イギリス、2040年にディーゼル列車廃止へ

 以前、イギリス政府が2040年(まで)にガソリン車の販売を全面的に禁止する方針であるという内容の記事を書きましたが、これには続きがあります。道路を走る車だけにはとどまらないのです。

 2040年までに禁止する車の中にはディーゼル車もあり、それを受けて、鉄道の世界でも、ディーゼルエンジンのみを搭載した列車を2040年までに廃止する方針です。環境にやさしいといわれる鉄道でも、列車の排ガスは1990年に比べて33%増加しています。これを減らすために、ディーゼル列車の廃止を打ち出したのです。

 現在、イギリスの列車の約29%がディーゼル車両といわれています。ディーゼル車両を減らすには、電化すればいいのですが、電化計画が中止されるところもあり、方針は一貫しているとは思えません。日立がつくっている、電化区間と非電化区間の両方を走ることができる車両に期待するとともに、水素を使った燃料電池で動く車両をイギリスで導入したいとも考えています。このほか、2021年には、イングランド北西部で電気式、ハイブリッド式の列車を導入する計画です。
(参考:NAA ASIA https://www.nna.jp/news/show/1725288)

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路面電車が国境をまたぐ

 日本で路面電車と言えば、ひとつの都市だけで完結するものが多く、隣りの市に行くのは少数派です。しかし陸続きのヨーロッパには、国境を越えるものもあります。

 みなさんも御存じの、路面電車で名高いフランスの街、ストラスブール。ドイツとの国境に面した街なのですが、ここの路面電車がライン川を渡って、ドイツのケールに乗り入れました。2017年4月のことです。延長は3.9キロ(そのうちドイツ部分は1.7キロ)、約115億円の建設費をかけました。ドイツ部分にかかった建設費は約55億円ですが、そのうちの約25億円はドイツ連邦政府が出しています。

 鉄道で国境を越えることすら、なかなかできないことですが、それを路面電車でするとは、島国に住んでいる私たちには想像もできないことです。
(参考:「鉄道ジャーナル」2017年5月号 鉄道ジャーナル社、「鉄道ジャーナル」2017年9月号 鉄道ジャーナル社)

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若者ならTGV乗り放題

 1年以上前の話ですが、備忘録を兼ねて書きます。

 フランス国鉄は2017年1月25日から、若者(16~27歳)限定で、TGVなどが乗り放題となる会員制度、TGVマックスを始めています。

 このTGVマックスは最低、3か月は会員を維持しなくてはなりませんが、会員になれば1か月当たり79ユーロ(約9500円)で、TGVや長距離列車の大半が乗り放題となります。79ユーロという値段は、パリ―マルセイユ間のカーシェリング費用より安いのです。しかも、2017年2月までは、月1ユーロだけで済んだのです。

 会員がTGVなどに乗るためには、インターネットで予約する必要があります。乗車の30日前までに予約する必要があり、最大6座席まで予約することができます。乗車できる列車は、ビジネス客で混雑する列車を除いた、TGVや長距離列車の94%(2等車のみ)。繁忙期や祝日でも乗車できます。

 遠いフランスでの話のため、このblogを見て会員になる人は少ないでしょうが、うらやましくなるようなお得な制度です。
(参考:「鉄道ジャーナル」2017年5月号 鉄道ジャーナル社)

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太陽光発電だけで走る列車

 列車を走らせるためには、動力が要ります。SLなら石炭、ディーゼルカーなら軽油、電車なら電気です。電気をつくるには水力を利用するか、化石燃料を利用するか、原子力を使うかなどしないといけません。ところが、2017年12月から、オーストラリアのバイロンベイ鉄道という鉄道が、太陽光発電だけで列車を動かしています。インドで太陽光を車内の照明や空調に使った例はありますが、太陽光だけで動く鉄道は、これが世界初です。

 シドニーの北約770キロのところにあるバイロンベイには、もともと鉄道がありました。総延長132キロの鉄道でしたが、利用者が減ったので、2004年5月に廃止されてしまいました。この鉄道のうち3キロを修復し、約70年前につくられたディーゼルカーを太陽光で走るように改造してつくられたのが、バイロンベイ鉄道なのです。鉄道の復活には約400万ドルかかりました。

