JR北海道、2025年度中に特急全車指定席へ

 2024年3月のダイヤ改正で、「北斗」、「すずらん」、「おおぞら」、「とかち」が全車指定席になりました。自由席があるのは札幌-旭川間の「ライラック」、「カムイ」、札幌-網走間の「オホーツク」、札幌・旭川-稚内間の「宗谷」、「サロベツ」ですが、これらも全車指定席になります。

 なぜでしょうか? 「北斗」等の全車指定席化について非難する声もありましたが、実は増収になっていたのです。需要に応じて価格を変動させ、収益を最大化させようとしています。このときに障害となるのが、自由席の存在。どの列車でも乗ることができる自由席はいつでも同じ値段ですので、イールドマネジメントシステムにはなじみません。2025年度中に「ライラック」など自由席がある特急も全車指定席となるようです。
(参考:マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20250401-3170963/)

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大分経由で由布院に行く割引切符

 由布院に行く列車として有名なのは、「ゆふいんの森」。しかし、「ゆふいんの森」は人気で、席が取れないこともあります。

 そこでJR九州は、「ソニック」を使って由布院に行くことができる、「こっちでも行けるよ!ゆふいんきっぷ」を発売します。博多-由布院間を小倉、大分経由で行くことができるのです(由布院行き、博多行きどちらも設定があります)。発売期間は4月1日から2026年3月31日まで、利用期間は4月26日から2026年3月31日までです。「JR九州インターネット列車予約」でのみ発売し、大人3700円、子供1850円です。「九州ネットきっぷ」でまっすぐ由布院に行くよりも安いのです(「九州ネットきっぷ」で行く場合、「ゆふいんの森」は5600円、「ゆふ」は5100円です)。片道タイプの切符なので、片道は大分経由、もう片道はまっすぐ由布院という使いかたもできます。

 さて、「こっちでも行けるよ!ゆふいんきっぷ」ですが、当然ながら山陽新幹線は利用できません。博多-大分間は「36ぷらす3」以外の特急普通車指定席に乗ることができます。大分-由布院間は普通列車になります。そのあたりは良いのですが、問題は途中下車ができないこと。乗換駅の大分や、著名な温泉のある別府ぐらいは当日限りでもいいですから途中下車できたほうが良いのでは、と思います。
(参考:JR九州ホームページ https://www.jrkyushu.co.jp/common/inc/news/newtopics/__icsFiles/afieldfile/2025/03/27/20250327_kochidemoikeruyo_yuhuin_ticket.pdf)

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加古川線に万博期間限定のお得なフリー切符

 以前、記事にしましたが、万博期間中、加古川線西脇市-谷川間の増発をしています。

 そして、お得な切符も発売しています。4月13日から10月13日までの間(利用日の1か月前から発売)、加古川線全線(加古川-谷川間)が1日乗り放題になるお得なデジタルパス、「ぶらり加古川線 tabiwa 1Dayパス」を発売します。有効期間は1日、大人のみで値段は1200円です。駅では発売せず、スマホのアプリでのみ発売します。

 また、4月13日から6月13日までの間、加古川線沿線の駅、観光スポット等を回って、抽選で沿線の特産品などがもらえる、「ぶらり加古川線 WESTER スタンプラリー」が行われています。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250403_00_press_Kakogawaline_WESTERstamprally.pdf)

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貨物列車で長さ150メートルの北海道新幹線用のレールを運ぶ

 これまで整備新幹線で使うレールは、いったん製鉄所でつくられた長さ150メートルのレールを25メートルごとに切断して、船やトレーラーで運び、軌道建設基地で溶接して再び長さ150メートルのレールとしていました。いったん切って、また元に戻すのです。

 ところが、今回、北海道新幹線のレールの敷設において、150メートルレールのまま貨物列車で運ぶことにしたのです。150メートルレールを切らずに貨物列車に積載して輸送する方法が確立し(実はレールは左右には曲がりやすいので、カーブでもレールは線路に沿って曲がることができます)、また目的地の長万部は在来線と新幹線の工事現場が隣接しているので、150メートルのレールを取り卸ろすことができます。黒崎から長万部まで、山陽線、東海道線、東北線などを経由して4日間かけて約2100キロを貨物列車で運ぶのです。150メートルレールをそのまま使うので溶接作業が少なくなります。工程も短縮します。溶接部分はレールが弱くなりますので、品質の向上にもなります。製鉄所から工事現場まで積み替えなく貨物列車で運ぶことができますので、モーダルシフトにも寄与します。整備新幹線で使うレールを長さ150メートルのまま貨物列車で運ぶこと、そして青函トンネルを通過して北海道まで150メートルレールを貨物列車で運ぶことはこれが初めてです。

