ドイツ鉄道のドアは発車30秒前に閉まる

 ドイツ人は真面目なので、時刻表通りに運行しているように思われますが、実はそうではないようです。ドイツ鉄道自体、2016年の目標は80%の長距離列車を定刻に到着させること。ただ、定刻とは5分以内の遅れで済むことであり、そう褒められたものではありません。

 しかも、この目標の達成が厳しいようです。そこでドイツ鉄道が考えた策が、発車前にドアを閉める時間を繰り上げること。もともと長距離列車のドアは発車10秒前に閉めていたのですが、これを20秒早くして30秒前に閉めることにしたのです。すでに半年間の試行が行われ、10月17日からドイツ全国の長距離列車で行われています。

 この効果があったのかは定かではありませんが、列車が発車時刻前に発車してしまうのは、日本の感覚で言えば意外な話です。場所がドイツだけに。
(参考:NEWSALT http://newsalt.jp/international/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E9%89%84%E9%81%93%E3%80%8C78%EF%BC%85%E3%81%8C%E6%99%82%E9%96%93%E3%81%AB%E6%AD%A3%E7%A2%BA%E3%81%AA%E3%82%89%E6%BA%80%E8%B6%B3%E3%80%8D、http://newsalt.jp/international/%E3%83%89%E3%82%A4%E3%83%84%E9%89%84%E9%81%93%E3%81%AE%E3%83%89%E3%82%A2%E3%81%8C%E7%99%BA%E8%BB%8A30%E7%A7%92%E5%89%8D%E3%81%AB%E9%96%89%E3%81%BE%E3%82%8B%E3%81%93%E3%81%A8%E3%81%AB)

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EU、18歳に無料鉄道パス贈呈か?

 EUは、加盟国の住民が18歳になったときに、407ユーロ(約47200円)相当の最長1か月有効の鉄道パス(「インターレール・パス」、ヨーロッパ市民やヨーロッパ各国の住民権保有者のみ購入可能なものです)を贈呈する計画があるようです(一部の国は「インターレール・パス」に参加していないため、代替措置があるようです)。

 この目的は、若者にヨーロッパを旅行させて新たな発見を促し、友人を見つける機会を与えることにあります。経済が低迷し、難民が入ってきて、イギリスはEUを離脱しようとしています。若年層の失業率は高いままです。無料の鉄道パスを出すことで、若い人にEUへの所属意識を高揚させる狙いがあるのです。ほかにも若者にEUへの所属意識を向上させる事業はいくつかあるようです。

 実際には実施コストが最大30億ユーロに上ることからまだ実現が決まったわけではなく、もし実現したとしても数年先のことです。ただ、政治的な意図はともかくとして、若い人に環境にやさしい鉄道での旅をしてもらうという取り組みは、望ましいことと言えます。鉄道を使うきっかけづくりになりますから。
(参考:CNN.co.jp http://www.cnn.co.jp/travel/35090160.html?ref=yj、NNA ASIA http://www.nna.jp/articles/show/1516648)

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水素で動く列車、ドイツで運行開始へ

 車にはトヨタが発売した燃料電池車というものがありますが、鉄道車両にもそういうものが開発されています。ベルリンで9月に行われた国際鉄道技術見本市。60か国から約3000の鉄道会社が出展する大イベントですが、そこに出展されたのです。

 それはフランスのアルストムの燃料電池列車、「コラディア・アイリント」。屋根に積んだ水素と空気中の酸素を反応させて発生させた電気で走り、出すのは水だけ。温室効果ガスを出さない、究極のエコ列車です(水素をつくる過程においても、塩素を製造する際にできる水素を使っているため、新たな環境への負荷は生じないようです。将来的には風力発電で得た電気を利用して水素をつくることも検討しているようです)。しかも、営業運転も近いうちに行われます。2017年末にドイツで走り出すのです。ドイツ北部で導入され、それがうまくいけば60両増備されます。

 燃料電池列車は、車両基地で水素を充填し(水素を車両に入れる設備や水素を配送するシステムはアルストムが用意するようです)、走ります。水素を満タンにすれば600~800キロ走り、最高速度は時速140キロ、定員は300人です。アルストムによればディーゼルカーと比べて、性能面で遜色がないようです。実はドイツの線路の総延長距離3.8万キロのうち46%が非電化で(ほかの国でも非電化区間は結構あるようです)、燃料電池列車が能力を発揮することができるところは結構あるようです。
(参考:東京新聞ホームページ http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201610/CK2016100902000115.html、CNN.co.jp http://www.cnn.co.jp/business/35091636.html)

