屋久島トロッコは2018年4月開業か?

 以前、屋久島に鉄道をつくるという話がありましたが、その続報です。

 屋久島には森林鉄道がありました。1923年に開通した安房森林鉄道で、ふもとの安房地区と山間部の旧小杉谷集落の間をつないでいました。1970年以降は屋久杉の伐採は原則禁止となり、水力発電所の保守点検や資材運搬のために、屋久島電工がふもとの約11キロの区間を林野庁から買い上げています。

 この森林鉄道は、深さ約200メートルの谷、両側に迫る渓谷、柵のない橋などスリルが満点です。これを観光に活かそうと(屋久島の観光客は2007年度の約40万人をピークに減少し、2014年度は約28万人でした)、2012年にプロジェクトチーム、2014年にNPO法人に移行しました。

 NPO法人の計画はふもと側約1.5キロの区間に6両編成のトロッコを1日5往復させるものでした。この計画で屋久島電工に交渉しましたが、発電所の運営に支障が出るとして断られました。結局、並行して道路を整備し、NPO法人が1.5キロ山側に屋久島電工の新しい作業拠点も整備します。ふもとから1.5キロをNPO法人が買い取り、観光トロッコ専用の鉄道とします。これで両者は合意し、話が前に進むことになりました。なおトロッコは時速8キロで、法的には遊具扱い、鉄道ではありません。遊具なので、片道のみの利用はできず、往復で乗車します。

 課題はお金。線路や車両の購入などに約1億円かかると見込まれています。全国の企業や鉄道ファンの寄付金で賄い、屋久町にも支援を要請します。寄付した人の名前は枕木に刻み、島の特産品を贈るという話もあります。乗り場には林業の歴史が分かる資料も展示します。2018年4月の運行開始を目指しています。
(参考:産経ニュース http://www.sankei.com/premium/news/160109/prm1601090015-n1.html、タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/yakushima/)

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南大東島の鉄道は遊具扱いに

 南大東島で1983年までサトウキビを運んできた「シュガートレイン」を復活させるというは以前に書きましたが、南大東村は事業計画を見直しました。

 当初は鉄道事業法に基づいた本格的な鉄道にする予定でしたが、鉄道整備に必要な法律上の制約や線路用地の確保の難しさ、予算不足、採算などの問題から事業計画を見直し、公園内を走る遊具として観光列車を走らせることとなりました。遊具扱いなので、正式な意味での鉄道ではありません。

 遊具扱いの鉄道でも、一括交付金を利用し、ふるさと文化センターから池之沢の西港を結ぶ南大東村所有の「フロンティアロード」に約2.7キロの線路を整備します。観光列車の動力はバッテリーです。また、「シュガートレイン」の歴史を伝える鉄道博物館も建設します。2016年度に着手し、2018年度の完成を目指します。
(参考:@niftyニュース http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/ryukyu-20150909-248622/1.htm、朝日新聞ホームページ http://www.asahi.com/articles/ASH945WY6H94TIPE02R.html)

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南大東島にさとうきび列車復活?

 沖縄本島からはるかに遠く離れた南大東島にも、鉄道が走っていました。さとうきびを港や製糖工場に運搬するための列車で、1916年に運行を開始し、戦争もくぐりぬけ、1979年にはこれまでの蒸気機関車からディーゼル機関車に代わりました。客車を取り付け、人間を輸送した時期もありましたが、トラックの台頭もあり、1983年に廃止されました。約30キロの線路がありましたが、線路はほとんど撤去されています。

 この鉄道が復活するという話があります。一括交付金を活用した「シュガートレイン夢復活実現事業」を今年度に開始し、路線距離や車両数、発着点などを検討しています。観光客の増加を図ることが目的です。運行形態が決まり次第、2014年度に着工し、2015年度の完成を目指します。実現すれば、沖縄の離島で唯一、そして全国最南端の鉄道となります。

 これが実現すれば、国内では乗りつぶし派にとっては乗るのに一番苦労する、最難関の鉄道になりそうです。これを機会に沖縄の離島を訪れるのもよいでしょう。

(追記)
 2014年7月時点での情報では、2016年度着工、2017年度完成を目指しているとのことです。
(参考:琉球新報ホームページ http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-212834-storytopic-5.html、沖縄タイムスホームページ http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-09-23_54419、MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/life/news/140719/trd14071917420015-n1.htm)

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JR西日本と九州5県、「リメンバー九州」イベントを実施

 かつて、関西方面からの修学旅行や新婚旅行の行き先として人気があった九州。その修学旅行や新婚旅行の行き先として九州を選んだ人たちは、今シニア世代になっています。人数の多いシニア世代は、重要なマーケットであります。

