やまぎんレトロラインに乗ってきました(7)
次の列車まで1時間半ほどある。駅前のレンタサイクルで自転車を借りて、散策へ。まず最初に訪れたのが咸宜園<かんぎえん>。広瀬淡窓<ひろせたんそう>が江戸時代末期に開いた私塾だ。全国から優秀な若者が集まり、約80年の開塾期間中に、全国に68か国あるうちの66か国から約4800人もの人が集まったという。主な塾生には、蘭学者の高野長英、陸軍の基礎をつくった大村益次郎がいる。
咸宜園は駅と豆田町の間のところにある。広瀬淡窓に因んで「淡窓二丁目」だ。さらに自転車を進め、豆田町に行く。途中からは昔の街並み風に整備されている。日田はもともと天領だったところ。幕府の九州における拠点だったようだ。そのため、商業も大いに栄えていた。日田の商人は、日田に集まった九州の物産を船で上方に送り、帰りに積んだ綿などを販売することにより利益を上げていた。日田の商人の中で最も有力なものは、「掛屋」に選ばれた。広瀬家は、久兵衛(淡窓の弟)とその子の二代にわたり、掛屋に選ばれた。掛屋は、幕府や藩の公金の管理を行うのを業としている。九州の藩にお金を貸し付け、その利子で稼ぐこともできた。
豆田町からの帰り、どこからか鰻のにおいがしてくる。今日(19日)は土用の丑の日、ちょうどいい。はじめて聞いたが、日田も鰻で有名なところのようだ。うなぎまぶし弁当を買い求める。これは次の列車の中で食べることにしよう。
さて、余談だが、特急が1日に6往復しかなく、列車で行くには不便な日田。でも、福岡からの高速バスは頻繁にあり、1時間に2~3本ある。バスは駅前のバスセンターに発着する。(続く)
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