ニュートラム延長は堺にとって無駄

 せっかくのLRT計画を捨ててしまった堺市。LRTをつぶすことにより、堺市は図らずも街の中心から路面電車を追い出そうとしています。

 しかし、南海本線堺駅以西の交通をどうするかについては決まっていません。以前、LRTの代わりに地下鉄四つ橋線を引っ張ってくるという構想を示しましたが、それを超えるものが出てきました。なんとニュートラムを堺方面に延長させるというのです。地下鉄四つ橋線を堺方面に延長させる計画の変形として、大阪市に提案しています。ニュートラムのような新交通システムは地下鉄に比べて建設費が安いからです。

 「LRTは無駄」と言って切り捨てた、竹山市長(と堺市民)ですが、ニュートラム延長はもっと無駄です。確かに建設費は地下鉄よりも安いものの、それならLRTで十分です。ニュートラムや地下鉄(第三軌条の場合)は必ず立体交差にしないといけないですが、LRTならその必要はありません。現にかつての計画では、堺駅近辺は高架でつくるものの、それ以外の区間は平面でした。

 堺の場合、堺東-堺-堺浜間にLRTをつくることにより、これまでの弱点であった東西の軸をつくることができ、瀕死の状態にあった阪堺線の再生をも図ることができます。我孫子道の車庫も使えるので、効率が良いです。既存のものもうまく使った良くできた計画です。堺が政令指定都市として一定の地位を築くためには欠かせないものだったでしょう。

 これに対して、ニュートラムの延長は何の意味もありません。たとえWTCに府庁が移転しても、一般の府民が府庁に行く用事はありません。すでにWTCには地下鉄中央線もありますから、ぜいたくを言わなければそう不便ではありません。

 建設費は高いし、輸送力は大したことはない、しかも堺の中心部は空洞化。ニュートラムを延長させても、何の意味もありません。無駄としか言いようがありません。
(参考:YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20091118-OYO1T00865.htm)

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堺市のLRT計画は幻に

 堺の長年の課題は、東西を結ぶ交通機関の弱さ。大阪市内とを結ぶ交通機関は充実していますが、それらを結ぶ鉄道はありませんでした。そこで出てきたのが、堺東と堺とを結ぶLRT。利用者の減少に悩む路面電車の阪堺線も、新型車両の導入などでLRT化して、相互直通するというものです。ここが実現すれば、全国的に見ても進んだ路面電車の姿を見ることができたはずでした。

 しかし、このせっかくの計画も住民からは支持されず、9月に行われた市長選でLRTに批判的な新人が当選したため、事態は大きく変わりました。竹山新市長のもとで堺市は、(LRTを運行する予定であった)南海電鉄と阪堺電気軌道に対し、LRTの建設中止を申し入れたのです。中止となった区間は、堺東-堺間と、阪堺線我孫子道-浜寺駅前間(阪堺線区間は既存の路面電車の改良)です。堺-堺浜間は中止の対象にはなっていませんが、見直し対象にはなっています。地下鉄の計画もありますから、まずこの区間だけができることはないでしょう。これにより、堺にLRTをつくるという先進的な計画は幻となってしまいました。市長選の結果からこうなることは予想できましたが、せっかくの計画も水の泡です。

 残る阪堺線については、堺市と阪堺電気軌道で話し合うことになっています。しかし、LRTが消えた以上、阪堺にとって阪堺線を残す必要はありません。もともと阪堺は利用者の減少から堺市内の部分を廃止する計画でした。これを存続させたのは、堺市内のLRTの話があったからです。阪堺線もLRT化され、活用されることを期待していたのです。堺の住民がLRTに冷淡な態度を示した以上、堺の街から路面電車が消えるのは当然のことです。今さら阪堺線の廃止反対運動をしても、何の効果もないでしょう。LRTをつくること以外で、阪堺線を助ける道はなかったのです。

