「ピーチライナー」、今秋に廃止へ(2)
以前にも何度か取り上げましたが、名鉄小牧駅と桃花台ニュータウンを結ぶ新交通システム、桃花台新交通(「ピーチライナー」)の経営は非常に苦しくなっています。
愛知県はこの苦しい現状を知らせるため、住民説明会を開きましたが、廃止に反対する声が強かったです。ところが、このままだと9月には運営資金が枯渇してしまうこともあり、今秋に廃止する方針を固めました。24日に小牧市長にこの方針を伝え、最終的な協議を行います。
「ピーチライナー」の最大のミスは、路線の選定。春日井や高蔵寺あたりから伸ばせばそれなりの利用があったのでしょうが、小牧から伸ばしてしまいました。小牧では名鉄小牧線に接続していましたが、小牧線は2003年まで、名古屋の都心に行くには途中1キロぐらい歩くかバスに乗らないといけないという代物でした。利用が低迷するのは当然の話です。
「ピーチライナー」の利用客数が、想定の1/4の1日約3000人程度なので、昔からある鉄道ならともかく、金のかかる新交通システムではとてもやっていけません。廃止はある意味仕方のないことかもしれませんが、それなりの人口がある地区での廃止は、「恥」ですね。
(参考:中日新聞3月16日朝刊 12版)
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Comments
こんにちは。
>ピーチライナーの最大のミスは、路線の選定。・・・
同感です。
>それなりの人口がある地区
最近、沿線地域を、自転車で走る機会がありました。それで、あらためて感じたのが、「住宅の多さ」でした。こんなに家が建っているのに、・・・。
やはり、路線計画自体が、問題だったと思います。桃花台住民は、まだ利用する価値は、極僅かですがあります(住民全体の約6%しか、利用していませんが・・・)。しかし、それ以外の地域から桃花台線を見ると、利用価値は、限りなくゼロに近いです。また広域的な見方をしても、同じく、限りなくゼロに近いです。
なので、このような路線を建設した人達に対しては、「『損害賠償請求』をして、責任を取らせるべきだ」と思います。
あと、最後になりましたが、こちらの記事に、トラックバックさせてもらいました。
Posted by: kyu3 | 2006.03.18 05:51 PM
kyu3さん、こんばんは。私もトラックバックさせていただきました。
* やはり、路線計画自体が、問題だったと思います。
「ピーチライナー」は、近くの駅と住宅地を結ぶ交通機関なので、沿線に住んでいる人以外はまず使うことはありません。これ自体は、路線の性格上、仕方ありません。
問題は、それなりの需要があるはずなのに、それを逃がしてしまったところにありますね。
「小牧市」という行政の枠にとらわれて路線をつくってしまったため、対名古屋という大きな需要を逃してしまった感がします。名古屋市内への需要を狙っての鉄道建設なのに。
Posted by: たべちゃん | 2006.03.18 10:40 PM