新市民病院への延伸を求める熊本市民、83%

 熊本市電には東の終点、健軍町から延伸する計画があります。10月に開業する新市民病院までの約1.5キロで、事業費は100~130億円と見込まれています。建設には7年かかり、2026年度開業予定です。沿線には新市民病院、自衛隊熊本病院のほか、東区役所、熊本県立第二高校、熊本東警察署、熊本東税務署などがあります。費用便益比は1.0~1.3で、採算は見込めます。それにもかかわらず、3月の市議会で関連予算(基本設計の費用6100万円)の凍結を求める付帯決議が可決されました。延伸に向けての大ピンチです。

 そこで熊本市はアンケートを行いました。4月19日から6月7日までホームページ等で呼び掛け、1401件の回答を得ました。その結果、83%が建設を進めるべきだと回答しました。しかも、61%が開業時期を早めるべきだと回答したのです(残りの22%は予定通りの2026年度の開業)。市議会の考えの通り、建設の中止を求めたのはたったの10%でした。

 新市民病院前への延伸は一定の需要が見込め、採算が見込めます。端のほうの延伸なので利用する人は限られ、それを理由に市議会は反対していますが、それは理由になりません。そんなことを言ったら、どんな事業も成り立ちません。市議会は考えを改め、早く延伸事業を行うべきでしょう。
(参考:熊本日日新聞ホームページ https://this.kiji.is/516077607517963361?c=92619697908483575、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/kumamoto-shiden-enshin/)

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広電では60分以内に路面電車を乗り継ぐと2回目は無料

 広島電鉄も10月1日に値上げを行います。消費税率引き上げに伴う増加分を運賃に転嫁するためのものです。

 値上がりするのは、白島線を除く軌道の運賃。180円から190円に上がります。定期券も通勤、通学ともに1か月で60円ずつ上がります。そのほかの区間(鉄道、白島線)は運賃、定期券ともに変わりありません。200円弱の運賃に対して10円の値上がりは大きく、鉄道や白島線の運賃を上げないことによって調整しているのです。

 しかも、広電の場合は、単純に値上げするだけではありません。お得なサービスを始めるのです。ひとつは、(仮称)ICカード全電停乗換サービスというものです。軌道線の全ての電停で、降車後60分以内にその降車した電停からさらに先に進んだ場合、2回目の運賃は無料となります(白島線の乗車後、本線に乗った場合は、白島線との差額60円を引き去ります)。指定された電停での乗り換え時間も60分に延長されます。乗り換えしても追加料金は要らないですし、乗り換え駅で買い物などの用事を済ませることもできます。なお、このサービスが受けられるのはICカードを利用した人のみです。現金や乗車券で利用している人は、このサービスを受けることができません。もうひとつは、鉄道と軌道を乗り継いだ場合の連絡割引。強化されます。軌道線から広電宮島口まで乗った場合、現行の280円から270円に値下げされます。運賃は連絡割引のおかげで一部区間を除いて値下げされますが、定期券は若干上がります。
(参考:広島電鉄ホームページ www.hiroden.co.jp/topics/2019/0705-trainfare.html)

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長崎電気軌道、4号系統と5号系統を減便

 長崎電気軌道は6月27日にダイヤ改正を行います。6年ぶりの大幅なダイヤ改正です。

 今回の一番の改正点は、4号系統と5号系統の本数が減るということ。両方で1日136便減り、4つの系統合わせて全体で966便になります。9時から20時まで、4号系統は約13分間隔、5号系統は約8分間隔で走っていますが、改正後はそれぞれ約20分間隔、約9分間隔となります。1号系統、3号系統は改正後もそれぞれ約5分間隔、約6分間隔と変わりません。今回約20分間隔となる4号系統は全ての区間でほかの系統と重複しています。市民や観光客の利用しそうなところから若干はずれているようにも見えるので、そういう意味からすればほかの系統に比べて存在意義が薄そうな気もします。長崎電気軌道も4号系統の乗車率の低さを問題視しています。

 4号系統と5号系統は若干ですが所要時間も延びます。4号系統は14分から16分に、5号系統は20分から23分に延びます。5号系統はクルーズ客の利用で乗り降りに時間がかかっており(しかも部分的に単線区間があるので、所要時間の増加が運転間隔の減少にもつながってしまいます)、それが4号系統と5号系統の本数と所要時間の見直しにつながっているようです。

 またこれまであった土曜ダイヤが廃止され、平日ダイヤ、土日祝ダイヤの2種類になります。
(参考:長崎電気軌道ホームページ www.naga-den.com/publics/index/668/、Yahoo!ニュース https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190621-00002587-nbcv-l42)

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阪堺、恵美須町-住吉間、7月20日ダイヤ改正で減便

 阪堺は7月20日にダイヤ改正を行います。

 このうち、天王寺駅前-浜寺駅前間は、堺市の支援により実施している均一運賃や高齢者割引等により利用者が増えています。そのため、平日朝ラッシュ時に浜寺駅前発天王寺駅前行きを1本増発し、平日夕方の天王寺駅前発我孫子道行きのうち2本を浜寺駅前行きに延長します。17~19時の間、浜寺駅前行きは10分間隔になります。

 厳しいのは阪堺線の恵美須町-住吉間。最終を約40分繰り上げます。改正後の恵美須町発は22:29(現行は23:12)、住吉発は22:09(現行は22:50)となります。日中(10~16時)も現行は12~24分間隔でしたが(1時間に3本)、利用状況に応じて24分間隔とします。2時間当たりで見ると6本から5本に減ります。
(参考:阪堺ホームページ https://www.hankai.co.jp/_wp/wp-content/uploads/2019/06/f0618e33f8b32060f464d2529607e867-2.pdf)

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広電、広島港から先に延伸か?

