高速道路、ETCなくても2000円乗り放題
民主党は高速道路の無料化を行う方針です。そのための社会実験を来年度から行います。概算要求段階では6000億円を要求していましたが、厳しい財政事情の下、1000億円に削減されました。
来年度の社会実験では、6月にETC利用者限定の高速道路1000円乗り放題をやめ、その代わりにETCのない車も「平等」に上限価格を2000円とします(軽自動車は1000円、トラックは5000円です)。せっかく取り付けたETCも、金銭的なメリットはなくなってしまいます。機械の代金を回収できないうちに。私個人としてはETCを取り付けたのは4年以上前なので、とっくに代金は回収していますが。
「高速道路が無料になる」とは言っても、首都高速や阪神高速など大都市の高速道路は無料にはなりません。東名、名神などの幹線の高速道路も無料にならない可能性があります。すべて無料にならない限り、高速道路には料金所が存在し、スムーズに料金を徴収する必要が出てきます。そのためにもETCは現段階では有用なものです。今後も普及させたほうがよいETCのメリットをなくす意味はあるのでしょうか?
上限を2000円とした意味もよくわかりません。今の1000円よりは対象となる日は拡大し、値段も上がるので、渋滞は少しはましになるでしょう。しかし、「いくら乗っても値段は同じ」ということが問題なのです。「どこまで行っても高速料金は変わらないから、遠くまで高速で行こう」という考えになってしまいます。以前にも書きましたが、高速道路の無料化や低額での乗り放題は、鉄道などの中長距離の需要を食ってしまいます。中距離の輸送は、本来鉄道が得意とする分野です。年末年始のJRの予約が低調である原因のひとつにもなっています。
環境税を設定し、ガソリンにかかる税金を大幅に上げない限り、高速道路は原則有料でもよいでしょう。ただ、これも以前に書きましたが、短距離に関しては今の通勤割引みたいに、大幅に割り引いたり、無料にしてもよいでしょう。高速道路はガラガラなのに、並行して走っている国道が渋滞している、ということは減ります。
(参考:毎日jp http://mainichi.jp/select/wadai/news/20091225k0000e010081000c.html、レスポンスホームページ http://response.jp/article/2009/12/11/133703.html、asahi.com http://www.asahi.com/politics/update/1227/TKY200912270252.html)
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