智頭急行はJR西日本ではありません
3月に書いた記事なのに、未だにアクセス数が多い「西日本パス」についての記事。切符もヒットし、先月下旬までに約24万枚売れました。その「西日本パス」にあるところから横槍が入りました。
横槍を入れたのは、公取委。今週中に景品表示法違反(優良誤認)で排除命令を出す予定です。大阪から鳥取に行くには、事実上第三セクターの智頭急行を通る必要があります(JR線だけで行く方法もありますが、時間がかかりすぎて実用的ではありません)。しかし、「西日本パス」のパンフレットには智頭急行に乗るには別料金を払わないといけないことが小さな文字でしか書いていないため、不当な表示に当たるというのです。
これを受けて、JR西日本は4日(昨日)から、智頭急行やJR九州(全線)も利用できる、新しい「西日本パス」を販売しました。利用できる期間は8月21日(金)から10月26日(月)までの金~月曜日のうち、連続する2日間か3日間(5連休期間の、9月18日(金)から21日(月)の間は除きます)。ただし、値段は上がります。普通車2日間用が12000円から18000円に上がります。一番高いグリーン車3日間用は20000円から22000円に上がります。また、北近畿タンゴ鉄道・土佐くろしお鉄道など、その他の第三セクターは今までどおり別払いです。
このblogを読んでいる人なら、大阪と鳥取を結ぶ「スーパーはくと」は途中、第三セクターの智頭急行を通る(切符の種類によっては別払いが必要なこともある)ことは常識ですが、一般の人にとってはそこのところはわかりにくいかもしれません。もっとも、小さい字とはいえ、パンフレットには書いているので、公取委が介入するような話ではないとは思うのですが。公取委も暇なのでしょうか? そんなに暇なら、一人旅を締めだす姿勢のほうを追及してもらいたいです。「西日本パス」はあくまで切符であって、旅行商品ではないのですから。
本当なら、智頭急行など、JRの幹線鉄道ネットワークの一部となる路線は、JRに編入するのが正しいやり方でしょうが、これをやりだすと逆の動きも当然起こさないといけないでしょうね。大都市近郊や特急が通る路線を除けば、何もJRが運営する必要はありません。第三セクターで運営したほうがいい路線はたくさんあります。JRはどうしても利益を追求しないといけないので、ローカル線については「安かろう、悪かろう」路線になってしまいますが、第三セクターなら利益の追求はさほど要求されません。住民へのサービスが第一の目標となります。それどころか、鉄道としての使命は失い、バスで十分なところもありますね。
(参考:日経ネット関西版 http://www.nikkei.co.jp/kansai/news/news001163.html、JR西日本ホームページ http://pamph.jr-odekake.net/view_pamph2.php?client_id=jrwest&book_id=nishinihon_pass)
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