJRグループではいくつかの特別列車を走らせます。この中で今回取り上げるのは3つあります。

 まずひとつは、初日の7月1日に走る、「DL&SL人吉リレー号」(仮称)。通常、熊本-人吉間を走る「SL人吉号」が、この日に限り博多から出発します。当日のダイヤは博多駅を8:43に出て、熊本駅には12:16着。ここで機関車をDE10からSLに代えて、終点人吉駅には16:12に着きます。この列車の切符は「みどりの窓口」等では発売せず、クラブツーリズムのツアーで行います。

 二つ目は、「サロンカーなにわ」(7両編成)を使った夜行列車。かつての夜行列車に因んで、「サロンカー明星号」といいます。往路は大阪駅を8月23日16:18に出て、翌11:17に熊本駅に着きます。復路は博多駅を8月25日16:00に出て、翌6:06に大阪駅に着きます。日本旅行によるツアーで行います。

 最後は、急行「阿蘇号」。12系の6両編成です。往路は広島駅を9月28日9:19に出て、熊本駅に18:50に着きます。復路は博多駅を9月29日14:00に出て、広島駅に20:37に着きます。今回注目すべきことは、往路において筑豊線経由で走ること。九州への列車の中には、九州一の大都会である福岡を通らずに、炭鉱で栄えていた筑豊線を通るものがありました。これを復活させるのです。今回の「阿蘇号」が夜行ではなく昼行なのは違和感もありましたが、明るいうちに筑豊線を通ることができるのは、かえって良いのかもしれません。こちらも日本旅行によるツアーです。
(参考:JR西日本ホームページ www.westjr.co.jp/press/article/2019/05/page_14294.html)

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JR九州、日田彦山線の復旧方法に3案を提示

 2017年の九州北部豪雨で被災し、一部区間が運休したままとなっている日田彦山線。その日田彦山線について4月23日、第4回日田彦山線復旧会議が開かれ(福岡県知事、大分県知事、東峰村村長、添田町町長、日田市市長、JR九州社長、国交省九州運輸局局長が出席しました)、その中でJR九州は3つの復旧案を提示しました。

 3つの復旧案は、(1)鉄道での復旧、(2)BRTでの復旧、(3)バスでの復旧 です。(1)鉄道で復旧する場合、延長は29.2キロ(被災前のルートで復旧)、添田-夜明間の平均所要時間は約44分、イニシャルコストは約56億円、ランニングコストは年間約2.9億円 (2)BRTで復旧する場合、延長は29.2キロ(彦山-筑前岩屋間の一部は鉄道の釈迦岳トンネル(4.4キロ)を活用した専用道で走行(専用道の長さは7.9キロ)、その他の区間は後述するバスと同じルートを走行、鉄道に比べて本数設定を柔軟に行うことができ、停留所を増設することができます)、添田-夜明間の平均所要時間は約49分、イニシャルコストは約10.8億円、ランニングコストは年間約1.1億円 (3)バスで復旧する場合、延長は43.3キロ(福岡県東峰村の小石原地区を経由する現在の代行バスとほぼ同じルートで、停留所を増設することができます)、添田-夜明間の平均所要時間は約69分、イニシャルコストは約1.8億円、ランニングコストは年間約1.4億円です。(2)、(3)の場合でも運行はJR九州が行い、(1)の鉄道とは違って自治体への財政支援は求めません。ランニングコストが下がるからです。

 今後、この3案について、福岡県、大分県、沿線市町村から意見の聞き取りを行います。ただ、これまでの話で明らかなように、不通区間には需要がなく、鉄道で維持するのは困難なのは確かです。バスにするとかなり利便性が落ちますが、早めに合意することによって、BRT化を受け入れたほうが賢明と言えるでしょう。
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/85578、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190424/k00/00m/020/023000c、大分合同新聞ホームページ https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/04/24/JD0058013147)

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佐世保線に振り子式

 長崎新幹線が開業しても、佐世保方面への所要時間が短くなるわけではありません(一部区間が複線化されるので、少しはその効果があるかもしれませんが)。

 しかし、佐世保方面への改善は必要です。そもそも、長崎新幹線は佐世保を経由するものでした。しかし、これだと遠回りになるので、1992年にルートが今のものに変更されることになりました。長崎新幹線が肥前鹿島を経由しないのはそのためです。佐世保については在来線の高速化をすることで対応するとしたのです。それに基づいて長崎県、佐世保市、JR九州は議論を重ね、3月28日に2022年度の長崎新幹線武雄温泉-長崎間開業に併せて、佐世保線を高速化することについて合意しました。

 高速化の内容はどういうものでしょうか? まず、長崎県が主体となって、有田-佐世保間のレールや枕木などを改良します。事業費は約14億円で、負担割合については佐世保市と協議します。また、JR九州は、振り子式車両を佐世保線に投入します。885系を求める地元の要望がかなえられることになります。これによって、博多-佐世保間の所要時間は8分短縮され、1時間34分で結ばれます。上下5往復程度が振り子式で走るとのことです。
(参考:長崎新聞ホームページ https://this.kiji.is/484181611973739617?c=39546741839462401、
乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/84821)

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豊肥線は2020年度に復旧見込み

 豊肥線阿蘇-肥後大津間(27.3キロ)は、2016年4月の熊本地震で大きな被害を受け、不通となっています。

 その後の豪雨によるものを含めて、51か所の被害が確認されたこの区間、ようやく光が差し込んできました。南阿蘇村立野の大規模土砂崩れの復旧工事が2019年度中にほぼ終わり、その場所を鉄道復旧の工事用道路や資材置き場として使えるようになったため、2020年度中に復旧する見通しが立ったのです。

 鉄道に限らず、熊本から阿蘇への交通手段は地震で大きな被害を受け(そのため鉄道も本格的な代替バスを用意していません)、阿蘇への観光客は大幅に減っています。鉄道に限らず道路においても2020年度には復旧の目途が立つようで、熊本の観光面での復興に大きく貢献することとなります。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/489208560489530465?c=92619697908483575、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190412/k00/00m/040/086000c)

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