京阪と南海にホームドア

 駅での安全対策としてホームドアが有効であることは言うまでもないですが、簡単にはいかないことも事実です。関西の大手私鉄では、阪急、阪神近鉄にホームドアの導入計画がありますが、残りの2社、すなわち京阪と南海には今までそのような計画はありませんでした。

 ところが、その京阪と南海の2社も、ホームドアを導入することになりました。京阪で導入するのは京橋。1日の利用人数が15.6万人(2015年度)あり、国交省の整備方針によればホームドアの優先的な整備が求められる駅となっています。京阪は、車両によって扉の枚数や位置が異なり、このままではホームドアを導入することができません。特にネックになるのは5扉の車両の存在。3扉車両への置き換えを一部前倒しして進めていきます。さらに言えば、3扉車両でも車両によっては扉の位置が異なります。そこで2017年度から2019年度までの3年間で、異なる扉の位置でも対応することができる新型ホームドアの検討を進めます。2020年度を目標に京橋で試行整備を行います。そこでの試行の結果、京橋の1、2番線(京都方面行ホーム)で本格的な整備を行います。

 南海は難波で整備します。高野線の1番線乗車ホームの一部、2両分に設置します。南海には2扉車両もありますが、ホームドアを設置するのは高野線の中で各停用の1番線のみなので、支障はないのでしょう。南海が導入するのは、ドア部を二重構造にして、開口幅を広くとった、大開口ホーム柵です。2017年度に設計を行い、2018年度に製作と設置を行います。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/corporate/release/upload/2017-03-30_%E2%91%A3anzensei.pdf、南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/170330_2.pdf)

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阪急もなにわ筋線乗り入れへ、JR西日本桜島線延伸に否定的

 大阪駅近くのうめきた地区(東海道線支線が移設され、2023年春に駅が開業予定)と難波付近とを結ぶ、なにわ筋線。南のほうは南海本線と大和路線につながります。完成すれば梅田-関空間の所要時間が現在の約1時間から40分以下に短縮されます。うめきた以南の区間は南海が免許を取得し、JR西日本と南海は共同で新大阪-関空間の列車を走らせます。新設する第三セクターが鉄道インフラの整備資金を調達し、鉄道会社が運行収益を返済していくという、上下分離方式を採用する予定です。ちなみに、建設費はかつて国交省が1800~3200億円という見通しを出していましたが、1月に吉村大阪市長が記者会見で話した内容によれば、約4000億円になるとのことです。

 この2030年の開通を目指すなにわ筋線の計画に、新たな鉄道会社が加わることになりました。それは阪急、うめきた地区の新駅と十三を結ぶ路線を追加するのです(それを新大阪まで伸ばすという話もあります)。以前、四つ橋線の西梅田と十三を結ぶ路線の計画がありましたが、それを変形させたものでしょうか? 十三の駅は地下につくられるので、追加される路線は狭軌なのかもしれません。

 話は変わりまして、桜島線の延伸について。夢洲へ延伸するという話はあるのですが、それについて来島JR西日本社長は、統合型リゾート(IR)または万博が来ない限りは建設しないということを明らかにしました。IRや万博ならば補助金ももらえるでしょうが、そういうものがなければ延伸する価値はない、ということなのでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170316-00050111-yom-bus_all、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD15H57_V10C17A2LDA000/、http://www.nikkei.com/article/DGXLZO14180320W7A310C1LKA000/)

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阪急にも「ICOCA」連絡定期券

 大阪市交通局、南海等に「ICOCA」を導入するという話は以前にも書きましたが、その続報です。

 「ICOCA」及び「ICOCA定期券」の発売開始日は社局によって異なります。早い順に言えば、3月25日に南海と泉北、4月1日に大阪市交通局、京都市交通局、大阪モノレール、4月15日に神戸市交通局、山陽、神戸電鉄、神戸新交通、北神急行、山陽バスで発売を開始します。3月に発売が終了する「スルッとKANSAI」の代替商品的な存在となるのです。

