第3セクター鉄道、黒字は4社のみ
半月ほど前のことですが、昨年の第3セクター鉄道の経営状況がまとまりました。
それによれば、黒字の第3セクター鉄道はわずか4社。北越急行など、JRの特急が通る短絡線的な鉄道の収支は相変わらず好調です。これに対して、赤字の鉄道は何と32社もあります。
今後の見通しも明るくありません。乗客数は減り続けているのです。2005年に行われた愛知万博の反動による減少が大きかった愛知環状鉄道を除いた輸送人員は、0.7%の減少でした。しかし、3%以上輸送人員が減ったのは、19社もあります。
新幹線や大都市の通勤輸送によって得られる利益に甘えることができるJRのローカル線とは違い、第3セクター鉄道は自分で利益を得ないといけません。赤字補填に税金を投入することに抵抗感が強いわが国においては、赤字になれば廃止に追い込まれる危険性が高くなります。
全ての路線を鉄道で維持しろとは言いませんが、社会的に価値がある鉄道まで切り捨てるのは問題ですね。鉄道を廃止したほうがかえってコストが高くなった、という笑えない事態もあるようです。
(参考:7月21日中日新聞朝刊 12版)
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