中国とロシアの国境にロープウェイ

 7月18日のことですが、中国とロシアを結ぶロープウェイの建設が始まりました。国境をロープウェイで渡るのです。

 ロープウェイはアムール川を渡ります。ロープウェイの長さは972メートル、80人乗りのゴンドラを使って、設計上の年間輸送能力は600万人です。これまで春と秋はホバークラフト、夏は船、冬は浮き橋を渡って移動していたところをロープウェイで10分以内で渡ることができます。投資金額は約85億円で、2021年の第1四半期に開通する予定です。
(参考:中国網日本語版ホームページ m.china.org.cn/orgdoc/doc_1_76803_1329133.html)

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ベラルーシの会社が次世代型交通システムを開発

 ベラルーシの新興企業、SkyWay社が次世代型交通システムを開発しました。この次世代型交通システム、会社名と同じく「SkyWay」と言いますが、実験段階から先に進み、ドバイでの導入が決定しています(2030年までに約15キロの区間が開通する予定です)。どのようなものでしょうか?

 見た目は懸垂式のモノレールに似ています。レールにぶら下がるかたちで走り、定員2~6人のユニカー、定員7~168人のユニバスの2タイプがあります。空気力学の理論に基づいた縦型の細長い車両です。できるだけ空気抵抗を減らすことで、エネルギー効率を向上させます。走行に使うバッテリーとモータは車両の上部にあり、最高時速は約150キロ。キャパは小さいですが、2秒の間隔で無人走行する能力があるようです。

 この「SkyWay」の長所のひとつは、コストが安いこと。使う資材の量が少なく、車両も軽量化したため、レールの建設コストはモノレールの1/10、鉄道の1/2で済みます。維持費や運行コストも安く、モノレールの1/5、鉄道の1/2で済むようです。環境面でもメリットがあります。普通の鉄道と違って盛り土などが不要なため、環境への負荷が少ないです。建設に使う資材が少ないことも評価ポイントです。騒音も小さいです。安全面では、独自の脱輪防止システムがあり、従来の鉄道に比べて10倍脱輪しにくいようです。全線高架なので、踏切事故もありません。

 この「SkyWay」には、高速鉄道バージョンもあります。高速鉄道バージョンは懸垂式モノレールのようにぶら下がるのではなく、レールの上を走るのですが、理論上の最高速度は時速500キロとされています。
(参考:EMIRAホームページ https://emira-t.jp/topics/10971/)

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「飛び恥」運動

 「飛び恥」運動というのがあります。

 どういう運動なのかと簡単に言いますと、航空機に乗らずにひたすら鉄道で移動するもので、ヨーロッパでブームになっています。なぜ鉄道を使うのかと言えば、鉄道が環境に優しいから。温室効果ガスの排出量が少ないのです。フランス政府もこの動きに乗っかっています。2020年からフランス発の航空券を対象に、原則として1.5~18ユーロを課税します。この課税により、フランス政府には1.8億ユーロ程度が入ることになり、鉄道などの整備に使われるようです。

 海外や、国内でも北海道や沖縄に航空機なしで行くことは難しいです。そういう極端なことはしなくてもいいですが(ついでに言いますと、直訳かもしれませんが「飛び恥」という名前はけんかを売っているようで、感じのいいものではありません)、鉄道が使えるところは鉄道を使ったほうが良いことは間違いないでしょう。何でも物事には得意、不得意があり、数百キロ程度までの都市間輸送や大都市圏内の輸送は鉄道を中心に据えたほうが良いでしょう。わかりやすく言えば、ビジネスパーソンがお金を払ってでも使ってくれる鉄道が、伸ばすべき鉄道なのです。マスコミは整備新幹線と聞くと何でも反対しますが、実はこの分野が鉄道が得意とする分野なのです。積極的につくらないといけないのです。反対に、ガラガラのローカル線は無理に維持する必要はありません。バスや場合によっては車で対応できる、需要の少ないところです。特に沿線自治体からの補助が期待できないJRや大手私鉄は、需要の少ない赤字ローカル線から撤退をしても罰は当たりません。
(参考:NHKおはよう日本」 2019年7年21日放送、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47186630Q9A710C1FF2000/)

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トロリートラック?

