京阪「テレビカー」からテレビが消える
最近は2階建て車両のイメージが強い京阪特急ですが、かつての最大のサービスはテレビでした。1954年にテレビ付きの特急が誕生し、利用者から「テレビカー」と呼ばれ、親しまれてきました。後に登場した特急用車両にもテレビが付きました。当初は白黒だったテレビも、時代の変化に合わせて、カラーテレビになり、BS放送になり、今では地デジ対応になっています。
ところが、デビューして20年経った8000系のリニューアル工事(元3000系の8000系30番台はリニューアル工事の対象外です)に伴い、テレビを撤去することになりました。リニューアル工事は2009年度から始まり、2011年度までに「テレビカー」からテレビが消えます。その代わりとしてでしょうか、快速急行用車両3000系のように、ドアの上に設置される液晶ディスプレイによる情報提供を行います。
また、携帯電話の普及により需要が減った電話室も撤去して、車端部をロングシート化(一部は車いすスペース)し、今まで使うことのできなかった混雑時でも8000系を使用できるようにします。吊革も設置します。かつてのように京阪間ノンストップならともかく、枚方市以東はきめ細かく停車する現状では、ドア近辺はロングシートにしたほうがよいでしょう(「テレビカー」からテレビが消えるのも、携帯でテレビを見ることができるようになったことに加え、この停車駅増が影響しているのでしょうか?)。ロングシート部分の座席は背の高いものとなり、頭までカバーしてくれるので、快適に座ることができるようです。近鉄のL/Cカーみたいなものでしょうか? 確かに、L/Cカーは、ロングシート状態のときでも快適ですね。
(追記)
2010年3月出場の8010編成から始まった8000系リニューアル工事は、2012年11月16日に最後の8003編成が出場したことにより、完了しました。
(参考:京阪電鉄ホームページ http://www.keihan.co.jp/news/data_h21/2009-03-24-4.pdf、http://www.keihan.co.jp/syaryo/tv/index.html、railf.jp http://railf.jp/news/2012/11/17/061000.html)
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Comments
>携帯電話の普及により需要が減った電話室も撤去して
電話機の撤去自体は時代の流れかとは思いますが、だからといって特急車内での通話を禁止してしまったら問題ですね。
Posted by: うえしょう | 2009.03.29 01:08 PM
うえしょうさん、こんにちは。
* だからといって特急車内での通話を禁止してしまったら
優先席の近くでない限り、大声を出すならともかく、申し訳なさそうに話すのは仕方ないことでしょう。
Posted by: たべちゃん | 2009.03.29 01:39 PM