 バイロンベイ鉄道の車両は2両編成で、定員は100人です。車両の上に6.5キロワットの太陽光パネルを置き、77キロワットのリチウムイオン蓄電池もあります。天候が良ければ、太陽光パネルだけで4~5回の運行ができます。駅の屋根の上にも太陽光発電システムがあり、不足する電力は駅で充電することによって得られます。念のため、ディーゼルエンジンは完全に撤去せずに一部を残していますが、太陽光だけで十分な電力が得られるために使われていません。なお、ディーゼルカー時代は時速100キロ以上のスピードで走りましたが、バイロンベイ鉄道の太陽光発電車両は、運行区間が短く、観光用なので、時速25キロというゆっくりとしたスピードで走ります。
(参考:日本経済新聞ホームぺージ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24972750S7A221C1000000/)

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姫路駅のまねき食品が台湾へ、柏原駅に駅弁

 兵庫県内の駅弁の話題を2つ。

 姫路駅の駅弁業者はまねき食品。「えきそば」があることでも有名です。そのまねき食品が2017年10月に、台北駅構内に駅弁販売店(「駅弁屋まねき」)を出していました。4年ほど前から市場調査を行い、現地の物産展でも好評だったために、店を出すことにしたのです。まねき食品にとって、初めての海外出店です。1日300食が目標です。

 台北駅構内にある「駅弁屋まねき」は、14種類の弁当を販売します。幕の内弁当(250元、日本円で約930円しますが、好評のようです)のほか、台湾式の弁当(白米の上におかずを載せます)もあり、おにぎりや揚げ物といった単品もあります。食材は台湾で調達しますが、味付けは日本風です。台湾式の弁当は値段も安く、65~105台湾元に収まります。日本円で240~370円です。まねき食品が販売する台湾式の弁当も、とんかつや唐揚げが載っていて、値段は99台湾元です。

 話は変わりまして、柏原駅。駅弁業者自体は減り続けています。福知山線の近隣では、篠山口駅や福知山駅でもかつては駅弁がありましたが、撤退してしまいました。そんな中、新たに弁当をつくりはじめたところがあります。それは、柏原駅構内のレストラン。「豚めし」という名前で、旬の地場野菜と甘辛いたれで炒めた豚肉が白飯を覆っています。1000円です。

 きっかけは、2017年4月の売店の閉店。特急もすべて停まる駅ですが、それでも売店を維持することができなかったのです。乗客から弁当を求める声があったこともあって、2017年7月に弁当の販売を始めました。注文販売(混雑状況にもよりますが、注文を受けてから10分程度で出来上がります。電話で予約することもできます)なので添加物は使用せずに済み、熱々のものを客に渡すことができます。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/keizai/201709/0010577472.shtml、https://www.kobe-np.co.jp/news/tanba/201709/0010566314.shtml、産経WEST http://www.sankei.com/west/news/171215/wst1712150047-n2.html)

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「ビートル」に国内旅客と国際旅客が混乗?

 韓国に近いところにある対馬。その対馬の北部から九州一の大都会、福岡に船で行くのは結構時間がかかります。北部の比田勝からも博多港へのフェリーが出ていますが、1日1往復しかありません。南部の厳原からも便はありますが、北部からは高速船でも最短4時間かかります。航空機もありますが、北部からは空港に行くだけで2時間もかかってしまいます。

 とは言っても、近くを船が通らないわけではありません。博多港と釜山港とを結ぶJR九州高速船の「ビートル」があるのです。これが比田勝に立ち寄れば、片道2時間半程度で福岡に行くことができます。博多港と釜山港を結ぶ便は当然ながら国際線となりますので、博多-比田勝間だけの旅客を乗せることになれば、同じ船に国内旅客と国際旅客が混乗することとなります。もし実現すれば全国初のケースとなります。

 対馬市と「ビートル」を運航するJR九州高速船、博多-比田勝間を運航する九州郵船の3者は、今後月1回程度会合を開き、数年以内に「ビートル」の混乗の実現を図りたいとしています。ただ、課題もあります。不法入国や密輸などを防ぐため、船内を改修して、国内旅客と国際旅客を分離する必要があります。博多-比田勝間を運航する九州郵船の経営に与える影響も考慮する必要があります。後者はお金で済む話でしょうが、島国の日本では前者の対策はきちんとやっておく必要があります。
(参考:朝日新聞ホームぺージ http://www.asahi.com/articles/ASK5Y426YK5YTIPE00K.html、日本経済新聞ホームぺージ http://www.nikkei.com/article/DGXLASJC29H41_Z20C17A5LX0000/)

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フランスの新幹線がTGVでなくなる?

