「はまかぜ」もついに新車置き換えか?
山陰方面への特急用車両として活躍してきたキハ181系。かつては山陰のあちこちで見られましたが、新型車両への置き換えが進み、今では定期に運行されるのは大阪と但馬地方を播但線経由で結ぶ、特急「はまかぜ」のみです。播但線を経由するので遠回りですが、城崎温泉以遠の非電化区間に直通する貴重な列車であり、県庁所在地の神戸と但馬地方とを結ぶ貴重な列車でもあります。
ところが、餘部鉄橋の架け替えに関連して、「はまかぜ」に新車置き換えの話が出てきました。しかも、新車への置き換え(2010年秋の餘部鉄橋の架け替え工事完了時にデビュー?)と同時に、播但線寺前-山陰線居組(兵庫県の最西端の駅)間の改良を行います。来年度(2009年度)から5年間かけて駅のポイントの改良、信号の改良などを行います。この改良により、三ノ宮-浜坂間が今より10分短い、約3時間5分で結ばれます。また、現在1日3往復走っている「はまかぜ」で鳥取まで行くのは1往復だけですが(あと2往復は香住と浜坂発着)、但馬地方の地元自治体はこれらをすべて鳥取まで延長するようJR西日本に要望するようです。ただ、鳥取へは「スーパーはくと」が高速で結んでいるので、「はまかぜ」を特急のまま鳥取まで伸ばしても意味はないと思われますが。
さて、「はまかぜ」の新型車両なのですが、具体的にはまだ決まっていません。カーブや傾斜に対応できる車両(振り子式?)にする方針であることは決まっているようですが。山陰用として実績がある、キハ187系を使うかもしれませんし、新しい車両をつくるのかもしれません。
もうひとつ触れておきたいことは、費用の負担。約9億円の改良費のほとんどは県と地元市町の地元負担で賄われますが、9億円では車両はつくることができません。車両の負担についてはまだ決まっていないようです。「はまかぜ」はカニシーズンの冬場が一番忙しいのです。冬場に合わせて車両をつくると、ほかの季節は余ってしまいます。どうするのでしょうか?
(参考:日本海新聞ホームページ http://www.nnn.co.jp/news/090218/20090218033.html)
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Comments
>この改良により、三ノ宮-浜坂間が今より10分短い、約3時間5分で結ばれます
新型車両を投入しても、時間短縮効果は少ないようです。
ただ、181系は「古い」「汚い」「音がうるさい」と不評だっただけに、新型車両投入はそれなりに意義があることでしょう。
この列車は、車両老朽化とともに廃止だと思っていた。
「はまかぜ」を利用するのは、神戸周辺の利用者か、浜坂以遠へ直通する人に限定される。
但馬地方は行政区分上、兵庫県に属するものの、神戸へ出るより、「北近畿」「きのさき」を利用して大阪・京都へ向かう方が便利な状況であった。
それでも、県都・神戸と但馬を結ぶ列車は廃止するわけにはいかなかったということでしょう。
Posted by: かにうさぎ | 2009.02.28 11:44 AM
かにうさぎさん、こんにちは。
* 新型車両を投入しても、
新車投入の効果は、スピードアップよりも、時代に合ったきれいな車両に変わることのほうが大きいようですね。国鉄時代の旧型車両で特急料金を取るような時代ではありません。
* それでも、県都・神戸と但馬を結ぶ列車は
神戸と但馬は同じ県に属するので、いい意味でも悪い意味でも存続にはプラスに働くのでしょう。城崎温泉以遠が非電化であるのも大きいです。
Posted by: たべちゃん | 2009.02.28 12:32 PM
こんばんは。
JR西日本から概要が発表されましたね。
187系とは別のものになるような…
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1174177_799.html
Posted by: Kinoppi☆ | 2009.03.26 10:57 PM
Kinoppi☆さん、こんばんは。
* JR西日本から概要が発表されましたね。
どうやら、新しい形式になるようですね。
新型車両は7編成つくるので、「はまかぜ」以外にも使われるのでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2009.03.27 12:06 AM
「はまかぜ」の新車導入ですが、鉄道ファンの「かずちゃん」的には、少々異論があります。そこで、他のJRと協調して、新車の導入が節約できる、画期的なプランを紹介します。
実は、ローカル観光地へ走る気動車特急ですが、冬場は全国的には他の時期より需要が低くなる傾向にあります。JR四国が「南風」や「うずしお」にかなりの両数の気動車特急を保有しており、冬場は四国の観光需要が平均より少なくなります。さぬきうどんの高松、琴平は別として。その時期の「南風」「うずしお」は3連休などを除いてがらすきだと聞きます。
それと引き換え、「かに」の時期に城崎方面などへの観光は、他の時期よりも大幅に人気があり、パワスポ・温泉ブームも手伝って若い女子の鉄道利用が増加しています。この時期に利用が増える
「こうのとり」が混雑して「はまかぜ」がどうしても必要なら、JR四国の前述の気動車の一部(およそ5両編成の2編成分で十分)を借用すればいいのです。期間は、1月10日~3月8日ぐらいで、四国の観光需要が戻る春休みに間に合うように返却すればいいと思います。
これなら、JR四国は車両貸出料金を取れるし、JR西日本はかにかにツアーを充実させることが出来るし、一石二鳥でおいしいプランであると思います。
凍結および雪対策については、JR四国から借りた車両では、車両の下部に金属プレートを入れて、エンジン回りの電装品が凍らないような工夫をすればいいと思います。また、播但線北部や京都北部、福知山以北の線路脇には臨時でスプリンクラーを敷けばいいと思います。
伊丹空港スレでは少ししくじりましたが、気動車特急の有効利用はぜひ実現させたいので、JR西日本にこのコメントを要望に出します。
Posted by: かずちゃん2012 | 2012.01.08 09:08 AM
かずちゃん2012 さん、こんばんは。
* そこで、他のJRと協調して、新車の導入が節約できる、
国鉄時代のようにどこでも走ることのできるような汎用の車両ならいいのですが、各線ごとの特性に合わせてつくられることが多いJR型車両では、難しいですね。
JR西日本とJR四国なら問題は小さいでしょうが、会社の枠を超えて車両の貸し出しを行うなら、事前に調整して基本性能を満たしておく必要があるでしょうね。
Posted by: たべちゃん | 2012.01.09 08:55 PM