「あそぼーい!」が再び豊肥線に、南阿蘇鉄道の全線復旧は数年

 「あそぼーい!」はもともと熊本-宮地間の観光列車でしたが、熊本地震で一部区間が不通となったため、現在は門司港-博多間など熊本県外で臨時列車として走っています。

 ところが、7月から12月まで、「あそぼーい!」は阿蘇を走ります。ツアーとして走ったことはありますが、週末中心とはいえ定期的に運行する列車は初めてです。1年3か月ぶりに定期列車として阿蘇に戻ってきたのです。とは言っても熊本のほうはまだ不通区間がありますから、走るのは大分か別府から阿蘇に向かうルートです。週末を中心に1日2往復します。なお、2018年1月以降は未定です。

 さて、熊本地震で運休しているのは豊肥線の一部区間のほか、南阿蘇鉄道の一部区間もあります。ただ、ここを復旧させるのは多額の費用がかかるようなのです。全線復旧させるためには、最大70億円、工期は後述するトンネル工事の絡みがあり、5年程度かかるようです。震災直後の概算では50億円と言われていましたが、さらに増えたのです。

 特に被害が大きいのは、第一白川橋梁、土砂崩れで橋脚や橋台の部材が折れたり曲がったりしています。部材を利用しながら同じ場所で架け替え、40億円かかります。そのほか、高森川の出口付近約40メートルが横ずれした犀角山トンネル(長さ125メートル)は最大49センチある横ずれ部分を撤去します。山を崩してトンネルを短くするのです。内部にひび割れがある戸下トンネルと合わせた復旧費用は約20~25億円で、3年かかります。そのほかの橋梁や斜面崩壊などの復旧は5億円程度ででき、1年程度でできます。当然、出資者の地元町村などでできる話ではなく、東日本大震災における三陸鉄道の事例を基に、国の補助率かさ上げや地元負担部分への交付税措置で、自治体の実質的な負担を5%程度に抑える案があります。
(参考:西日本新聞ホームぺージ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto_earthqueake/article/321835、くまにちコム https://kumanichi.com/news/local/main/20170416008.xhtml、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/68691/)

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西鉄、食事つき観光列車は2018年度末デビュー、8000形完全引退へ

 西鉄が食事も出す観光列車を走らせるということは以前にも書きましたが、その続報です。

 西鉄が2018年度末の運行を目指している、車内で食事をすることができる本格的な観光列車。西鉄初の試みですが、車両は既存のものを改造します。この観光列車は天神大牟田線を走り、車内では沿線の食材を使った料理を提供します。食事を楽しみながら沿線風景も楽しむことができるよう、ダイヤも工夫します。2017年度に車両の設計を行い、料理サービスの検討も行います。車両の改造は2018年度に入ってから行います。

 もっとも、西鉄には本格的なものではなくても、観光列車はあります。8000形を改造した「旅人」「水都」です。かつての看板車両も廃車が進み、現在ではこの「旅人」と「水都」の2編成しか残っていませんが、この2本の観光列車の車両を変更します。6000形か3000形になるようです。6編成がつくられた8000形は最初に書いたとおり、ここで完全に引退することになります。
(参考:レスポンスホームページ http://response.jp/article/2017/04/12/293425.html、産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/170412/rgn1704120027-n1.html)

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片上鉄道に乗る

 4月2日のことですが、片上鉄道に乗ってきました。


 かつて片上鉄道という鉄道があった。柵原鉱山から出た硫化鉄を運ぶ目的でつくられ(1931年全線開通)、貨物や旅客を運んできたが、肝心の鉱山がなくなり、1991年に廃止された。現役時代には乗ることはなかったが、終点に近い吉ヶ原付近が整備され、片上鉄道保存会によって毎月第一日曜日は乗ることができる。翌日は仕事がある日曜日なので行きづらいところだが、このままだと行かず仕舞いになってしまうので、今回行くことにした。