 IC連絡定期券の発売拡大も行います。ICカードを普及させるためには、毎日使う定期券で実感してもらうのが良いのです。3月18日から使えるようになるのは、京阪大津線(京阪線はすでに発売しています)、神戸電鉄、山陽、そして阪急です。「ICOCA」を嫌って独自のプリペイドカードをつくるほどの阪急でも、「ICOCA」での連絡定期券が使えるのです。IC連絡定期券は私鉄側でも発売されます。京阪大津線は4月1日から「ICOCA」で、神戸電鉄と山陽は4月15日から「ICOCA」もしくは各種「PiTaPa」カードで、阪急は4月1日から各種「PiTaPa」カードで対応します。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/02/page_9880.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/02/page_9882.html)

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南海、「マイチケット」利用終了、払い戻しへ

 ICカードの前は「スルッとKANSAI」のような直接自動改札機に投入するタイプのプリペイドカード、そしてその前にあったのが「オレンジカード」のような自動券売機で引き換えるタイプのプリペイドカードでした。南海にも「オレンジカード」タイプのカードがありました。「マイチケット」というもので、発売は1999年3月31日に終了しましたが、それから18年近くの間、自動券売機で引き換えることができました(一部の駅の自動券売機で引き換えることができます。主要駅だからできるというわけではなく、普通や各停しか停まらない駅でも使えたり、主要駅でも羽衣、和歌山大学前、関西空港、金剛、高野山では使えなかったりします)。

 しかしとうとう、利用を終了することになったのです。利用終了日は2017年3月31日です。その後は4月1日から6月30日まで払い戻しを受け付けます。払い戻しは主要駅の係員窓口で受け付けます。原則現金での払い戻しとなりますが、枚数や金額によっては銀行振り込みになることもあります。また、「マイチケット」を読み取る機械のない、羽衣、和歌山大学前、関西空港、金剛、高野山などでは、後日の払い戻しとなります。沿線以外の人については、郵送でも払い戻しの受付を行います。払い戻した「マイチケット」は原則として返却しませんが、希望があれば、5ミリ程度の穴をあけて、後日返却することとなります。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/170126.pdf)

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一畑電車の元南海「ズームカー」、2017年1月に引退

 南海高野線の「ズームカー」は高野線から撤退した後、一部は地方のローカル私鉄で使われました。一畑電車では1996年に導入され、翌1997年から運行を開始しています。一畑電車では3000系と名乗っています。

 しかし、1000系導入により3編成6両が引退し、残るは1編成2両のみ。しかも、その1編成2両も引退することになりました。残る「ズームカー」は大井川鐵道のみとなります。

 引退のスケジュールは次の通りです。通常の営業運転は1月20日までです。21日と22日は特別ダイヤでの運行になります。21日は「1日フリー乗車券」、「3000系営業運転終了記念乗車券」(台紙付きの1日フリー乗車券、2000円、500部限定)を持っている人のみ乗車できます。22日はそういう制約がなく、乗車券を持っていれば乗車できます。車内で精算することもできます。

 22日の14:01~16:00は、雲州平田駅において撮影会を行います。「3000系営業運転終了記念乗車券」を持っている人は無料、そうでない人は500円を現地で払います。
(参考:一畑ホームぺージ http://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2016/12/3000-3.html、http://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2016/12/3000-4.html)

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「関空トク割ラピートきっぷ」値上げ

 南海が2017年1月28日にダイヤ改正を行う予定であることは以前に記事にしましたが、その続報です。

 ダイヤ改正を行う日は予定通り2017年1月28日になりました。改正内容はおおむね以前に記事にした通りですが、空港急行の増発は和歌山市行きの区間急行の振替で対応します(代わりに普通が関西空港行きから和歌山市方面行きになります)。8両編成の空港急行はこれまで平日は118本中23本、休日は117本中22本だったのですが(本数は上下合計)、ダイヤ改正後は平日は132本中61本、休日は127本中48本に大幅に増えます。