 フランスの高速列車といえば、TGV。そのTGVのブランドが消えるようです。

 新しいブランド名は「inOui」(イヌイ)、7月2日に開業した新しい高速鉄道路線で使われ、その後既存路線でもTGVに代わって使われることになります。廉価版が「Ouigo」なので、対照的とも言えます。2020年中には新しいブランドに切り替わることになるようです。ただ、TGVのブランド力は大きく、どうなるかはよくわからないのですが。

 ところでこのTGV、2022~2023年に自動運転の車両を走らせるようです。新交通システムならともかく、高速鉄道では驚きです。もっとも、完全な無人運転というわけではなく、ドアの開閉や緊急事態に対応するために乗務員が同乗します。

 自動運転によってどういうメリットがあるのでしょうか? 人を増やさずに列車の走行速度を上げ、発着本数を増やし、輸送量を増やします。パリ-リヨン間で25%輸送量を増やします。
(参考:Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170603-00174464-toyo-bus_all、日刊工業新聞ホームぺージ https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00432388)

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イギリスで開発された、詰め込みできる座席

 イギリスでは通勤列車の混雑が激化しているようです。混雑率は200%近くにもなっています。そのイギリスで、多くの乗客を詰め込むための座席が開発されています。

 2016年10月に発表されたのは2種類のシート。そのうちのひとつは、2人掛けの座席が同一方向に並ぶ、「ホライゾン」です。シートの間隔は狭く、座面が高くなっていて、座るというより立ちながらお尻を置く程度の座席です。足の位置は前の人のお尻の下になります。2人掛けの座席ですが、横同士の肩がぶつからないように、前後に少しずれています。通常の2人掛けの座席に比べて30%ほど収容力が増えます。

 もうひとつは、「アイランド・ベイ」。ボックスシートタイプです。空いているときは通常の4人掛けのボックスシートで、窓側のテーブルも使えます。ところがピーク時にはボックスシートの座席を跳ね上げてお尻を置く程度の座席になり、テーブルも跳ね上げて5席目とすることができます。4人掛けが5人掛けになるのです。通常のボックスシートに比べて15~20%収容力が増えます。

 正直言って、こんな努力をしなくてもロングシートにしたり、座席を減らしたりすればいいように思えるのですが、窮屈とはいえ座席を詰め込むのは、通勤列車でも立つのを嫌うからなのでしょうか?
(参考:乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/70901/、産経ニュース http://www.sankei.com/wired/news/170508/wir1705080002-n1.html)

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JR北海道のキハ183系、タイへ

 JR北海道のキハ183系0代。34両ありますが、国鉄時代からある古い車両のため、2017年度までに引退します。2016年度にはそのうちの20両が廃車になりました。

 ところが、この車両の活躍の場があります。寒い北海道から常夏のタイに行くのです。17両が室蘭港からタイに旅立つのです。意外な展開かもしれませんが、車両にとって活躍の場があるのはうれしい話です。
(参考:北海道新聞ホームぺージ http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0401524.html)

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ドイツ鉄道、バスに対抗するためにバスを走らせる

 かつてヨーロッパには国内の高速バスというものはありませんでした。しかし、2009年に規制緩和があり、ヨーロッパにも国内で完結する高速バスが運行されるようになりました。高速バスの武器はなんといっても安さ。ドイツも例外ではなく、ドイツ鉄道は高速バスによって苦しめられています。

 しかし、ドイツ鉄道も負けてはいません。とは言っても鉄道で対抗するのではないのです。直通の鉄道路線がない区間や、線形が悪いために鉄道が不利になっている区間に、自らもバスを運行して対抗しているのです。切符はドイツ鉄道のサイトから予約することができ、鉄道との乗継乗車券も購入することができます。「レールパス」も座席指定料の5ユーロを払えば、使えます。

 ちなみに、バスは4列シートで、2階建てとはいえ72人も乗ることができます。かなりの詰め込み構造と言えますが、意外だったのは簡単ながら車内販売があること。運転士が2人で乗務しますが、運転しないほうが販売するようです。
(参考:東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/168694)

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