 ちなみに、この貨物列車の出発セレモニーは、4月18日、北九州市八幡東区の貨物ヤード内で行われました。そのときに起用されたのが、EF81形303号機。定期運用を終えたばかりのステンレスの電気機関車です。このような話題の機関車で新しい貨物輸送が始まったのです。今後、2027年度までに10~15回ほどこのような輸送を行い、長万部付近の上下合わせて15キロ程度に敷設されます。
(参考:鉄道・運輸機構ホームページ https://www.jrtt.go.jp/corporate/public_relations/pdf/5ba6e8998437f2a2ff3b70f0f79868e1.pdf、マイナビニュース https://news.mynavi.jp/article/20250401-3170997/、https://news.mynavi.jp/article/20250426-3242867/、函館新聞ホームページ https://digital.hakoshin.jp/business/tourism/130014)

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ライトラインと東武宇都宮線、乗り入れ検討へ

 宇都宮のLRT、ライトラインは駅の東側と工業団地を結ぶだけで、駅の西側は走っていません。しかし、将来的には駅の西側にも延びます。2030年が目標です。

 ライトラインが駅の西側に延びると、東武宇都宮線の近くを通ります。そうなると出てくるのが、ライトラインとの連携。東武宇都宮線は支線なので、ライトラインと連携することによって利便性を増すことができると考えられています。

 どのようになるのでしょうか? 福田栃木県知事によれば、5つの案があるようです。(1)東武宇都宮線そのものをLRTにする (2)東武宇都宮線にライトラインが乗り入れる (3)ライトラインに東武宇都宮までまでの支線をつくり、東武宇都宮でライトラインと東武宇都宮線の乗り換えをする (4)東武宇都宮とライトラインの間を動く歩道でつなぐ (5)何もしない(東武宇都宮とライトラインの間は歩く) 数字が小さい方が実現困難性は高まります。ちなみに、軌間はライトラインも東武宇都宮線も狭軌ですが、電圧はライトラインが750ボルト、東武宇都宮線が1500ボルトと異なります。また、LRTは低床ですが、東武宇都宮線はプラットホームから乗り降りします。(1)や(2)のように直通させるためには、東武宇都宮線の改良工事が必要です。

 もちろん、直通すれば、東武宇都宮線沿線から宇都宮の中心部まで乗り換えなしで行くことができ、利便性が向上します。東武宇都宮線がLRTになれば、駅の設備を簡素化することができ、それで浮いたコストで増発を図ることもできます。ただ、それなりの初期投資は必要で、どれぐらいお金が要るか、また採算がとれるかという計算はされていません。それと延伸の時期が早いので、東武宇都宮線へ直通させることが決まったとしても、東武宇都宮線の改良工事は間に合いません。ライトラインの西側延伸と同時に東武宇都宮線に乗り入れるのは難しいようです。
(参考:朝日新聞ホームページ https://digital.asahi.com/articles/AST3T34QTT3TUUHB004M.html)

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2025年度は「箱館ハイカラ號」の定期運行を行わず

 函館市企業局交通部の「箱館ハイカラ號」は、1910年生まれの車両。元々は成田(成田と宗吾霊堂を結ぶ成宗電気軌道、太平洋戦争中に不要不急路線として廃止)で走っていましたが、1918年に函館にやって来ました。1937年からは除雪車に改造され、今の「箱館ハイカラ號」となったのは1993年のことです。

 この「箱館ハイカラ號」ですが、例年、4月中旬から10月にかけての休日に走ってきました。しかし、今年2025年度は休日の定期運行を取り止めることにしました。

 その理由は、部品の不足。あまりにも古い車両なので、「箱館ハイカラ號」に使用する一部の部品の入手に時間がかかっています。そのような事情から、10月までの運行シーズンの間に部品が不足する危険性があり、2025年度は定期運行を取り止め、貸切運行だけとすることにしました。

 なお、部品が不足すれば、貸切運行も取り止めます。
(参考:函館市ホームページ https://www.city.hakodate.hokkaido.jp/docs/2014032300135/)

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八木西口-畝傍御陵前間の新駅は2030年度開業

 以前から記事にしていましたが、近鉄橿原線八木西口-畝傍御陵前間に新駅をつくるというがあります。仮称を医大新駅と言いますが、この新駅の話が前に進みました。開業時期が明らかになったのです。