 行きは夜行バスにしてもよかったが、思い立ったときにはすでに満席で予約できず、前日(1日)の夕方から「青春18きっぷ」で西に向かう。相生駅前のホテルに泊まった。相生の駅は本当に新幹線が停まるのか、と思えるような小さい駅。駅を出てすぐのホテルに泊まる。5階だったので目線が新幹線のホームだった。時折通る貨物列車の音が子守唄か。

 相生5:49発の岡山行きに乗る。真っ黄色に塗られた115系の3両編成だが、車内は転換クロスシートに改造されている。相生を出た時点で2人掛けシートに1人ずつ座っている程度の混み具合。岡山近郊で乗るのかと思ったがそうではなく、立つ人もいるが、詰めれば全員座ることができるぐらいだ。

 岡山からは路線バスの乗り継ぎ。まず駅前のバスターミナルから、宇野バスの7:21発ネオポリス東6丁目行きに乗る。朝に都心から離れる便のため、バスには5人程度しか乗っていない。時折乗降が見られる。赤磐市に入り、パークアンドバスライドのある新道穂崎で乗り換え。宇野バスでは「ICOCA」は使えないので現金で払う。340円と結構安い。

 新道穂崎から乗るのは7:55発の赤磐市広域路線バス林野駅行き。かつては宇野バスが林野まで走っていたが、今は一部を除いて途中止まりとなり、先のほうは市のバスに委ねている。新道穂崎での接続時間は4分しかないが、バス停の掲示によれば、遅れた場合でも接続を取るようだ。時間になってワゴン車がやってくる。新道穂崎で降りた3人とここで合流した友人の4人が乗る。途中での乗り降りの動きはあるが、始発から乗った4人は変わらない。赤磐市をようやく抜け、美咲町に入ったところにある高下で、その4人が全員降りる。

 中鉄北部バスのバス停は宇野バス(赤磐市広域路線バスも含む)のバス停から少し歩いたところにある。事前に知っておかないとわからない。定刻(8:58)になって津山方面からバスがやってきて、4人とも乗車。時折細い旧道に入りながら15分ほど走り、吉ヶ原で4人とも降りた。かつて片上鉄道の駅があったところだ。

 片上鉄道保存会による展示運転の始発は10時、まだ45分ほどある。時間があるなら、先になぜ柵原に鉄道が来たのかを勉強しておこう。すぐ近くの柵原鉱山資料館に行く。ここで鉱山のほか、片上鉄道についても勉強しておく。気がついたら始発の10時を過ぎていた。

 駅に戻って300円で「一日会員証」を買い求める。これが展示運転の一日乗車券となっている。乗客として片上鉄道の保存に貢献しているということだそうだ。10:35発の黄福柵原行きに乗る。黄福柵原は展示運転開始後に線路を伸ばしてつくった駅である。現役時代にはなかった駅である。吉ヶ原10:35発は2両編成。前にある、1953年製につくられた片上鉄道オリジナルの車両、キハ312に乗る。黄福柵原でしばらく停まった後、吉ヶ原に向けて走り出す。帰りに乗ったのは、2両編成のもう1両、1936年製のキハ702。背の低いセミクロスシートであることは同じだが、こちらは3扉(キハ312は2扉)。吉ヶ原に戻った後も、黄福柵原との間を何往復もする。

 そうこうしているうちにお昼になった。吉ヶ原で販売している弁当にしようかとも思ったが、売り切れ。しかし、たまごかけごはんの店が歩いて7〜8分のところにあるようなので、そこに行くことにする。たまごかけごはんは岡山県美咲町出身の明治を代表するジャーナリスト、岸田吟香が広めたと言われている。これを6種類のタレで食べるのだ。注文したたまごかけごはん定食には黄ニラ水餃子もあるが、黄ニラは鉱山跡の坑道内で光を浴びずに育てられたものである。天気がいいのか、サイクリングの客が目立つ。