 ドイツは2050年までに温室効果ガスの8割以上を削減する計画です。温室効果ガスを削減するためには交通も改善が必要ですが、新たな交通システムが考え出され、5月から実際に走っています。

 それはトラックですが、ただのトラックではありません。ドイツ政府がシーメンスと協力してできたこの交通システム、高速道路の上に架線があり、パンタグラフで電気を取り入れて走るのです。トロリーバスならぬトロリートラックです。また、トラックはハイブリッド車なので、高速道路を出ても電力やディーゼルエンジンで走ることができます。架線を外れたらそれでおしまい、ということではありません。

 このトロリートラックが走るのはヘッセン州というところで、フランクフルト空港と10キロほど離れた工業団地との間を走ります。今は1台だけですが、将来的にはトラックの台数や架線のある区間を増やす計画です。
(参考:NHKホームページ https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190511/k10011912521000.html?fbclid=IwAR3gnxyDnFitohABjPe_mU-E622w6_QF2mQlsWW3q3Snj9JZo8xV5J3gbyA)

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オーストラリアで貨物列車の自動運転

 国土の広いオーストラリアで、往復800キロもの距離を自動運転する貨物列車があるようです。

 この貨物列車は、オーストラリア西部の都市、パースから北に約1500キロ離れたところを走っています。鉱山から港まで鉄鉱石を運ぶ貨物列車です。一度に大量の鉄鉱石を運ぶため約240両編成で、長さにすると2.4キロもあります。これが時速80キロで走るのです。

 これまでこの貨物列車を走らせるには、1往復で4人の運転士が必要でした。ところが自動で貨物列車を走らせる技術が実用化され、往復800キロもの距離を運転士なしで運ぶことができるようになりました。司令所は遠く離れたパースにあります。

 自動運転化によって、運転士の交代の時間もいらなくなり、運行が効率化されたようです。人里離れたところを走る貨物列車だからできる話かもしれませんが、将来は都市の(新交通システムではない)旅客鉄道でも自動運転ができるかもしれません。
(参考:鉄道ファン」2019年1月号 交友社

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ルクセンブルクの公共交通機関、全部0円

 ルクセンブルクはドイツ、フランス、ベルギーに囲まれた小さな国。神奈川県や佐賀県ほどの面積です。ただ金融業などが発達して裕福な国であるので、フランスなど周辺の国から国境を越えて通勤する人がいます。ただ、彼らは自家用車で通勤する人が多く、首都は渋滞しています。

 そこでルクセンブルクは2019年夏から、国内の列車やバスなどの公共交通機関を全て無料にする方針です。交通渋滞の緩和や大気汚染対策が狙いです。すでにエストニアは2018年から国内の大半の地域で公共交通機関を無料にしていますが、国内全てを無料にするのは世界初のことです。

 ちなみにルクセンブルクは公共交通機関の運営に年間約10億ユーロ(約1280億円)を使っていますが、すでに20歳未満を無料にしていることもあり、運賃収入は年間約3000万ユーロに過ぎません。たとえ運賃を無料にしても減収幅はそれほどではありません。また日本とは違って公共交通機関の運営に税金を投じるのが容認されているので、運賃を無料にするという政策を取ることができます。どんなに利用が少ないローカル線でもJRや大手私鉄に押しつけられてしまうところとは話が違います。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/world/news/181207/wor1812070024-n1.html)

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北朝鮮は8割が電化

 謎に包まれている国家、北朝鮮。実は5000キロ以上ある鉄道路線の8割が電化されています。日本が大体2/3程度ですから、結構高いです。北朝鮮の電化率が高いのは、金日成主席の方針。北朝鮮は戦前、日本領で、そのときに豊富な水力を使った電力開発が進んだのです。石炭などの燃料も豊富だったので、電化しやすかったのです。

 ところが、戦前に日本人がつくった発電設備は老朽化し、しかも深刻な経済の低迷で、電力が不足しました。時刻表通りなら平壌から北部の恵山まで23時間ほどで到着しますが、10日もかかったという事例がありました。電化区間が多かったので、電力不足がマイナスに作用したのです。