 広電の路面電車で海のほうに行くと、終点は広島港。その路面電車が、先に伸びるようです。

 広島港からは大雑把に言って、南西に伸びます。出島地区の広島市立広島特別支援学校の南側の埋め立て地まで伸ばします(出島地区の埋め立て地は2024年度までに造成を終える予定で、すでに軌道用の土地として2.7ヘクタールを確保しています)。約1.2キロです。一部区間は高架になります。沿線の県有地には、商業施設や飲食店を誘致し、観光客を呼び込みます。また、終点には約2ヘクタールの車庫も設置します。広電の車庫は3か所ありますが、このうち中区の千田車庫(86両)の機能を移すようです。新しい車庫は高潮被害を防ぐために2階建てとします。千田車庫の跡地は広島の中心部に近いところにあるため、住宅や商業地として再開発をするようです。

 すでにみなさんも御存知の通り、広電には駅前大橋線というビッグプロジェクトがあります。これが2025年春に開業する予定で、広島港から先への延伸はそれ以降ということになります。2024年度以降に着工する予定です。
(参考:中国新聞ホームページ https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=528585&comment_sub_id=0&category_id=256)

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富山地鉄、富山ライトレールを吸収合併

 富山には路面電車が2つあります。富山駅の南側は富山地鉄が、北側は富山ライトレールが運行しています。

 しかし、今は別々に走っている両方の路面電車ですが、2020年3月には接続して、一体となって運行します。運行は富山地鉄が一括して行い、富山ライトレールは資産保有会社になるということでしたが、もうひとつ先に進むことになりました。2020年(令和2年)2月22日に両社は合併するのです。

 存続するのは、歴史が古くて、規模も大きい(富山地鉄の2018年3月期の売上高は約66億円、富山ライトレールの鉄道事業収入(時期は不明)は約3億円)、富山地鉄。会社名も富山地方鉄道のままです。本店所在地、代表者、事業内容、資本金もそのままです。

 富山ライトレールの前身はJR西日本の富山港線。さらにその前は富山地鉄の路線だったので、元の姿に戻ったとも言えます。なお、接続後の運行形態や運賃などについては、今後協議するとのことです。

(追記)
 両社の合併に伴い、ICカード利用者が運転士のいない扉からでも降りることができる「信用降車」は廃止されます。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44203960V20C19A4LB0000/、
乗りものニュース https://trafficnews.jp/post/85709、チューリップテレビホームぺージ www.tulip-tv.co.jp/news/detail/index.html?TID_DT03=20190425190830

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なぜ阪堺は浜寺駅前付近で移設することになったのか?

 以前、南海本線浜寺公園付近の高架化に伴って行われる、阪堺線の移設について記事にしましたが、それについての詳しい情報が入ってきました。3月の地元説明会で使われた資料が堺市のホームページにアップされていたのです。

 まず、なぜ阪堺を移設する必要が出たのでしょうか? もし阪堺を現在の位置で敷き直すとしたならば、阪堺の仮停留所(船尾-浜寺駅前間)-浜寺駅前間は5年にわたって休止させる必要があります。しかし、浜寺駅前は南の終点であるので、結構利用者は多いのです。2017年の交通調査によれば、平日は堺市内で2番目に利用者が多く(1番は東湊)、休日は浜寺公園に近いこともあってか、一番利用者が多くなっています。こういう利用者の多い停留所を5年間も使えない状態にするのは得策ではありません。もちろん、休止期間中は仮停留所-浜寺駅前間に代替バスを走らせます。無料(阪堺の運賃は当然ながらかかります)ですが、時間がかなりかかるのです。日中は7分ほどで着きますが、ラッシュ時だと15分もかかります。これに乗り換えの手間が加わるので、かなりの時間のロスになります。路面電車なら2分で着くところですから。

 そういうわけで考え出されたのが、阪堺を東側に移設する案だったのです。船尾-浜寺駅前間が現在と同じ2分で結ばれ、運賃は変わりません。休止期間もありません。南海の東側にできる新しい浜寺駅前は高架工事中、1面1線の停留所になりますが、ホームの手前に待避線を設置します。最終的には2線のホームになります。移設される区間は単線ですが、臨時列車など一部を除いて現行ダイヤを維持することはできるようです。
(参考:堺市ホームページ www.city.sakai.lg.jp/shisei/toshi/rittaisuishin/honsen/keikaku.html)