 開業するのは2030年度。奈良県、橿原市、近鉄の3者が合意し、費用分担等に関する基本協定を結びました。新駅の近くには、奈良県立医科大学の新外来棟のほか、奈良県が2030年度中に建設を予定している新アリーナがあります。新駅の費用は約30億円を見込んでいますが、約半分を奈良県が負担し、橿原市と近鉄はそれぞれ1割強を負担します。残りは国の負担です。設計や施工は近鉄が行います。2025年度に基本設計を行い、2028年度に着工します。
(参考:日本経済新聞ホームページ https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF283E20Y5A320C2000000/)

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「WESTERポイント超特典チケットレス」ならほぼ1/5

 貯まった「WESTERポイント」でお得に出かけることのできる、「WESTERポイント超特典チケットレス」。大阪から各地への在来線特急が安くなります。

 「WESTERポイント超特典チケットレス」の発売期間は4月2日から10月13日まで、利用期間は4月11日から10月13日まで、万博で大阪に来た人がついでに周辺の観光地を訪れることを想定していると思われます(ただし、万博のチケットがなくても利用できます)。設定区間は「まほろば」の大阪・新大阪-法隆寺・奈良間、「こうのとり」の新大阪・大阪-篠山口・福知山・城崎温泉間、「はまかぜ」の大阪-竹田・城崎温泉・香住・浜坂間、「くろしお」の新大阪・大阪-紀伊田辺・白浜・紀伊勝浦・新宮間、「スーパーはくと」の新大阪・大阪-鳥取・倉吉間です。

 この切符を買うには所定の「WESTERポイント」が必要ですが、どれだけ必要なのでしょうか? 「まほろば」の大阪-奈良間だと340ポイントです(通常期の場合、以下同じ)。通常期の指定席料金が1730円なので、ほぼ1/5の値段で特急に乗ることができるのです。智頭急行が絡む「スーパーはくと」を除いて、ほかの特急も大体1/5程度で乗ることができます。「e5489」限定、席数限定、WESTER会員の登録必要、乗車券別途必要などいろいろな条件がありますが、特急料金が1/5になるのは結構お得です。短距離過ぎて「大和路快速」で十分な奈良だけの話ではなく、遠くて普通列車で行くのが難しい城崎温泉や白浜に行ってもたったの540ポイントです。
(参考:JR西日本ホームページ https://www.westjr.co.jp/press/article/items/250401_00_press_WESTERpointTyotokutentickeress.pdf)

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札幌市営地下鉄南北線さっぽろの新ホームは2028年度中に

 札幌市営地下鉄南北線さっぽろの一日平均乗車人員は5.7万人(2018年度)で、札幌市営地下鉄では一番多い駅となっています。しかしホームは島式ホーム1面のみで狭く、 JRの駅につながる北側の階段はいつも混んでいます。エスカレータもありません。しかも、北海道新幹線の開業や駅付近の再開発により、駅の利用者はさらに増えるとみられています。新型コロナ前の2018年に比べて4割も増えるとみています。

 そこで札幌市交通局は南北線さっぽろのホームを増設することにしました。現在のホームを麻生方面の専用ホームにし、東に真駒内方面の専用ホームをつくります。長さ120メートル、幅6メートルです。課題となっていた北側のエスカレータも整備します。

 北海道新幹線の延伸はかなり遅れますが、地下鉄の新ホームは2028年度中にできます。2028年に完成予定の札幌西武跡地の再開発ビルと直結します。
(参考:Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/48f097cc8f0961cdc40e41f9642ba698e617dda2、南北線さっぽろ駅ホーム増設土木工事ホームページ https://www.nanbokuline-platform.jp/overview/)

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名鉄バス、名古屋市内に有効な「758きっぷ」を発売

 名古屋市内の路線バスは名古屋市交通局が運行するものが大半ですが、名鉄バスが運行する路線もあります。その名鉄バスですが、令和7年5月8日が「なごや」と読めることから、この期間に使うことのできるフリー切符、「758きっぷ」を発売します。

 「758きっぷ」の発売期間は4月26日から5月11日まで。利用可能期間は5月3日から11日までの1日のみです。利用可能区間は名鉄バスセンター・栄-大治西条間、名鉄バスセンター-新家間、名鉄バスセンター-三軒家間です。名古屋市交通局のバスのほか、「ささしまウェルカムバス」、鳴海地区では利用できません。名鉄バスセンターでのみ発売し、値段は1000円です。この切符、端材、間伐材、廃材などの再利用資源から製造されるエコ素材で、直径9センチのコースター型になっています。レーザー彫刻でバス停風のデザインになっていますので、バスに乗った後でも使えます。なお、使用の際にはあらかじめ利用日を油性サインペンなどではっきりと書いておく必要があります。
(参考:名鉄バスホームページ https://www.meitetsu-bus.co.jp/info/detail/1257)

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