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アメリカ、メトロノース鉄道で「バー・カー」復活

 ニューヨークとコネティカット州ニューヘイブンを結ぶメトロノース鉄道ですが、2014年まで「バー・カー」というものを連結していました(新型客車の導入で廃止されました)。その「バー・カー」ですが、復活することになりました。コネティカット州運輸局は60両の客車を発注していますが、そのうち10両は「バー・カー」に改造されるようです。

 廃止されるまで「バー・カー」では、アルコール類とチップス、ナッツなどのスナックが販売されていました。廃止後は駅で販売用の荷車からアルコール類を買って列車に乗っていましたが、再び車内で買うことができるようになるのです。豪華寝台列車のような特殊な車両でしか食堂車がなく、車内販売すらない特急がたくさんある日本と比べると、うらやましい限りです。
(参考:THE WALL STREET JOURNALホームページ http://jp.wsj.com/articles/SB12260954658240904189704582310453360733354)

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フランスTGVに自動改札機を設置していた

 フランスを代表する列車と言えばTGV。そのTGVを運営するフランス国鉄ですが、年間約3億ユーロ(約380億円)の不正乗車(運賃徴収漏れ)に悩まされています。

 そこで1月11日から約3か月間、パリのモンパルナス駅とマルセイユのサンシャルル駅のTGVホームに自動改札機を設置しました。自動改札機は紙の乗車券、スマートフォンなどすべての乗車券に対応できる非接触式読み取り装置を備えます。4社の自動改札機が試験的に導入されましたが、試験設置の結果から1社が選ばれ、2017年にTGVの各駅に導入されます。

 実は以前、フランス国鉄の職員がホームで乗車券の確認を行ったところ、不正乗車が25%減少しました。乗客による刻印だけでは不正乗車は防止できないのでしょう。
(参考:「鉄道ジャーナル」2016年5月号 鉄道ジャーナル社)

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ヤンゴンの路面電車、半年で運休していた

 1月に誕生したヤンゴンの路面電車は、広電の車両を使ったもの。もともと貨物線だったところを電化し、ヤンゴン川沿いの6キロを約30分で結びます。ところが当blogでも取り上げたこの路面電車、開業以来わずか半年で運休に追い込まれてしまいました。

 その理由は利用者が少ないこと。日本の中古車両にありがちな、メンテナンス不足から生じる故障で車両が足らなくなったからではありません(このためには、新車を導入するよりも、メンテナンス技術を身につけさせることが重要でしょう)。1日に45人の乗客しか乗らず、運賃収入が約4500チャット(約400円)なのに対して、支出は15000チャット(約1350円)と大赤字だからです。そもそも運行本数が少なく(当初から午前中のみの運行で、本数は最終的には1日2往復まで減っていました)、利用しづらかったのです。また、混雑した道路を走ることによる、交通事故の危険性を危惧したことも理由です。車両は将来に備えて、車両基地で保管します。

 表向きの理由はそうですが、政治的な理由もあるようです。この事業が、前政権が推進した事業であることがポイントなのです。路面電車が走っている区間は部分開業状態で、計画通りヤンゴン環状線につなげば、利用者が増えるといわれています。またこの路線はミャンマーの鉄道の電化を進めるための実験線という意味合いがあり、実際に運営することによってノウハウを身につけることができます。将来への投資という側面を忘れて、ただ単に今赤字だからという表向きの理由で、前政権の事業を切り捨てたともいえます。
(参考:東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/125859、http://toyokeizai.net/articles/-/122483)

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マレー鉄道のシンガポール乗り入れ、2015年6月で終了していた

 タイのバンコクからシンガポールに至るマレー鉄道。2015年6月末のことですが、マレーシア方面からの列車のシンガポール乗り入れが中止されました。マレーシアのジョホールバル・セントラルが始発駅及び終着駅となります。

 それでは、2015年7月1日以降のマレーシアとシンガポールの間の鉄道はどうなるのかといえば、シャトル電車が運行されています。マレーシアのジョホールバル・セントラルとシンガポールのウッドランド(かつてのシンガポール駅は2011年に廃止され、ウッドランドまでに短縮されています。ウッドランドはシンガポールの北にあるようで、都心へはほかの交通機関に乗り換えないといけません)とを結ぶ「Shuttle Teburau」で、増発と所要時間の短縮がなされています。通勤や通学を考慮し、これまでの1日4本、約20分から1日7本、5分となっています。

