フジテレビと毒薬
昨日からのニュースでみなさんも御存知のとおり、ニッポン放送はフジテレビに大量の新株予約権を与えました。与えた新株発行権は現在の3280万株を上回る4720万株。もし、すべての新株予約権を行使したら、フジテレビはニッポン放送株の約70%を取得することになり(逆に、ライブドアの保有比率は約16%に低下)、子会社化が可能となります。ニッポン放送を支配できるフジテレビはともかく、あとの株主はライブドアを含めて大損、得るものは何もありません。ライブドアは今夜、東京地裁に発行差し止めの仮処分を申請しました。
この新株予約権の話は、今後司法の場で争われることになるでしょう。場合によっては、何年もかかる話になるかもしれません。しかし、この一連の騒動をつくったきっかけは、売上規模等の小さいニッポン放送がフジテレビを支配していたということなのです。そのような状況でニッポン放送は株式市場に上場しているのですから、狙われても不思議ではなかったのです。
新株予約権の発行で、紆余曲折はあったもののフジテレビはニッポン放送を支配できるかもしれません。しかし、フジテレビがニッポン放送に発行させた新株予約権は、日本の市場に悪影響を与える「毒薬」かもしれません。この「毒薬」を飲むのは、フジテレビ以外のニッポン放送の株主だけではありません。国民全員が飲むのです。
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