 吉ヶ原を後にする。時刻表を見る限りでは吉ヶ原を通るバスは中鉄北部バスだけだが、実は中鉄北部バス以外にもあるようだ。コミュニティバスの類や津山まなびの鉄道館のバスもあるようなので、事前に調べてから行ったほうがよさそうだ。私たちは予定通り、吉ヶ原14:23発の高下行きに乗る。3人が乗車。このまま15分ほどで高下に着くが、接続のバスは1時間以上後。周囲には中華料理屋が1軒あるのみ。橋を渡って20分ほど、赤磐市の周匝<すさい>いうところに行く。ここは旧吉井町の中心だったところで、今日は日曜なので使えないが、平日と土曜は和気へのバスも出ている。ここ周匝にはスーパーもあり、買い物もできる。廃線跡らしきものも見つかった。

 周匝からは宇野バスに乗る。周匝15:40発の林野駅行きは10分あまり遅れてやってきた。終点の林野駅では駅から少し離れた、いつつぶれてもおかしくないような車庫で降ろされる。JRの駅に行く。林野は簡易委託で、事務室には旅行会社が入っている。人気がないので日曜は終日無人かと思ったら、駅員が出てきた。駅の周りには開いている店は全くなく、土産を買うことができない。美作市の代表駅とは思えない状況だ。改札を通ってホームに行く。交換設備が撤去され、1番線のみ。

 林野16:52発の佐用行きはキハ120の1両編成。ただし座席は埋まっていて途中まで座ることができなかった。それだけの需要があるわけではなく、単に「青春18きっぷ」のシーズンだからかもしれない。佐用で乗り換え。同じ1両編成だが、キハ120からキハ122に変わる。姫新線の改良時に投入された、転換クロスシートの車両だ。車両にステップがなく、ホームもかさ上げされている。線路も改良されたようで、カーブでもすいすい走る。播磨新宮でまた乗り換え。同じキハ122だが、今度は2両編成。座席が増えてようやく座ることができる。姫路に近いので客もだんだん増え、再び立つ人も出てくる。

 このまま新快速などを乗り継いで名古屋まで帰ってもよかったが、それでは到着がかなり遅くなってしまう。「青春18きっぷ」を捨てて新幹線に乗る。「エクスプレス予約」で検索したところ、「さくら」と「のぞみ」の乗り継ぎが指示されたので、それにする。10分あまりの乗り継ぎの時間で夕食の駅弁とお土産を買い、ここで友人と別れて「さくら562号」に乗る。九州新幹線用のN700系だが、JR九州の車両である。4列シートの車両に15分しか乗ることができないのは残念だ。新神戸で「のぞみ184号」に乗り換え。臨時列車のため、古い700系だった。
(参考:「たまごかけごはんの店 〜らん〜」でもらったチラシ)

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西鉄、8月のダイヤ改正で大橋を特急停車駅に

 西鉄天神大牟田線の特急は薬院を出ると、西鉄二日市まで停まりません。ところが、8月に行うダイヤ改正で、大橋に全ての特急が停まることになります。大橋は福岡市南区にある駅で、2015年度は1日平均で35355人の乗降があります。西鉄天神大牟田線では、西鉄福岡(天神)、薬院に次いで3番目に乗降人員の多い駅です。大橋は都心部でのバス運行効率向上を目的とした、バスの乗り継ぎ拠点にもなっています。大橋には約60本(平日)の特急が停車し、特急と急行が約10分間隔で運行します。大橋で乗り換えることによって、西鉄平尾・高宮・大橋から西鉄二日市以南との所要時間が最大12分短縮されます。