 そしてもうひとつ、ニュースがあります。南海は関空の施設利用料引き下げを受けて、2012年12月から「関空トク割ラピートきっぷ」というものを売り出しています。結構割引率の高いものですが、関空の利用者が増えているために、2017年1月28日以降、値上げします。新しい値段は、「レギュラーシート」用が大人1270円(現行より140円値上げ)、子供640円、「スーパーシート」用が大人1480円(現行より140円値上げ)、子供840円です。空港急行における一部外国人のマナーの悪さが問題となっている現状においては、「ラピート」への誘導は重要なテーマですが、このような状況下での値上げは強気な態度と言えます。
(参考:南海ホームぺージ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/161227_1.pdf、exciteニュース http://www.excite.co.jp/News/society_g/20161202/Weeklyjn_11712.html)

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南海、2017年1月ダイヤ改正で「ラピート」、「空港急行」増発

 関空を利用する人が増加しているため、南海空港線の利用も増えています。それに対応するため、南海も対策を行うというは以前にも書きましたが、それが実現します。2017年1月28日に南海本線、空港線などのダイヤ改正を行う予定なのです。ちょうど2017年1月に関空の新ターミナルができるのです。

 主な内容は、(1)早朝時間帯の利便性向上、(2)深夜時間帯の利便性向上、(3)混雑緩和策 の3つ。まず(1)は、5時台の下り空港急行を1本増発するとともに、休日の「ラピート」を上下1本ずつ増発します。下りは難波6:00発、上りは関西空港7:06発です。(2)は、23時台の上り空港急行を2本増発し、関西空港発最終列車の発車時刻を15分繰り下げます。23:55発の空港急行です。「ラピート」も上下1本ずつ増発します。下りは難波22:00発、上りは関西空港23:00発(休日は22:55発)です。(3)は、空港急行を増発し、しかも8両編成の運転本数を倍増させます。これで空港線全体に占める8両編成の列車の割合は3割を超えます。必要な車両は大型手荷物を置くスペースがある8300系の増備で賄います。毎年12両ずつ製造し、70両程度にまで増やします。

 さて話は変わりますが、関空と伊丹の両空港を運営する関西エアポートは、関空に到着した国際線客を対象に、航空機に預けた荷物をそのまま南海の難波まで運んでくれるサービスを導入するようです。2020年の東京オリンピックまでに導入する予定です。国内では今のところ、関空だけがこのサービスを導入する予定です。なお、関空には南海のほか、JR西日本も乗り入れていますが、南海は関西エアポートに出資しているため、南海で導入することにしたのです。関空開港当初は難波などでも搭乗手続きができ、荷物も預かってくれるというサービスがありましたが、2001年に廃止されました。今回行おうとしているのは、その逆なのです。

(追記)
 今回のダイヤ改正で難波0:08発の泉佐野行き急行が走ることになりました(平日、休日とも)。この急行はかつて関空開港前に多数走っていた「白線急行」(通称、方向幕に白線がついていることから名づけられました)の復活で、春木にも停車します。
(参考:南海ホームぺージ http://www.nankai.co.jp/library/company/news/pdf/161117_2.pdf、http://www.nankai.co.jp/traffic/jikoku/pdf_new/namba/n_01.pdf、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ17HTM_X11C16A1TI5000/、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/161023/wst1610230019-n1.html、railf.jp http://railf.jp/news/2017/01/31/180000.html)

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なにわ筋線に共同運行案、「はるか」が南海本線を走る?

 10月に新大阪と西九条を結ぶ貨物線の地下化が着工され、大阪駅のすぐ近くに「はるか」なども停まる新駅ができることになりました。しかし、それで終わりではないのです。完成形は、大阪の都心を南北に走るなにわ筋線ができることです。

 なにわ筋線の構想は約30年前からありました。2004年の近畿地方交通審議会答申で「中長期的に望まれる新路線」とされていたにもかかわらず、なかなか前に進みませんでした。これが再び動くようになったのは、外国人観光客の増加。大阪府、大阪市、JR西日本、南海の4者が2014年から協議を続けていて、2017年度中の合意を目指しています。採算をとる見込みもあるようです。

 そして、肝心の運行形態ですが、JR西日本と南海で共同運行をする可能性があるようです。そうなると、うめきた地区にできる新駅や新大阪に、南海が乗り入れる可能性があるようです。さらに言えば、南海本線にJR西日本の車両を乗り入れさせる話もあるようです。阪和線より南海本線を通ったほうが関空までの距離が短く、所要時間も短縮できるからです。阪和線のダイヤが緩和されるというメリットもあります。南海本線に乗り入れるために共通車両の開発も考えているようです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20161029-OYO1T50000.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/161031/wst1610310101-n1.html)

