開業から2年半、厳しい経営が続くあおなみ線。不振の原因を探るべく、名古屋市は市民(あおなみ線沿線住民以外も含む)にアンケートを行いました。
それによれば、あおなみ線不振の原因として名古屋駅止まりであることをあげている人が多くいました。しかし、名古屋駅を接続としたこと自体は誤りではありません。JRの貨物線を流用した以上、栄に行くのは無茶な話です。名鉄も近鉄も名古屋駅をターミナルとしています。栄より名古屋駅のほうが近いので、名古屋駅に向かうのは自然な話です。名古屋駅を無視するほうがおかしいです。
問題は名古屋駅の位置ですね。新幹線の改札からさらに奥まったところでは、地下鉄など各線の乗り換えは不便ですね。発展しているのは東側。最近建っている高層ビルも全部東側です。あおなみ線の改札からは遠いです。
関西線ホームを切り欠きホームに改造して、あおなみ線のホームをつくるなどしたほうがよかったのではないでしょうか? あおなみ線は名古屋市の第3セクターがつくったので、独自の改札にしたかったのでしょうが、利用者にとっては不便な結果を強いることになりました。JR東海(もしくは東海交通事業)が市から委託を受けて運営したほうがよかったのかもしれません。
あおなみ線は、昨年廃止になった「ピーチライナー」とは違って、それなりの乗客はいます。バスでも運べる程度の客しか乗っていないということはありません。沿線も住宅や工場ばかりです。朝のラッシュ時でも10分に1本ぐらいなので、単線のままでもよかったのかもしれません。複線にする費用で、名古屋駅のポジションをよくしたほうがよかったのではないかと思います。
あおなみ線は、当初予測の1/3しか乗っていないのですが、それでも2万人の利用者がいます。バスでは到底、運ぶことができません。しかも、線路は大部分が貨物線の流用。土地買収のコストがかからない分、安く上がりそうなものですが、どこに費用がかかったのでしょうか? 不思議なところです。6万人も乗らないとペイしない計画も不思議なものですが(計画が大きすぎたのでしょう)。
(参考:名古屋市ホームページ http://www.city.nagoya.jp/shisei/koho/monitor/nagoya00037841.html)
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