秋の東北へ、普通列車の旅(5)
田沢湖線は新幹線も在来線も同じ線路を走る。単線なので駅などで交換する。新幹線も在来線も同じ線路を走るとは、鉄道模型みたいだ。この列車は田沢湖止まり(本来は角館止まりだが延長されている)。盛岡まで行く普通は4時間近くなので、盛岡までは秋田新幹線に乗ることにする。E6系に乗るのはこれが初めてだ。切符は大曲にいるときに買っている。秋田新幹線は全車指定席だが、短距離での利用に配慮して、特定特急券というものが売られている。自由席と同額で、空席に座ることができる。幸い、2席とも空いているところがあったので、そこに座った。次の赤渕までは県境。とても新幹線とは思えないところを走る。信号場での交換もある。スピードも出ない。山形新幹線には板谷峠にトンネルを掘る計画があるが、秋田新幹線にもそのような計画がある。積極的に進めたいところだ。
盛岡では新幹線ホームに着いたので、在来線ホームに行く。次に乗るのは、13:12発の快速「リアス」。宮古まで行く最終列車である。しかし、発車時刻が近づいても列車は来ない。何と落石を検知したということで運休になったのだ。フリーパスを持っている人を含めて「106急行」で代替輸送するとのことなので、駅の窓口で振替乗車票をもらってバス乗り場に行く。山田線に乗るのも今回の目的のひとつだし、予定が大きく狂うので、ホテルの変更も考えたが、シルバーウィークなので簡単には変更できず、予定通り宮古に行くことにする。鉄道とは違ってバスは1時間に1本の割合で走っているのでバスを遅らせることも考えたが、ややこしそうなので、運休した快速「リアス」の後に走る盛岡駅前13:45発の「106特急」にする。急行より高規格道路を通る区間が長く、停まる停留所が少ない。かつては急行がメインで特急が例外的な存在だったが、今は特急のほうが多い。特急は宮古駅前まで1時間40分で結ぶ。JRから移ってきた人で混雑していたが、何とか乗ることができた。車内で大曲で買った「鶏めし弁当」を食べる。鉄道に比べて座席は窮屈だが、何とかなった。バスは盛岡市内で混雑のため7分遅れたが、それ以外は問題なく、途中1か所で休憩を取り(車内にはトイレはあるが封鎖されている)、宮古駅前には3分の遅れで着いた。
宮古に着いてすぐしたのは、山田線の運行情報の確認。駅で聞いたところ、宮古15:54発は運休するものの、次の17時台のは運行するとのこと。落石の問題はなくなったようだ。明日(21日)は動く、とのことなので早速計画を組み直す。明日はほかに行きたいところがあったが、遠くてなかなか行くことのできない山田線を優先する。明日の到着がかなり遅くなるので、明日の宿泊先に連絡しておく。ここまでしてから今日のホテルにチェックインする。カプセルホテルと聞いていたが、カプセルホテルは一部分のみで、3階以上は普通のホテルになっている。1階にはお風呂があるが、カプセルは男性専用なので、お風呂も男性のみだ。カプセルは割合広く、立って着替えることができるスペースがある。鍵のかかるロッカーもあるが、鞄が大きくて入らない。大きな鞄をフロントに預け、お土産を探しに行く。しかし、宮古の町には何もない。かと言って買わないわけにもいかないから、三陸鉄道がやっている店でひとつだけ買うことにする。鉄道グッズではない。
お土産で迷っているうちに夕方になった。晩は駅前にある蛇の目寿司に入る。メニューを見ながら何にしようか考えていたが、「瓶ドン」というのが目に入る。このあたりの料理なのでそれにする。量は大中小と選べるので、あまりお腹が空いていないこともあり、小にする。「瓶ドン」が運ばれてきた。牛乳瓶の中にうに、あわび、いくらなどの海鮮が彩りよく入れられている。御飯、あら汁、小鉢もあるので、定食仕立てになっている。「瓶ドン」は聞いたことがあるが、食べかたはわからないので、店員に聞く。牛乳瓶の中身をそのまま御飯にかければよいのだ。これで海鮮丼ができる。ただ味はついていないので、各自で醤油などを使って味付けをする。食事を終えて店を出ると、祭をやっていた。みやこ秋まつりといい、夜は船山車のパレードを行う。船山車の上では太鼓を叩いている。青森県からはねぷたも来ていた。(続く)
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