 この動きに合わせて、様々な取り組みがなされます。大橋では商業施設の「大橋西鉄名店街」のリニューアルを行い、屋内バス待合所を設置します。「大橋西鉄名店街」のリニューアルは7月から2019年春まで営業しながら行うもので、(1)フロアを木目調にし、休憩スペースを地下1階に集約 (2)エレベータを荷物運搬用から利用者用に改修、既存のエレベータを地下に延伸 (3)多目的トイレを新設、女性用トイレを増設、全トイレを洋室化 (4)現在40ある店舗の半数以上を入れ替え(「にしてつストア」を地下に移転させ、面積を約2割増やすなど、日常生活に役立つ店が充実します) を行います。投資額は約33億円です。2018年度完成予定の屋内バス待合所は、駅東側バスロータリーに20人程度のベンチとバスナビ、「nimoca」チャージ機を備えたものとなります。

 新たなバス路線もできます。3月25日からは、西鉄大橋駅と福岡空港国際線を最速20分で結ぶバス路線を新設します。最速約20分、27往復(30分間隔)で結び、運賃は280円です。

 これは大橋とは関係のない路線ですが、同じ3月25日には福岡市南区と福岡市西区を外環状道路(国道202号)で結ぶバス路線、「桧原(外環状)のこ渡船場線」というのもできます。9月30日までの休日のみの運行で、1日7往復します。桧原営業所-能古渡船場間を約67分、650円で結びます。このバスでマリノアシティ福岡、能古渡船場で降車した人には、「マリノアシティ福岡」や「のこのしまアイランドパーク」で使うことのできる割引クーポン引換券のプレゼントがあります。
(参考:西鉄ホームぺージ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2016/16_099.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2016/16_100.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2017/16_140.pdf、http://www.nishitetsu.co.jp/release/2016/16_136.pdf、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASJC26H6I_W7A120C1ACYZ00/、朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK1V4DJJK1VTIPE00P.html)

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筑豊電鉄3月25日ダイヤ改正で12分パターンダイヤ化

 筑豊電鉄は3月25日、ダイヤ改正を行います。

 このダイヤ改正で黒崎駅前-筑豊中間間の運行本数が平日で2本、休日は4本増えます(このほか、休日は楠橋-筑豊直方間で2本増えます)。平日は10~16時、休日は10~20時の間において、所要時間が短縮され、黒崎駅前-筑豊直方間が36分から35分になります。所要時間が短くなったため、平日は10~16時、休日は7~16時において、黒崎駅前の出発間隔が現行の12分、13分の繰り返しから12分間隔になります。わかりやすいダイヤになります。また、平日の16:30~19:30の間、楠橋-筑豊直方間はワンマン運行となります。
(参考:西鉄ホームぺージ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2016/16_134.pdf)

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「田園シンフォニー」が旅行商品扱いに

 くま川鉄道の観光列車、「田園シンフォニー」。3年前に運行を始めてからこれまで、約3万人が利用しました。その「田園シンフォニー」ですが、JRグループもダイヤ改正を行う3月4日から、大きく変わります。

 「田園シンフォニー」はこれまで運賃とわずかな料金で乗車することができました。しかし3月4日以降は、サービス料(お土産引換券2枚などが含まれています)が加算された旅行商品となるのです。「田園シンフォニー」が運行されるのは休日のみで、人吉温泉11:01発湯前12:26着のダイヤで運行されます。人吉温泉11:21発湯前12:05着の列車を運休させて走らせるのです(人吉温泉11:21発は平日のみの運行)。ゆっくり走行するとともに、あさぎりで約15分停まるなど途中駅の停車時間が長くなっています。運賃は大人の場合、現行片道990円、往復1500円ですが、3月4日以降は片道2500円、往復3000円となります。子供は現行片道650円、往復900円ですが、3月4日以降は片道1650円、往復1900円です。さらに追加料金を出せばお弁当などがつくオプショナルプランもあります。

