長崎新幹線の整備方法決まらず、先送りに

 長崎新幹線をフル規格で整備すると効果が大きいことはわかりきっていますが、問題はその建設費の地元負担を佐賀県が負担するということ。長崎新幹線のフル規格整備で最も利益を受けるのは長崎県なのですが、受益と負担が釣り合っていないのです。

 この問題について、これまで7月中に何らかの結論を出すこととなっていましたが、話はまとまらず、先送りにすることにしました。フル規格新幹線をつくるか、ミニ新幹線をつくるか、まだ方針が決まらないのです。今後も長崎新幹線の整備方法についての話を続けますが、佐賀県との話が進まず、簡単には決まりません。

 一番いけないのは、「リレー方式」の固定化です。対して所要時間が短縮しないのに、乗り換えの手間がかかるのでは、最悪です。これだけは避けないといけません。また、案にはありませんが、佐賀県を説得することができないなら、武雄温泉-長崎間を狭軌車両が直通できるスーパー特急にするのもよいでしょう。効果は薄いでしょうが(特に諫早-長崎間は何のためにつくったか意義が小さくなります)、乗り換えのいる「リレー方式」よりは良いです。
(参考:朝日新聞ホームぺージ https://www.asahi.com/articles/ASL7L3G2HL7LTIPE008.html)

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北海道新幹線と地下鉄南北線の乗り換え距離は500メートル

 北海道新幹線の札幌駅は「修正東側案」に決まりましたので、現在の札幌駅の200~300メートル東に新幹線駅ができることになります。中央区北5西1街区に駅舎ができますので、地下鉄東豊線さっぽろ駅との乗り換えは容易です。約100メートルぐらいしか離れていません。

 しかし、札幌市営地下鉄で一番利用者の多い路線は東豊線ではありません。南北線なのです。南北線は東豊線よりも約250メートル西側を走っていますので、新幹線駅との乗り換え距離は長くなります。既存の乗り換え通路を通ると約500メートルもするのです。商業施設の「エスタ」や札幌駅地下街を通れば移動距離は短くなるようですが、途中、階段やエスカレーターがあり、スーツケースを持っている人には使いづらいうえに、店が営業しない深夜や早朝には使えません。

 さすがにこれでは長すぎますので、札幌市は、駅周辺の再開発に合わせて、新幹線利用者にも便利な地下通路をつくることを考えているようです。北海道の人口が札幌付近に集中していることを考えると、在来線で特急に乗り換える人よりも、地下鉄に乗り換える人のほうが多いでしょう。新幹線駅も地下鉄も動かせない以上、その中でできるだけの工夫はしなければなりません。
(参考:北海道新聞ホームぺージ https://www.hokkaido-np.co.jp/article/203317)

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リニア名古屋以西のルート、駅発表は5年後?

 リニア中央新幹線は品川-名古屋間の建設が進んでいますが、残る名古屋-新大阪間については、ルートも駅の場所も決まっていません。

 その名古屋以西のルートと駅の決定時期ですが、JR東海によれば5年後、つまり2023年ごろのようです。三重と奈良の両県に1つずつ中間駅を設置する方針です。以前記事にした通り、中間駅は亀山と奈良にできるのでしょうか?
(参考:伊勢新聞ホームぺージ http://www.isenp.co.jp/2018/06/29/19764/、中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20180629/CK2018062902000010.html)

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リニアで手荷物検査をする?

 航空機は搭乗する前に手荷物検査を受けますが、新幹線には手荷物検査はありません。あまりにも本数や利用者が多く、手荷物検査をするのは非現実的です。今月(6月)、東海道新幹線の車内で3人が殺傷された事件が起きましたが、その後もJR東海は新幹線で手荷物検査をすることを考えていません。

 ただ、リニアは事情が異なるようです。22日に行われた株主総会で株主からの質問を受け、リニアを担当する宇野専務が答えました。新幹線などで得た経験を活かし、利用者に不便をもたらさないように安全を確保する方法を考えるとのことです。具体的な方法はわかりませんが、何らかの方法で手荷物検査をする可能性があるようです。

(追記)
 JR東海は、東海道新幹線内での殺傷事件を受けて、乗務員等を守る盾を車内の複数箇所に設置し、止血用具やゴム手袋などの医療器具も充実させます。
(参考:中日新聞ホームぺージ http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018062290233709.html、時事ドットコム https://www.jiji.com/jc/article?k=2018062901177&g=soc)

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長崎新幹線、佐賀県の負担軽減策を検討へ

 フリーゲージトレインを導入することができない以上、長崎新幹線にフル規格を導入するのが一番望ましいのは明らかですが、問題は建設区間の佐賀県にメリットがないということ。整備新幹線のルールから言えば建設区間のある佐賀県が負担をしなければなりませんが、佐賀県は九州一の大都会、福岡に近いがためにフル規格新幹線のメリットは小さいというのです(もっとも、佐賀県の考えには、関西方面からの客を呼ぶという発想がありません)。

