大型店の郊外立地を規制?
地方の都市に行くと、駅前の商店街は寂れていることが多いです。しかし、郊外には大きな駐車場があるショッピングセンターがあって、買い物客で賑わっています。
そこで与党は、延べ床面積1万平方メートルを超える大型店などの郊外立地を規制することを提言しています。政府もこれを受け、来年の通常国会に都市計画法などの改正案を提出するようです。
しかし、これが目論見どおり駅前の空洞化の解消に役立つかというと、そうはいかないでしょう。すでに車中心の社会になってしまった現状では、得をするのはすでに郊外にあるショッピングセンターです。しかも、消費者もそういう郊外のショッピングセンターを支持しています。郊外の大型店の敵は、ライバルの大型店。それが来ないのなら安心して営業できます。
ただ単に大型店の郊外出店を禁止するのではなく、車社会の見直しなどの総合的な政策が求められます。そういう意味では、岐阜の路面電車廃止は、車社会を助長するものです。駅前の商店街も、ただ政治家に陳情しているだけでは、郊外の大型店がなくても客は来ません。自ら魅力を作り出すことが、政治家を使うことよりもはるかに重要です。
(参考:中日新聞12月22日朝刊 12版)
| Permalink | 0
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 奈良県の県庁所在地が変わる?(2018.07.01)
- 電気自動車にも税金?(2018.02.03)
- 韓国でも「Suica」?(2015.07.05)
- 国会議員は私鉄やバスも乗り放題(2012.05.17)
- 中国高速鉄道事故、事故翌日に車両を埋める(2011.07.26)
Comments
こんにちは。
このニュースを聞いたときは前向きなニュースに思えたのですが、なるほどそうでもないんですね。
自分もクルマを規制する方に持っていってほしいんですが、すでにクルマ社会になってしまっているので、説得をして実行しようとなると厳しいですよね。
結局はそのまま放ったらかしになっちゃうんでしょうか。
Posted by: ちゃいにーず | 2005.12.23 08:47 PM
こんばんは。コメントありがとうございます。
* このニュースを聞いたときは前向きなニュースに思えたのですが、
単純に、郊外の大型店を規制すれば、解決する話ではないのです。
* 自分もクルマを規制する方に持っていってほしいんですが、
直接的に車の所有を禁止することはできないでしょうから、揮発油税などを高くして、しかも道路以外の用途(交通全般、一般財源化)に使う方法をとるほうがよいでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2005.12.24 07:37 PM