近鉄のホーム柵は沈む?

 近鉄は大阪阿部野橋で可動式ホーム柵の実証実験を行っていますが、万能ではないことは以前にも書きました。そしてその近鉄は、従来にはないタイプの新しい可動式ホーム柵の開発を行っているようです。数年以内に実証実験を行い、導入する予定です。

 それは、列車が到着すると柵が下がるタイプの可動式ホーム柵。ホームの端に沿って何枚かに分けて設置された柵が同時に上下します。乗降時にはホームと同じ高さにまで柵が下がります。動力部はホームの下に設けます。同じ車両でないと対応できないホームドアはもちろんのこと、JR西日本で見られるような昇降式ホーム柵よりも自由度は高いです。反対に、列車が発車すると柵は上がるのですが、安全性に問題はないのでしょうか? センサーなどで安全対策を図るようですが。なお、柵の厚さや材質は決まっておらず、車両との隙間が小さいところはホームを削って対応するようです。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/articles/20180819/ddn/008/020/022000c)

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近鉄、9月以降も名阪間の特急料金1000円

 近鉄はこの8月限定で、名阪間の特急料金が安くなる、「早割7」、「ネットいつでも割」を売り出しています。この割引が9月以降も事実上延長して継続することになりました。9月1日から12月28日までの間、「名阪チケレス割」を実施するのです。

 対象となるのは、9月1日から12月28日までの乗車となる特急券で(今回は休日も対象です。8月22日に発売する特急券から適用します)、大阪難波・大阪上本町・鶴橋-近鉄名古屋間のみが適用となります。「名阪チケレス割」は3種類あります。乗車日の7日前までに購入する場合は、特急料金が大人1000円(通常価格から900円引き)、子供550円(同400円引き)になります。乗車日の前日までに購入する場合は、特急料金が大人1600円(同300円引き)、子供800円(同150円引き)になります。発車時刻までに購入する場合は、特急料金が大人1800円(同100円引き)、子供900円(同50円引き)になります。

 「名阪チケレス割」はチケットレスサービスで購入した人のみが受けられるサービスです。会員登録しなくても割引になりますが、会員登録をすれば、さらに購入金額の10%をポイントとして還元します。「近鉄特急netポイント」で引き換えてもいいですが、インターネットで予約して、それを駅で支払うことはできません。「名阪チケレス割」を適用した場合、特急券の変更はできず、払い戻しとなりますが、その場合の払戻手数料は500円です。ですから、変更の可能性があるときは、「名阪チケレス割」を使わずに、通常の料金で買うこともできます。「デラックスシート」を利用するときは別途特別車両料金が必要です。

 7日前までに買わないといけないという制約はあるものの、「名阪チケレス割」を使えば、運賃と合わせて3360円で名阪間を移動することができます(株優を使えば、もう少し安くなります)。かつてあった「名阪まる得きっぷ」並の値段で乗ることができるのです。値段として満足できる水準でしょう。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/tikeresuwari.pdf)

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「愛知DCフリーきっぷ」発売

 2018年10月から12月にかけて行われる、「愛知デスティネーションキャンペーン」。これに合わせてフリーきっぷを発売するという話はありましたが、このたび、正式にJR東海からフリーきっぷの発売の話がなされました。

 フリーきっぷの名前は「愛知DCフリーきっぷ」と言います。愛知県内のすべての鉄道路線と主な観光地へのバスが連続2日間乗り放題(JRや近鉄の特急に乗る場合は特急券が必要で、名鉄の特別車に乗る場合は特別車両券が必要です)で、大人4000円、子供2000円です。JR東海は東海道線二川-岐阜間、中央線多治見-名古屋間、関西線名古屋-桑名間、武豊線、飯田線豊橋-東栄間、高山線岐阜-美濃太田間、太多線に乗ることができます。近鉄は近鉄名古屋-桑名間、ガイドウェイバスは鉄道部分のみ、あと名鉄、名古屋市営地下鉄、あおなみ線、愛知環状鉄道、豊橋鉄道、東海交通事業、リニモは全線乗ることができます。旅行商品とセットのかたちで主な旅行会社から発売されるほか、「エクスプレス予約」、「スマートEX」で愛知県を訪れる人に対しても発売します。利用期間は10月1日から12月31日までです(12月30日利用開始分まで)。また、名古屋城など愛知県内約40か所の観光施設などの入館料金等が割引になります。

