なにわ筋線新設は3駅&阪急十三-新大阪間を2025年度までの実現か?

 大阪市の真ん中を通って、関空へのアクセス鉄道となるなにわ筋線。現在1時間ほどかかる大阪-関空間の所要時間が40分程度に短縮されます。どうやら、建設計画の概要が固まり、大阪府、大阪市、JR西日本、南海の4者が合意したのです。

 駅は建設中の北梅田を除くと3つつくられます(駅名はすべて仮称)。北から順に中之島、西本町、南海新難波です。南海新難波は南海方面だけの駅で、JR難波へは手前の西本町で分岐します。南海とは新今宮までで合流するようです。7.4キロを建設するのです。総事業費は約3300億円で、2031年春の完成を目指しています。JR西日本や南海が建設するのではなく、大阪市などが出資する第三セクターが建設主体となり、JR西日本や南海は線路などの使用料を払う、上下分離方式となります。

 さて、以前にも書いたとおり、阪急もなにわ筋線に乗り入れます。軌間の都合から十三-北梅田間に新たな線路をつくるのですが、十三から先の計画もあります。新大阪-十三間の新大阪連絡線(約2.3キロ)の構想が生きているのです。しかも、阪急阪神ホールディングスは、この新大阪連絡線の実現について、2025年度までの長期計画に盛り込んでいるのです。約400億円かかりますが、これが実現すれば、阪急沿線から新幹線への乗り継ぎが便利になります。

 ただ実際のところ、具体的な話は決まっていないので、まだ先の話でしょうが、全くない話ではないようです。1961年に事業許可を取得した淡路-新大阪-十三間の路線(淡路-新大阪間は2002年に断念)がようやく動くことになるようです。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK5M5JQ2K5MPLFA00L.html、http://www.asahi.com/articles/ASK5N628NK5NPTIL00R.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20170520/k00/00e/040/239000c)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

阪急もなにわ筋線乗り入れへ、JR西日本桜島線延伸に否定的

 大阪駅近くのうめきた地区(東海道線支線が移設され、2023年春に駅が開業予定)と難波付近とを結ぶ、なにわ筋線。南のほうは南海本線と大和路線につながります。完成すれば梅田-関空間の所要時間が現在の約1時間から40分以下に短縮されます。うめきた以南の区間は南海が免許を取得し、JR西日本と南海は共同で新大阪-関空間の列車を走らせます。新設する第三セクターが鉄道インフラの整備資金を調達し、鉄道会社が運行収益を返済していくという、上下分離方式を採用する予定です。ちなみに、建設費はかつて国交省が1800~3200億円という見通しを出していましたが、1月に吉村大阪市長が記者会見で話した内容によれば、約4000億円になるとのことです。

 この2030年の開通を目指すなにわ筋線の計画に、新たな鉄道会社が加わることになりました。それは阪急、うめきた地区の新駅と十三を結ぶ路線を追加するのです(それを新大阪まで伸ばすという話もあります)。以前、四つ橋線の西梅田と十三を結ぶ路線の計画がありましたが、それを変形させたものでしょうか? 十三の駅は地下につくられるので、追加される路線は狭軌なのかもしれません。

 話は変わりまして、桜島線の延伸について。夢洲へ延伸するという話はあるのですが、それについて来島JR西日本社長は、統合型リゾート(IR)または万博が来ない限りは建設しないということを明らかにしました。IRや万博ならば補助金ももらえるでしょうが、そういうものがなければ延伸する価値はない、ということなのでしょう。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170316-00050111-yom-bus_all、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASHD15H57_V10C17A2LDA000/、http://www.nikkei.com/article/DGXLZO14180320W7A310C1LKA000/)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

首都圏の座席のない車両、廃止へ

 多くの人が押し寄せる首都圏の通勤ラッシュをさばくため、座席が全くない車両が使われている路線もあります(関西でも一時期、阪急が導入していました)。1990年に初めて導入された山手線は廃止されましたが、現在も残っている路線があります。