 これで堺は、これまで弱かった東西の軸をつくるという絶好のチャンスを逃しました。路面電車が見直されつつあるこの時代になって、路面電車を廃止に追い込むという愚挙を犯しました。住民の無理解で路面電車が全廃になるのは岐阜で最後かと思ったら、そうではなかったのです。この後、堺の街がどうなるかはわかりません。堺が不便なら何も文句を言わず、そのまま電車に乗って難波や天王寺まで行くだけです。
(参考:YOMIURI ONLINE http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20091104-OYO1T00751.htm)

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竹山氏(新堺市長)、路面電車の代わりに地下鉄?

 堺東と堺とを結ぶLRTの計画を白紙撤回する公約を掲げて当選した、竹山氏。当選後に新聞社が行ったインタビューでも、撤回の考えに変わりがないことを示しています。

 そして、堺から西については、新たなアイデアを出してきました。大阪市営地下鉄四つ橋線を堺方面に延伸させることを考えているようです。四つ橋線を堺方面に伸ばすことによって、大阪湾岸を貫く鉄道の整備がなされるというのです。地下鉄は大阪市のものなので、当然のことながら大阪市と話をする必要がありますが、平松大阪市長とも話をしたいと考えているようです。

 しかし、地下鉄はすでに十分に整備されている南北を結ぶ軸。近くには南海本線があります。地下鉄ができれば、南港方面には便利でしょうが、それほど急ぐものではありません。一番の支援者であった橋下知事が推進する、府庁のWTCへの移転を想定してのことでしょうが、一般市民が府庁に行く、ということはそうありません。堺にとって必要なのは、足らない東西の軸であって、十分に足りている南北の軸ではありません。

 もちろん、四つ橋線が堺を経由して、堺東に行けば、太い東西の軸になります。しかし、地下鉄の建設はLRTに比べて、格段にお金がかかります。もちろん、10倍近いお金をかけただけあって、輸送量は格段に大きくなり(堺にとっては大きすぎる?)、道路が(LRT建設によって)狭くなるということもありません。しかし、LRTのようにきめ細かく駅を設けることができません(堺東と堺の間にできる駅は1つぐらいでしょう)。LRTのように道路上で乗り降りできず、地下まで階段を下りる必要があります。距離が短いので、駅での乗り降りにかかる時間は大きなロスです。地下鉄にはもうひとつ、大きな弱点があります。LRTのように、路面電車である阪堺線との直通ができないのです。「面」になるLRTとは違い、地下鉄は単なる「線」なのです。大阪市のような大都市とは違い、堺市の規模ではLRTがちょうどいいサイズです。

 LRTについては明確に「No」と言った、竹山新市長も、阪堺線については、残したい意向をもっています。支援策も検討したいと考えています。しかし、堺市内の廃止も検討されている阪堺線にとって、最大の支援策はLRTの建設だったのです。阪堺電気軌道は、LRTができるかどうかみるため、廃止を留保していたのです。阪堺線の赤字をすべて市がかぶる覚悟はないようですから、阪堺線の廃止は避けられないでしょう。

(追記)
 四つ橋線堺延伸の事業主体について、大阪市側と堺市側で考えが異なるようです。大阪市側は堺市が主体になるべきだと考え、堺市側は大阪市が主体になるべきだと考えています。

 大阪市のほうに理がありますね。
(参考:YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20090929-OYT8T00067.htm、NIKKEI NET Kansai http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news002146.html、YOMIURI ONLINE http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20091121-OYT8T00044.htm)

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堺市民、阪堺線の廃止を事実上容認

 昨日(27日)行われた堺市長選挙で、橋下知事の支援を得た無所属新人の竹山氏が、3選を目指した現職(地方レベルを含めると、民主、自民などの与野党相乗り)など3氏を破り、当選しました。つまり、堺市民は、阪堺線の廃止を事実上容認したのです。

