堺の新型路面電車は架線レスタイプ
みなさん、あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
堺には、堺浜(南海本線堺駅の北西にある臨海工業地帯)から南海本線堺駅を経由して、高野線堺東駅までを結ぶ路面電車の計画(東西鉄軌道)があります。このうち、堺駅前東口-堺東駅前間は2010年度末に開業します。全く何も工事がおこなわれていない現状では信じられませんが、2年ちょっと後に開業するのです。
堺駅前東口-堺東駅前間には両端を含めて6つの駅を置き、大小路で阪堺線と接続します。堺東方面と阪堺線との直通系統もできます。我孫子道と浜寺駅前からそれぞれ1時間に2、3本(昼間)、堺東駅前に向かいます。堺駅前東口-堺東駅前間は1時間に8本、我孫子道-浜寺駅前間は1時間に3、4本運転されます(いずれも昼間)。我孫子道以南がLRT化されることにより、車両もバリアフリーを考慮した新型に入れ替えられ、恵美須町方面への直通はなくなるようですが(我孫子道で乗り換え)、南海本線とほぼ並行した現状では恵美須町まで行く需要はそれほどない(本線で賄える)ので、問題はないでしょう。運賃は阪堺に乗り継いでも堺市内は200円の予定で、ICカードでの取り扱いも行うようです。
さて、車両についてですが、当然ながらバリアフリーに対応した、新型車両が導入されます。当然ながら低床対応(LRV)です。変わっているのは、このLRV、架線がないところでも走ることができること。ディーゼルカーではありません。車両にバッテリーを積み、それで走るのです。充電は、堺東駅前などのターミナル駅で行うと思われます(駅の部分だけ架線があり、パンタグラフで充電します)。折り返しの準備をしている間で、十分充電できます。もちろん架線のある阪堺線では、パンタグラフを上げて走ります。架線レスLRVは、架線の設備が要らないのでコスト面でも有利で、見た目もよいようです。
(参考:堺市ホームページ http://www.city.sakai.osaka.jp/city/info/_tetuki/kihon_keikaku.html、架線レスLRVの開発 http://www.rtri.or.jp/infoce/rrr/2008/02/200802_06.pdf)
| Permalink | 0
「鉄道」カテゴリの記事
「関西私鉄」カテゴリの記事
- 緊急事態宣言で吉野線の特急半分以下(2021.01.15)
- 叡電、平日も15分間隔に(2021.01.17)
- JR東日本等、終夜運転や終電の延長等を中止(2020.12.27)
- 関西の大手私鉄、近鉄以外は終夜運転を行わず(2020.11.29)
「路面電車」カテゴリの記事
- 宇都宮LRTの開業が2023年に(2021.01.22)
- とさでん交通、大幅減便で最大45分間隔に(2020.12.13)
- 熊本市電に3両編成&急行(2021.01.19)
- 「地域共通クーポン」でJR北海道1日乗り放題2000円(2020.10.31)
- 広電、終電を約30分繰り上げ(2020.11.14)
Comments
新型車両はともかく我孫子道直通がなくなるというのはちと問題ですね。
東西方面から恵美須町へは確かに難解で賄えるのですが、現在の阪堺線沿線からだと手間が増えるだけでサービスダウンですね(ほかにライバルがいないから仕方なく利用されるというのも確かですが)。
もっとも、堺市の出資による部分が大きいので、あびこ道以北については大阪市も出資が必要でしょうし、「暫定処置」としてならともかく、最終的には恵美須町への直通がなくなるのはマイナスです。
Posted by: うえしょう | 2009.01.03 09:21 PM
うえしょうさん、おはようございます。
* 現在の阪堺線沿線からだと手間が増えるだけで
ただ、大阪市内はともかく、堺市内から恵美須町へは時間がかかりすぎます。しかも恵美須町自体に拠点性がなく、大阪市内でも環状線へのフィーダー輸送と化しています。南海と互角で勝負できるのは大阪市内ぐらいです。
それを考えたら、少なくとも一時的には我孫子道で区切るのもやむを得ないところでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2009.01.04 06:43 AM