« 女子プロ野球選手誕生か? | Main | リニアの終着は新大阪 »

「1円入札」の努力もこれで水の泡?

 愛知県警は、7月にICカード型運転免許証の作成機器のリース契約の入札を行い、大日本印刷のグループ会社が6年間で1円という破格の安値で落札しました。このような事例はほかの県警でも相次いでいるようです。

 しかし、機器を使って免許を発行するには、消耗品が必要です。当初、愛知県警は落札した企業と随意契約を結ぶ方針でしたが、透明性を確保する方針から一般競争入札をすることにしました。通常、役所のこういう契約については、当初導入する機械を破格の安値で売って損をしても、消耗品でカバーするようになっています。愛知県警のこの方針変更は、その予定をつぶしてしまったのです。

 ただ、これで「コスト削減につながる」と考えるのは早いです。この類の消耗品は専用のものを使うようになっています。当初、愛知県警が随意契約を結ぼうとしたのもそのためです。機械を改良して、特殊な仕様の消耗品しか受け付けないようにすれば、たとえ一般競争入札を実施しても参加できる企業は限られ、成果は上げられません。単純にはいかないのです。
(参考:朝日新聞11月8日朝刊 14版)

| |

« 女子プロ野球選手誕生か? | Main | リニアの終着は新大阪 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference 「1円入札」の努力もこれで水の泡?:

« 女子プロ野球選手誕生か? | Main | リニアの終着は新大阪 »