 運賃はジョホールバル発が5リンギット(約135円)、ウッドランド発が5シンガポールドル(約395円)です。
(参考:トラベルボイスホームページ http://www.travelvoice.jp/20150716-46877)

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ハワイに鉄道

 リゾート地として知られるハワイですが、都市鉄道の建設が進んでいます。全長32キロ(駅の数は21)の鉄道が2018年から2021年にかけて順次開業するのです。中心街にある商業施設アラモアナセンターからホノルル空港などを経由し、郊外の住宅地を結びます。中心街からホノルル空港まで10~15分です。

 この鉄道の車両は日立製作所グループが製作します。1編成4両の車両を20編成導入します。車両はアルミニウム製で最高速度105キロ、監視カメラを搭載し、車内にはサーフボードや自転車を載せるスペースがあります。外観はハワイの虹をイメージしたカラフルな帯を巻いています。また、この車両はアメリカではじめての自動無人運転を行う予定です。

 日立製作所グループが受注したのは車両だけではありません。信号や通信システムなども納入します。12年間の路線運営やメンテナンスも担う契約で、受注額は約1500億円です。
(参考:日本経済新聞ホームページ http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ03H0D_T00C16A5TJC000/、nikkansports.com http://www.nikkansports.com/general/news/1641285.html)

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ドイツで夜行列車廃止の動き

 3月26日のダイヤ改正で最後の定期夜行列車「はまなす」が廃止され、残り定期夜行列車は電車形式の「サンライズ出雲」、「サンライズ瀬戸」のみとなりました。絶滅寸前です。

 この動きは日本だけのものではありません。ヨーロッパでも見られます。2015年12月、ドイツ鉄道子会社で夜行列車を運行するシティナイトラインが、2016年12月のダイヤ改正をもって夜行列車を全廃することを発表しています。他国が運行している列車を除き廃止されることになります。

 個室もあって快適なのに(座席車も3列シートです。ちなみに、ヨーロッパの高速バスは4列シートが主体です)、なぜ夜行列車は廃止されるのでしょうか? LCCの急速な台頭や夜行バスの低価格化が原因とされています。夜行列車も対抗して割引運賃を設定しましたが、それによって収益を悪化したという見解もあります。2014年12月には食堂車が廃止されるなどのサービスの低下もありました。

 ただ、ドイツから夜行列車が全くなくなるわけではありません。ドイツ鉄道はシティナイトライン廃止後に、高速鉄道ICEの車両を使った夜行列車を運行する考えのようです。車両の有効活用を図ることはできますが、ICEは昼行用の列車なので当然ながら寝台車はなく、リクライニングも小さいです。また、ヨーロッパの鉄道はオープンアクセスです。鉄道業に限らず、ほかの業界からでも参入できます。外国の鉄道会社も含めて、参入を考えているところがあるようです。すでにオーストリア連邦鉄道は、シティナイトトレインの一部の列車を引き継ぎたいという意向を示しているようです。
(参考:東洋経済ONLINE http://toyokeizai.net/articles/-/103127、http://toyokeizai.net/articles/-/152397?page=2)

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「北アルプス」はマレーシアに行っていた

 かつて名鉄は、高山線への直通特急、「北アルプス」用としてキハ8500系を所有していました。しかし「北アルプス」は2001年に廃止になり、その後は会津鉄道が快速列車用として使用することになりました。

 ところが、その会津鉄道もキハ8500系を持て余したのか、2010年で引退させることにしました。その後売却されたようですが、再び復活することになったようです。

 国内で使われなくなった鉄道車両を海外の鉄道会社等に販売することなどを業とする華盛交易有限会社(吉川市)のホームページによれば、2015年8月にキハ8500系2両をマレーシア向けに船積みしました。2015年9月にクアラルンプールを経由してコタキナバルに降ろされ、2016年2月まで改修工事を行っていました(塗装も変わり、グレーと青が中心になっています)。3月に日本の専門家の最終点検が終了、3月16日にはサバ州立鉄道の関係者が営業線を使用して試運転を実施しました。走行やブレーキ等に問題がないことが確認され、間もなく引き渡されるようです。今年はターンテーブルを使用して1両での運転、2017年からは2両編成での運転を予定しているようです。
(参考:華盛交易有限会社ホームページ http://huasheng.jimdo.com/delivery-of-passenger-car%E3%82%AD%E3%83%8F%EF%BC%98%EF%BC%95%EF%BC%90%EF%BC%90%E8%88%B9%E7%A9%8D-2015/)

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