年金問題は解決するのか?
今日、衆議院の厚生労働委員会で、野党議員の大半が欠席するという状況で、年金制度改革法案が可決しました。これにより、今国会での成立が確実となりました。
その後、福田官房長官など自民党の閣僚のみならず、民主党の菅代表までもが国民年金を納めていなかった時期があることが判明しました。有名な政治家が「うっかり」と忘れるような制度そのものがおかしいです。
しかし、問題はそこにあるのではありません。果たして、今回成立の見込みとなった与党案で、本当に持続可能な年金制度ができるのでしょうか? 年金問題の根本は、受給と負担のアンバランスにあります。高齢者はあまり負担していないにもかかわらず年金を受け取ることができるのに対して、若者は今、保険料を払っていても将来それに見合った年金を受け取る可能性は低いといわれています。ここにメスを入れない限り、国民の納得は得られないでしょう。本当なら今の年金の支給額を減らせばよいのですが、それが難しいのなら消費税の増税でまかなうのが(現役世代の負担のみが増える保険料の値上げよりも)ベターと言えます。
また、国民年金の性格自体も再検討する必要があるでしょう。年金はもともと、長生きのリスクに備えるためのものです。国で行うのは最低限度の生活を維持するためのもの(財源は税金でまかなう)と割り切ってしまうのもひとつの手かもしれません。
(参考:Yahoo!ニュース http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040429-00000003-mai-pol)
| Permalink | 0
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 奈良県の県庁所在地が変わる?(2018.07.01)
- 電気自動車にも税金?(2018.02.03)
- 韓国でも「Suica」?(2015.07.05)
- 国会議員は私鉄やバスも乗り放題(2012.05.17)
- 中国高速鉄道事故、事故翌日に車両を埋める(2011.07.26)
Comments
こんばんは。TB感謝です。
最近の国会での年金問題の議論を見るにつけ、この国の将来はどうなっていくんだろうかと不安にならざるを得ません。おまけに未納問題で与野党双方がつばぜり合いをしている姿は正直言って見苦しい以外何者でもありません。
かく言う自分も今まで年金についてはあまり勉強してこなかったので、彼ら議員を責める資格はないところでしょうが、わからないなりに少しでも年金について知識を深め、よりよい生活が出来るよう個々人が努力していくしかないでしょうね。
Posted by: mattoh | 2004.04.30 10:57 PM
mattohさん、こんばんは。IDとパスワードを入力しなければならないもの(パソコンでのWeblogの書き込みやNifTerm、Nif-Xの利用)は使えないのですが、コメントの書き込みは通常通り行えます。一体何が原因なのでしょうか?
さて、本題の年金問題ですが、今は「将来の年金をどうすべきか」議論すべきところなのに、議員の未納問題に矮小化されていますね。そんなことで与野党で叩き合っている暇はないでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2004.05.01 12:36 AM