 当blogを何回も読まれた方なら、私の意図することは理解されると思いますが(参考となる記事はここなど、「路面電車」のカテゴリの中にあります)、初めての方は何のことかはわからないでしょう。竹山氏は、争点の一つとなっていた堺のLRTについて、凍結の意向を示していましたが、阪堺線を廃止することは主張していませんでしたから。しかし、LRTの凍結を主張する候補が当選したということは、すなわち阪堺線を廃止することを容認したことと同じことなのです。

 堺を南北に走る阪堺線は、南海本線などと並行しているために、あまり存在価値はありません。路面電車なので、普通の鉄道に比べると遅いです。どちらが勝つかは明白でしょう。そこで、阪堺線を運営している阪堺電気軌道は、阪堺線のうち堺市内の区間(我孫子道以南)の廃止を考えています。堺と堺東とを結ぶLRTには、この状況を打開する効果があったのです。阪堺線もLRTも、基本的な規格は同じなので、阪堺線沿線からLRTを通って、堺東まで行くことができます。こんなことは、普通の鉄道ではできません。LRTは、堺東と堺を結ぶだけではなく、阪堺線とリンクして、鉄道の効果を線から面に広げる効果があったのです。堺の弱い東西の軸となり、核を作る路線だったのです。

 もちろん、阪堺線を存続させるために、赤字額を補てんするという考えもあります。しかし、阪堺線がなくなっても、並行する路線はたくさんあります。わざわざ税金で維持させる必要性は見当たりません。そうなったら、堺東へと向かう若干のバス路線の開設と引き換えに、堺の町から路線電車が消えてしまう結果が見えてきます。

 この選挙によって、堺はLRTの先進地から一転して、路面電車を追い出すという時代錯誤のことを行う町になるようです。このことの意味を住民がいつ知るか、あるいは知らないまま終わってしまうかはわかりません。ただ、堺や堺東を通り過ぎて、大阪市内に無言で向かうだけです。
(参考:MSN産経ニュース http://sankei.jp.msn.com/politics/election/090927/elc0909272146001-n1.htm、竹山おさみホームページ http://takeyama-osami.jp/kinkyuu.html)

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堺市、複数のLRT修正案を作成

 堺の交通は、南北を結ぶ軸は充実していますが、東西は弱いのが弱点です。その東西の軸を作るのがLRTなのですが、なかなか地元との話し合いがうまくいっていないのが現状です(ここを参照してください)。

 堺のLRT計画はもともと、大小路を2車線から1車線(西行きの一方通行)にして、車道と歩道の間に複線の線路を敷く(「外寄せ」方式)というものでした。しかし、一方通行になることで、車はかなり不便になります。地元での説明会でも、反対意見が多かったところです。また、「外寄せ」方式についても、LRTの利用者はバスと同じように歩道から直接利用することができ便利なのですが(歩道と兼用できるので、ホームの用地を確保しなくてもよいというメリットもあります)、荷捌きがしにくいというデメリットもあり、反対が強かったところです。

 そこで堺市は、LRTについていくつかの修正案を作成しているところです。(1)車線を2車線確保し、LRTを道路の真ん中に走らせる案 (2)歩道を確保するために、LRTを単線化する案 があるようです。前者の問題は、歩道の縮小や並木の移植が必要になる、ということ。そして、後者の問題は、単線になることにより電車の運行本数が減るかもしれないことです。堺市は、複数の修正案のメリット、デメリットを住民に示し、意見を聞いたうえで、新たな修正案をまとめる予定です。

 とにかく、堺のLRTは実現に向かって進むことが第一です。多少の修正はあっても、堺にLRTを走らせることが大切です。これから再び住民に意見を問うことになりますが、あまりのんびりとはできません。阪堺がしびれをきらせて、「執行猶予」状態の阪堺線を廃止する危険性もあります。阪堺自体、阿倍野再開発に伴う上町線の部分廃止のがありますから、余裕はありません。スピードも問われているのです。

