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フェンスで守られた街

 住人以外は入ることのできないオートロック式のマンションはたくさんありますが、最近は住宅街ごとフェンスで囲んだ住宅地があるようです。

 例えば、芦屋の海辺にある住宅地の周囲には、高さ2メートルのフェンス、赤外線センサー、数十台の監視カメラ、そして正面ゲートには数人の警備員が24時間体制で監視しています。1区画が400平方メートル以上もあることもあり、土地代は1億円以上もします。

 しかし、これは芦屋のような高級住宅街だけのものではありません。岐阜市内にもそのような住宅地があります。延べ床面積130平方メートル程度の4LDKが中心のこの住宅、価格は4千万円程度と周りより1千万円程度高いのです。周囲をフェンスで囲って不審者の侵入を防いでいるということは、それだけの価値があるのです。しかも、長期的に見ても、このようなフェンスで守られた住宅地は、不動産の価値を高く維持できるようなのです。

 住宅街ごとフェンスで囲むような住宅地は、アメリカで発達してきました。このような他者を拒絶するような住宅地が増えることについては賛否両論があります。ただ、現実に経済格差が広がり、治安の悪化を感じる人が増えている現状では、このような住宅地は増えることでしょう。
(参考:朝日新聞10月13日朝刊 14版)

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