 そこでJR西日本と長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島の九州5県は共同で観光キャンペーンを行います。2013年4月から1年間の期間限定で、団塊世代をメインターゲットとした観光キャンペーン、「リメンバー九州」を行います。団塊世代に人気のある谷村新司を起用し、谷村新司の学生時代の写真や谷村夫妻の懐かしい思い出の写真を提供してもらい、谷村夫妻によるTVCMやポスターなどによる宣伝も行います。JR西日本のホームページ「JRおでかけネット」内に専用サイト「リメンバー九州特設ページ」( http://www.sanyo-kyushu.jp/ )を用意し、エッセイを募集します。

 JR西日本エリア内及び中京圏のJTB、日本旅行、近畿日本ツーリストなど主な旅行会社では、「リメンバー九州」キャンペーンの特別企画を楽しむことのできる専用の旅行商品を発売します。その一環として、全日空、日本航空、JR西日本の3社は、京阪神エリアを発着し、熊本・宮崎・鹿児島を周遊する(宿泊は宮崎県または鹿児島県霧島エリア)個人型旅行商品を発売します。片道は伊丹-宮崎間の航空機、もう片道は京阪神各駅-熊本・鹿児島中央間の新幹線です(限定「さくら」利用)。九州新幹線開業後、航空機と山陽新幹線・九州新幹線をセットにした個人型旅行商品の設定・発売は初めてのことであり、全日空、日本航空、JR西日本の3社による取り組みも初めてのことのようです。設定期間は4月1日出発から9月30日帰着までです(4月27日~5月6日、8月9日~18日は除く)。

(追記)
 「リメンバー九州」は2014年度(2014年4月1日~2015年3月31日)も引き続いて行うことになりました。ただ参加する九州5県は、宮崎が外れ、代わりに佐賀が入っています。
(参考:JR西日本ホームページ http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/03/page_3517.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2013/03/page_3519.html、http://www.westjr.co.jp/press/article/2014/03/page_5390.html)

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屋久島の森林鉄道旅客化構想

 世界遺産で有名な屋久島には、森林鉄道が残っています。1923年に開業し、最盛期には総延長が26キロありましたが、今でも一部区間は残っています(一部はつい最近まで、発電所などの維持管理専用軌道として利用されていました)。その屋久島で、森林鉄道を旅客化しようという構想があります。8月16日には、町議を含めた地元関係者が実際にトロッコ列車に乗る「視察会」も行われました。もし、旅客化が実現すれば、縄文杉の観光はかなり楽になります。今は10時間かけて歩く必要がありますが、5時間程度で済みます。体力に優れていなくても行くことができるようになるのです。

 ただ、旅客化するのは簡単ではありません。線路や路盤の強化を行う必要があり、駅もつくらないといけません。トロッコ列車の車両もつくらないといけません。これには数十億円かかるともいわれています。また、森林鉄道の軌道が登山路になっているところがあり、旅客鉄道にするのなら、歩道を別につくるなどの追加工事が必要となります。

 このように実現に向けての問題は多いですが、どうなることでしょうか?
(参考:タビリスホームページ http://tabiris.com/archives/847)

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九州新幹線とそのライバルたち(7)

 バスが時間通りに着いたので、鹿児島では2時間あまり余裕がある。降りたのは繁華街の天文館。ここまで来たからには、「白熊」を食べる。言うまでもないが、「白熊」は鹿児島ならではのかき氷。ミルクをかけて、その上にフルーツで熊の顔を描いている。元祖の「むじゃき」は、ビル全てが飲食店で、中華からイタリアンまである。どこでも「白熊」を食べることができる。1階の中華料理店に入ったが、まだ10時なのにテーブルは埋まっている。1人なのでベビーサイズで十分だ。

 鹿児島も路面電車の走る街。たまたま停留所に行くと低床車両(とは言っても、走り出してから10年経っている)が停まっていたので、取りあえず鹿児島駅前まで行く。乗った時点では混んでいたが、繁華街を越えて行く人がいる訳なく、次々に降りていく。誰ひとりいなくなった。

 鹿児島駅前に着く。ここまで来たら、JRの鹿児島駅で帰りの切符の発駅を鹿児島中央から鹿児島に変更する。距離の都合で運賃は変わらない。鹿児島は、とてもその名前にふさわしくないような寂れた駅。長くて暗いホームがその印象を強くする。

