みなさんもご存じのとおり、東京と名古屋を結ぶリニア新幹線(2025年開業予定)には、途中4つの駅が設けられます(記事はここ)。神奈川県、山梨県、長野県、岐阜県の各県に1駅ずつです。それでは、これらの途中駅はどこにできるのでしょうか? まずは以前に記事にした、神奈川県、山梨県、長野県の各県について述べたいと思います。
(1)神奈川県
神奈川県のリニアの駅は、相模原市内のJR横浜線との交点。リニア新幹線は川崎市や横浜市も通りますが、市の北側を通ることもあり、誘致の動きはないようです。東京西部との連絡を考えても、相模原市内が妥当でしょう。
交通の利便性からいえば、橋本がベストなのですが、いくら大深度地下トンネルを採用するとはいえ、駅にはそれなりの土地が必要となります。それを考えると、JR相模原駅のすぐ近くにある、米軍の所有していた土地(日本に返還予定)を活用するのも手です。橋本が想定されるルートから若干北にずれているのも不利な材料です。大深度地下トンネルは、まっすぐ進むことができるのですから。
(2)山梨県
山梨県内でリニアの駅の候補地として挙がっているのは、4か所。都留市の実験センターを活用する案と、甲府盆地の中に3か所。JRとの連絡を考えると、身延線の鰍沢口付近となりますが、ここの欠点は甲府の市街から遠いこと。甲府からは、有料の特急でも20分以上かかります。
それを考えると、鉄道アクセスを犠牲にしても、甲府の市街に近いところが選ばれる可能性があります。正直なところ、地方の駅なので、鉄道のアクセスはなくても大きな欠点ではありません。3大都市を除くリニアの駅で、鉄道アクセスが求められるのは相模原(とけいはんな)ぐらいでしょう。甲府の市街に近い、中央道の甲府南インター近くが駅の候補に浮上します。甲府と反対側に行けば、富士五湖にも行くことができます。
(3)長野県
ここの最大の問題は、ルートを巡ってJR東海と対立していること。JR東海が「南アルプスルート」を主張しているのに対し、長野県は「諏訪ルート」を主張しています。
気が気でないのは飯田市を中心とした地域。この地域の本音は、JR東海の主張する「南アルプスルート」。「諏訪ルート」なら県内唯一の停車駅を諏訪にとられる危険性があるからです。これに対して、「南アルプスルート」では、長野県の主要都市は飯田市のみ。確実に駅ができます。(続く)
(参考:日経ケンプラッツ http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/knp/column/20090129/530020/?P=1)
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