 ところが、新線の開通などで混雑が廃止され、首都圏の座席のない車両はドアの数が多いため設置が進むホームドアの規格と合いません(そういう状況でもホームドアを置いたもありますが)。そこで、この座席のない車両が廃止されるようです。東急田園都市線は5月に、JR東日本の中央・総武線も2020年春までに使用を終了します。中央・総武線は山手線の車両によって置き換えられ、中央・総武線の車両も座席のない車両などを除いてどこかに転用されるのでしょう。
(参考:J-CASTニュース http://www.j-cast.com/kaisha/2017/02/19290689.html?p=all)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

阪急にも「ICOCA」連絡定期券

 大阪市交通局、南海等に「ICOCA」を導入するという話は以前にも書きましたが、その続報です。

 「ICOCA」及び「ICOCA定期券」の発売開始日は社局によって異なります。早い順に言えば、3月25日に南海と泉北、4月1日に大阪市交通局、京都市交通局、大阪モノレール、4月15日に神戸市交通局、山陽、神戸電鉄、神戸新交通、北神急行、山陽バスで発売を開始します。3月に発売が終了する「スルッとKANSAI」の代替商品的な存在となるのです。

 IC連絡定期券の発売拡大も行います。ICカードを普及させるためには、毎日使う定期券で実感してもらうのが良いのです。3月18日から使えるようになるのは、京阪大津線(京阪線はすでに発売しています)、神戸電鉄、山陽、そして阪急です。「ICOCA」を嫌って独自のプリペイドカードをつくるほどの阪急でも、「ICOCA」での連絡定期券が使えるのです。IC連絡定期券は私鉄側でも発売されます。京阪大津線は4月1日から「ICOCA」で、神戸電鉄と山陽は4月15日から「ICOCA」もしくは各種「PiTaPa」カードで、阪急は4月1日から各種「PiTaPa」カードで対応します。
(参考:JR西日本ホームぺージ https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/02/page_9880.html、https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/02/page_9882.html)

| | Comments (0) | TrackBack (1)

阪急、阪神もホームドア

 徐々にではありますが、地下鉄を中心に整備が進みつつあるホームドア。首都圏の鉄道に比べて動きは遅かったのですが、阪急も関西の大手私鉄としては初めて、ホームドアを設置することになりました。

 阪急は乗降客の多い主要駅に設置する予定ですが、まず第一に設置を考えているのが十三駅。1日当たりの利用者は約7.5万人(2015年、平日)で、阪急の駅では5番目に多いのです。しかも、京都線、神戸線、宝塚線の乗換駅であるため、数字以上に利用者が多い駅なのです。

 十三駅でホームドアが設置されるのは、京都線や宝塚線のホームで、神戸線にはなぜか設置しないようです。完成は2020年ごろ。投資額は10億円程度ですが、国からの補助金が1/3程度望めるようで、国交省が12月上旬に補助を正式に決定してから、着手するようです。

 ほかの関西の私鉄にもホームドアを設置する動きがあります。阪神も2022年度までに梅田駅にホームドアを設置する予定です。

(追記)
 十三駅でホームドアが設置されるのは、京都線の河原町方面のホームと、宝塚線の2つのホームです。いずれもカーブしているためで、2019年春ごろまでの完成予定です。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20161112-OYO1T50027.html、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASJCD5RZQJCDPLFA004.html、乗りものニュース http://trafficnews.jp/post/60782/)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

京都市と5社局が共同してフリーきっぷ

 国内のみならず、世界中からも多くの観光客が訪れる、京都。しかし、マイカーで京都を訪れると、自業自得でしょうが、観光地周辺で渋滞に巻き込まれ、駐車場を探す手間もかかります。バスもそのような不要不急のマイカーにより、渋滞に巻き込まれてしまいます。

 京都市内はバスが充実していますが、鉄道網も充実しています。しかし困ったことに鉄道事業者は数多く、乗り換えるたびに初乗り運賃がかかってしまいます。大きな欠点です。そこで京都市と5社局の鉄道事業者が連携のうえ、公共交通利用促進の一環として発売したのが、「歩くまち・京都レールきっぷ」。2015年12月11日から2016年3月21日まで発売しましたが、好評だったようです。そこで、夏にも「歩くまち・京都レールきっぷ」を発売することにしました。