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岐阜駅前にモ510形

 かつて岐阜には名鉄の路線電車が走っていましたが、2005年に廃止になってしまいました。その岐阜の路面電車で走っていた車両のうち、1926年につくられたモ510形は岐阜駅近くの金公園に保存されていました。岐阜市が所有し、「丸窓電車を保存する会」が年2回清掃を行っていましたが、展示から10年以上が過ぎているため老朽化し、雨漏りがしたり、塗装が剥がれたりしています。

 ところがモ510形、修繕を行った上で岐阜駅北口駅前広場の芝生広場に移設されるようです(2019年度当初予算案に関連費用2600万円を計上しています)。休日には車両の内部も公開します。9月に行われる駅前広場10周年記念イベントでデビューする予定で、岐阜市は待ち合わせのスポットとしても使ってもらいたいようです。

 岐阜駅北口駅前広場には黄金の織田信長像もありますが、こちらも建立から10年以上が経過しているため、金箔が色あせています。今回併せて修繕することにします。
(参考:岐阜新聞ホームページ https://www.gifu-np.co.jp/news/20190223/20190223-116479.html、毎日jp https://mainichi.jp/articles/20190225/ddl/k21/040/133000c)

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2025年春、路面電車が広島駅の2階に乗り入れへ

 広島駅ビルの建て替え、及びそれに伴う路面電車(広電)の動きについては以前にも記事にしましたが、その続報です。

 まず、現在の広島駅ビルは建て替えられます。現在の駅ビルは2020年3月末に閉館し、ショッピングセンター、シネマコンプレックス、ホテルを備えた新しい駅ビルが2025年春に開業するのですが、そのとき、広島は生まれ変わります。広島駅ビルの2階に路面電車が乗り入れるのです。広島駅中央改札や新幹線口改札と同じ高さで段差無く、路面電車の停留所につながるのです。新幹線を降りたら、すぐ目の前が繁華街などに行く路面電車。富山も便利ですが、そういう光景が広島でも見られるのです。

 そして、路面電車のルートも大きく変わります。広島駅を出た路面電車はいったん東に向かいますが、八丁堀や紙屋町は西のほうにあります。つまり、今のルートは遠回りなのです。そこで広島駅から駅前大橋へまっすぐ向かう、駅前大橋ルートを整備します。稲荷町、松川町(仮称)を経由して比治山下に至ります。八丁堀や紙屋町へは稲荷町で曲がります。

 ただ、駅前大橋ルートをつくると、廃止になる路線がいくつか出ます。それを減らすため、もうひとつルートをつくることにしました。それは、広島市内を回る循環ルート。八丁堀、紙屋町、市役所前などを通り、的場町などの救済策にもなります。廃止されるのは広島駅と的場町の間だけとなり、猿猴橋町のみが廃止されます。

 なお、駅前大橋線は架線レスでつくられるというもありましたが、これは見送られるようです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/2019/03/page_13999.html、広島電鉄ホームページ www.hiroden.co.jp/topics/2019/0327-hiroshimastation.html、タビリスホームページ https://tabiris.com/archives/hiroshimaeki20190315/)

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広電の「信用降車」で無賃乗車増加

 広電は2018年5月から一部の車両(全125両のうち、一部の低床車16両が対象)で、ICカードで1人分の運賃を支払うときに限り、車両中央にある無人の扉から降りることができる、「信用降車」を行っています。無人の扉には安全確認と不正防止のため、カメラが備えられています。

 広電はそのカメラから6000人分を無作為に抽出して、運賃の支払いがきちんとなされているかを確認しました。その結果、「全扉降車」を始めてあまり時間が経っていない2018年7月の段階では、無賃乗車した人は全体の0.8%でしたが、2018年11、12月には1.1%に増えていました。1日当たりにすると約150人です。無賃乗車で多いのは、降りるときにICカードをタッチして残高不足などでエラー音が鳴ったにもかかわらず、そのまま出て行ってしまうケース。ICカードをタッチせずに降りる客もいました。

 広電は「信用降車」を始めてから1年を目途に、「信用降車」をほかの低床車にも拡大する考えでした。しかし、無賃乗車の割合が増える状況では、簡単に拡大するわけにはいきません。仮に全車両に「信用降車」を拡大し、利用者の1%が無賃乗車をしたら、年間で6000万円の減収になってしまいます。鉄道会社は運賃収入で経営していくのですから(海外では税金でコストを賄い、無料としているところもあります)、無賃乗車をさせてはならないのです。たとえ1%でも許してはならないのです。真面目に払っている人のお金で無賃乗車の分のコストも賄っていることですから。

 犯罪を防ぐために刑罰があるように、無賃乗車についても効果的な刑罰が必要です。しかし現状では3倍までしか請求できません。万単位の定期券ならともかく、1回だけの運賃だと500円程度にしかならないので、痛くもかゆくもありません。無作為に検札係を乗せて、1万円ぐらいの罰金ぐらいは請求できるようにしないといけないでしょう。ほかにも、スペースのある停留所には改札設備を設けることによって無賃乗車しにくくすることも考えられます。
(参考:中国新聞3月12日朝刊)

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