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汐見橋の観光案内図、イベントで切り分けて販売されていた

 南海汐見橋駅で長い間掲示されていた観光案内図が老朽化を原因として廃棄されていたという記事は記憶に新しいところですが、話に続きがありました。実は10月29日のイベントで切り分けて販売されていたのです。損傷が激しい部分は廃棄しましたが、小さく分けて、2000~5000円で販売していたのです。

 南海サイドとしては汐見橋の観光案内図の歴史的価値を認識していなかったようですが、実にもったいない話です。小さく分けてしまっては、もう元に戻ることはできません。損傷が激しいところはできるだけ修復して、博物館で展示するのが望ましかったのです。せめて、購入した人に大事に置いてもらうしかないのです。
(参考:BuzzFeed https://www.buzzfeed.com/kensukeseya/information-map-nannkai?utm_term=.vebwz3GAJ#.sf543mn76)

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泉北、「泉北ライナー」用に12000系を導入

 2015年12月のダイヤ改正で誕生した、難波と和泉中央を結ぶ特急、「泉北ライナー」。これまでは泉北が特急用車両を有していないため、南海の車両を使っていました。ところが、泉北も特急用車両を保有することになりました。以前に書いた記事にあったが実現するのです。

 泉北の新型特急用車両は12000系と言います。4両1編成(242席)のみつくり、2017年2月にデビュー予定です。2017年は泉北ニュータウンのまちびらき50周年、トリヴェール和泉がまちびらき25周年を迎える節目の年なのです。12000系の走行区間は南海高野線、泉北線の難波-和泉中央間です。12000系は南海で「サザン」として使っている南海12000系をベースにしたもので、投資額の抑制を図っています。3億円節約できたようです(12000系の投資額は約8.5億円)。個性は外観と車内のデザインでつけています。外観は金色をベースに青と黒のラインを施してきらびやかなものになっていますが(窓も色がついています)、内装は落ち着いてくつろぐことができるものとしています。和泉中央方先頭車両の車体側面には「泉北ライナー」のシンボルマークを配置し、ニュータウン内の4つの地域(泉ケ丘、栂、光明池、トリヴェール和泉)を表現する4つの丸を「京都オパール」(京セラが装飾用素材として展開しているカラーオパールなどの合成オパールを総称した愛称で、京セラの登録商標です)で装飾しています。内装はダークな木目を用いて落ち着きと安らぎの室内空間を演出するとともに、車両ごとにシートの色をシンボルマークの4つの丸と同系色にしています。黄色、紫、赤、緑です。液晶ディスプレイ式の車内案内表示装置を採用し、4か国語による表記や画像を用いた多彩な情報案内を行うとともに、消費電力のさらなる削減を行うため、すべての灯具にLEDを採用しています。

 これで南海の車両を借りて対応すると思われる検査時等を除いて、(増発しない限り)泉北の車両で「泉北ライナー」を賄うことができます。泉北が特急用車両を保有するということは、それなりに「泉北ライナー」が使われているということでしょうか?

(追記1)
 12000系は2017年1月27日にデビューします。和泉中央16:23発の「泉北ライナー66号」から営業運転を開始します。発車前には出発式も行います。

(追記2)
 車内もデッキ部分は金色に覆われています。泉北の話によれば、特急車両としての非日常を演出する意図があるようです。

(追記3)
 12000系導入に伴い、これまで「泉北ライナー」用に使われてきた南海11000系は元の赤帯の塗装に戻されました。
(参考:泉北ホームページ http://www.semboku.jp/wp-content/uploads/2016/10/82979dca181cf7956d272a2830cbbc05.pdf、http://www.semboku.jp/wp-content/uploads/2016/12/f9f00e244ed03d593dd8e579c8b5c19e.pdf、マイナビニュース http://news.mynavi.jp/news/2016/10/26/497/、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/63618/、鉄道ホビダス http://rail.hobidas.com/rmn/archives/2017/01/post_1526.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD16H7Q_W7A110C1LDA000/)

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