 「歩くまち・京都レールきっぷ」は、京都市交通局(バスは使えません)、JR西日本(新快速以下の利用に限ります、普通車自由席のみです)、京阪、京福、阪急の指定された区間(近鉄や叡電は入っていません)。おおむね京都市内が対象ですが、JR西日本と京阪の宇治、京阪の浜大津、JR西日本の亀岡もエリアに入っています。「歩くまち・京都レールきっぷ」には1300円の1日版と2000円の2日版がありますが(いずれも大人のみ、子供用はなし)、2日版は「エクスプレス予約」、「e特急券」などで新幹線で京都に来た人しか買えません。そのため、発売箇所も1日版とは異なり、JR西日本またはJR東海の京都駅のみどりの窓口、JR東海ツアーズ京都支店に限られます。発売期間は1日版が7月1日から9月30日まで(JR西日本発売分は利用日の1か月前から当日までの分を発売します)、2日版が利用開始日の前日または当日に限り発売します。有効期間は7月1日から9月30日までです。2日版は有効期間内の連続する2日間有効です。

 いくつもの鉄道会社が絡むことから少々高いので、利用するときは事前に計画を組んでから買ったほうが良いのかもしれません。バスに乗らないといけないようなところなら意味がないですから。
(参考:京阪ホームページ https://www.keihan.co.jp/info/upload/2016-05-24_kyotorail.pdf)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

6年間、車庫で眠っていた阪急6300系が廃車になる

 阪急京都線のかつての特急用車両、6300系。「京とれいん」用、嵐山線用を除いて引退したと思われていました。

 ところが、オリジナルの姿を残した6300系がこの前まで1編成(6両)、残っていました。定期運用終了直後の2010年春に臨時列車として起用されたのを最後に正雀車庫で留置されていましたが、この2月23~25日に6両のうち5両がリサイクル業者に運ばれました。ついに廃車になったのです。

 ただ、まだ6350号車(梅田寄り先頭車)は留置されたままです。これについてはどうなるかは今のところ不明です。
(参考:railf.jp http://railf.jp/news/2016/02/25/180000.html)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

阪神、山陽、阪急神戸線も3月19日ダイヤ改正、快速急行の運転時間帯拡大

 近鉄がダイヤ改正を行う3月19日、阪神、山陽、阪急神戸線もダイヤ改正を行います。阪神は4年ぶりのダイヤ改正です。

 まずは、近鉄と阪神を直通運転する快速急行から。近鉄の記事では平日の夜間の神戸方面だけに触れていますが、平日の朝も運転時間帯を拡大しています。平日上りの現行の始発快速急行は神戸三宮7:17発近鉄奈良行きですが、これが神戸三宮7:04発大阪難波行きになります。大阪難波からは東生駒行き普通となります。夜間も神戸三宮21:33発尼崎行き快速急行を増発します。この快速急行、尼崎からは大和西大寺行き普通となります。そのほか上りは朝に2本増発し、合計4本増発します。休日においても、現行は20:14発が最終の快速急行ですが、神戸三宮21:02発の快速急行を増発します。この快速急行も尼崎からは大和西大寺行き普通となります。平日下りの快速急行は、尼崎7:07発神戸三宮行き快速急行(東花園-尼崎間は普通で運行)を増発するなど、1本を増発し、3本の運行区間を延長します。

 平日の朝に梅田方面だけ運転されている、区間特急。7本運転されています。この区間特急の始発駅を青木から御影に変更します。魚崎と尼崎にも追加停車し、区間特急の利便性を向上させるほか、同じ時間帯を走る直通特急及び区間急行の混雑緩和を図ります。

 平日、休日ともに、23時以降の直通特急、特急、急行の運転区間を延長し(3本)、平日の梅田0:20発特急御影行きを急行に変更します。梅田発尼崎行きを5分繰り上げ、神戸三宮発石屋川行きを1分繰り上げ、ともに0:30発が最終となります。平日、休日ともに武庫川線の最終列車の発車時刻を上下ともに18分繰り下げ、武庫川23:47発、武庫川団地前23:55発となります。これまで平日の直通特急、特急の梅田駅発車時刻は11~16時が毎時5分発から10分間隔、16~20時が毎時1分発から10分間隔でしたが、ダイヤ改正後は11~20時において、毎時0分から10分間隔となります。また、昼間時の直通特急、特急、普通の運転時分を見直し、列車遅延の防止を図ります。