 やがて鹿児島中央行きの電車(鹿児島11:09発)がやってきた。817系の2両編成から次々に降りてくる。駅前には何もないので、路面電車などで繁華街に向かうのだろうか? もっとも、そのまま乗っている人も多いが。

 トンネルをくぐり抜け、4分ほどで終点の鹿児島中央に到着。この電車も新しいが、ほかの列車もJRになってからのもの。国鉄時代からの車両が結構残っていると思っていただけにいい意味で意外だ。(続く)

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九州新幹線とそのライバルたち(3)

 熊本市内の足は路面電車。路面電車は線路上しか走らないので、不慣れな人にもわかりやすい。路面電車の熊本駅前停留所は改良され、駅側に寄せられるとともに、大きな屋根がついた。(風が吹かない限り)雨に濡れずにJRの駅から路面電車に乗ることができるのだ。熊本駅前から南は、路面電車の軌道が西側に寄せられ、芝生が植えられている。せっかくだから、2駅歩いて南端の田崎橋から乗る。

 田崎橋を出たときはガラガラだったが、熊本駅前で座席が埋まり、立客も出るようになった。辛島町でA系統からB系統に乗り換え。「TO熊カード」の場合、料金箱のカードリーダーにそのまま通せば、運賃は1回分の150円で済む(ただし、乗り換えは20分以内)。反対側のホームに行き、B系統の上熊本駅前行きを待つ。やってきた電車は、何と低床電車。最新型でラッキーだ。

 上熊本からは熊本電鉄。ロータリーを隔てたところに熊本電鉄の駅がある。とは言っても1面1線の小さな駅。電車も朝から晩まできれいな30分間隔。朝夕のラッシュとも無縁だ。

 やがてやってきたのは「青ガエル」。かつて東急で活躍した車両だ。1両で走るため、上熊本側に運転席を取り付けている。もともと運転席のあった北熊本側と比べると、その違いは明らかだ。貫通路もそのまま残っているから。「青ガエル」には冷房がない。50年以上前の電車だから当たり前と言えば当たり前だが、今となっては貴重な非冷房車。扇風機が忙しく回っている。10分ほどで終点の北熊本に到着。藤崎宮前、御代志のいずれも乗り換えとなる。「青ガエル」はそのまま上熊本に折り返すと思ったら、御役御免のようで、ほかの車両に交代。何と出てきたのは、元南海の「ズームカー」。増結用の2両編成のタイプだ。

 御代志でそのまま折り返すのも面白くないので、ほかの方法を考える。御代志は1面1線の駅だが、電車を降りると向かい側がバス停になっているのだ。1本のホームを電車とバスが使いあっている。ふとバス停の時刻表を見ると、12:34発の便がある。電車の出発より7分早い。そうこうしているうちにバスが来た。運転士に訪ねたところ、交通センターまで渋滞がなければ40分、運賃は400円もかからない。スピードが電車と互角で安いのなら一度試してみよう。バスの客となる。御代志に着くころにはガラガラとなっていた電車と違い、こちらは席が埋まりつつある。昼間なので渋滞もなく、40分足らずで通町筋に到着(これでも所定のダイヤより5分ほど遅れているのだが)。380円だった。

 でも、そんな状況では、渋滞するであろう朝はともかく、昼間の鉄道の存在意義は薄い。バスに比べて遅くて高いのだ。熊本側のターミナルが中途半端なところにあるため(熊本側のターミナル、藤崎宮前はパチンコ屋のあるビルに間借りしているような駅)、どうしても中心部に行くバスに比べて不利な立場にある。熊本電鉄自体もそのことを認識しているのか、2004年に中心部へLRT方式での乗り入れを求めていた(それができないのなら、鉄道自体を廃止)。この話はどうなったのであろうか?

 お昼は熊本ならではの馬肉。通町筋のバス停で降り、アーケードから外れた細い筋に予約していた「菅乃屋」がある。店に入ったが、5分ほど待たされる。13時を過ぎていたので、特に予約しなくてもさほど待たずに入ることができたようだが、「安心料」みたいなものだろう。頼んだのは、2500円の「石焼ランチ」。馬刺しと馬肉の石焼がメインの料理だ。これからもまだ動き回るので、アルコールは頼まない。1時間ほどかけて、じっくり馬肉を楽しむ。

 おいしいものを食べた後はちょっと運動。熊本城に行く。天守閣には10年以上前に行ったことがあるので、今回の狙いは2008年に復元された本丸御殿(大広間)。本丸御殿は大名の政治・生活の場であり、金に彩られた豪華な障壁画に驚かされる。(続く)
(参考:熊本電鉄の市電への乗り入れ、およびLRT化計画の実現可能性 http://www.jsce.or.jp/library/open/proc/maglist2/00039/200506_no31/pdf/159.pdf)

