宇部線、小野田線をBRTに?

 山口県内に、新山口と宇部を結ぶ宇部線、居能と小野田を結ぶ小野田線という2つの路線があります。どちらも普通列車のみの路線です。

 この宇部線と小野田線ですが、宇部市とJR西日本は、2035年度までに両線を廃止して跡地に自動運転のBRTを走らせるということを考えています。運行中の鉄道を廃止してBRTを走らせることが実現すれば、全国で初めての事例となります。

 なぜBRT化の話が出たのでしょうか? 両線ともに利用者が減っているのです。宇部線の1987年度の輸送密度は5568人でしたが、2017年度は2528人。小野田線に至っては、1987年度の1478人から2017年度の460人に減っています。このままだと将来が見込めないのです。しかも、宇部市交通局の路線バスと重複している区間が多く、無駄が生じているのです。線路を剥がしてBRTにすれば、渋滞に巻き込まれずにバスを走らせることができ、駅のホームも撤去するのでこれまですれ違いができなかったところでもすれ違いできるようになり、増便できます。宇部市交通局の路線バスを効率化できるというメリットもあります。

 宇部市はJR西日本、山口県、そして沿線の山口市や山陽小野田市に呼びかけて勉強会を開きます。2019年度の一般会計当初予算案で調査費を計上し、線路の撤去、舗装、車両購入などの整備費、ランニングコストなどの試算を行います。JR西日本と宇部市のどちらが運営主体になるかは、これから決めます。

 それにしても輸送密度が500人未満の小野田線はともかく、約2500人の宇部線でBRTの話があるとは驚きです。宇部線なら、JRはともかく、第三セクターなら十分にやっていくことのできる水準ですから。ある意味、このままじり貧になってやる気のない経営をされるよりか、十分に需要のあるうちに改良をしておこうと言うことでしょう。ある意味攻めているのでしょう。宇部線程度の需要があるところだと、JR西日本からある程度のお金がもらえることも期待できそうです。
(参考:中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=495903&comment_sub_id=0&category_id=256、JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/company/info/issue/data/pdf/data2018_08.pdf)

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「いまざとライナー」は2019年4月1日運行開始

 今里筋線を南に延伸したときの需要を調べるため、今里-長居、あべの橋間にBRT、「いまざとライナー」を走らせるがあります。2018年12月7日のことですが、その運行開始日が決まりました。

 その開始日は、4月1日。運行区間は以前にも書いたように、今里-長居間(長居ルート)と今里-あべの橋間(あべの橋ルート)。所要時間37分の長居ルートは神路公園-地下鉄今里-(途中3停留所)-杭全-(途中2停留所)-湯里六丁目-地下鉄長居-長居西二丁目、所要時間25分のあべの橋ルートは神路公園-地下鉄今里-(途中3停留所)-杭全-あべの橋といったルートをたどります。停留所は地下鉄今里筋線延伸区間(今里-湯里六丁目間)のみに地下鉄とほぼ同等の1キロ程度で設置します。今里筋線延伸区間を外れるところ(杭全-あべの橋間、湯里六丁目-長居間)は原則としてノンストップです。運行時間帯は6~23時台で、平日の7~18時台は長居ルート、あべの橋ルートとも20分間隔です。今里-杭全間は2ルートが重なるので、今里筋線と同じ10分間隔となります。平日のその他の時間帯と休日は長居ルート、あべの橋ルートとも30分間隔です。今里-杭全間は2ルートが重なるので、15分間隔となります。BRTの運行本数はそれなりにありますが、並行する大阪シティバスの運行本数は原則として変わりません。

 運賃は全区間均一で大人210円、子供110円。乗継割引も充実していて、ICカード(「ICOCA」、「PiTaPa」以外でも可)で地下鉄と連続して利用すれば160円割引になります。大体、地下鉄で1区増えたぐらいの運賃水準になります。ICカードで大阪シティバスと連続して利用すれば210円割引です。これは大阪シティバス同士の乗り継ぎと同じ割引です。「PiTaPa」利用額割引は1回目の乗車から適用され、1割引になります。

 なお、今回のBRT運行は社会実験という位置づけです。実験開始から3年後(2022年)に効果を検証し、必要なら改善策を講じます。5年(2024年)で再度検証を行い、大阪市としての今後の方針を決定します。
(参考:Osaka Metroホームページ https://subway.osakametro.co.jp/news/news/20181207_imazato_liner.php?_ga=2.215930647.1854932627.1544191024-653457315.1544191024)