 堺を公共交通の便利な街にするか、それとも路面電車のない不便な街にするかの選択は住民が持っています。車なら、郊外のほうがはるかに便利です。どちらが賢明かは明白です。大局的な判断をすることを期待しています。
(参考:泉州ドットコム http://www.sen-shu.com/net/news/news.cgi?mode=print&type=senshu2&no=6054)

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富山ライトレール、部分複線化へ

 2006年4月にJRの路線を転用して開業した、富山ライトレール。もともとは1時間に1本しか来ない、赤字ローカル線でしたが、LRT化によって本数が1時間に4本に増え、また駅も増えたので、利用者は飛躍的に増えました。

 そこで、当初から準備工事はなされていましたが、富山ライトレールの一部の区間で複線化を行うことになりました。複線化される区間は、併用軌道区間の奥田中学校前電停から富山駅北方面へ約250メートルの区間。複線化される区間はたった250メートルですが、それでもダイヤの改善には役立つようです(併用軌道区間の富山駅北-奥田中学校前間でダイヤ通り5分で走るのは難しく、朝の10分間隔のダイヤのネックとなるようです)。また、複線化区間の西端に当たる八田橋東側にあらたな停留所を設けるようです。

 富山ライトレールの部分複線化及び新駅の設置のためには、道路の拡幅が必要となります。対象となる地権者は32人いますが、2人を除いては契約済みであったり、買収の了承を得ていたりしているようです(6月時点)。先に道路の拡幅を行い、その後にライトレールの改良を行いますので、部分複線化などの完成は3年後となります。

 富山ライトレールは、新しい時代の路面電車のモデルケースとなる路線です。すべての場所でこのような成功が約束できるわけではありませんが、このような成功の可能性が高いところもあるでしょう。「安かろう、悪かろう」のJRに固執する都市近郊のローカル線沿線、目先の損得しか考えずにLRT建設に反対する沿線にはぜひ参考にしてほしいです。
(参考:谷口富山市議ホームページ(富山新聞の記事もあり) http://www.t-toshikazu.net/img/pdf/1247452659.pdf、路面電車を考える館 http://www.urban.ne.jp/home/yaman/news90.htm##547)

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天王寺駅前-浜寺駅前間直通路面電車に乗ってきました

 以前の記事にも書きましたように、阪堺は7月4日にダイヤ改正を行い、堺市内に直通する便は原則として天王寺駅前発着になりました。8日(土)にその天王寺駅前-浜寺駅前間直通路面電車に乗ってきました。


 少し前に浜寺駅前行きが出たので、12分待って次の天王寺駅前15:36発のに乗ることにする。乗客は40人ほど。立っている乗客もいる。ちょうど間にある15:30発の住吉公園行きもそれなりの乗客を乗せて、発車していった。

 松虫までは併用軌道。片側一車線なので、道路は渋滞している。電車も車に気を使いながらゆっくりと進む。でも、道路が渋滞するからと言って路面電車を廃止してしまうと、上町線の存在意義はなくなる。並行する路線がなく、しかも大阪の主要ターミナルのひとつである天王寺に接続しているからこそ上町線の価値があるのであって、松虫止まりでは、そのうち全線廃止は免れない。松虫から少し歩けば、地下鉄の阿倍野に着くかもしれないが、天王寺と阿倍野では、利便性に格段の差がある。阿倍野の再開発に合わせて上町線の部分廃止を行う、というもあるが、避けなければならないだろう。

 北畠あたりで再び併用軌道になる。とはいっても、地元に住んでいる人しか使わないような道なので、車の通行はほとんどない。このあたりで下車する人は多いが、それでも席は大体埋まっている。

