小田急といえばロマンスカー。最近は、その小田急でもどこにでもあるようなタイプの特急が走っているのだが、18年ぶりに伝統を守る新車が登場した。その名はVSE。その話題のVSEに乗ってみた。
展望席ではないものの、1号車の特急券を買い、17:10発の「はこね41号」に乗る。切符にはちゃんと、使用される車両、「VSE」の文字が書き込まれている。座席は、外の景色を見やすいように、ほんの少しだが外に傾けている。
VSEは、新宿を発車した。徐々にではあるが伸びつつある複々線の上を走る。走りは滑らかだが、速いわけではない。多摩川を渡り、神奈川県に入るころ、乗客にあめが配られた。飛行機のサービスみたいだ。なお、指定された座席に座っている限り、検札は来ない。
町田を過ぎたので、そろそろ車内をまわることにする。目指すは3号車の売店に行く。3号車と8号車には、通常の座席はなく、セミ・コンパートメントのサルーン席、トイレ、そして走る喫茶室「ロマンスカーカフェ」がある。ここで頼んだのがオーガニックコーヒー。紙コップではなく、ちゃんと専用のグラスに入れてくれる。売店の窓を流れる景色を眺めながら、コーヒーを飲む。
VSEは、小田原に近づいていく。先頭の展望席には、子供たちが前をじっと見ている。絵になる光景だ。
「こんなに人気があるのならもっと造っては?」と思うかもしれない。しかし、このVSEは、これ以上、造られないのだ。2008年には地下鉄乗り入れ対応の特急が造られる。当然、前面は貫通路つきにしないといけないので、VSEみたいなタイプは造られない。
10年後か20年後かわからない。そのときに、小田急ロマンスカーの名に恥じないような新型特急に出会いたい。
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