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京阪バス「直Q京都号」等値上げ

 京阪バスは、4月1日に値上げをする予定です。

 路線バスでは、2006年まで京阪宇治交通や京阪宇治交通田辺が運行していた地域です(2006年に京阪バスに合併されました)。京阪宇治交通や京阪宇治交通田辺が運行していた地域では、合併後も合併前の運賃水準を維持していたため、ほかの京阪バス運行地域と比べて、初乗りが160円と安い一方、長距離は比較的高く、利用者が減少していると言われています。そこで初乗り運賃をほかの地域と同等に合わせ、長距離運賃を下げることにしました。具体的に言えば、運賃を230円、260円、280円の3つに統一します(2020年度までの2年間は200円の区間もつくります)。

 高速バスについては、これまで需要喚起のため安く抑えていた、京都松井山手線と京都交野なんば線(「直Q京都号」)の値上げを行います。京都駅八条口-松井山手駅間は500円から600円に、京都駅八条口-O-CAT間は800円から900円に値上げします。京都松井山手線、京都交野なんば線のほか、路線バス等でも利用することのできる「PiTaPa」登録型割引、「スーパーワイドプラン」を新設します。請求上限額は大人20000円、子供10000円です。
(参考:京阪バスホームページ https://www.keihanbus.jp/news/sysimg/00453/link_iwQ6s.pdf)

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新潟BRT、直通便を増やす方向へ?

 2015年に開業した新潟のBRTは、無駄に重複する市中心部のバス路線を整理し、郊外のバスを充実させ、持続可能な公共交通を目指すものでした。しかし、これまで直通していた路線が乗り換えになったことなどから市民の不満が強く、2018年に行われた新潟市長選でも争点になりました。結局市長選は、BRTの廃止ではなく見直しを主張した中原氏が当選しました。

 市長となった中原氏はBRTの視察を行い、BRTを運営する新潟交通とBRTの改善について話し合いを行いました。中原新潟市長は乗り換え負担を解消するため市中心部への直通便を増やすことを求めていますが、BRT開業後の何度かのダイヤ改正で直通便を増やしていて、車両や運転士の制約からこれ以上増やすのは難しいようです。そもそも、直通便を増やせば、何のためにBRTをつくったのかわかりません。BRTは市中心部でのバスの重複という無駄を省き、それで郊外線を維持するために行ったのですから。
(参考:新潟日報ホームぺージ http://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20181127434967.html、https://www.niigata-nippo.co.jp/news/politics/20181221440364.html)

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大阪シティバス、車内にエチケット袋

 車に乗って、気分が悪くなった人はこのblogを見ている人の中にもいると思われます。

 ところが、大阪シティバスはこのたび、全てのバス車内にエチケット袋を備えることにしました。運転士に言えば、エチケット袋をもらうことができます。

 気分が悪くなることはあまりないかもしれませんが、いざというときには安心です。
(参考:大阪シティバスホームページ http://www.citybus-osaka.co.jp/news/2206)

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福岡-鹿児島間高速バス、カレンダー運賃を廃止

 西鉄など6社が福岡-鹿児島間に走らせている高速バス、「桜島号」。1日21往復し(休日は24往復)、所要時間は約4時間15分です。新幹線よりかなり遅いですが、安さと市内にきめ細かく停まることが長所です。その「桜島号」ですが、季節や曜日によって、運賃が変わるカレンダー運賃を採用しています。需要に応じて運賃が変わるもので、昼行便の場合4000~6000円、夜行便の場合4500~6500円です。

 ところが、2月1日から運賃制度が大きく変わります。カレンダー運賃を廃止し、昼行便は5000円、夜行便は6000円になります。「シニア割」(65歳以上の人が窓口で運転免許証等の生年月日を確認することができる公的証明書を提示すれば、昼行便ならどの便でも一律10%引きの4500円で乗ることができます)を除いて、割引はWEB上でのみ行います。需要に応じて便ごとに異なる運賃を柔軟に設定し、最安値は通常の42%引きの2900円です(前日までの購入要、夜行便は5000円から)。これまでのWEBの割引では最安値は3500円だったので、さらにメリハリをつけることになります。この変更により、利用者をWEBに誘導し(高齢者以外は通常運賃でしか購入することができません)、有人窓口での予約、発券業務の負担軽減を図ります。
(参考:西鉄バスホームページ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2018/18_141.pdf)

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神戸市バスの休止路線は全体の4割以上?

 路線バスを走らせるためには、国交省から営業許可を受けないといけません。しかし、その営業許可を受けたのに休止扱いにして、走らせていない路線があるのです。

 神戸市交通局の場合、2018年度における認可距離は660.4キロ。しかしそのうち、285.6キロが休止扱いにしているのです。認可距離全体の43.2%が休止区間です。この数字は京都市交通局や大阪シティバスと言った、ほかの関西の政令指定都市の公営バス等に比べて突出しています。京都市交通局は2017年度末で休止している路線の割合が10.9%、運行をやめるときには原則として廃止しているという大阪シティバスは0.1%です。神戸市交通局も昔は休止路線の割合はそれほど高くはありませんでした。1998年度は9.4%と低かったのです。休止路線の割合が増えたのは21世紀に入ってからで、2008年度以降は全て休止で対応しています。