 阪堺線に入ってからは降りる客が増え、車庫のある我孫子道で9人降りた(ここで運転士も交代)。恵美須町方面からの客であろうか、7人乗ってきて、25人ほどで大和川を渡る。住吉で乗ってきた大きなカメラを抱えた3人組などもいるから、上町線からの直通客は15人ほど。恵美須町方面より多く、堺市内からの直通を恵美須町発着から天王寺駅前発着に変えたダイヤ改正は、妥当な判断だ。以前の発言と矛盾するかもしれないが、LRTが開業しても、天王寺への直通は残しておきたいところだ。

 堺市内に入ると降りる客が目立つ。阪堺線は南海本線と並行するので、あまり存在価値がないのであろう。やはり東西を結ぶ路線が必要だ。堺東に一番近い、大小路で下車。ダイヤ通り、天王寺駅前から30分で着いた。

 ここからは歩いて堺東に行く。LRTができる予定のところだが、住民の反対で前には進んでいないようだ(参考となる記事はここ)。このままでは、「執行猶予」状態の阪堺線は廃止され、堺は路面電車のない街になる。当然ながら、堺の中心部に核をつくることはできない。堺の路面電車は2(阪堺線、東西鉄軌道)か0(廃止)の二択なのだ。LRTは政令指定都市堺にとって重要な路線、早期の開業が望まれる。

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阪堺、天王寺駅前-浜寺駅前間直通運転へ

 おはようございます。

 現在、阪堺は、恵美須町-浜寺駅前、天王寺駅前-住吉公園、天王寺駅前-我孫子道間をそれぞれ12分間隔で運転しています。つまり、路面電車で堺市内から天王寺に行こうと思ったら、住吉または我孫子道で天王寺駅前行きに乗り換える必要があります。

 しかし、7月4日にダイヤ改正を行い、堺市内からの便は原則として天王寺駅前行きとなり、反対に恵美須町には我孫子道で乗り換えていくことになります。恵美須町-浜寺駅前間の直通運転はわずかな本数しかありません(上下合わせて平日は14本、休日は11本)。恵美須町-我孫子道、天王寺駅前-住吉公園、天王寺駅前-浜寺駅前間をそれぞれ12分間隔で運転することになります。

 阪堺は路面電車のため遅く、しかも南海本線と並行しているため、堺市内からは時間がかかりすぎて使いづらいです。これが堺市内の利用の低迷の一因ともされています。しかし、天王寺なら話は違います。南海本線で行けば、新今宮で乗り換えの必要があります。やむを得ないとはいえ、階段の上り下りは結構面倒です。乗り換えなしで直通で行くことができる路面電車はその点優位になります。以前、阪堺に乗ったときも我孫子道で乗り換える人が多かったのが現実です(そのときの旅行記はここ)。

 将来的にはLRTの開業によってテコ入れを図るのがいいでしょうが(よほどのことが起きない限り、LRTが開業しないと、堺市内の廃止は避けられないでしょう。堺の住民がどこまでそのことを認識しているかはわかりませんが)、現状では賢明な選択だと思われます。
(参考:南海ホームページ http://www.nankai.co.jp/groupinfo/news/pdf/090622.pdf)

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堺のLRTも幻に終わってしまうのか?

 以前にも取り上げましたが(記事はここ)、沿線住民との合意づくりが難航している堺のLRT事業。6日に沿線の市<いち>小学校区での住民説明会が行われましたが、ここでも反対意見ばかりでした。

 それを受けてLRT建設を担当している松井市長補佐官は、2011年春の開業を予定していた堺-堺東間の開業時期を延期することにしました。新たな開業目標時期は未定です。場合によっては、シャープの工場へのアクセスとなる堺駅以西を先に着工したり(この場合、全く新しいものをつくるので、LRTのモデルケースになるものをつくることができます。しかし、阪堺線とは接続しないので、新たな検査施設の問題が出てきます)、批判の多かった一方通行を見直ししたり(歩道を削減? 単線で建設? 大小路以外を経由?)する可能性があるようです。

 LRTの建設計画は、堺のほかにも宇都宮・富山などでありますが、富山を除いてはうまくいっていないのが現状です。堺のLRTも幻に終わってしまうのでしょうか? それどころか、廃止への「執行猶予」状態にある阪堺線も廃止され、一挙に路面電車のない街になってしまうのでしょうか?