 「田園シンフォニー」は予約が必要な列車となります。電話やインターネットで予約できます。予約がないと原則乗車はできませんが、運賃のほかに座席料金300円を払えば乗車できます。定期券でも座席料金を払えば乗車できます。ただ、予約なしで座席料金を払って乗車した場合は、サービス料を払うことによってもらえる商品などはありません。席がなければ立席となります。
(参考:くま川鉄道ホームぺージ http://www.kumagawa-rail.com/blog/2017/02/830/、http://www.kumagawa-rail.com/kikaku/)

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水島臨海鉄道のキハ20、3月19日に引退

 水島臨海鉄道のかつての主力はキハ20。キハ37等の導入により2014年に定期運用を終えましたが、1両だけが残り、イベント用として使われてきました。

 ところがこの1両だけ残ったキハ20も引退することになりました。3月末が検査期限で、かなりの距離を走ってきたことから検査を通すのに1000万円かかると言われているためです。最終運行日は3月19日。倉敷市9:40発、水島10:11発、倉敷市10:40発の3便を運行します。いずれも倉敷市-水島間を走ります。

 しかしこれら3便に乗るためには、事前に往復はがきで応募しなければなりません(各便とも定員は70人、応募多数のときは抽選です)。応募期間は2月1日から2月15日。15日必着ですので、乗車したい人はすぐに申し込んでください。記載事項は乗車を希望する列車(第2希望まで記入できます)、住所、電話番号、代表者を含む最大4人の氏名・年齢等です。抽選結果は返信はがきにて知らされ、当日はその返信はがきを持参することになります。当日7時から倉敷市で引き換えることができます。

 このさよなら運転の運賃は大人1000円、子供500円。支払いは現金に限ります。キハ20指定便の乗車券がついた1日フリーきっぷのほかに、記念乗車証、限定スタンプ台紙もついています。

(追記)
 最終運行を行う3月19日、倉敷貨物ターミナル(三菱自工前徒歩15分)において、11:30ごろから14:00までキハ20の展示を行います。車内にも入ることができます。
(参考:水島臨海鉄道ホームぺージ http://www.mizurin.co.jp/mzsm-admin-page/upload_images/service/uploads_dir2/1485857777-system_589063f12eb2f.pdf、http://www.mizurin.co.jp/info_detail/index/120.html、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/170315/wst1703150024-n1.html)

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阿佐海岸鉄道のDMVは2020年までに運行開始予定

 JR北海道を始め、様々なところで実験走行が繰り返されていたDMVですが、どうやら本格的な走行をするようです。

 3日に徳島市内で開かれた「阿佐東線DMV導入協議会」(徳島県、高知県など関連自治体で構成)の第2回会合で承認された計画によれば、DMVは2020年までに導入されるのです。阿佐海岸鉄道にDMVを入れること自体は事前にもがあったのですが、驚くのはその時期。3~4年後には実用化するのです。

 DMVが走るのは徳島県海陽町にあるJR四国の牟岐線の阿波海南と高知県東洋町にある阿佐海岸鉄道の甲浦との間。ひと駅だけJR四国に乗り入れています。その理由は、JR四国と阿佐海岸鉄道の境界の駅である海部が高架駅であるから。DMVの特徴は鉄道と道路を車両が行き来することですが、高架駅でそのような行き来をさせようとするならば道路を引っ張ってくる必要があり、その分コストがかかります。そこで阿波海南まで乗り入れることにしたのです。阿波海南は駅の改修が必要となりますが、JR四国とは今後調整を行うようです。DMV専用区間となる阿波海南-海部間を阿佐海岸鉄道に譲渡してもらうことも考えています。甲浦から先は具体的なルートはまだ決まっていませんが、道路を走って室戸市まで行きます。観光用なら知名度の高い室戸岬まで行くことでしょう。