 「愛知デスティネーションキャンペーン」関連としては、次のようなものもあります。中央線を走る313系8000番台(3両編成)に、「名古屋おもてなし武将隊」のうち、三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)を各車両ごとにラッピングします。三英傑のほかに、愛知県内の有名観光地や「愛知デスティネーションキャンペーン」のロゴマークもデザインしています。このラッピングされた車両は、「愛知デスティネーションキャンペーン」の開催を記念した観光列車に使われますが(愛知環状鉄道にも乗り入れる予定です)、観光列車を運転しない日は中央線の定期列車として使われます。
(参考:JR東海ホームぺージ http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037799.pdf、http://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000037804.pdf)

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近鉄主要駅に「リモートサポート付定期券特急券自動券売機」

 モニターを通してオペレーターと会話しながら切符を購入することができる券売機はJR西日本の「みどりの券売機プラス」が有名です。オペレーターと会話することができるので、自動券売機が苦手な人でも買うことができます。有人の「みどりの窓口」ならば各駅に担当者を配置しなければなりませんが、「みどりの券売機プラス」なら複数の券売機をひとりのオペレーターで対応することもできるので、コストの削減もできます。

 そのモニターを通してオペレーターと会話しながら切符を購入することができる券売機を近鉄も導入しました。近鉄総合案内センターにいるオペレーターが遠隔操作を行うこともできます。基本的な特急券の変更や払い戻しもできます。クレジットカードや交通系ICカードで特急券を買うことができ、交通系ICカードへのチャージもできます。日本語のほか、英語、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語での案内もできます。すでに7月2日、大阪難波駅に設置し、秋までに大阪阿部野橋駅など主要27駅に設置する予定です。主要駅なら有人の窓口もあるでしょうから、問題は少ないでしょう。機械が苦手な人は待たされるとは思いますが、有人の窓口に並べばよいですから。

 その後も「リモートサポート付定期券特急券自動券売機」は順次拡大していく予定です。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/rimosapoken.pdf、JR西日本ホームぺージ https://www.jr-odekake.net/railroad/midori/ticket/plus.html)

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名阪特急に「早割7」、「ネットいつでも割」

 かつて近鉄で名阪間を移動する人に愛用されてきたのは、「名阪まる得きっぷ」でした。特急券付きの回数券です。しかし、その「名阪まる得きっぷ」は2017年12月30日に発売を終了し、金券ショップで売られている株主優待券も値上がりしました。チケットレスサービスにはポイントもありますが、実質的な値段は結構上がっています。

 そこで近鉄は8月の1か月間、名阪間(近鉄名古屋-鶴橋、大阪上本町、大阪難波間。それ以外の駅を発着する場合は対象外です)をチケットレスサービスで近鉄特急に乗車する人を対象に、特急料金の割引を行います。割引は2種類。「早割7」と「ネットいつでも割」です。

 まず、「早割7」は、平日(お盆期間の8月13~15日を除きます)に乗車する場合、乗車日の7日前までに購入すると、特急料金が大人1900円のところを1000円、子供950円のところを550円になります。「ネットいつでも割」は乗車日、購入時期(発車直前まで可能です)にかかわらず、大人特急料金から100円引き、子供特急料金から50円引きとなります。「早割7」、「ネットいつでも割」ともに会員登録して購入すれば、10%分のポイントもつきます。たまったポイントで「早割7」、「ネットいつでも割」を購入することもできます。

 ただ、割引切符ならではの制約もあります。日付、区間、時間、人数等についての特急券の変更はできず、払戻手数料は1人当たり500円となります。変更する可能性がある人は割引を受けずに通常の値段の特急券を買うこともできます。「デラックスシート」を利用するときは別途特別車両料金が必要です。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/meihanhayawari.pdf)

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近鉄の特急券自動発売機、クレジットカードや交通系ICカード利用可能に

 特急列車が充実している近鉄では、ホームに着いてから急に特急列車に乗りたくなることがあります。そのときにはホーム上にある特急券自動券売機(大阪難波など28駅に54台あります)で買えばいいのですが、それまでその券売機では、現金しか使えませんでした。