 山陽では、平日、休日ともに阪神神戸三宮-山陽須磨間各駅停車の直通特急を阪神神戸三宮-板宿間各駅停車とします。東須磨と須磨寺を通過します。これにより、阪神神戸三宮-山陽姫路間の所要時間が約1分短縮されます。平日朝ラッシュ時のS特急の運転時間帯を約10分前倒しするとともに、5本ともすべて阪神神戸三宮行きとします(現行は1本が山陽須磨行き)。また、朝ラッシュ時間帯の上りの直通特急と普通の接続駅が見直され、朝ラッシュ時の直通特急の山陽明石-東二見間の所要時間が約10分から約9分と約1分短縮されます。休日は朝ラッシュ時の上りS特急のうち1本を直通特急に変更します。朝ラッシュ時の直通特急、S特急と普通の接続駅が見直されます。

 阪急神戸線もダイヤ改正を行います。平日朝ラッシュ時の新開地発梅田行き通勤特急は新開地を8両で出て、神戸三宮で2両を増結していますが、これを神戸三宮発梅田行きの通勤特急に改め、全区間10両編成とします。なお、この10両編成の通勤特急の神戸寄りの1両は、女性専用車両となります。女性専用車両は京都線、宝塚線ですでに導入されていて、これで阪急の主要3路線すべてで女性専用車両のある列車が運転されることになります。同じく平日朝ラッシュ時の神戸三宮発梅田行き通勤急行は神戸三宮を8両で出て、西宮北口で2両を増結していますが、これを新開地(もしくは高速神戸)発梅田行きの通勤急行に改め、全区間8両編成とします。増結がない分、所要時間が短縮されます。この通勤急行は神戸三宮で同駅始発の10両編成の通勤特急に接続します。西宮北口では通勤特急と通勤急行の発着ホームを変更し、混雑する通勤特急は乗降分離が可能な4号線を使用します。平日夕方ラッシュ時間帯の上り特急は約3分所要時間が短縮されます。平日の23時台において、快速急行と普通を1本ずつ増発し、接続する伊丹線、今津(北)線、甲陽線も増発します。
(参考:阪神ホームページ http://www.hanshin.co.jp/company/press/pdf/20160120daiyakaisei.pdf、山陽ホームページ http://www.sanyo-railway.co.jp/media/1453266005.pdf、阪急ホームページ http://www.hankyu-hanshin.co.jp/file_sys/news/3900.pdf)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

阪急神戸線、宝塚線にラッピング列車

 阪急は今年1月から京都線で、ラッピング列車「古都」を運行しています。それに引き続いて、神戸線、宝塚線においても、11月1日から2017年11月末までの2年余り、沿線の観光スポットなどをラッピングで描いた列車を1編成(8両)走らせます。

 ラッピングがなされるのはともに、1・3・6・8両目。神戸線は、神戸市出身のイラストレーター、わたせせいぞう氏による沿線の観光スポットのイラストが描かれています。神戸三宮方から1両目(神戸)は神戸港やポートタワー、3両目(灘・六甲)は六甲山や王子動物園、6両目(西宮・夙川)は夙川の桜や西宮北口のカリヨン広場、8両目(神戸)は北野異人館です。宝塚線は、宝塚線沿線にゆかりの深い手塚治虫氏の人気キャラクターとともに観光スポットが描かれています。宝塚方から1両目、8両目(宝塚)は宝塚大劇場や手塚治虫記念館、「リボンの騎士」や「火の鳥」、3両目(池田・川西)は源氏まつりや五月山、「三つ目がとおる」や「ふしぎなメルモ」、6両目(箕面・豊中)は箕面大滝や服部緑地、「鉄腕アトム」や「ブラックジャック」です。