 どうしてこれほど多くなったのでしょうか? ひとつには、運行再開の手続きが廃止のときに比べて休止は簡単だからです。そして、もうひとつ大きな要因があります。神戸市交通局は2004年度以降、赤字を減らすために民間事業者に運行の委託を拡大していますが、委託できる路線は認可距離の1/2以内という基準があるのです。休止なら認可距離は減らないのですが、廃止にしてしまうと認可距離が減るので、その分委託を減らさないといけないのです。仮に休止区間を全て廃止した場合、委託している路線の割合が83.0%にも達し、委託の大幅な見直しが必要となります。
(参考:神戸新聞NEXT https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201812/0011889033.shtml)

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西鉄バス、ビッグデータを活用して2019年3月にダイヤ改正

 バス業界では、運転士不足が深刻な問題となっています。全国各地で運転士不足のために減便するケースが相次いでいます。日本有数のバス会社である西鉄バスも例外ではありません。3月のダイヤ改正ですでに「100円循環バス」の見直しと、最終バス11便の運行時刻繰り上げを行いました。しかしそれでも運転士不足は解消できず、長時間労働などが問題になっています。

 そこで西鉄バスは2019年3月にもダイヤ改正を行い、福岡市中心部で運行の効率化を図ります。これまでに日立製作所と連携し、福岡市中心部を走る1日1200台のバスについて、客の乗降や走行状況などの詳細なデータを集めてきました。そのビッグデータを基に、乗客の少ない時間帯や路線を見つけ、利便性をできるだけ損なわないようにダイヤを効率化するとのことです。
(参考:産経ニュース https://www.sankei.com/region/news/181212/rgn1812120019-n1.html)

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八晃運輸「めぐりん」のその後

 八晃運輸の「めぐりん」が、両備グループの岡山市中心部と西大寺地区とを結ぶ路線に殴り込みをかけて半年余りが過ぎました。この「めぐりん」益野線と両備グループの並行路線はどうなったのでしょうか?

 結論から言えば、「めぐりん」のほうは便数を徐々に増やしているものの、利用は伸び悩んでいます。平日は定期券客が多く、「めぐりん」の利用は伸び悩んでいます。両備グループの減収幅も想定していたほどではありませんでした。

 そこで八晃運輸は、8月16日から1か月間乗り放題のフリーパスを発売しています。1か月8000円で、購入者以外でも家族や友人などほかの人が使うこともできます。往復で16日間利用すれば元が取れることになります。

 なお、両備グループは12月1日から2019年3月31日までの休日に限り、通常の半額で乗ることができる往復割引乗車券を発売しています。400円で往復することができます。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34014440Z00C18A8LC0000/?n_cid=SPTMG002、https://www.nikkei.com/article/DGXMZO37078510Z21C18A0LC0000/、両備バスホームページ https://www.ryobi-holdings.jp/bus/news-rosen/201811saidaijiticket/)

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都営バスに後ろまで段差のないフルフラットバス

 乗降のときに段差がないノンストップバスは全国にたくさん走っています。しかし、そのようなバスでも座席の多い後部に行くには段差があります。高くなったところにエンジンやタイヤを置くからですが、どうしてもバスの前のほうに人は固まってしまいます。

 そこで東京都交通局は車両の後ろまで段差を解消したフルフラットバスを導入し、12月25日から走らせることにしました。エンジンは最後部の座席のさらに後ろにあります(後ろの窓はありません)。垂直に置くのです。フルフラットバスの営業運行はこれが日本初となります。

 フルフラットバスはスウェーデンのスカニア製。ノンステップバス(2018年度導入のいすゞ)と比べて総定員、座席定員はほとんど変わりません。このフルフラットバスは都02系統(大塚駅-春日駅-御徒町駅-錦糸町駅)で走ります。都02系統は都営バスの中でも5本の指に入るぐらい利用者の多い系統です。ちなみに、フルフラットバスの値段は1台約3500万円。ノンステップバスより1000万円ほど高いです。フルフラットバスは増備を続け、2018年度中に都内に29台を配備します。

(追記)
 かつてフルフラットバスは国内のメーカーによってつくられたことがありますが、そのときは通路の一部で6~8度の傾斜がありました。立っている人が大きくふらつく位の傾斜だったため、フルフラットバスは採用されず、今ある段差のあるノンステップバスになったのです。今回導入されるフルフラットバスは通路の傾斜をバリアフリー法等で定める建築物の傾斜路の基準である1/20(約2.9度)以下に抑え、その問題を解決しています。
(参考:東京都交通局ホームページ https://www.kotsu.metro.tokyo.jp/pickup_information/news/pdf/2018/bus_p_20181214_h_01.pdf、産経ニュース https://www.sankei.com/life/news/181221/lif1812210022-n1.html、乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/82449/2)

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