 ところが、3月20日から新たにクレジットカードや交通系ICカード(「PiTaPa」、「ICOCA」など。なお、「PiTaPa」はプリペイドでの購入となり、特急券の購入金額は「PiTaPa」交通割引サービスの対象外です)でも購入することができるようになりました。駅の窓口に続く改善で、現金を出さなくても特急券を購入することができます。「KIPS ICOCA」など近鉄グループのカードで購入すると、所定のポイントもたまります。また、訪日外国人向けのサービス改善として、日本語、英語のほかに、中国語(繁体字、簡体字)、韓国語でも表示することができるようになりました。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/tokuzisinsabisu.pdf)

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近鉄に「足湯列車」

 伊勢志摩エリアで観光列車として走っていた、近鉄の「つどい」。伊勢志摩での運行が終了した後、どうなるかと思っていたら、次の活躍の舞台がありました。

 「つどい」はリニューアルされ、外観も変わります。ブラウンとクリームのツートンカラー(窓周りがクリーム、それ以外がブラウン)で、ゴールドのラインを配します。シックで落ち着いた雰囲気になります。座席の表布やカーペットなども張り替えます。このリニューアルされた「つどい」は、菰野町と連携してイベントの臨時列車として近鉄名古屋-湯の山温泉間を走ります。

 運行期間は7月14日から9月2日までと、10月6日から2019年2月24日まで。休日を中心に走ります。ダイヤも決まっていて、往路は近鉄名古屋10:06発湯の山温泉11:22着、復路は湯の山温泉16:05発近鉄名古屋17:23着です。湯の山温泉まで直通し、近鉄四日市での乗降も可能です。9月2日までは「リアル謎解きゲーム列車」(運賃以外に「謎解き列車券」が必要です。大人1000円、子供750円)、10月6日からは湯の山温泉の源泉を使用した「足湯列車」を走らせます。足湯付きの列車は珍しく、名古屋や関西からでも気軽に行きやすいので、この機会に乗っておきたいところです。「とれいゆつばさ」の山形は遠いですから。

(追記1)
 「足湯列車」(定員56人)の足湯は2号車に設置されます。4人用のが2つ設置されています。足湯のお湯は、運行日に菰野町が湯の山線沿線にある菰野温泉の源泉から汲んでいます。

 「足湯列車」は、運賃のほか、大人500円、子供250円の観光列車料金が必要です。足湯に入りたい人は、乗車後に2号車バーカウンターにおいて、「足湯利用券」(大人、子供ともに100円。持ち帰りのできるタオル付)を購入する必要があります。足湯の利用時間は、購入順に指定されます。

 車内では、菰野町観光協会によって、菰野町の地酒などの特産品などの車内販売を行います。

(追記2)
 「つどい」の足湯は、菰野町商工会青年部がつくったもので、借り物なのです。ですから、期間限定でしか足湯を営業できないのです。

(追記3)
 12月22日から24日までは、冬至に因んで、足湯はゆず湯となります。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/ericpyunoyama.pdf、http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/ashiyutrain.pdf、https://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/yuzuyuretu.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/80683、「鉄道ファン」2018年12月号 交友社)

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近鉄、フリーゲージトレインの開発を始める

 軌間の違う新幹線と在来線を直通する技術として期待された、フリーゲージトレイン。しかし、課題が解決されず、今のところ、長崎新幹線などでの実用化には至っていません。

 ところがこのフリーゲージトレインに救いの手を差し伸べるところが出てきました。それは、近鉄。近鉄の路線網の大半は標準軌ですが、南大阪線、吉野線等は建設時の経緯から狭軌です。東海道新幹線開業以来、新幹線との接続駅である名古屋や京都から、伊勢志摩や奈良といった観光地に向けて特急を多数運転してきましたが、軌間が異なるため、直通できません。フリーゲージトレインの実用化によって、このような軌間が異なるところでも直通できるようになります。具体的に導入を考えているのは、京都-吉野間。現在は橿原神宮前で乗り換えが必要で、これまでも改軌や三線軌などの方法で直通運転を考えていましたが、今回、フリーゲージトレインでの直通運転を考えるようになったのです。フリーゲージトレインを導入すれば、現在1時間40分ほどかかっている京都-吉野間ですが、乗り換えの手間がなくなるため10分ほど短縮されるようです。