 車内にも特徴があります。通常の広告に代えて、神戸線の車内にはラッピングのもととなったデザインを掲出しています。また、わたせ氏の絵らしく、ラブストーリーが裏のテーマとしてあるようです。そのラブストーリーをドア横ポスターにシリーズで掲出します。全8話で3か月ごとに2話ずつ更新されます。宝塚線の車内には観光スポットを人気キャラクターとともに車内広告で紹介し、手塚氏と沿線各所のゆかりをドア横ポスターに掲出します。

 神戸線、宝塚線のラッピング列車についても愛称を募集しています。採用された愛称は2016年3月初旬からヘッドマークや車両側面(ラッピングのされていない残りの4両)に掲出されます。阪急主要駅で配布されている応募用紙(阪急電鉄ホームページからダウンロード可)に必要事項を記入のうえ、郵送します。12月25日必着です。結果は2016年1月下旬に受賞者に直接通知されますが、最優秀賞は記念品(楯)とホテルディナー券(神戸線は六甲山ホテル、宝塚線は宝塚ホテル)2人分などです。

(追記)
 阪急神戸線、宝塚線のラッピング列車の愛称が決まりました。神戸線は「爽風<kaze>」、宝塚線は「宝夢<YUME>」です。新たにヘッドマークデザインもつくられ(神戸線はわたせ氏の描き下ろし、宝塚線は手塚プロダクションの監修)、2016年3月27日から運行を開始します。
(参考:阪急ホームページ http://www.hankyu.co.jp/files/upload/pdf/151020.pdf、http://www.hankyu.co.jp/company/news/pdf/4031.pdf、神戸新聞NEXT http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201510/0008528204.shtml)

| | Comments (0) | TrackBack (1)

関西の鉄道、電気代は震災前から37%増

 電車は、電気で動きます。電気代が上がれば、鉄道会社のコストも増えます。

 東日本大震災以降、原発がほとんど稼働できず、そして代替となる火力発電に必要な原油価格なども値上がりしたため、電気料金は上がっています。JR西日本と関西大手私鉄5社の合計6社の2014年度に支払った電気代は、東日本大震災の影響がない2010年度に比べて37%も増えました。525億円から718億円(見込額)に増えたのです。関西電力は今年4月にも企業向けの電気料金を値上げしました。2015年度はさらに電気料金が上がると見込まれています(京阪は約4億円の増加となるようです)。人件費など鉄道事業にかかる費用のうち、電力代など動力費の占める割合を見ると、2010年度は5%程度でしたが、2014年度は7%程度になっています。会社別にみると、値上げのない北陸電力、中国電力もエリアにあるJR西日本は6%弱ですが、関西電力のエリカしか走っていない京阪では約8%になりました。

 一般の企業の場合は、電気代の高い関西電力を避けて、新しい電力会社に切り替えることもできます。しかし、鉄道会社の場合は、一日中大量の電気を要することから、関西電力以外には対応できる会社がないというのが実情です。電気代を下げる方法としては、節電しかありません。関西の鉄道は、JR西日本のみならず、私鉄も古い車両が幅を利かせています。しかし南海は今年の秋、従来と比べて消費電力が半分で済む新型車両を20両導入します。JR西日本は電車が減速することに生まれる回生電力の活用を考えています。前後の車両で使うほか、2016年春に開業するまや駅(仮称)では駅舎でも使います。

 今さら震災前のように、原発をフル稼働させることはできないでしょう。悲惨な事故が起こったことは事実ですから、それを踏まえた安全対策をしないで、お茶を濁すことはできません。砂漠の無人地帯の原発なら、事故が起きても放棄すれば済みますが、どんなに過疎地でも日本の場合は人が住んでいますから、そんな策は採れません。めったにないでしょうが、事故が起きることを前提に、賠償金となる原資を積み立てておくことも重要です。福島の事故でも、東京電力に賠償するお金があれば、ある程度の解決になりますから。株主にも債権者にも責任を取らせず、独占企業であることをいいことにして、利用者に負担をかぶせていることも非難される原因のひとつなのです。
(参考:朝日新聞ホームページ(会員登録要) http://digital.asahi.com/articles/ASH440C4JH43PLFA00S.html?iref=comkiji_txt_end_s_kjid_ASH440C4JH43PLFA00S)

| | Comments (0) | TrackBack (0)

より以前の記事一覧