 国内では路面電車とは昔懐かしい、時代遅れの乗りものであるというイメージが定着していますが、欧米では各地に新型のLRTが出現しています。しかも、それもすんなりと着工が決まったわけではないようです。住民への説明に苦労したところもあったようです。しかし、開業後の評判は上々。堺もそのようにうまくいき、LRTが機能する街になってもらいたいものです。
(参考:産経関西ホームページ http://www.sankei-kansai.com/2009/06/07/20090607-010792.php)

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堺LRT、本当に2年後にできる?

 おはようございます。

 来年度中に開業予定の堺のLRT。今のところ、全く建設の動きはなく、「本当に2年後にできるのか?」と思えるほどです。もっとも、今年度中に着工すれば、用地買収の手間がかからないために(公道を使用するため)、予定どおりに開業できるようです。

 それでは、堺市はLRTについて何をしているかといえば、住民への説明会をしています。ただ、それはうまくいっていないようです。バスで十分だという声が強いです。堺と堺東を結ぶバスは頻繁に運転されており(平日の昼間は6分間隔、休日の昼間は8分間隔です)、現に今住んでいる人にとってはそれでもいいですが、バスは路線網がわからないことが多く、鉄道に比べて使いづらいです。鉄道は地図にも確実に載りますので、他の地域から来てもらうには有効です。

 道幅が狭くなることにも不満の声を上げていますが、道が整備されたからといって堺の中心部に車で行く人はそういません。そういう人は郊外のショッピングセンターに向かいます。中心部の店が寂れたのは魅力的なものがないためであり、そこを何とかしないと商売は上向きません。第一、ドライバーの目には小さな店は入りません(見ていたら、わき見運転です)。全国どこでもみられますが、旧市街の商店街の負のスパイラルに陥っています。

 新しくLRTをつくるというモデルケースがないため、わかりにくいという面はあります。堺の人にとって路面電車とは阪堺電車のイメージしかありません。並行して走る南海本線に比べて遅いため、使いものにならないです。ただ、南北を結ぶ鉄道(南海本線、高野線、JR阪和線、地下鉄御堂筋線)は整備されているのに、東西を結ぶのは弱いのは堺の長年の課題です。この軸が弱いために、堺を素通りして大阪市内へ行ってしまうとの問題が起こっています。今回、LRTをつくらなければ永遠にこの問題は解決できないでしょう。それどころか、阪堺線の堺市内の廃止が出てくるでしょう。このときになって「廃止反対!」と叫んでも、もう遅いです。堺にLRTをつくらないということは、阪堺線の廃止を容認することと同じことだといっても言い過ぎではないでしょう。

 公共投資には住民の合意が必要だ、とよくいわれますが、現状で満足している住民の説得にはいくら時間があっても足りません。そういう姿勢だったから旧市街の衰退を招いたのです。また、LRTは堺と堺東を結ぶ住民だけのものではありません。すでにある阪堺と直通することにより、それ以外の地域でも効果が期待できます。現状では「線」だけの路面電車が、「面」になるのです。

 堺のLRTは、堺が単なる大阪の衛星都市からの脱皮を目指すために不可欠な乗り物です。堺市の説明力のなさを指摘する声もありますが、単にそれを批判するだけでは何も生み出しません。車の環境対策は年々進みますが、車を走らせるためには十分な土地が必要であることには変わりありません。狭い国土に多くの人が住んでいる日本にとって、鉄道などの公共交通機関の充実は必要です。LRTはその方法のひとつです。車社会からの転換を目指すためにも、堺のLRTの建設は積極的に推進すべきでしょう。
(参考:asahi.com http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000904070003)

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