 近鉄は6月22日の役員の異動に合わせて、近鉄の総合研究所にフリーゲージトレイン開発推進担当役員を就任させる予定で、国交省とも相談しながら、ほかの鉄道事業者や鉄道車両メーカーなどと一緒にフリーゲージトレインの実用化に向けて検討を進めていきたいと考えています。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/freegauge.pdf、朝日新聞5月23日朝刊 中部14版)

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近鉄も2018年3月17日にダイヤ改正

 近鉄もJRと同じ3月17日に、ダイヤ改正を行います。

 特急関係で目立つのは、京都線の増発。これまで京都線の一部特急は、橋原神宮前発着と奈良発着のものとを併結していましたが、それを解消し、それぞれ単独で走らせます。これにより、京都-大和西大寺間の10~15時台の特急は毎時3本から4本に増えます(休日10時台の京都行きは5本。なお、「しまかぜ」は除きます)。一部の京都-奈良間の特急では、編成を増やします。そのほか、京都線関係では、休日において、京都7:10発鳥羽行き、宇治山田9:20発京都行きを運転します。いずれも、橿原神宮前発着の特急を振り替えたものです。平日の朝も、奈良発の便を振り替えるかたちで、名張6:00発の京都行きを運転します。

 京都線関係以外の特急について述べると、平日の大阪難波23:35発奈良行きを5分繰り下げ、23:40発とします。これにより、大阪難波23時台発の特急は0分発、20分発、40分発ときれいになります。名古屋線では、久居に停まる特急が増えます。名古屋行きは久居駅基準で9時台に1本、名古屋発は名古屋駅18~20時台に合わせて6本増えます。名古屋駅を基準にすると、18~22時台において、毎時3本が久居に停まります。そのほか、大阪上本町、京都と伊勢志摩を結ぶ一部特急の運転区間が変更になります。休日の宇治山田9:30発大阪上本町行きが鳥羽始発になる一方、鳥羽7:56発(休日は7:57発)京都行きが松阪始発となります。京都17:15発賢島行きは、鳥羽行きとなります。

 特急列車以外の列車に話を移すと、目立つのが最終列車の繰り下げ。大阪線では、大阪上本町23:45発五位堂行き準急は5分繰り下げられ、23:50発の区間準急となります。大阪上本町23:30発大和八木行き急行は23:40発となります。この列車は榛原までの列車に接続します。奈良線では、大阪難波23:40発奈良行き快速急行が23:45発急行となります。休日には大阪難波23:25発奈良急行を増発します(平日は大阪難波23:25発の奈良行き快速急行を急行に変更)。南大阪線では、大阪阿部野橋23:49発富田林行き準急を9分繰り下げ、23:58発とします。大阪阿部野橋23:34発河内長野行き準急は12分繰り下げられ、23:46発とします。平日のみですが、大阪阿部野橋23:25発橿原神宮前行きの急行は、23:36発古市行き準急となります。この準急、古市からは橿原神宮前行きの急行となります。大阪阿部野橋発23時台の準急は増発され、現行の4本が6本(休日は5本)になります。名古屋線では、津23:52発伊勢中川行き普通が0:04発となります。この普通は、名古屋23:10発津行き特急の接続を受けます。大阪線や名古屋線では、始発の繰り上げも行われます。

 急行の停車駅が増えます。大阪線では大和朝倉、長谷寺が、名古屋線では南が丘、桃園が新たに急行停車駅になります。この停車駅追加の狙いは、普通等の運転区間を短縮させること。大阪線では桜井-榛原間が新たに各駅停車となり、名古屋線では江戸橋-伊勢中川間が新たに各駅停車となります。これらの区間では急行が普通の役割も果たすのです。大阪線では一部の準急以下の列車が大和朝倉あるいは五位堂発着となり、名古屋線では名古屋方面からの普通は原則として津新町発着に、賢島方面からの普通は原則として伊勢中川発着となります。「遅いのが嫌なら特急に乗ればよい」と割り切れる大阪線はともかく、そこそこの規模の都市が並んで、急行も都市間列車として重要な役割を果たしている名古屋線でも一部区間で各駅停車になるとは意外です。