 8日のことですが、与党の検討委員会は、長崎県とJR九州に対して、佐賀県に対する負担軽減策を検討するように指示しました。フル規格の場合に加えて、ミニ新幹線の場合でも軽減策を考えます。

 それでは、負担軽減策というのはどういうものでしょうか? 整備新幹線の事業費は国と地方が2:1の割合で負担します。そして、地方の負担は県内を走る路線の長さで決まります。長崎新幹線の場合は新鳥栖-武雄温泉間が建設区間のため、佐賀県が地方分のすべてを負担することになります。今回考えられている負担軽減策もこの基本方針は変わりませんが、佐賀、長崎の両県が共通して負担する経費があり、それについては配分を見直して佐賀県の負担を減らします。JR九州は貸付料を増やすというかたちで負担します。7月には一定の結論を出すようです。

 ともかく、話がまとまり、フル規格新幹線に向けて前進することを望みます。
(参考:西日本新聞ホームぺージ https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/422955/、長崎新聞ホームぺージ https://this.kiji.is/377975072461735009)

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北陸新幹線と山陽新幹線は直通できる?

 新大阪の新幹線ホームは5面8線ありますが、東海道・山陽新幹線のほか、九州新幹線も乗り入れているので、余裕がありません。今後、リニア中央新幹線、北陸新幹線、長崎新幹線が新大阪に乗り入れてきますが、その入る場所がありません。

 そこで出てきたのが、以前にも書きましたが、地下に新幹線ホームをつくること。もともと新大阪の地下にはJR東海が自前でリニア中央新幹線のホームをつくり、整備新幹線のスキームで鉄道建設・運輸施設整備支援機構が主体となって北陸新幹線のホームをつくります。この北陸新幹線の地下ホームに、長崎新幹線も乗り入れることになります。高架のホームは東海道新幹線主体、地下のホームは北陸新幹線、九州新幹線、長崎新幹線主体となります。

 リニアが新大阪までの全線開業すれば、東京から山陽方面に行くのも、新大阪で乗り換えたほうが1時間以上速くなります。しかし、地下のリニアホームから高架の新幹線ホームに乗り換えるのは面倒です。地下のリニアホームから地下の新幹線ホームなら、それほど手間はかからないでしょう。リニアと新幹線の乗り換えが楽になる、これがひとつのメリットです。

 そして、北陸新幹線、九州新幹線、長崎新幹線が同じホームに着発するということは、北陸新幹線と山陽新幹線が直通することができるということを表しているとも考えられます。つまり、金沢-京都-新大阪-博多間を直通運転するのです。これまで在来線に乗り換えなければ行けなかった京都も、乗り換えなしで自社の新幹線で行くことができるのです。JR西日本にとっては大きな話です。

 それなら北陸新幹線を米原で接続させたら、安いコストで北陸新幹線を建設でき、しかも東海道新幹線のみならず、山陽新幹線と直通運転することができたのでは? とお思いの方もいるとは思います。理想はそうかもしれなかったのですが、残念ながらそれは実現しなかったのです。今さら求めることはできないでしょう。
(参考:日刊建設工業新聞ホームぺージ http://www.decn.co.jp/?p=99868)

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北海道新幹線で東京-札幌間は4時間半に

 大幅な赤字に苦しむJR北海道にとって、北海道新幹線札幌延伸は、一発大逆転の大チャンス。いろいろ問題はありますが、早期の開業が望まれます

 しかし、いくら前倒しして開業できたとしても、新幹線のスピードが遅くれば、航空機からの移転は少なく、期待される効果を挙げることはできません。その北海道新幹線ですが、これまで、東京-札幌間の所要時間は5時間を超えるとされていました。ライバルの航空機が空港へのアクセス時間を含めて4時間程度であることを考えると、心もとない数字です。これでは、新幹線に移ってくれる人はそう多くは見込めません。

 ところが、JR北海道は、青函トンネル内のスピードを上げ、線路周辺の設備を高速化に対応させることによって、東京-札幌間の所要時間を4時間半程度に短縮させたいと考えています。これでも航空機と戦うのには厳しいでしょうが、大宮あたりからなら勝負はできるでしょう。盛岡以北の最高速度を引き上げることも重要です。時速260キロでは遅すぎます。
(参考:NHKホームぺージ https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20180616/0000809.html)

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北海道新幹線、全線開業の前倒しは難しい?