 運行会社については、道路を走る部分はバス事業者としての許可がいるため、当面の間は地元のバス会社に運行を委託します。自前で車庫の整備や運転士の確保をする必要がなくなります。最初は周遊観光やイベント運行など観光目的で走らせ、最終的には阿佐海岸鉄道自らが許可をもらって、地域住民の足としての定期路線として運行する予定です。車両はマイクロバスを改造したものを使います。座席は20~30席程度で、開業までに3台用意します。2017年度に発注して、2019年度には試験走行を始めます。

 事業費は車両の調達(約3.6億円)や鉄道と道路の接続地点の整備やホームの改修(約2.8億円)、信号設備等の整備(約3.6億円)にかかるもので、約10億円と見込まれています。負担割合は徳島県が53%、海陽町が26%、高知県と東洋町が10%ずつです。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLZO12516500T00C17A2LA0000/、徳島新聞ホームぺージ http://www.topics.or.jp/localNews/news/2017/02/2017_14861857501227.html)

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長崎電気軌道、脱線事故現場のカーブを改良へ

 2016年6月2日の夜に長崎の公会堂前交差点で起きた脱線事故。その影響で長崎電気軌道の一部区間は運休が続いたままです。この区間を通る3号系統は、蛍茶屋行きは通常通り運行しているのですが、事故のあったところを通る赤迫行きは運休し、出島を回る2号系統として運行しているのです。

 公会堂前交差点ではこの10年間に4回も脱線しています。この脱線事故については国の運輸安全委員会で調査を行っていますが(現在も継続中)、長崎電気軌道でも原因の調査を行いました。その結果、運転、車両については異常が認められなかったのですが、線路に直接的な原因があったのです。車輪がポイントのクロッシング部ガードノーズ箇所に繰り返し接触したことにより変形し、車輪が乗り上がりやすい状態となっていたのです。脱線事故が起きた箇所は2015年10月に起きた事故の復旧工事として2016年5月にレールを交換したところなのですが、たった10日間程度で脱線事故を起こすほどにガードノーズが斜めに変形したのです。この交換されたレールは2015年10月の事故を受けて設計を変更したものです。ガードノーズ部分の高さを通常より下げています。ガードノーズと車輪が接触する位置をなるべく奥のほうにすることによって、車輪との接触を緩やかにし、ガードノーズ部分の摩耗を抑制しようとしました。ところがそうすることによってガードノーズ部分が変形しやすくなったのです。

 今後の対策としては、ガードノーズの高さを従来の高さに戻すなどの設計にします。乗り上がりに対する安全性をさらに向上させます。事故の起きた公会堂前交差点の曲線半径を現行の20メートルから35メートルに緩和します。このような対策をとり、11月に復旧させる予定です。
(参考:長崎電気軌道ホームぺージ http://www.naga-den.com/files/lib/10/154/201701131347212896.pdf、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/63395/)

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一畑電車の元南海「ズームカー」、2017年1月に引退

 南海高野線の「ズームカー」は高野線から撤退した後、一部は地方のローカル私鉄で使われました。一畑電車では1996年に導入され、翌1997年から運行を開始しています。一畑電車では3000系と名乗っています。

 しかし、1000系導入により3編成6両が引退し、残るは1編成2両のみ。しかも、その1編成2両も引退することになりました。残る「ズームカー」は大井川鐵道のみとなります。

 引退のスケジュールは次の通りです。通常の営業運転は1月20日までです。21日と22日は特別ダイヤでの運行になります。21日は「1日フリー乗車券」、「3000系営業運転終了記念乗車券」(台紙付きの1日フリー乗車券、2000円、500部限定)を持っている人のみ乗車できます。22日はそういう制約がなく、乗車券を持っていれば乗車できます。車内で精算することもできます。

 22日の14:01~16:00は、雲州平田駅において撮影会を行います。「3000系営業運転終了記念乗車券」を持っている人は無料、そうでない人は500円を現地で払います。
(参考:一畑ホームぺージ http://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2016/12/3000-3.html、http://www.ichibata.co.jp/railway/topics/2016/12/3000-4.html)

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