 また、2017年の台風21号の影響で、生駒線は3月17日以降も一部区間でスピードを落として運転します。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/2018daiyahenkouv3.pdf)

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真っ赤な新型名阪特急は2020年春デビュー

 2020年ごろに、名阪特急に新しい車両を導入するという話は以前にしましたが、その新型車両について、1月11日、近鉄から発表がありました。

 新型名阪特急は、2020年春のデビューする予定。6両編成が8本、8両編成が3本の合計72両がつくられ(1年ほどかけて現行の「アーバンライナー」を置き換えます)、投資額は約184億円。大阪側、名古屋側ともに両端が「ハイグレード車両」、そのほかの中間車両が「レギュラー車両」となります。6両編成は「ハイグレード車両」2両と「レギュラー車両」4両の組み合わせで定員は239人、8両編成は「ハイグレード車両」2両と「レギュラー車両」6両の組み合わせで定員は327人です。後述するように、座席のレベルが上がるため、「アーバンライナー」よりも定員が2割以上も減ります。各車両のデッキには大型荷物を入れることのできるロッカーがあり(客室内に荷物置きスペースがある車両もあります)、喫煙コーナーも1か所あります。外観はスピード感あふれるものとなっていて、色は透明感ある深い赤です。

 新しい名阪特急のテーマは、「くつろぎのアップグレード」。検討されていた個室のような設備はありませんが、座席は大幅に改良されています。先頭の「ハイグレード車両」は、全席3列シートで、後部座席の人に気兼ねなくリクライニングすることができる、バックシェルを備えています。ハイデッカー構造で、前面に大きなガラスがあるため、見晴らしは良いです。座席の前後の幅は、「アーバンライナー」より25センチ広い、日本最大級の130センチ。「グランクラス」並みです。座席は本革を採用しています。電動リクライニング、電動レッグレストを採用し、ヘッドレストは高さや角度を調節することができます。揺れを軽減するため、電動式フルアクティブサスペンションを採用しています。

 「レギュラー車両」も負けてはいけません。全席にバックシェルを設置し(日本初とのことです)、座席の前後の幅は116センチもあります。JRのグリーン車並みです。荷棚や仕切扉はガラスを使っていて、車内は開放感があるようになっています。インバウンド対応として、無料Wi-Fiの提供を行い、車内表示器は英語、中国語、韓国語にも対応します。そのほか、一部のデッキに座席以外でもくつろぐことができるようにユーティリティスペースを設置し、全車に空気清浄機を設置します。大きな窓には紫外線や赤外線をカットする機能があり、デッキや大型荷物置き場には防犯カメラを設置します。すべての席にコンセントがあり、万が一の事故のときでも安全性に配慮したものとなっています。

 なお、新型名阪特急の名称や料金は2019年秋までに決める予定です。新型名阪特急だけでなく、近鉄特急全体の値上げも考えられているようです。名阪間の所要時間は現行と変わらないようです。近鉄はこの新型名阪特急の投入で、現行に比べて5~10%の利用者増を目指しています。現在はスピードに勝る東海道新幹線に押されているようですが(近鉄の推計では新幹線と近鉄特急のシェアの比率は、8:2のようです)、一矢を報いたいと考えているようです。

(追記)
 新たにいくつか判明した情報がありますので、追記します。

 近鉄の分析では、名阪特急の利用客の3割が観光客、コンサートなどのイベント客が2割、ビジネス客が2割です。名阪特急の利用者が一番多かったのは、1990年度の250万人。しかし、2016年度は180万人にまで減っています。

 ライバルの東海道新幹線についても触れておくと、N700Sには今のグリーン車よりもデラックスなものを設ける予定はないとのことです。
(参考:近鉄ホームぺージ http://www.kintetsu.co.jp/all_news/news_info/meihanv.pdf、朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL1C55HXL1CPLFA00V.html、時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2018011100943&、日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO25569220R10C18A1LKA000/、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/180111/wst1801110089-n1.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/meihantokkyu/、中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/feature/railnews/list/CK2018100402000297.html)

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