 札幌市は2030年の冬季オリンピック招致を目指しています。もともとは2026年の予定でしたが、新幹線を2026年に開業させるのは難しいことから、方針を変えたのです。

 そうだからこそ、次の2030年のオリンピックには間に合わせないといけません。実際に新幹線を整備する鉄道建設・運輸施設整備支援機構は北海道新幹線の札幌延伸時期を2031年春としていますが、札幌市はそれを1年ほど前倒しするように求めています。

 ところが、その鉄道建設・運輸施設整備支援機構は新幹線の前倒しは難しいとしています。今回建設される新函館北斗-札幌間はトンネルが8割を占めるため、工期を短縮させるためには掘削した土砂を受け入れる場所を確保する必要があります。今のところ、受け入れ先が決まったのは半分ほどです。また、工事も予定より長くかかるようで、2030年2月の冬季オリンピックには間に合わないのです。

 少々時間はかかっても、冬場でも安定的に運行できる新幹線の存在は、オリンピックにとって欠かせないものです。外国の人に新幹線の威力を見せつけるチャンスです。また、苦境が続くJR北海道の経営を改善させるためにも、北海道新幹線の早期開業は欠かせません。頭の痛い問題です。
(参考:毎日jp https://mainichi.jp/sportsspecial/articles/20180607/ddr/041/020/004000c、UHBニュースホームぺージ https://uhb.jp/news/?id=4849)

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与党も長崎新幹線のフリーゲージトレインを断念

 長崎新幹線は、フリーゲージトレインを導入するのが前提の新幹線でした。ところが、フリーゲージトレインの技術は確立しておらず、2022年度の武雄温泉-長崎間の開業時点では、武雄温泉で乗り換える「リレー方式」を採用します。

 その後、将来的にはフリーゲージトレインを導入することとされていましたが、運行会社のJR九州は反対し、国交省が3月に公表した検討結果でも、フリーゲージトレインを導入することによってJR九州の収支が悪化するとの結果が出ました。また、フリーゲージトレインは新大阪に直通することが期待されていましたが、それが不可能であることが判明しました。

 そんな中、与党サイドからも、長崎新幹線のフリーゲージトレイン導入は事実上無理だという見解が出ました。長崎新幹線に関する与党の検討委員会を務める山本衆議院議員の発言なので、重いです。長崎新幹線の整備方法はいまだに決まっていませんが、フリーゲージトレインはない、と考えていいでしょう。そうなると、長崎新幹線の完成形はフル規格かミニ新幹線のどちらかということになるでしょうが、万難を排して全線フル規格新幹線にしておきたいものです。高速道路を走る車程度のスピードでは、じり貧になるだけなのです。
(参考:日刊工業新聞ホームぺージ https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00473109)

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長崎新幹線、フル規格なら肥前山口に駅はつくらない?

 長崎新幹線の未着工区間である新鳥栖-武雄温泉間をどのようにするかが問題となっていますが、もしフル規格になった場合、途中の停車駅はどこにできるのでしょうか?

 国交省が3月30日に発表した検討結果によれば、新鳥栖-武雄温泉間(約50キロ)につくられる駅は、フリーゲージトレインとミニ新幹線の場合は佐賀と肥前山口、フル規格ならば佐賀のみです。かなり前に書いた話の通り、肥前山口に駅ができないのです。現状では特急の主要停車駅である肥前山口が、フル規格新幹線になると何もなくなるのです。

 それでは、なぜフル規格新幹線だと肥前山口に駅ができないのでしょうか? それは、隣との間隔が短くなるからです。肥前山口に駅を設けると、駅と駅の間隔が10キロ台になってしまうのです。現実には、東京-品川間、近くでも新鳥栖-久留米間のように駅間の距離が短いところはいくつかありますが、そういうところで駅ができるのは、それなりの理屈があります。肥前山口が距離の短さを覆すほどの町ではないということでしょう。どうしても駅が欲しいのなら、地元がお金を出さないといけません。

 肥前山口にとってフル規格新幹線は避けたいものでしょうし、肥前山口がある佐賀県も1100億円という追加負担(肥前山口を追加すれば、さらに増えます)を嫌って、フル規格には否定的です。ただ、このまま「かもめ」を走らせても未来があるわけではありません。在来線だとそう速くはないので、価格競争に陥ってしまうのです。フル規格新幹線になればその速さは他を圧倒します。フル規格新幹線になれば料金は上がるでしょうし、それを嫌ってバスに流れる人もいるでしょう。ただ、急ぎたい人にとっては少々高くても、フル規格新幹線は魅力的な交通機関です。対大阪でも航空機といい競争ができます。50キロほどをつくることによって絶大な効果が生まれることはすでに明らかですから、ぜひともフル規格新幹線を実現させたいものです。
(参考:佐賀新聞ホームぺージ http://www.saga-s.co.jp/articles/-/207812)

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