 ただ、最近はそれも改善されているようです。国際社会の経済制裁でこれまで輸出されていた石炭が輸出できなくなりました。その石炭が国内での発電に使われ、電力事情が改善されたのです。以前のような事態はなくなったようです。

 もっとも、鉄道施設の適切なメンテナンスはなされていません。日本が統治していた時代のレールや枕木が未だに使われていて、安全面で危険な状態になっています。スピードも出せず、国際列車が走る平壌以北でも時速60キロがやっと。2018年5月に核実験場の爆破解体をしたとき、外国の記者の取材が認められましたが、そのときに記者を乗せた列車は約400キロの距離を11時間かけて走りました。外国の記者を乗せるということは、外国に北朝鮮の鉄道事情がわかると言うことであり、国の威信をかけるはずです。それでこの状況とは、厳しいです。
(参考:@niftyニュース https://news.nifty.com/article/world/worldall/12240-167271/)

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中国、高速鉄道を貨物列車に転換

 11月11日は中国では、「独身の日」となっています。この日はネット通販のイベントが盛大に行われます。

 しかし、ネット通販の注文はインターネットでできても、荷物は実際に送らないといけません。「独身の日」イベントで激増した荷物を運ぶため、高速鉄道もそのお手伝いをします。11月10日から20日までの間、北京と湖南省を結ぶ高速鉄道の列車1往復が貨物列車になるのです。二等車の椅子が取り除かれ、そこにブルーのプラスチックケースが並べられます。高速鉄道が貨物列車になるのは北京では初めてです。

 まるで、少し前に記事にした「貨物新幹線」みたいな話ですが、日本でも実現するのでしょうか? 続きは近いうちに書きます。
(参考:レコードチャイナ https://www.recordchina.co.jp/b661496-s10-c30-d0035.html)

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イギリスのEU離脱と「ユーロスター」

 イギリスのEU離脱問題。離脱の条件についてEUと話がまとまらなかったら、いろいろ不都合があるようです。鉄道の世界ではこういう話もあります。

 それは、イギリスとヨーロッパ大陸とを結んでいる「ユーロスター」。これまで鉄道事業者はイギリスから事業免許を得ていれば、自動的にほかのEU加盟国でも免許を得たと見なされ、列車を運行することができました。しかし、合意がないままイギリスがEUから離脱すれば、イギリス以外の免許は無効となり、ほかの国では走らせることができなくなるのです。

 もちろん、こうなっては困ります。イギリスは「ユーロスター」の運行に支障が出ないよう、ほかの国と協議する方針ですが、イギリスのEU離脱交渉は難航しています。ここでは詳しくは取り上げませんが、合意できないまま離脱してしまうと、「ユーロスター」以外にもいろいろな問題が出るようです。
(参考:「鉄道ファン」2019年1月号 交友社)

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しなの鉄道115系、今度は台鉄自強号色に

 しなの鉄道は115系を2019年度から8年間かけて新型車両に置き換えます。そしてその115系ですが、かつて見られた懐かしい塗装に変えているものもあります。

 そのしなの鉄道の115系に新しい塗装が登場しました。それは台湾鉄路管理局の車両、EMU100型電車をイメージした、黄色とオレンジの塗装。日本を飛び越え台湾の車両をイメージするとは予想外です。EMU100型電車は台湾鉄路管理局の中長距離用交流電車。1978年につくられ、主に西部幹線(基隆-台北-高雄間)の「自強号」(日本では特急に相当します)として走ってきましたが、2009年6月のダイヤ改正で定期運行から引退しました。それを115系で再現するのです。なお、しなの鉄道と台湾鉄路管理局にどういうつながりがあるのかと言えば、115系とEMU100型電車はほぼ同世代の車両で、沿線にはどちらも田中という駅が存在するからです。

 台鉄自強号色となった115系は、11月15日から北しなの線を含めた全線で走っています。12月1日には、この115系を使ったイベントも用意されています。また、台湾鉄路管理局も、しなの鉄道の塗装をイメージした列車を走らせることを考えています。
(参考:しなの鉄道ホームぺージ https://www.shinanorailway.co.jp/news/20181109_115jikyogo_press.pdf、日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37664050S8A111C1L31000/)

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