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やまぎんレトロラインに乗ってきました(11)

 コンビニに併設している切符売り場で乗船券を買い、門司港行きの船に乗る。桟橋は浮いているので、よく揺れる。門司港への船は高速船だが、小さいため、その停まっている船もよく揺れる。

 唐戸を出た船は、門司港に向かう。波をものともせず。ときどき、波しぶきが窓ガラスにかかる。門司港にはたった5分で着いた。

 夕食は、門司港名物の焼きカレー。御飯の上にカレー、チーズ、卵などを載せ、グラタン風にオーブンで焼く料理である。現在、門司港では少なくとも25もの店で焼きカレーを提供している。こういうハイカラな料理が名物になっているのは、門司港が九州の玄関口(戦前は、関門トンネルはなく、下関から連絡船で門司港に渡っていた)、海外との貿易の拠点だった証だろう。もっとも、焼きカレーの誕生は、戦後、1960年ごろのようだ。

 行きの船と違って、帰りのバスには当然ながら風呂はない。駅員に教えてもらって、門司駅の北側(歩いて10分ほど)にあるスーパー銭湯に行く。750円と少々高いが、風呂に入らずに一晩過ごすわけにはいかない。(続く)

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やまぎんレトロラインに乗ってきました(10)

 関門海峡めかりからは、「めかり絶景バス」に乗る。運行している会社は西鉄バス北九州。ICカード(「nimoca」)での利用もできる。

 バスは海沿いの道をしばらく走っていたが、山のほうに曲がると、そこは急坂の連続。一気に山を登っていく。いくつかの停留所を過ぎ、めかり第二展望台で10分間の停車。ここから関門海峡を眺めることができる。

 バスは出発地の関門海峡めかりに戻った。せっかくだから、徒歩で関門海峡を渡ることにする。国道の関門トンネルには、車道のほかに、歩行者や自転車が使う人道も整備されている。和布刈<めかり>神社に近い入口から、エレベーターに乗って地中奥深くまで行く。その深さ、約60メートルだ。トンネルの長さは780メートル。楽々と歩いていける距離。これぐらいなら、泳いで渡ることも出来そうな気もするが、潮の流れが速いため、それは難しいらしい。

 本州側に着く。帰りは唐戸から船に乗るので、御裳川<みもすそがわ>からバスに乗る。下関行きのバスは頻繁に出ているが、パターンは全くない。2、3分で続けてくるときもあれば、15分ぐらい全く来ないときもある。どうやら今回は後者のようだ。(続く)

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やまぎんレトロラインに乗ってきました(7)

 次の列車まで1時間半ほどある。駅前のレンタサイクルで自転車を借りて、散策へ。まず最初に訪れたのが咸宜園<かんぎえん>。広瀬淡窓<ひろせたんそう>が江戸時代末期に開いた私塾だ。全国から優秀な若者が集まり、約80年の開塾期間中に、全国に68か国あるうちの66か国から約4800人もの人が集まったという。主な塾生には、蘭学者の高野長英、陸軍の基礎をつくった大村益次郎がいる。

 咸宜園は駅と豆田町の間のところにある。広瀬淡窓に因んで「淡窓二丁目」だ。さらに自転車を進め、豆田町に行く。途中からは昔の街並み風に整備されている。日田はもともと天領だったところ。幕府の九州における拠点だったようだ。そのため、商業も大いに栄えていた。日田の商人は、日田に集まった九州の物産を船で上方に送り、帰りに積んだ綿などを販売することにより利益を上げていた。日田の商人の中で最も有力なものは、「掛屋」に選ばれた。広瀬家は、久兵衛(淡窓の弟)とその子の二代にわたり、掛屋に選ばれた。掛屋は、幕府や藩の公金の管理を行うのを業としている。九州の藩にお金を貸し付け、その利子で稼ぐこともできた。

 豆田町からの帰り、どこからか鰻のにおいがしてくる。今日(19日)は土用の丑の日、ちょうどいい。はじめて聞いたが、日田も鰻で有名なところのようだ。うなぎまぶし弁当を買い求める。これは次の列車の中で食べることにしよう。

 さて、余談だが、特急が1日に6往復しかなく、列車で行くには不便な日田。でも、福岡からの高速バスは頻繁にあり、1時間に2~3本ある。バスは駅前のバスセンターに発着する。(続く)

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